そしてあの懐かしいキャラも登場!
でもまぁ、覚えてなくてもおかしくないですけど。
「…」
カポーンという音が似合う状況にリョウはなっている。
順応できない俺が悪いのかと思うくらい周りのレックスやクロは普通にしている。
隣からは壁を隔てて女子の声が聞こえる。
「…なぜに今温泉?」
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遡ること数時間前。
あの襲撃から3日後、リョウたちは招集を受けていたので指定された場所に集合していた。
本来ならしばらく休んでなきゃいけないリリアやウリスもNの力のおかげで完全回復している。
「リリアさん、もう大丈夫なんですか?」
「ええ、ケイトのおかげでね。後でキスでもしてあげようかしら?」
「それ、本当にやめてくださいよ?」
集合したのは訓練場(外)。
他の部隊はようやく落ち着いてきたところで、完全復帰まではもう少し時間が必要だ。
Nの力を使えばいいのだが、ケイトだって永遠に魔法が使えるわけじゃない。
死にかけじゃない奴らは治療してないのだ。
普通に集合した場所を聞けば、完全復帰したグネズトの部隊だけでも訓練を始めると誰もが思う。
だが、リョウは疑問を抱えていた。
鞄をぶら下げながら。
「なあリョウ」
「なんだ、レックス?」
「なんで訓練するのに着替えが2日分必要なんだ?」
「さぁ…」
隣では持ち物を見て「旅行ですか!?」と嬉しそうにしているサクがいる。
そんなわけないだろうと思っているが完全には否定できない。
しかし、グネズトのことだから「これから〇〇森林で1週間サバイバルだ」なんて言ってきそうで怖い。
旅行だとテンションを上げているサクがそんなことを聞けば卒倒してしまうのではないかと心配だ。
「そういえばリョウは見たか?謎の幼女」
「ああ、巨乳の方だな?」
「何者なんだ、あいつ」
「さぁ…」
そして、もう1つ疑問。
この集合をかけてきた幼女だ。
顔なんてもう覚えてないが体に合わず胸がデカかった記憶がある。
そして「また明日」なんてこと言ってたような気がするが、結局その後そいつを見てない。
「まぁ、大佐に聞けばわか「気を付け!」!?」
突然声が響く。
声がしたほうを向くとグネズトと1人女性が歩いてきていた。
声からしてさっきの号令は女性のほうだ。
「あれは…」
「クロ、知ってるのか?」
「詳しくは知らないけど、名前はフラットって言ってたような…」
2人が集まっているみんなの前に立つ。
女は刀を腰に下げている。
「…ケイトはどうした?」
「え?」
「ケイトはどうしたと訊いている」
「あいつは衛生班で関係ないんじゃ?」
「…あいつ、呼び忘れたな」
少し頭を抱えたがすぐにライルが行動した。
水のまま地面に染み込みどこかへといなくなる。
「さて、ではまずこいつの紹介だ」
「フラット・C・チェレバドルよ」
「それだけか?」
「…そこの女と小さい男は知ってるわね、3日前の出来事」
目線のみをクロとマートに合わせる。
「「は、はい」」
「相手の外見を他にも教えておいて。もし、あいつを傷つけたら、戦場だろうが、仲間だろうが、作戦に不可欠な人材だろうが殺す。あれは私の獲物」
「以上です」と小さい声で言い、グネズトの左後ろに下がる。
ものすごい殺気を放っていた。
まだ対象には入っていないはずなのに喉に刀を突きつけられているような気がした。
「…他はまだ来てな「すいませーん!」」
入り口から1人が走ってきている。
もう1人いるのだがそちらは歩いているようだ。
ここからではまだ顔は確認できないのだが…
「ヒッ!」
「どうしたの、リリア」
「…なんか寒気がしたような」
走ってきている方の顔が見え始めた。
リョウはその顔を見て驚く。
「マグタラン先輩?」
近くまで来て間違いないと理解する。
「遅れてすいません。自己紹介ですよね?」
「そうだ」
「初めはしてだな、お前ら。マグタラン・アッグシーバだ。リョウと、リリアは久しぶりか」
雰囲気はどことなく変わっているような気がするが間違いないらしい。
1年生の合宿の時にお世話になった先輩だ。
彼はその時5年生だったので会う機会がその後は無くなってしまったがこうして再会できた。
雰囲気が変わってるといったが、好かれそうな人柄は相変わらずだ。
「いや~、今年は9人だっけか?大漁だな。グネズト大佐にしてはやけに多いですね」
「いろいろあったんだ。そこは触れるな。それよりなんであいつは歩いてるんだ?」
「いや、なんか「あいつの前では無様な姿は見せられない」とか」
「…まぁ、もう1人いるし構わないが」
「クレア、さっさとしなさい。大佐を待たせないで」
それを聞いてリリアが卒倒しそうになる。
わかっていたことなのでマーシャとフィリアが受け止める。
「寒気がした」といったときから何となく予想できていた。
ようやくクレアがみんなの目の前に来る。
「…大体は知った顔だな。クレア・ランパードだ」
魔法側の生徒だった3人は知らないが、科学側の生徒だったリリア以外の4人は全員リリアに同情した。
「リリア、体調が悪そうだな?俺が介抱「めっちゃ元気です!」…そうか」
クレアが少し残念そうな顔をする。
未だにリリアに執着するとは正直誰もが驚きだった。
基本的超美人でもブスでもない普通のリリアにそこまで執着している理由は不明だった。
「…あいつはまだか?」
「すぐに来ると思っていたのですが…」
「なんか言ってるな?」
「あの幼女を待ってるんじゃないのか?」
「つまりあいつはこの部隊の1人だと?」
「…人は見かけによらねぇからな」
「そうそう、いいこと言う!」
「あれだけ戦場を見てきたんだ。これくらい…ってうお!?」
いつの間にか例の幼女が立っていた。
驚いて少し退くと体に合わない大きな胸が目に入る。
入り口はリョウたちから見て前のほうにあるはずなのに後ろから会話に入ってきている。
「…どこにいた?」
「あそこ」
指さした方向の地面がキレイに空いている。
グネズトが気づかなかったということは勝手に作った仕掛けなのだろう。
グネズトはしかめっ面をしたがそれだけだった。
「まぁ、いい。とりあえず自己紹介をしろ」
「はーい!」
ヒョッコヒョッコと歩き、リョウたちの前に立つ。
「初めまして、イプシン・チェレバドルっていいます。よろしくねー」
「…チェレバドル?」
リョウがみんなの疑問を代弁する。
「うん、フラちゃん(フラット)と私は姉妹です」
全員「…(唖然)」
「私はCの力が受け継がれなかったのよね。残念」
「…どちらが姉ですか?」
「私でーす」
身長で見れば…いや、性格で見ても圧倒的にフラットの方が年上。
世の中は分からないものだなと改めて思う。
「…リョウ、あまりこいつをなめないほうがいいぞ」
「大佐の趣味じゃないんですか?」
「こいつはお前の前の逸材。つまりお前より8年、年上で、1年生で2段階目になった先輩だ」
「彼女が?」
「そして、数少ない7段階目に到達した者の1人だ」
イプシンがエッヘンと胸を張る。
「あんまりなめてかかるとボコボコにしちゃうからよろしくね」
「は、はい…」
驚きが多すぎて何を言ったらいいかわからない。
リョウ以外はシューレスを除いて開いた口が塞がらない。
7段階目に到達した者は数が少ない。
グネズトの部隊は表向きは軍隊の精鋭部隊だが、裏から見ると違う。
リョウ自身も軍に入って初めて知ったのだが、グネズトよりも上の階級の人が自分自身の部隊を裏で作っているのだ。
大半のネーム持ちと7段階目はそこに持っていかれる。
そして、その部隊は裏で活動するためよほどのことが無い限り表での紛争には手を出さない。
だから、お目にかかることはまずないのだ。
「さて、自己紹介も済んだことだし…大佐、いいよね?」
「ああ、好きにしろ」
それを聞くとイプシンが一番端にいたシューレスの前に来る。
「…シュー!」
突然言うのでみんなビクッとする。
しかし、シューレスは顔をしかめただけだ。
「どういう意味ですか?」
「これからあなたをシューって呼ぶから!」
あだ名をつけているようだ。
シューは以前から呼ばれているので、正直みんな違和感が無い。
使っているのは基本ケイトのみなのだが。
隣のクリティウス姉妹のもとに行く。
「…マトちゃんとウリちゃん!」
外見よりもどうにかして名前を使いたいらしい。
クロ、レックス、リョウの前に来る。
「クロでしょ、…ルー君に…後輩!」
「なんだ、ルーって?」
「俺だけ後輩!?」
使い魔に付ける気は無いようだ。
まぁ、使い魔の名前は簡単だし必要ないのだろう。
無視してマーシャ、リリア、フィリアのもとに行く。
「…赤毛、…………」
リリアの前で止まる。
リリア・アリアでは付けづらいのだろう。
マーシャは赤毛だが。
「…リアちゃん!」
なんかひねりのないあだ名が返ってきた。
そしてフィリアに笑顔で言う。
「マナ板!」
「ガハッ!?」
フィリアに対する名前はあらかじめ決めていたのか、考える時間は無かった。
フィリアが現実を自分よりも小さい奴(年上)に突き付けられ地面に倒れる。
「フィリアー!」
「大丈夫!?」
「…もういいか?」
「うん、後はいいよ」
「よし、じゃお前らこれから移動を開始する。転移装置乗ったらすぐだから迷うことは無いはずだ。ついてこい」
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で、何かと思いついてきてみればここについてしまった。
いい湯だ、とは思う。
ありがたいとも思う。
でもこの時期にここに来るのはどう考えてもおかしいと思う。
しかも連れてきたグネズト本人は
「…とりあえず酒でもどうだ?」
「僕は酒には強いですよ?酔ったところで勧誘なんて考えないことです」
「おもしろい」
途中参加したケイトの勧誘をしている。
ライルに休んでいるところを無理やり引っ張られてきたのだ。
グネズトは最初こそ、まったく興味がなかったもののリョウとの戦いを見た後ぜひ自分の部隊にほしいと勧誘をしていた。
まぁ、強力な自爆魔法が無制限に使えるのだから強いのは当然。
ケイトは痛いのは嫌だとずっと断り続けている。
「リョウ、どうしたそんな顔して?」
マグタランが話しかけてきた。
「いや…、何でこんなことやってんのかなと」
「そう言うなよ。これはイプシンの発案だからな」
「あの幼女の?」
「大佐がこんなの考え付くわけないだろ?これをやんないとあの人はずっと地面に大の字になって駄々をこねるんだからな」
「…想像できる自分が怖い」
リョウたちは今年で24になる。
つまりイプシンは体つきが子供とはいえ30を過ぎているのだ。
怖い以外の何物でもない。
「そういえば先輩、この部隊の人員はこれで全員ですか?」
「そうだが?」
「軍隊の部隊と言うには少なくないですか?」
あまり触れてほしくない話題だったのか、マクアドルの顔から表情が消える。
一度水をすくって顔を濡らしてから言った。
「…死んだんだ」
「え?」
「2年前の帝国の侵攻、覚えてるだろ?」
「はい」
「この部隊も50人くらいいたんだけどな、その時の生き残りは俺とイプシン、フラットの3人だった。同期の仲間も死んじまったよ」
「…すみません」
「いや、謝る必要はないさ。軍に入ってるんだから多少はあいつらも覚悟があったはずだ。結果押し返せたし、悔やむことじゃない」
国と国との争いのセオリーなどリョウはまだ知らないが、ミューズデルは出し惜しみはしないらしい。
グネズトの部隊を前線に押し出したのだ。
結果、途中からグネズトは参戦することになった。
指揮官だったグネズトは最初からは戦闘には参加しなかったのだ。
「ただ、大佐は厳しくてなぁ。去年はクレアしかとらなかった。ただでさえ軍に志望する人が減ってるっていうのにいまだに実力重視だからな」
実はクレアもマクアドルの頼みだから入れたのであって、それがなければ落とされていた。
クレアが志望した理由はまぁ、読者の方は想像がつくだろう。
「さて、折角の機会だ。大佐にいろいろ聞いてくればいいじゃないか。俺と話すより濃い内容が話せると思うぞ」
「と、いいますと?」
「マクアドル先生との関係とか、カザキについてとか、ミリーナの正体とか?」
「…知ってるんですか?」
「マクアドル先生からあらかた聞いてるよ。わざわざ隠す必要は無いからな」
「…驚かなかったですか?」
「驚くにきまってるだろ。信じられなかったが、冗談を言わない大佐もそう言ったから…」
ふとマグタランが後ろを向く。
脱衣所がある方向だ。
「…どうしました?」
「貸し切りのはずなんだが…誰かいるな」
確かに脱衣所の方を見ると人影がある。
…。
見間違いかもしれないが髪が長い。
「…これは運がいいのか?」
「先輩、ただ髪が長いだけかもしれませんよ。男子で」
「夢が無いこと言うなよ。ほら今わかるぜ」
そう言われると女性に見えてくる。
なんかそう考えるとエロいなと思う。
服を脱ぎ終わったのか、ガラスのせいでよくわからないがこちらに向かって歩いてきているのが分かる。
思わずゴクッと唾をのむ。
「「…」」
他は気づいていないらしく、リョウとマグタランの2人のみに緊張が走る。
脱衣所の人間が手を扉にかけたのが分かる。
そして――――――――――――
「「!!」」
ドール紹介
リョウ・アマミヤのドール(6段階目)
遠距離と近距離どちらでも戦えるドール。
遠距離戦ならヒュニスを操りぶつけるもよし、レーザー(燃費があまり良くない)を使うもよし。
近距離戦なら矛(2m)を使い戦う。
ヒュニスは6つあり耐久性にも多少は優れているので盾としても使える。
矛の後ろには鎖がついていて邪魔なら消すもよし、最大で15mの長さを誇る。
全体的にバランスがとれており、これといって弱点はない。
なんで最初に主人公のドールを紹介しなかったんだろう?