次から科学方面で出せると思います。
これからもよろしくお願いします。
今、雨宮涼はある人の家に居候していた。
「マーシャ、朝ごはんできてるってよ」
「…女子の部屋の中にノックなしに入ってこないでよ。ていうか、あなた朝早いわね」
寝癖がつきやすい髪質なのかぼさぼさになっている髪をかきながら起き上る。
「部屋には入ってないよ。ドア越しに話してるじゃないか」
「…少しは、ドア開けてるでしょ?」
「そりゃあ、そうしないと声届かないでしょ。今閉めるよ」
閉めた音がすると洗面台へ向かうため、タオルを取り出す。
「でも閉めてても話せるじゃない」
「これじゃ声が小さくて起きないでしょ。俺先に食べてるからね」
そう言うと食卓に戻った。
彼が今居候している家はマーシャ・クリーシャという女の子の叔父の家だ。
偶然マーシャに出会い居候だけでなく、三食の飯までもらっている。
「~ていう歴史があって、ミューズデルは大都市になったわけ。って聞いてる?」
「…聞いてはいたんだけどゴメン。歴史とかよりも今を教えてもらえないかな」
今彼はこの世界について知るため彼女から講義らしきものを受けている。
「歴史を知ることは今につながると思うのだけど」
「そうかもしれないけどゴメン。歴史は後にしてくれないかな」
「…まあいいわ。じゃあどこから話そうかしら。記憶喪失となるとどこから話したらいいか微妙なところね」
彼は違う世界から来た、と言っても信じてもらえないと思い記憶喪失ということにしてる。
しかしまぁ、記憶喪失というのは結構便利なものだった。
「ミューズデルについてどれくらい知ってる?」
「…ゴメン、何にも」
「なんかさっきから謝ってばっかりね。ミューズデルっていうのはさっきも言った通り大都市よ。基本、学校に入学するならここにくるわ。おかげで土地も広いけど人口密度も一番よ。学校は2つあるわ。簡単に分ければ科学と魔法ね。どちらに入るのかは才能によるけれど比率は科学7と魔法3ぐらいになってるわ。前にも言ったけど私はあと一週間とちょっとでそこの試験を受けるわ。次にt」
「ちょっとまって魔法?そんなのあるの?」
「そりゃあるわよ。まぁ、才能がなきゃダメだけどね。人は誰でも魔力をもってるわ。もっとも、大半の人は微弱だけどね。私も70程度しかないわ。みんなこんなもんよ。」
…魔法、まさか存在したとは。
ぜひ使いたい!
こういう場合、異世界から来た俺って結構な魔力持ってるパターンじゃね!?
「魔力はどうやって測るの?」
「町に行けば測ることはできるけど、魔法方面への今からだと入学は難しいわよ」
「え…、なんで?」
「なんでって、あなたおそらく魔法何にも使えないでしょ?」
「そりゃあ、まぁ」
「魔法のほうは筆記以外に簡単な魔法の実技があるのよ。仮に十分な魔力があったとしても、使えるまでは時間がかかるし教えてくれる人もいないわ。私だってちょっとした光を出すのが精いっぱいよ」
…こんなオチか。
そうかい。
目の前にあるのに掴めないなんてあんまりだよ。
落胆していると、
「ちょっと、科学だってすごいのよ!ていうか科学のほうが便利なんだから!」
「科学はどんな感じなの?」
「科学はね、科学の技術を結集した銃やロボット、他にもあるわ」
「ロボットって巨大な?」
「一応あるけど今は等身大サイズのを体に装備するのが主流よ。機動性に優れてるし」
…いいじゃない、科学!
神様は俺をまだ見捨てていなかった!
面白そうだし入学すれば情報も得られるかもしれない。
「科学なら俺も入学できるのか?」
「勉強ができればね。科学に実技はないわ。でも、あなた記憶喪失なんでしょ。勉強できるの?」
「どういう問題が出るの?過去問か何かない?」
「一般人が持ってちゃいけないことになってるの。一応対策の本はあるけれど私が書き込んでるから見せたくないわ」
…、いいじゃないか少しくらい。
そう思っていると
「だから、受験願を出すついでに見てきましょう」
「…すげぇ」
涼は圧巻されていた。
町がものすごい広いのだ。
そして車が浮いているのだ。
形もSF映画で見たことのあるような形だ。
だが、頭の上を飛ぶような光景が見られなかったので訊いてみると
「あれはどんな地面でも影響を受けないようにするために作られてるだけから高くは飛べないの。まぁ、地面から影響を受けないようにって言っても道路の大半は整備されてるんだけどね」
そうこうしているうちに2人は入学の願書受付をやっている市役所についた。
中に入りマーシャについていくと受付らしきところまできた。
「あの、2人科学のほうの願書を出したいんですけど」
「はい、それでは右手を出してください」
訳が分からない涼であったが、マーシャはすぐ出したので同じように出してみる。
すると受付の人は腕輪をつけてくれた。
そして「名前をお願いします」と言いながら一枚の紙を渡した。
名前を書いて返すと「ありがとうございました」と言うと奥のほうへ行ってしまった。
「さっ、次は過去問見に行くわよ」
「えっ、いまのでおしまい?!」
「それ以外何するのよ。受ける人数だけわかればいいんだから」
「住所とか、電話番号とかは?」
「そういうのはいらないの。実際住所を持たない人も入学してくるしね。モットーが「平等に」らしいから」
…ありがたい。
住所とかこの世界で持ってないからありがたい話だが後で困ることはないのだろうか。
分からないことが多いなと思いながらもうれしいことに変わりはないので黙ってついていった。
夜、俺はベットの上で疲れをいやしていた。
予定ではこの時間は、勉強漬けになっているのではないかと思っていたがその必要はなかった。
「…あんた本当に記憶喪失?」
そういわれた。
~過去問を解いていたとき~
「それは前も本当だって言ったじゃないか」
「だけどこれは何をやってるの?」
「何って…、筆算?」
「なんで語尾疑問形なのよ。筆算なんて聞いたことないわよ。それにこれ!-(マイナス)に点がついたこれってこれから習うやつじゃない!?」
「割り算のこと?」
「…それなのに歴史は、記号問題が2,3問あっただけ。理科と国語もまあまあだし。どうなってるのよ」
正直かなり発展しているのに割り算どころか、計算しやすくなる方法である筆算すら習わせてないとは。
ゆとりとはまさにこのことだなと思った。
いや、ゆとりよりもひどいのでは?
もう今日は疲れたし寝てしまおうか、と考えていた彼の耳にドアをノックする音が聞こえる。
「リョウ?入っていいかしら」
「いいよ」
マーシャが入ってきた。
風呂をあがったばかりなのか髪は少し濡れてるしバスタオルを持っている。
黙って入ってくるとベットの上に座った。
…、気まずい。
そう思っていると
「リョウ、あまり詮索したくはないんだけど本当のことを教えて」
「…」
「あなた…、」
押し黙ってしまった。
涼は何を聞かれるのかと構えていると
「…巨乳派でしょ」
「…は?」
「私のためを思って言ったなら大きなお世話よ。確かに巨乳ではないけれどまだ発展途上なんだから」
「いやいや、何言ってんの?マーシャどうしたの?」
「別に。ただ昼間ふと話したことが気になっただけ。あなた、どちらかといえば貧乳のほうが好きになることが多いって言ったじゃない。絶対嘘だと思ってね」
「いや、それは本当だよ。まあ、もしかしたら顔で選んできたかもしれないけど」
「私はあなたのことはあって間もないけど、とてもいい奴で友達だと思ってる。でも恋愛感情はいだいていなんだからそんなことで気使わなくていいのよ」
「いや、君のことがどうとかじゃなくて本当にいt」
「それだけだから。話したらすっきりしたわ。やっぱり言いたいことは言うもんね」
そういうと部屋を出て行ってしまった。
残された涼は茫然とした後、
「なんだったんだ…」
と呟いた。
マーシャは結局切り出せなかったと落胆していた。
本当は記憶喪失なんてウソでしょ?と訊くはずだった。
今日一日一緒に行動してみて分かった。
勉強はできるし(歴史はあれだけど)魔法や科学だって知っているようだった。
受付に行った時も、住所や電話番号について訊いてきた。
何よりこの地域について全く知らないのに、家にあるオーブンだったり冷蔵庫の使い方は分かっていた。
クローゼットの使い方は知らなかった。
洗濯機能も付いているということを驚いていた。
なんだか抜けているところがおかしいというか、都合がよすぎる。
だから訊きたかった。
でも訊けなかった。
詮索はしないと決めたのだ。
そう決めていたのに訊いてしまいそうになった。
彼が自分から言うまで待とう。
そう決めると彼女は部屋に戻り眠りにおちた。
「さぁ、忘れ物はない?」
「あるもないも俺の荷物はほとんどないだろ」
「でもしばらく戻ってこれなくなるのよ」
「やっぱりマーシャは心配性だね」
「そうかしら」
他愛もない話をしながら支度を済ませる。
願書をだしてから3週間たった。
彼らは受験に見事に受かった。
涼にいたっては返さなくてもいい奨学金の権利まで手に入れられた。
「それにしても受かって本当によかったわ」
「でも落ちた人、1割程度なんでしょ?」
「それでも落ちる人はいるのよ。1割とはいえ心配だったんだから」
「心配性」
「しつこいわよ。それにあなたは奨学金までもらえるなんて…、たいしたもんだわ」
そうこうしているうちに時間だ。
マーシャの叔父であるジュゼルに送ってもらう。
見た目は白いひげをはやしていて少し太ってる感じだから、クワを持って働いている姿しか浮かばない。
なのにあのハイテクな車を運転するもんだから涼はなんか変な感じがした。
指定の位置につくと車を降りる。
「本当にいままでありがとうございました」
「なに、1人息子が増えたようで楽しかったよ。また来てくれ」
「休みに入るたんびに行くわよ」
「なら楽しみにまとうかの。それじゃ気を付けるんだよ」
そういうと車で走り去った。
さぁ、これからここが俺の住まいになる場所であり、学び舎にもなるところだ。
と胸を躍らせ校舎がある方向を向く。
「…」
周りに学生は…、うん、沢山いる。
「どうしたの。さっさと行くわよ」
「マーシャ、全校生徒って何人だっけ?」
「1学年5000人弱の6学年あるわ」
…、いや無理だろう。
確かにこの都市はこの世界で一番広い街だ。
だから、少しは疑ったがまあ30000人なら科学の力で何とかなるのではないか、そう思った。
だがどうだ、目の前にある建物は。
俺が行っていた300人規模の高校と大差ないではないか。
校内の人口密度なんて考えるだけでも恐ろしい。
「…ああ!地下か!地下に広がっているのか!」
「何言ってんの、私地下生活なんて絶対いやよ」
「なら君は恐ろしい人口密度の中で生活したいというのか!?」
「何言って…、ああ、あなたあの中で生活すると思ってんの?違うわよ。とりあえずついてきなさい」
…あの中じゃない?
ならいったいどこなのかと悩みながらついていくと建物の中は体育館のように広く、部屋のようなものが見当たらず、奥に6つ黄緑色で光っている床がある。
…まさかこれはと思い少しテンションが上がる。
空港の金属探知機のような輪っかをくくりその床の前までくる。
「ねえ、これって」
「あら、分かる?そうよ転移装置よ。その床の上に乗ればすぐ校舎よ」
やべぇ、まじですげぇ。
転移だよ。ワープだよ。瞬間移動だよ。
「先いってもいい?」
「構わないわよ。そんな先いくも後いくも同じだし」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
一歩踏み出しその床に乗る。
次の瞬間には景色は変わっていた。
目の前には、デカくハイテクに見える学校が目の前にあった。
少し前にでて見とれていると
「すごいでしょ」
「…マーシャ、君は見たことあるの?」
「いや、パンフレットでしかないわよ」
「それでよく驚かないね」
「そりゃ、これでも少しぐらい驚いてるわよ。でもまあ多少は慣れてるしね」
「そういうもんなのか?」
「そういうもんよ。さっさと寮に荷物置きに行きましょう。時間も余裕はあるけどこんなことで立ち止まって話してるとすぐに時間がなくなるわよ」
それもそうだと思いリョウはいったんマーシャと別れ寮へ向かい荷物を置いて自分のクラスへ向かった。
読んでくれたかたありがとうございます。
できる限り早く増やしていきます。
精進していくのでよろしくお願いします。
早くも名前を付けるのに苦労しています…。