「まぁ、そう気を落とさないでくださいよ」
あれから暫くして、私はギルドの受け付けまで戻って来ていた。
「そうは言われましてもね?魔法の使えない魔法士ってそれ何が出来るんですか?」
おい受付さん。目を逸らすな。
「ま、まぁこれで正式に冒険者になったんです!まずはランクⅠのクエストをこなしていけばクラスアップも出来ますし!」
クラスアップ。初級職から次のレベルの職へと付けるシステム。剣士の場合は"騎士"や"戦士"に。弓士は"シーフ"や"ウィッチャー"に。職業と魔質によって、その人の大体のコースが決まるらしい。
「無力な魔法士は何になれるんですか?」
おいだから目を逸らすな。こっちを見ろ。
「ま、まぁ冒険者にはなれたんですし大丈夫!私も貴方の担当アドバイザーになりました!」
「担当アドバイザー?」
「はい!何か困った事とかあれば相談になりますよーってやつです!」
「いや私、貴方の名前も知らないんですけど」
「あれ?言ってませんでした?私は"ささら"です!以後よろしくお願いしますね!ゆかりさん!」
「は、はぁ。まぁ、よろしくお願いします」
「えっとですね、まず冒険者になった人はステータスを見ることが出来るんですよ!」
「ステータスですか」
「はい!ゆかりさん、自分の思うようにイメージしながら出してみて下さい」
「む。またいきなりですね・・・」
ステータスを確認・・・イメージ・・・・・・。
こうでしょうか?
指を二本だけ伸ばし、横に切るイメージで指を振るった。
「お、出ました」
「おぉ、一発ですか。これに苦戦する人も結構居るんですけどね?やっぱり魔力量が多いからですかね」
「別に嬉しくない話ですね、それ」
「まぁまぁそう言わず!で、なんて書いてます?」
えーっと、なになに?
グラフを見るに、最大は十八と言った所だろうか?
さて、魔法士にとって必要な
「INTが十七あるんですけど」
「十七?!完全に魔法士ステじゃないですか!」
「いや、魔法は使えませんけどね」
「・・・・・・・・・」
おい。ささら?こっちを見ろ???
「も、もしかしたらゆかりさんもオリジナルの魔法とか使えるようになるかもしれませんよ?なんてったって天才ですし!」
「そ、そうですよね!私、天才ですからね!で、オリジナルとかあるんですか」
「最近多いんですよー。希少な雷魔法を使う『纏雷』って人も居ますし、ゆかりさんと同じ様に超レアな花の魔質を持つ『神子』さんとかもう凄いんです!」
「雷魔法・・・そういえばマキさんも雷の魔法を使ってましたっけ」
「知ってるんですか?」
「え、あぁ。さっきまで一緒に居たんですけどね」
「あの"
「ヴァルキリー?」
「はい。ここアウローラだけでなく様々なギルドで注目視されている最大規模のクランなんですよ!」
クラン。そういえばマキさん、そんな事を言っていたような・・・確か実力のある冒険者達が集まるとかなんとか。
「クランってどうやったら作れるんですか?」
「お、クランに興味あるんですか。まずはランクⅢまでいかなきゃ駄目ですね」
「先が遠い話ですね」
「いやいや!魔法の適正がそんなにもあるんですし、ゆかりさんならオリジナルの魔法だけでなく、かつての賢者と同じ魔法を使えるかもですよ?」
「賢者?」
「あら、聞いたことないですか?七百年前、魔族との大戦の最中。突如として現れた四人の賢者が居たんです。四人の賢者の奮闘により、魔族の幹部達のほとんどが死滅。及び撤退したおかげで人族は今もこうして生きている、っておとぎ話ですよ」
「その中に月の魔法を使う人が居たんですか」
「はい!"月の賢者""鳥の賢者""風の賢者""。そして先程お話した花の魔法を使ったとされる"花の賢者"。その中でも攻撃力だけで言えば月の賢者に並ぶ者無しなんて言われるくらいです!」
「それは凄いですね」
「ですからそう気を落とさないで下さい!私の勘ですけど、ゆかりさんは凄い魔法士になれると思いますよ!」
「ありがとうございます」
「まぁとりあえずはランクⅡを目指して頑張りましょう!」
「そうですね。くよくよしても始まりませんし、まずは頑張ってみましょうか。ささらさん、これからよろしくお願いします」
「こちらこそ!」
まずは自分に出来る事を一つずつ確かめて行こう。
こうして、私の正式な冒険者生活が幕を開けたのだった。
「来たか」
盗賊。冒険者や行商人を襲い金品とその命を奪い去る者。ギルドからの要請で冒険者に賞金首とされる者たち。ここはその盗賊達のアジトの一つだ。
「で?またなんか用か?」
そこには、この盗賊団を纏める一人の大柄な男と、男に呼ばれた者が居た。
「一人、連れてきてもらいたい奴がいる」
「なんや。人かいな?金目の物とかや無く?」
「そいつは、そこらの金品よりもよっぽど価値があってな」
「ふーん。まぁええわ。そうしろと言うならそうする。けど、約束。きっちり守ってくれるんやろな?」
「あぁ、これが最後の仕事だよ。そうすれば妹共々、自由の身って訳さ」
「そうか。それならええわ」
「しっかりやれよ?なんせ大事な妹の為さ」
「そんな事、あんたに言われんでも分かっとるわ・・・。ウチは可愛い妹の為ならなんだってする。今までも、そうしてきたはずやろ」
少女は自らの言葉を伝えると次なる仕事の為にアジトを出ていった。それを静かに、笑みを浮かべながら男は言った。
「あぁ、そうだったな。今回も頼むぞ───」
「あかね」
「ゆかりと!」
「ささらの!」
「「魔法講座!!」」
「こんにちは、結月ゆかりです」
「こんばんわ、さとうささらです!」
「えー、今回は駄目なうp主に変わり私達がこの世界における魔法についてお話したいと思います」
「うp主さんは説明文とかを自然と配置するの、苦手ですよね」
「まぁ今はそれは置いておきましょう」
「そうですね。それではまずは属性!」
「基本となるのは四元素。火水風土ですね」
「他にも光、雷、氷、闇、と色々ありますけどね」
「あまり多くなってもややこしいですし、とりあえず基本はこの四つで、後はその派生や進化。オリジナルだったりします」
「四賢者が使っていたとされる花鳥風月も派生になるんですかね?」
「花鳥風は四属から別れたりアレンジだったりですけど、月だけは違います」
「えーっと、確か月は陽と並んでレアレアなんでしたっけ?」
「はい。始まりの魔法と呼ばれる括りに入ります。時の魔法などもそうですね」
「世界を形作る理なんかが始まりの魔法に入るって事ですか」
「その通りです。流石ですね」
「勿論です!出番も貰えましたしこれからも頑張らないと!」
「ふふ。その意気です」
「さて、次回は各属性の説明とかもしたいですけど・・・次回っていつの次回なんですかね?」
「姉ちゃん!」
「ジョ○ョネタとかきっちりさして行きたいですよね」
「えぇ。あれは名言集ですからね」
「と、まぁ長くなってしまいましたが今回はこの辺で!」
「皆さん。また機会があればお会いしましょう」
「さよならー!」