魔法士ゆかり【未完】   作:湯ノ川

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本作品は((ry


Ⅰ.ⅲ 町へ行こうよゆかりさん

 森を歩くこと約四十分。度々休憩を挟みながら、マキさんに連れられて初めての町「インティウム」を訪れていた。

 

「ほー。なかなか立派な町ですね。衛兵さんもお仕事してましたし」

 

 私が町の入口まで差し掛かった時、衛兵さんに身分を証明出来るものを要求された私は、マキさんの言いくるめによってなんとか町に入ることが出来た。

 

「さ、ここがギルドだよ」

 

 ギルド。マキさん達冒険者が籍を置くクエストを受注したり、素材を売ったり等を行える施設だ。

 

「すいません。何から何まで」

 

「良いって!ゆかりんも大変だったんだし!」

 

 マキさんには、私が自分の事を。記憶がほとんどない事を既に話していた。マキさんは命の恩人なのだ。そこはしっかりしておかなければならない。そして、ここまでの道でこの世界に関する話をマキさんから色々聞かせてもらった。

 

 マキさんが森で使っていた刃に雷を纏わせる能力。あれはこの世界でも珍しい"エンチャント"と呼ばれるスキルで、どうやらこの世界には"魔法"が当たり前のように存在するようだ。

 

 私が知っている限りでは、魔法なんてものは存在していなかった。

 

 ・・・やっぱりここは、私の知ってる世界とは違うようですね。

 

 前居た世界。少しくらいしか覚えてはいないが、それでも気がかりはある。

 

 私にも・・・家族や友人として、慕ってくれる人が居たんでしょうか・・・。もしそうなら、悪い事をしましたね。私の事を探したりしているのでしょうか。心配・・・してくれているのでしょうか・・・。

 

「おーい。ゆかりーん?入るよー?」

 

「あ、はい。今行きます」

 

 とりあえずは目先の事だ。来てしまったものはしょうが無い。それに・・・。

 

 なんだか、楽しそうですしね。

 

 私がどういう人間で、どういう暮らしを過ごしていたのかはよく思い出せない。けれど、こんな暮らしにワクワクしている自分が居るのは、紛れもない事実であった。

 

 

 

『冒険者ギルド"アウローラ"』

 

 その建物の中に入ると、沢山の人が居た。

 

「外にも沢山の人が居ましたけど、中も凄いですね」

 

「私達冒険者は、ギルドで依頼を受けてギルドから報酬を貰うのが基本だからね。行き詰まった冒険者のアドバイスとか、初心冒険者とかへのサポートとかもやってるんだ」

 

「へぇ。それは凄い」

 

「それじゃあ、ゆかりん。登録の受付はあっちだよ」

 

「ありがとうございました。マキさん」

 

「良いって!ほら、私。ゆかりんとは友達になりたいし?」

 

「友達・・・ですか?」

 

「うん。迷惑じゃなかったらだけど」

 

 ・・・友達、ですか。悪い響きじゃありませんね。

 

「迷惑なんかじゃありませんよ。こちらこそ、よろしくお願いしますね」

 

「うん!今日はちょっと用事があってあれなんだけど、また今度一緒にどこか行こうね!」

 

「はい。その日を心待ちにしてますね」

 

「それじゃあ!ばいばい!」

 

「はい。また」

 

 そう言うと、マキさんは人混みの中へと歩いていった。

 

 マキさんが居なければ、私はこの街までたどり着くことが出来なかった。

 

 本当に、良い人ですね。

 

 私は、私のやるべき事をしなければ。

 

 えーっと。冒険者登録は・・・っと。あれですかね。

 

「お?いらっしゃいませー!御要望は冒険者登録ですかー?」

 

 なんでこの人、こんな無駄にテンション高いんでしょうか?

 

「え、えぇ。そうです」

 

「冒険者登録ということですけどー。他国の人とかですか?」

 

「い、いえ。そういう訳では無いんですけど。以前使っていた物を無くしてしまって・・・」

 

「へぇ。冒険者カードをですか」

 

「は、はい」

 

 これは、道中マキさんに教わっていたやり方だ。こう言っておけば何事もなく手続きが進んで・・・。

 

「冒険者にカードなんてもの、ありませんけどね」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・?」

 

「貴方・・・・・・・・・」

 

 は?いや、待って?待って待って待って。聞いてないんですけど?!マ、マキさーん?!

 

「なーんて、冗・談・です✩」

 

「・・・はぁ?」

 

「お客さーん。嘘はダメですよー。その感じだと、始めてでしょー?」

 

「は、はい・・・」

 

「だったらそう言ってくれればいいのにー。人が悪いなー」

 

 マキさん。私、本当にこの世界で上手くやって行けるのでしょうか・・・。

 

「まぁ、カードなんてほとんど使いませんけどね。町に入る時とかくらいじゃないですかね」

 

「は、はぁ・・・」

 

「それはそれ。それじゃあ適性検査。しましょっか」

 

 適性検査・・・検査・・・・・・?

 

「け、検査とかあるんですか」

 

「えー。ありますよー」

 

「ち、ちなみにその検査で駄目だったりすると・・・」

 

「冒険者にはなれませーん。商業ギルドか生産ギルドへご案内(ごあんなーい)!」

 

 た、助けてマキさんー!!!




どうも皆さん。結月ゆかりです。
ようやく町に着いたというのにいきなりの試練が訪れました・・・。いいえ!私は冒険者になるのです!ならねばならぬ!
と、まぁ今回はここら辺で終わっておきましょうかね。ちなみに受付の人。結構わかりやすいと思うんですけど、皆さん誰か分かりますかね?うp主がこの人好きなんで、序盤から登場させたらしいです。
次回は冒険者適性検査。機会があれば、またそちらでお会いしましょう。


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