別ゲーの推しキャラを再現する為に器用度に極振りしたいと思います。   作:風邪引きピエロ

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器用度極振りと第三回イベント 5

 

NWO第2層。

 

比較的拠点の街に近い地域にそのエリアはある。

照りつける太陽。熱せられ水分の抜けきった土地には草木はほとんど見られず、地平線の彼方まで続く広大な砂原が広がっている。

第2層から追加された砂漠地帯だ。

厳しい環境の中で生活する為か、他エリアに比べ比較的タフなモンスターが多く出現するのが特徴のエリアである。

 

 

そんな砂原の真ん中をサリーが駆ける。

 

 

 

『・・・やっぱり普通の地面とは感覚が違うな』

 

 

 

走りながら思う。

普段歩きなれたしっかりとした地面と違い、足元にあるのは流動的な砂だ。

一歩踏み出すたびにわずかに沈み、或いは流れて形を変える。まるで足に絡みついてくるようなそんな感触。

 

正直動きにくさを感じないと言えば噓になる。

 

しかしそんな泣き言は言っていられない。

 

 

 

「っ!」

 

 

 

視界の隅で光るものを捉え、その場で前方に身体を投げ出すように跳躍。

直後、サリーの身体があった場所を一陣の風が通り過ぎた。

 

風の正体は一人の人物。その手に握られた細身の剣が陽の光を反射して剣呑な光を放っている。

一瞬遅ければ心臓を貫かれていた。そう感じさせるには十分な程の鋭い一撃だった。

 

サリーの背中に冷たいものが流れる。

空中で前転するようにして体勢を入れ替え着地、即座に跳躍して襲撃者から距離を取る。

 

ある程度の距離をとった所で改めて相手に相対し握っていた短剣を構えなおす。

襲撃者はといえば追撃するでもなく、静かに剣の切っ先をサリーへと向けていた。

 

 

 

「・・・今追撃しようと思えばできたんじゃない?余裕の表れってやつなのかな?」

 

 

 

「よく言う。もし私がそうしていればその手の短剣で切り裂くつもりだったろう?」

 

 

 

「あ~・・・やっぱりバレてたかぁ。上手いこと誘ったつもりだったんだけど」

 

 

 

悔しそうに言いながら、しかし楽し気な笑顔を浮かべながらサリーは眼前の相手を見る。

 

 

 

汚れ一つない白いマントが風を受けて棚引き、緑と白を基調とした豪奢でありながら動きやすそうな衣装が覗く。

右手に握る剣は細い刀身であり、持ち手やナックルガードの部分などには細かな装飾がなされた洒落たものだ。

 

頭には幅広の羽帽子。

その下から除くは可憐な金髪碧眼。整った顔立ちは少年にも少女にも見える中性的なもの。

 

 

 

 

「流石『騎士(シュヴァリエ)』の名は伊達じゃないね」

 

 

 

「お褒めに預かり光栄だよ」

 

 

 

そう言って『シュヴァリエ・デオン』は軽く微笑んだ。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

真名、シャルル・ジュヌヴィエーヌ・デオン・ド・ボーモン。

 

 

冠するクラスは剣士(セイバー)

 

 

18~19世紀のフランスにて王家に仕えていた白百合の騎士であり、男であり女であるとまで称される美貌を用いスパイとして列強各国を相手に立ち回り、また軍において竜騎兵連隊長を務めたとされる文武両面において類まれなる功績を上げた伝説的人物である。

 

 

 

『実際凄い一撃ポンポン放り込んでくるんだよなぁ・・・あの顔からは想像できない位力強いし攻撃も速くて狙いも正確』

 

 

 

相手の力量を観察し、自分の中で情報を整理しながらじりじりと間合いを図る。

対してデオンはこちらに視線を向けているが凛とした立ち姿で剣を構えているのみ。

その姿には一切の隙が見当たらない。どこから斬りかかっても即座に剣の一閃が飛んでくるイメージしか浮かんでこない。

 

 

 

『だけどそうも言ってられないし、ね』

 

 

 

それでもサリーは一歩を踏み出す。死角からの不意打ちは無理と判断してあえての真っ向勝負だ。

デオンに向けて前傾姿勢で駆ける。狙うは脚。咄嗟に避け難く、またまともに食らえば相手の機動力を削ぎその後の戦闘において有利を取れる。

砂煙を舞い上がらせながら凄まじい速さで接近。地面すれすれを滑るようにして逆手に持った剣を一閃。

 

 

 

「甘い!」

 

 

 

しかし、寸での所で一歩後ろに下がられ短剣が空を切る。

すかさず飛んできた反撃の一撃を身体を捻じり交わす。同時に剣を振り下ろした為に下がってきたデオンの首筋を狙いもう片方の剣を振るう。

上体を逸らしたデオンの顎先を剣が過ぎる。

僅かにできた時間を利用して転がるようにして間合いから脱出。再び距離を取る。

溜め込んでいた息を一気に吐き出し、荒い息と共に思わず愚痴が零れる。

 

 

 

 

「今の避けるとかどんな反射神経してるのさ」

 

 

 

「それはお互い様というものさ。普通あそこから急所を狙って一撃、なんて実行しようとは思わないよ」

 

 

 

「く~、まだまだ全然余裕そうだねぇ」

 

 

 

「その言葉もそのまま返そう。そんなに楽しそうな笑顔を浮かべる余裕があるんだから」

 

 

 

デオンの言葉にようやくサリーは自分が笑っていることに気が付いた。

自覚してみれば確かに。

彼女の胸を満たすのは確かな高揚感。自身の全力をもってぶつかれる、そんな強敵の出現を心の底から歓喜した。

 

別のゲームで友人の飛鳥と何度も何度もやりあっていた時。

洞窟奥の隠されたダンジョンにて一人でボスと相対した時。

第2イベントでメイプルの姿と能力をコピーした敵と戦った時。

ノブナと共にワルキューレとぶつかり合った時。

 

 

そのどれとも似ているようで、しかし明確に違う、そんな感覚。

 

 

何より彼女を喜ばせたのはデオンの戦闘スタイルだ。

 

 

敵の攻撃を誘い、それを寸でで躱し、返す刀で正確無比な一撃を放つ。

 

 

手にする獲物こそ違えど、それはサリーが目指す『回避盾』の戦いそのものだ。

それも身のこなしから間合いの管理、足さばきに至るまで全ての動作がサリーを超えた高レベルの水準で纏まっている。

 

まさしく回避盾の理想形・・・それこそがデオンの戦闘スタイルであった。

 

 

 

『いわば生きた教科書。戦ってる最中にも自分がどんどん成長しているのが実感できる・・・!』

 

 

 

動きを見て、学び、試す。相手はそれを受けて更に高度な動きを見せてくれるので更にそれを学ぶ。

斬り合いの中でありながら、その試行錯誤がとにかく楽しかった。

 

本来ならばこの戦闘は第3回イベントにおけるサーヴァント獲得クエストの一環であるのだがそんなことは最早どうでもよかった。

 

 

 

もっと回避が見たい。

もっと攻撃の差し込み方が見たい。

もっと間合いの取り方が見たい。

 

もっと。

 

もっともっともっと・・・!

 

 

 

己の内側から湧き上がる熱情を感じながらサリーは剣を強く握る。

 

 

 

 

『貴方の動き・・・存分に学ばせてもらうよ!』

 

 

 

心の底から楽しそうな笑みを浮かべたサリーは再び眼前の好敵手に向かっていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・やっぱりサリーちゃんも大概だなぁ・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

剣劇の音が響く中、二人の邪魔をしないように距離をとった所で砂の上に座り込んだクロムが呟く。

彼とて新装備で強敵相手にどこまでやれるか試してみたい気持ちはあれど、サリーの楽しそうな顔を見ているとそうする訳にもいかない気がした。

 

ので大人しくこうしてサリーとデオン(人 外)達の戦闘を眺める観客と化しているのである。

 

 

 

「まぁ、攻撃の捌き方とか誘導の仕方とか見てて勉強にはなるんだよなぁ・・・所々目が追っつかないけど」

 

 

 

デオンはFGOにおいて回避盾でありかつスキルを使って敵の攻撃を自身に集める『ターゲット集中』の使い手でもある。

故に正統派大盾使いにしてパーティー内では攻撃を引き受けるタンク役を務めるクロムも学べることは多かった。

 

とは言え手持無沙汰であることには違いはない。

 

 

 

「・・・・とりあえず録画してみるか。あとで見返せば勉強になるかもだし」

 

 

 

そう言っていそいそと録画準備を始めるクロムなのであった。

 

 




本家だと分かりにくいかもですがアーケード版だとデオンクソ強いです。

回避使えてタゲ集使えて回復も出来て更にスタンとかにも強く、かつ宝具で複数に防御ダウンやら確率とはいえスタンもバラまける、と・・・お前ホントに星4?
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