早く書きたい!
最終章に入りたい!
読んでいる方々、あと2、3話?お待ちください(アクション的な要素を待っている方々は)。
2月に入っていた。
気温の変化は相変わらず感じられるほどではない。
つまり雪もなければ枯れている草もない。
「はいはい、皆さん!もうちょっと寄って寄って!入らないですよ?」
例年ほどとまではいわないが、にぎやかな状態でBクラスの人が写真に納まろうとする。
後ろには日本とは違い桜なんて無い。
「よし、そんな感じかな。じゃ、皆さん笑ってください」
枠に納まったのかカメラマンがボタンに指を置く。
「じゃ、一気に3枚いきますよ?…はいチーズ!」
34人と前と比べて少し減ってしまったクラスだが、みんなが笑顔を見せる。
リョウたちの卒業式だった。
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この世界の卒業式では親が来るという風習はまずない。
理由は彼らはすでに20を超えた大人だからだ。
もちろん来てはいけないということはないが、ミューズデル外に実家を構えている家庭も決して少なくないのでまずいないのだ。
「うぅ…、リョウ、離れ離れでも愛してるわよぉ…」
「だからまた会えるって言ったのに…。泣くことないだろ」
「遠距離恋愛は辛いのよぉ…。グス…」
ミィヤが泣いているのをなだめるリョウ。
周りでは確かに泣いている人は他にいるがミィヤはもうすすり泣きとかではなく、泣いている。
マーシャも近くにいるが今日ばかりは少し容認しているようだ。
「今日ほど巫女として生まれたことが恨めしいことはないわ…」
「何言ってんだ。誇らしい職業だろ。胸張って頑張れよ」
「誇らしい職業なら結婚してよ」
「それとこれは違う」
泣いているミィヤを見ると、はた目からは「美人が泣いている」になるのでどうしてもなだめたくなるのが男。
リョウもそれでなだめているが結局はミィヤ。
押しが強い肉食系女子?代表のミィヤなのだ。
「ならせめて一夜だけでも寝てくれない?」
「…お前も懲りないな?」
「だって…こんなにも想っているのに…」
なんかここまで想われたことがないので嬉しいのと自制心が入り混じってリョウも少しおかしくなる。
最近は「別に一回くらいいかな…?」と思ったりする自分もいてそのたんびに頭を振る。
「それは嬉しいけど…、その…」
「分かってるわよ。あれから2年、落とせると思っていたけど…これからは難しくなるわね」
「まだ諦めないのか?」
「寺で改めて女を磨いてくるから待ってなさい。意地でも落としてみせるわ!」
まだ顔は赤いが泣き止む。
「じゃ、卒業記念に1つお願いがあるんだけど」
「俺のできる範囲なら」
「お姫様抱っこしてくれない?」
普通なら「恥ずかしいだろ」とツッコミを入れたいところだが、いつものと比べると全然楽。
何よりしばらく会えなくなるのだ。
これくらい聞いてもいいだろうとひょいと持ち上げる。
「ありがと!」
満面の笑みを浮かべるミィヤ。
そんな状況を逃さず激写するリリア。
「2人とも、こっち向いて!」
「イエーイ!」
「…(妬)」
マーシャの目が突然きつくなるのに気づくリョウだがなんとかする手立てはない。
「ミィヤ、もっとなんか大胆なことやって!」
「リョーカイ♪」
するとミィヤはリョウの頬にキス。
リョウもこれには顔を赤くする。
「いいわよ!いい感じよ!」
リリアのテンションが上がる。
すでに卒業して新聞部の部員ではないはずなのだが、写真を撮ることが今では趣味になったようだ。
「後で私に写真頂戴よ?」
「いいわよ。じゃ、もうちょっと大胆なことやろうか?」
「リョー「よくないでしょ!」ゲフッ!?」
口に直でいこうとしたミィヤをマーシャが蹴り飛ばす。
ずいぶんご立腹のようだ。
「イタタ…。ちょっと、何すんのよ?」
「あんた今口にキスしようとしたでしょ!?そんな横暴許されると思うの?」
「別に横暴じゃないでしょ!みなさい、リョウの無抵抗な感じを!!」
マーシャがリョウの方を見るとぽかんと立っていた。
頬にキスされたので十分きてるようだ。
今まで付き合うほど好きじゃないと断ってきたがいざキスをされると嬉しい。
リョウも男なのだ。
「…リョウ?」
「はっ!?な、なんだマーシャ?」
放心状態だったリョウが我に返る。
「…」
「そ、そんな目するなよ…」
「あなた、付き合うのを断ってる割にはずいぶん嬉しそうだったわね」
「し、仕方ないだろ!俺だって男だ!」
しばらくギャーギャー言いあう。
「なんで私にもして、って言えないのかしら?」
「あの子はああ見えて奥手なのよ。リョウからやってくれればいいんだけどあいつも鈍感だしね」
「奥手ね…。でも、羨ましいわ」
言いあっているリョウとマーシャを見てミィヤは言う。
「羨ましい?」
「楽しそうだもの。私はどんなに頑張ってもあそこまではいけないわ」
少し悲しそうな顔をするミィヤ。
彼女は分かっている。
今の状態ならリョウはマーシャを選ぶらだろうということを。
リョウ自身がマーシャを好きなのかは分からないが、秤にミィヤとマーシャをかけたらどうなるのかは分かっている。
「あれは恋人とかそういうのじゃないと思うけど…」
「でも、限りなく近いわ。おそらく私は何をやってもいけない場所ね」
「でも諦めないんでしょ?」
「当たり前じゃない。確かにあそこにはいけないけど恋人にはなれるもの」
ネックレスを掴む。
リョウからもらったものだ。
もらった次の日から基本は身に着けている。
「マーシャのこともあるから応援はできないけど頑張ってね」
「それって応援って言うんじゃないの?っていうかあんたたち、いつまでいちゃついてるの?」
「「いちゃついてない!」」
「おお、そろった」
――――――――――――――――――――――――――――――
「まずリョウ君、卒業おめでとう」
「おめでとーなの」
「ありがとうございます」
会場内の違う場所で、リョウはマクアドルに会った。
「桜が欲しい」とぼやいていたがない物はない。
久しぶりにミリーナもいた。
他の人はミリーナを特に気にしてない。
「いやぁ、やっぱり教え子が卒業していくこの感じは何度味わってもうまく言い表すことはできないね」
「今日はお祝いしてくれるんですか?」
「当然だよ。少なくとも私は戦争について話すつもりはない」
ビールを差し出すマクアドル。
20超えているので普通に受け取る。
「え、そうなの?」
「ミリーナ…久しぶりに会ったらまたそれなのかい?しかもここで」
「そんな深く話すつもりはないけど…、どうしても確認しておきたいことがあるの」
「なんだ?」
「戦争が終わった後のことなの」
「終わった後?」
「あなたが地球に帰るかどうかということなの」
それを聞いて地球のことを思い出す。
自分自身が地球人だということを忘れたことはない。
だが、帰るということについては忘れていた。
初めの目的はそれだったのに今ではここが普通になってしまっていたからだ。
「私の目的は私の世界を守ること。戦争が終わった後、言っては悪いけどあなたは用済みなの」
「…俺の選択肢は?」
「ここに残るか、地球に帰るかなの」
「帰れるのか?」
「うん。それもあなたが地球を離れてしまったあの時間に」
リョウはここで6年ほど過ごしてきた。
今帰れば騒ぎになるのは間違いない。
だが、ミリーナはあの時間に返してくれると言う。
「…」
「もちろん今すぐ決めてとは言わないの。あなたにとっては重要なことなの」
「考えておくよ。が、答えが出るかどうかは微妙なところだな。俺が帰った場合、ここに戻ってくることはできないのか?」
「…今の技術ではどうしようもないの。リョウやマクアドルを連れてきた時は、ある条件がそろってからできたの」
「条件?」
「悪いけど秘密なの」
この世界にもおそらく宇宙はある。
地球はこの世界にとって同じ宇宙にある存在なのか、パラレルワールド的存在なのかはわからない。
だが、どちらにしてもすごいことに変わりはない。
何度もできるわけではないのだろう。
「嫌なら構わない。別に俺が理解できるわけないだろうし」
「話が早くて助かるの。私の話はここまで、後はお祝いをしたいんだけど…」
「なんだい?」
「マクアドル、この3人だけ集まって明るい会話ができると思うの?」
マクアドル、ミリーナ、リョウの3人が集まってしてきた会話はいつも戦争について。
ミリーナの疑問はごもっともだ。
っていうか、なんでうまい具合にここに3人そろうんだ?
「…たぶん?」
「無理に決まってるの。リョウ、後でみんな集まって飲み会とかはしないの?」
「4時から予定はあるぞ」
「ならそれにでればいいの。フィリアさんにも会いたいし」
「なるほど。私も参加してもいいかい?」
「先生なら大丈夫だと思いますよ。むしろ歓迎です(財布として)」
「…何か黒いものを感じるんだけど」
リョウは生きる。
この6年たっても未だに分からない世界で。
科学と魔法が混在するこの世界で。
大切なものができたこの世界で。
命を懸けて、この世界を生き続ける。
大きな戦いが待っていると分かっているこの世界を、みんなと生き抜くため。
使い魔紹介
メリー
サラサラの金髪。
長さはミディアム。
性別不明(外見はどう見ても女子)。
年齢不明。
身長は170cm。
胸はBカップ。
風の妖精で、いつも外見は同じだが変更も可。
気に入っているのか女性の姿をしているのに男性の執事服を着ている。
サリス、ノリスと似ていて感情の起伏が薄く、呼ばれると現れる。
シューレスに従順で使い魔の鏡とはまさにメリーのことである。