鬼殺隊剣士の異世界転移   作:苔猫

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UAが1000を超えました、正直驚いています。

これからもこの小説をよろしくお願いします。


第弐話

まったく、なんでこんな街にいるのだろう。 

『アレリア・アーゲルト』は自室で今日も愚痴を零していた。

 

彼女はこの国の由緒正しき武家の娘だ、"王の剣"共呼ばれ代々ネクリュクト王国に仕えてきたこの武家は性別問わず17歳になったら一年間軍人として勤務する事が恒例となっている。

 

そのため次女の彼女もこの街リスニスアに3ヶ月前から勤務していた。

文武両道を志にしている彼女は最初は喜んだ、実際に王国民を守る仕事に付けるのだ。

 

ーーーだが勤務して1週間でそんな淡い希望は崩れ去った。当たり前のように横行している汚職、王国民を守るための兵士らによる暴行、強姦。武家である私に対しても警戒などせずに大っぴらに行っている。

 

勿論止めた、汚職を上司に報告し、暴行を加えた兵士らを処罰させた。

 

 

 

 

 

 

 

だが無意味だった

報告しても無視される、処罰は無し。正に腐り果てた街と言って正しかった。

 

そんなこのがこの3ヶ月続き、私は厄介者として雑務のみ押し付けられた。武家の権力を使用するのは禁止と父上にきつく注意されているため、もうこの街を救うことは不可能に近かった。

 

今日、日々のストレス、鬱憤を消化するためにこの街に来てから貰った自分の部下と共に魔物狩りに出掛けた。

 

 

 

部下達は皆不満を抱いていた、街が襲われてないのに何故外に出てまで戦わなければならない……だが、そんな不満をぶつける者はいないここにいる殆どが彼女の美貌に一目惚れした者だったからだ。

 

そんなことは露知らずの彼女率いる部隊はリスニスアに最も近い森にてオークの群れと遭遇してしまう。

 

オークと言うのは顔は豚、体は肥満帯の人間のような見た目をしている魔物で本能にそって集団行動をしている、個体が多い種だ。

彼らには雌の個体は居らず別種族の雌を犯し

子を得る。そのため殆どの種族にとって彼らは嫌悪する魔物なのだ。

個々の能力は兵士が2.3人いれば倒せる程の弱い魔物だが集団で遭遇した場合は〘危険度"強"〙になる。

 

そんな魔物の群れと遭遇してしまう、彼らも腐敗してるとは言え兵士。連携して次々とオークを倒し始める。元々魔物狩りの為に来たのだ、相手が危険度"強"であろうと戦う。

アレリアは優秀な部下を率い前線で戦う、だがこれが悪手となった。

 

人間ですら10人中10人が美女と答えるその女騎士の美貌を見て本能のまま、正確には性欲の赴くままにオーク達は波状攻撃を仕掛ける。

 

数匹倒したらビビって逃げると思っていた兵士らはオーク共の止まらない波状攻撃を喰らい一人、また一人と倒れていく。

 

そんな中で勇敢に彼女は、戦った。もしこのまま行けば勝てたかもしれない。そう、このままいけば…………

 

 

 

 

 

 

 

 

「相手は醜い豚だ!訓練を思い出せ!さぁ攻撃!!」

 

オークの群れとの遭遇で軽くパニック陥っていた部隊の士気を上げこの部隊の中で最も信頼する副隊長他数名と共にオークの群れへと突撃する。

 

オークというのは生存本能が強く、勝てないと判断したら逃げるのが常識。

そのため数匹倒せば奴らも逃げるかな、と甘い考えをしながら戦っていた、が彼らは逃げることなくこちらに休まずに攻撃を仕掛けてくる。

 

次々と部下が死んでいく中オークに囲まれながら苦戦しているのは私と副隊長リュース、そして他数名だけだった。25人の部隊が一桁まで減らされ負けは確定した。なら次することは以下に損害を出さずに撤退するかだ。

将は以下に負け戦で最低限の被害で撤退するか、これが我が家の教訓だった。攻めることも大事だが将になるなら守りに徹しろ。

 

父上の言葉が蘇り苦笑する、こんな掃き溜めのような街に送り出した張本人だがここまで鍛え上げてくれた師匠でもある。

 

私は生き残った部下に喝を入れるため剣を天に掲げる。

 

「絶望せずによく聞け!生き残った皆はこのまま敵を牽制してくれ!私と副隊長で切り込みをかける!その間に撤退しろ!」

 

その言葉で絶望の顔をしていた何人かの部下は元気を取り戻す。それを見て私は声を上げる。

 

「いく」

 

"いくぞ!" そう言い切る前に私は地面へと倒れ込む。何が起きたかわからず立ち上がろうとするが体が動かない。まさか麻痺か!

そんな特殊攻撃をオークはしない、なら誰が!

 

「皆!よく聞け!」

すると後ろにいた副隊長が声を上げる。

 

「この女を麻痺させた、即効性の薬のため5分しか持たないだろう!だが、あのオーク共の狙いはこの女だ!コイツを置いてさっさと街へ戻るぞ!」 

 

なっ!何を言っている!リュースが毒を持ったというのか!それにいつもとは違う荒々しい口調、どういうことだ、いつもは落ち着きがあり知性を感じさせる口調だというのに。

………まさか先程のが本性!アイツは私を裏切ったのか!

 

 

激怒するアレリアを無視し部下達は次々と撤退していく、腐り果てた街の中で唯一接しやすかった、仲間だと思っていた彼らに裏切られる。その現実で彼女はただ見ていることしかできなかった。

 

 

とうとう副隊長のリュースだけとなった

彼はこちらに振り向き見たことがない、恐らくこれがこいつの本性なのだろう。

笑みで歪んだ顔で話しかけてきた。

 

「残念だったな女、部下に裏切られて悲しいか?まぁこちとら散々アンタの無理強いに苦労させられたからな、最後くらい役に立てよ。アンタを犯せなかったのは悔しいがお前のような奴は他にもいる。精々オーク共の妊み袋として頑張れよ」

 

そう言うとオークがいない、部下達が逃げていった道で彼も逃げていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ、私には誰も味方がいないのだな。

私は絶望した。

 

幼少期から訓練三昧で同い年の友など居らず

 

 

ようやくあの屋敷から出られたと思ったら腐敗した街での雑務三昧。

 

 

挙げ句の果に部下に裏切られ、見捨てられ

今にもオーク共に襲われそう。

 

 

 

悲しいな、私の人生になんの意味があったのだろう…………

 

 

 

そう思うと涙が止まらなくなる、いつもなら父上に殴られ、泣くな!と叱られるけど

いいですよね父上、オーク共に汚される前に人間として泣きたい。

 

 

 

 

そしてオークの手が私を掴もうとし、私が覚悟を決めると、どこからか透き通るような声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「《水の呼吸肆ノ型"打ち潮"》」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




大正コソコソ噂話


この物語の主人公、水狩 十士郎は師匠から厄所の面を最終選別前に貰い、以来常に被っているのだとか。
彼の素顔はいつ見られるのやら………
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