別ゲーの推しキャラを再現する為に器用度に極振りしたいと思います。   作:風邪引きピエロ

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器用度極振りと第一回イベント終了

『終了!!』

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・ようやく終わりか」

 

 

 

ファンファーレと共に運営による終了の宣言がされたのを聞き、クロムは大きなため息をつきながら大盾を下ろす。

 

それと同時視界が暗くなる感覚がした。

運営によるステージからの強制退去が開始されたのだろう。

 

一度目を閉じ、開いた時には見慣れた広場の光景であった。

 

 

 

 

『それでは、気になる順位の発表を行いたいと思います!結果はこちら!』

 

 

 

クロムを含め、その場にいた全員の視線が中央に設置された特大ビジョンに集中した。

 

 

 

 

第1位 ペイン

 

 

第2位 ドレッド

 

 

第3位 メイプル

 

 

 

 

 

『以上3名の方が今回のイベントトップ3となりました!おめでとうございます!』

 

 

 

 

「うぉ!?メイプルちゃん3位かよ!?途中経過じゃあノブナだったのに・・・」

 

 

 

「・・・まったくじゃあ」

 

 

 

「どぉわ!?ノブナ、お前いたのかよ!真横でいきなりそんなデーモンのうなり声みたいな酷い声出さないでくれびっくりするだろ」

 

 

 

「あ~、もう、ツッコむ気力もないわ」

 

 

 

心底気だるそうに言ったノブナは最早立ってるのもしんどいとばかりにその場に座り込み、あぐらをかく。

それを見て流石に心配になったのか、クロムも姿勢を低くしノブナの顔を覗き込む。

 

 

 

 

「おいおい、ずいぶんしんどそうだな?上位勢ってことで他のプレイヤー達大勢に追いかけ回されたでもしたのか」

 

 

 

 

「・・・だったら良かったんじゃがのう」

 

 

 

ノブナが顔をしかめながら大きなため息をついて話し出す。

 

 

 

 

「クロムお前、儂がドレッドに倒されたのは知っとるか?」

 

 

 

 

「ああ、掲示板の速報で見た。とは言えあの時点じゃまだ3位だっただろ」

 

 

 

 

「問題はその後じゃ後・・・」

 

 

 

 

ノブナは一度言葉をきり、一呼吸おいてから吐き出す。

 

 

 

 

 

「儂がリスポンしてから会う奴会う奴みんな全力で逃げまくりおってな・・・全然ポイント取れんかったわ」

 

 

 

「あぁ・・・・」

 

 

 

 

その言葉で全て納得したクロムはなんともいえない笑顔を浮かべながら宙を仰いだ。

 

イベントの最中、情報収集も兼ねてちょくちょく掲示板を覗いていた為開戦当初から前半戦にかけてのノブナの暴れっぷりは知っていた。

 

 

曰く

 

 

『歩く大量破壊兵器』

 

『設定をミスったステージギミック』

 

『○ンダムサバーニャ』

 

 

等、散々な言われようであった。

そんな話題のプレイヤーとわざわざ戦いたがる人間は殆んどいないだろう。

 

 

 

 

『そりゃ誰だって逃げる。俺だってそうする』

 

 

 

「しかも逃げた先でよりによってメイプルの奴に突撃しよったのが大量に出たらしくてのぉ。全員もれなく美味しく頂かれ、途中でポイント逆転されて終了じゃ」

 

 

 

「あぁそれで・・・まぁ、見た目可愛いもんなメイプルちゃん。そりゃ狙われるわ」

 

 

 

 

実際はノブナを越える化物プレイヤーなのだが、あの見た目と言動から初見でそれを推し量れというのはあまりにも酷というものだろう。

 

 

 

「まぁ、3位以内は逃したとは言っても4位にはなったんだろ?10位以内なんだから戦果としては十分だろう」

 

 

 

 

「そりゃあそうなんじゃが・・・ぬう、なんとも不完全燃焼じゃのう!!」

 

 

 

「あれだけ暴れまわっておいてまだ足りないってかお前・・・」

 

 

 

「まったくだ・・・それでは全力を出して負けた私の立つ瀬がないというもの」

 

 

 

「ぬぁ?」

 

 

 

口を尖らせ不満を洩らすノブナに呆れるクロム。

そんな二人の頭上から新しい人物の声がかけられた。

 

声につられて視線を上に向ければ、見覚えのある着物姿の女性が腕を組ながら立っていた。

 

 

 

 

「おお、お主は着物女!さっきぶりじゃのう」

 

 

 

「カスミだ・・・戦闘中とは雰囲気が大分違うな」

 

 

 

「そりゃそうじゃろ。さっきまではThe.シリアスの化身たる儂。云わば『第六天魔王モード』。今の儂は『ゆるふわ戦国美少女モード』であるからして雰囲気が違っても是非もないよネ!」

 

 

 

「『魔王』?『ゆるふわ戦国』?」

 

 

 

「あー、カスミさんだったか?こいつの言うことはテキトーに流して貰っていいから」

 

 

 

「そ、そうなのか?」

 

 

 

ノブナのいつものぐだぐだペースに巻き込まれ困惑するカスミを落ち着かせるクロム。

とりあえず、三人ともに自己紹介を交わしてから話し始める。

 

話題は勿論先程までのイベントの話だ。

 

 

 

「ふむふむ儂が4位で、カスミが6位。ついでにクロムが9位と」

 

 

 

「『ついで』ってなんだ『ついで』って。しかし、カスミさんも、『さんはいらない』お?そうか。じゃあ・・・カスミも6位とは。こいつに倒されて時間的に大分厳しかっただろうにやるなぁ」

 

 

 

「まぁ、ノブナと違って私は負けた側だしな。【AGI】的にも移動は其方よりも遥かに楽だし」

 

 

 

「かー、そこは極振りの弱味がもろに出たのう。儂スキル使わんとマトモにおいかけっこも出来んしな」

 

 

 

「おっと、そういえば二人の戦いの映像が出回ってたぞ。ランク上位勢同士の戦いってことで注目されてたらしい。掲示板にもスレが立ってたし」

 

 

 

「何、真か!見せてみい」

 

 

 

「はいはい」

 

 

 

クロムがウインドウを操作して二人にも画面が見えるようにする。

画面内では二人の戦闘の様子が様々なアングルから撮影された動画が再生されており、ノブナは面白げにカスミは興味深そうに眺めている。

 

 

 

「・・ふむ、こうして自分以外の視点で改めて見てみると中々に参考になるな。特に最後のあの一撃。あれは私のような者用に開発した動きだろう?」

 

 

 

「まぁ、の。お主みたいなちょこまか動き回る手合は動きを止めるか避ける隙間を与えん範囲攻撃で仕留めるかじゃからのう。あの一撃を止めにしようとは考えていた。あとはどうやってあの攻撃範囲内にお主を誘い込むかの勝負じゃ。今回はああいう形になったが別のパターンもいくつか用意してはあったんじゃぞ?」

 

 

 

「なるほどな・・・」

 

 

 

「・・・・良ければ教えるが?」

 

 

 

「本当か!?」

 

 

 

真剣に画面を見つめるカスミの横顔を見つつ、しばらく考えた後でノブナが言う。

カスミが予想外に凄いスピードで食いついてきたのに若干引きつつもノブナは頷く。

 

 

 

「あ、ああ。儂としてもあの動きはまだまだ精度が甘いと思っとるから、練習相手がいるのは有難いんじゃが」

 

 

 

「是非とも、よろしく、頼む!」

 

 

 

「圧が、圧が凄い・・・」

 

 

 

「ハハハ仲が良いようで何より何より」

 

 

 

女性二人組のそんなやり取りを公園で仲良く遊ぶ自分の子供達を眺めるお父さんのような生暖かい目で見ているクロム。

だったが、次のノブナの発言でその表情が一気に強張った。

 

 

 

「と、そういえばスレが立っとるとか言うとったな。どんな感じなんじゃ?」

 

 

 

「え、あいやそれは別に見なくても」

 

 

 

「なんじゃい、もったいぶりおってからに。いいからさっさと見せてみい」

 

 

 

「ぬぬぬ・・・わかったよ、ホレこれだ」

 

 

 

どうにも歯切れの悪いクロムだったがノブナの言外のプレッシャーに負けてしぶしぶ掲示板の画面を呼び出し見せる。

 

 

 

「なになに・・『ノブナ緊急対策本部』・・・ってなんじゃいコレ」

 

 

 

「お前の前半戦の暴れっぷりから急遽設立されたものだ。主な内容としてはお前による被害規模の集計、現在の進撃状況とルート予測、遭遇時の対策マニュアルの作成なんかだな」

 

 

 

「儂ゃゴ○ラか何かか!?」

 

 

 

「街半壊させてるんだから似たようなもんだ。で、このスレの中で二人のバトルが実況されててな。ホレこんな感じ」

 

 

 

「『カスミさんマジ勇者』『魔王○ね』『俺達の希望』『ノブナ○ね』『マジ天使』『○ね』『美少女剣士の脇チラ良いよね』・・・なんか儂へのヘイトめっちゃ高くない?殺意高すぎて最早呪詛の域に達しそうな感じしてない?」

 

 

 

 

「ま、是非もないよな」

 

 

 

 

「お前が言うんかい!なんじゃいなんじゃい儂だって頑張ったんじゃから一人くらい『ノブナ様マジ第六天魔王』くらい言うてくれる者がおっても罰は当たらんじゃろ!やはりアレか?脇か?脇がええのんか?常時脇チラでファンゲットとか汚い!流石剣士汚い!」

 

 

 

「それはまったく関係ないだろう!?おいやめろ抱きつくな脇を擦るな!?おい、クロム見てないで助けてくれ!?」

 

 

 

「そこで俺にふりますぅ!?」

 

 

 

等と3人がぐだぐだな会話をしている間に第1回イベントの幕は降りていくのだった。

 

 

 

 

 

・・・・ちなみに

 

 

 

 

 

『え、えっと・・・一杯耐えれて良かったでしゅ・・・・』

 

 

 

 

表彰式において一言を求められたメイプルも別の意味でぐだぐだしていたのは言うまでもない。

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