ハイスクール・フリート 北方の学徒(未完) 作:村中 ゆい
雲一つない空・・・ではなく真っ黒な雲しかない空。
私の年度末の試験の結果と成績のようだった。入試はトップだったんだよ。これで留年四年目?飛級でこの学校入ったのに、同年齢の人々に追いつかれるとはっ・・・。私こと“立川 さつき”は13才で高校レベルの海洋学校に入学。
一年目の一か月目は順調だった。
でも、見つけてしまったのだ。“航空力学”というものをね。
あろうことか空を進んでいく乗り物は鈍足でしかもあまり普及していないのだ。
なら、私が空を飛ぶ乗り物を革新し、その学問の先駆者になって“航空力学”を作り世界に広めていけば良いと思ってしまった。そこからはもう私の中の研究者魂?が叫んでたまらなくて研究に打ち込んでいった。
だから、だからこそ三回も進級せずに、学校も留年できる日数しか行かず過ごしてきた。・・・自分でも思うけれどバカすぎる。進級して研究所に入れば良かったものを。
あっもちろん試験の結果はよくても出席日数と単位が進級には足りなさすぎるので留年だから。いやでも留年は三回までだって教官言っていたから最後の二か月は頑張った。
空から冷たくて白いものがゆっくりとふってきた。
「・・・そろそろ部屋に帰るかな」
独り言をつぶやいて校舎を後にする。
寮につき、自室ではなく研究室(という名の自室らしきもの)に向かう。
さて、来年度も学校に在籍できるらしいので(留年できるのは最後だからちゃんと)やっていきますかね。
来年度はどんな新入生がくるのかな?昨年度のように飛級留年生だからという理由でいじめてくる人たちでないことを祈っているけれど。そういえば入学者一覧って学校のホームページにあったような。
自作の情報端末“QM-0”通称きゅーむを取り出す(電○コイルにでてきたやつに近いかな?)。顔に装着して起動。
大湊女子海洋学校のホームページはどこかなー・・・あったこれか。ん?なんか見覚えのある名前が三つ、四つ・・・なんか多い気がするんだけど?
同性同名なだけかな。うんきっとそうだ・・・。
私の期待はすぐに裏切られた。だって名前の右横に「出身中学校」って書いてあったからね。地元の学校から、名前を知っている人が来る。
つまり、小学校のときには友達だったということじゃないかな?
留年しまくっていることがバレるじゃーん。どうしよかな。なんか良い嘘ない?いや、嘘ついてもどうせ海洋実習とかでバレるのがオチだから・・・最初からハイパー飛級留年生になっていることを伝えてしまえ。あーでも私のことなんて覚えてなさそう?私に友達なんてできんのかな?
そのとき“一橋 ゆり”という名前で思い出した。この娘は親友という名目でよく遊んでた人だ。絶対に覚えていないわけないじゃん。
あーどうしましょ。まぁ良いかな。どうにかなるはず。クラス分けと役職によっては最悪になりそうだけどね。
そう、この時私はこれから起こることを何も知らなかった。
短い。次回は・・・いつになるんでしょうね~
書きためる予定なので随分あとになりそうです。