「なんで船団内でバルキリーが飛び回ってるんだ、マクロス・スフィアは何やってんだよ」
次々に落とされていくマクロス・スフィアのバルキリー
(相手はYF-29『デュランダル』に形状が似ている…しかし『デュランダル』は対バジュラ用決戦バルキリーで生産は数機しかされてないはず。なのに…量産化されているのか)
「ちょっとガイア。空を見てボーッとしてないでよ」
「いたいた、二人とも早く乗れ」
事務所の先輩マネージャー相沢さんが車を飛ばし俺達を見つけた。
(このままじゃ、サークル船団は…)
二人とも車を目指し走る。そこでガイアの目に1機のバルキリーが目に入った。ガイア足が止まる。
「どうしたガイア、はやく乗れ」
「…行きなさいガイア」
(天…)
「なに言ってるんだ天ちゃん」
「貴方がこの船団を、私達を守りなさい」
「…わかった。ありがとう天」
「おいよいよい、ガイア」
「相沢さん大丈夫よ、彼は元マクロス・スフィア直属のバルキリー部隊『スフィア小隊』のバルキリーパイロットなんだから」
「へぇ」
(パイロットは既に絶命…外傷は無いな不時着か、ってことは…よしこいつ動く)
ガイアはバルキリーで再び空を羽ばたいた。
(ありがとう天。俺はお前から元気をもらってばかりだな。…VF-31『カイロス』か、『コスモス』と比較すると見劣りするがやるしかない)
戦場に割って入るガイア。バルキリーの入り乱れた空を一直線に突き抜けた。
ブランクを感じさせない冷静な飛び方が『デュランダル』のターゲットを彼に移した。
3機に囲まれるガイア。
(歌…天)
集中砲火をまるで読んでいたかのように華麗にかわす。そしてピンポイントで砲撃し一発で3機を航行不能に追い込んだ
「やるな、そこのパイロット」
久しぶりの上官の声
「お久しぶりです。コニー隊長」
「お前…ガイアか」
「戦況はどうなってますか」
「所属不明の部隊の急襲で新統合軍のサークル船団守備隊は壊滅状態だ、マクロス・スフィアも奮闘しているがこのままじゃ…」
「相手はバルキリーですよね、ってことは」
「あぁ、『テラー』ではない…まただ、またこの『歌』だ」
「『歌』…」
「この綺麗に澄んだ『歌』があのバルキリー部隊に力を与えて、俺達はマインドコントロールにかけられる」
「マインドコントロールって…」
「あぁ、ペドロをやったのもこの『歌』がもつマインドコントロールが原因だとわかった」
「隊長。ということは敵って…」
「新統合軍直属第133次長距離移民船団『サークル船団』に告ぐ」
突然サークル船団のビジョンに見知らぬ男が写しだされる。
「私は、元来『流星銀河』に住む『テラー人』の国家『オリオン銀河皇国』宰相『アドミス・モレロ』、我々はこの『流星銀河』を脅かす新統合政府に対して現時点を持って正式に宣戦布告する」
突然のことに、パニックに陥るサークル船団の人々
「どういうことだ、この銀河に国家を建国出来るような知性を持つ生命はいないんじゃないのか」
「それに見てあの人のなり…私達人類と全く変わらないわ」
「どういうことなんだ、政府はどう説明するつもりだ」
船団に住む人々は不安からか荒々しい口調で新統合政府を糾弾する。動揺は新統合軍の兵士とて同様であった。
「どういうことだよ…俺達は今まで未確認生物と戦ってたんじゃないのかよ」
「いや、人の姿をした化け物かもしれないあいつは」
「隊長」
「…まずいな、完全に指揮系統が崩れている」
「サークル船団の人々よ安心したまえ、我々の敵は新統合政府であり私達『オリオン銀河皇国』はあなた方を救済しに来たのだ」
「あいつ何言ってるんだ」
「我らの歌姫の歌声があなた方の魂を必ずや救済してくれます」
(歌姫だと…あの歌声はまさか)
「さぁ我々『オリオン銀河皇国』の第一皇女『メーア・オリンポス』皇女殿下の歌を」
そこに写しだされた救えなかったはずの歌姫。その歌声はガイアの第二の故郷を破滅へと導いた。