くだらないことしか書いてない…。
「いや~、温泉ってこんなにいいもんだったのね。気持ちいいし、お金は入るし最高!」
「ここでカメラ構えたら写真の前にあなたを裸で吊るすわよ?」
「ば…ばれてる、だと!?」
「いや、わかりますよ。今の発言聞けば」
リョウたちがミリーナに落胆していたころ隣の風呂場ではのほほん?と女子たちが湯に浸かっていた。
こちらは男子の方よりも数が多く、特にランとリンが楽しそうに泳いだりしている。
そこに交じってイプシンも泳いでいるのは誰も触れないことにしている。
「それに私の体なんて撮っても売れませんよ?」
「大丈夫よ!貧乳にだって需要はあるわ!」
「…そこは触れないでほしいです。っていうかそっちじゃなくてこの傷ですよ」
「「傷?」」
フィリアがおなかの方を指す。
確かに今までの戦いで負った傷が残っているのが見える。
腕の方や、足にも見える。
これは戦いに手を染めている者の宿命だ。
どうしようもないといえばそうなってしまうが、女子からすれば忌々しき事態なのだ。
「そんなのまだ少ないほうよ。私なんて1年生の時の傷と小さい頃のがくっきりとしてるわよ」
マーシャの脇腹あたりと胸に刺された跡が見える。
どちらも背中にも似たような跡があり、貫かれたという事実を物語っている。
もちろんそれだけではなく擦り傷もところどころ見当たる。
「誰でもそうなっちゃうのよ」
「それは分かってるつもりですけど…2人だって悩んではないんですか?」
「腕や足のはオシャレついでの服で隠すのよ」
「私は特に傷なんてないけど?」
「「え?」」
リリアの体を2人が見る。
自分たちよりも大きい胸に少し嫉妬心を覚えるが今はそれはおいておく。
体を足のつま先から頭まで見るが…確かに見当たらない。
気持ち悪いくらいきれいだ。
先の戦いで負った大きな腕の傷もあと1つ残ってない。
「リ、リリアさん!いったい何したらそうなるんですか!?」
「自分だけずるいわよ!」
「べ、別に特別なことなんてしてないわよ。1つのことを除いて」
「それは?」
「ケイトが治療してくれた」
「「…」」
「ああ~…なるほど」と、2人が思う。
腕の治療ついでにやってくれたのだろう。
しかし、すぐにリリアの頭に疑問が浮かぶ。
「治療、どうやったんですか?」
普通に考えれば治療は傷口を見て行う。
ならばケイトはリリアの裸を見たのではないか?
「原理は知らないけど、体のどこかを触って集中すれば体の感じが分かるみたいよ」
「裸が見えるってことですか!?」
「いや、形だけとか言ってたと思うけど…」
それを聞いて安心するフィリア。
別にリリアの裸をケイトが見たからって、何か起きるわけじゃない。
だが、好きな相手が女友達の裸を見るというのは聞いててあまり気持ちのいいものではない。
「フィリア、ちょうどいいじゃない。治してもらえば?」
「マーシャさんはいいんですか?」
「私はこの傷は消したくないの。これも私が生きてきた証だから…」
1つはあの日の出来事を忘れないため。
もう1つはリョウが来てくれたあの時の気持ちを忘れないため。
ほかの傷は消してもらいたいような気もするが。
「ならフィリア、これはいい機会よ!」
「何がです?」
フィリアが疑問を持つ中、リリアが手を合わせて笑顔になる。
「ケイトに傷、治療してもらったことないでしょ?」
「…かなり前に一度あるみたいです」
「かなり前なんていいのよ。まずケイトに体の残った傷を消してほしいと頼みます」
「そうですね?」
「ここで、よ!最初に上半身の傷からって言って服を脱ぐなり、まくり上げたりするのよ!」
フィリアは湯の中で座っているはずなのにズルッとこける。
湯の中から頭まで濡れた顔を真っ赤にしたフィリアが勢いよく起きてきた。
「な、ななななに言ってるんですか!?」
「そこでケイトはそんなことしなくていいと言うと思うのよね。まぁ、そのまま始めてもいいんだけど。どちらにしても胸には触らないはず」
「当たり前です!」
「そこであんたがケイトの手握って胸の方に持っていくのよ!いくらケイトといえども絶対襲うわね。そうなったらあとは全部あっちのせいよ!」
「あんた、たまにはいいこと言うわね?」
「どこがいいんですか!?絶対無理です!」
「そうだよ、無理無理!」
いつの間にか近づいてきていたイプシン。
無理と言いながら勢いよく手を湯から出す。
水しぶきが上がり3人が目を一瞬つぶる。
勢いよく出てきた手はフィリアの胸を触っていた。
フィリアが顔を真っ赤にして何か言おうとしているが、パクパクと動くだけ。
声は少しも出ていない。
「イプシンさん、どうしてそう思うんですか?」
「敬語なんて要らないよ。理由は簡単、まな板だから」
フィリアが再び現実を突きつけられ、横に倒れる。
本日2度目の外見幼女の発言。
だが、胸がデカく何も言い返せない。
水しぶきを上げながらフィリアが沈む。
マーシャとリリアが毎度のことのように慣れた手つきでとりあえず息ができる状態にする。
「まな板触らせても男は誘えないよ」
「ならどうすれば…!」
「下半身からいっちゃえば?」
「それよ!」
「いい加減にしてください!イプシンさんも!」
顔を真っ赤にしたまま怒鳴るフィリア。
顔の色はすでにのぼせているの領域を超えているように見える。
さすがに怒鳴ったので周りのただ浸かっていたフラットやサクが驚く。
その時フラットがサクの耳を必要に触っていたのは誰もまだ知らなかった。
「友達がこんなに意見を出してるっていうのに…。フィリア、いつ告白するのよ?」
「リリアさん、それは意見を出してるとは言いません!いじっている「キャァァァァァ!」?」
突然聞こえてきた悲鳴にそこにいる全員が疑問符を浮かべる。
聞こえてくるのは頭上から。
全員が上を向いた。
刹那、フィリアたちのすぐ近くに何かが飛んできた。
ドボン!と大きな水しぶきを上げて何かが水の中に沈む。
全員がこんな時だから敵が来たのかと、構える。
ただタオルを体に巻きながら。
まともに臨戦態勢に入っているのはサクぐらいだ。
ただ武器は洗面器だが。
この状態ではドールの展開はできない。
いや、できるのだがやりたくない。
裸にドールを装備ってどんだけマニアックなんだよと思う。
リリアのように体全部を覆えればいいのだが、リリア以外にそんなドールを持ち合わせている人はいない。
しかし、すぐに全員が警戒を解いた。
別に砂煙が上がっていたわけではない。
すぐに視界良好になり正体が発覚したのだ。
5,6歳の外見をした長い髪の幼女。
それが水の中から起き上がった。
「…どっかで見たことあるわね」
「ミリーナちゃん?」
周りを確認したかと思うとフィリアの方に歩いてきた。
目の周りが赤い。
「フィリアさん!」
泣きながら抱き着く。
頭には大きなたんこぶができている。
あの高さから落ちてくれば普通、頭が割れたりするはずなのだがそんな怪我は見当たらない。
ずいぶん丈夫な機械らしい。
しかし、ミリーナの体の大半は機械でできているのにどうしてたんこぶができるのだろう。
「どうしたの?」
「グネズトが、リョウが、男子共がぁ…!」
ミリーナが鼻をすすりながら事情を話す。
しかし、あの状況のことを話しても誰もミリーナが悪くないと言える人なんていなかった。
エロ同人という単語が出てきた時には、マーシャとリリアが仲良く滑った。
「…え~っと、ミリーナちゃん?」
「フィリア、かばえないわよ。どうやっても」
「こいつが悪いわ。私が同じ立場だったら大佐と同じことするわ」
「え~っと…、え~…」
そういわれても小さい子が抱き着いてきているのだ。
しかも目の周りを真っ赤にしながら。
一方的に悪いと言うのはなんか気が引ける。
だが、何も言えないのも事実。
「…フィリアさん」
「え?なに?」
頭をなでながら答える。
ミリーナが頭をするつけてくる。
しばらくして怪訝な顔をしながらフィリアに尋ねた。
「なんで胸がないの?」
1日でここまで胸のことを言われたのは初めてだった。
しかも幼女に。
それを聞いた瞬間、フィリアは文字通り真っ白になった。
倒れることなく、立ったままの態勢で。
「あぁ…、とうとう止まったわね」
「今日だけで何回言われたのかしら?」
「それも知りたいところだけど…」
マーシャが辺りを見渡す。
「どうしたの?」
「クレア先輩、突っかかってこないわね」
「触れないでほしかったわ」
「嵐の前の静けさってやつかしら?」
「部屋の戻れば違うから大丈夫よ!」
親指を立てて笑顔を作るリリア。
温泉にゆっくりは入れないだろうと覚悟していたのだが、クレアは少し離れたところで湯に浸かりながら眠っている。
余談だが、実は部屋に戻るとクレアの手が回っていてリリアにとって悲劇が起きるということを彼女はまだ知らない。
「あなたたち、そろそろ時間よ」
クレアの方を見ていると、反対の方からフラットがやってきた。
顔はどことなく満足気のように見える。
初めて会った時に放っていた殺気など感じ取れなかった。
「20分以内に上がって、食事処まで来て」
「まだ20分もあるんですか?」
「女なんだから身だしなみ整えるのに時間がかかるのよ。すぐ終わるならまだ入ってても構わないわ」
「はい、わかりました」
それを聞くと風呂を上がっていった。
何度見てもフラットと、イプシンが姉妹には見えてこない。
女性の中では背が高いほうで、性格がしっかり者のフラット。
背が低く、胸がデカい自由気まま?なイプシン。
面白い上司たちだなと思わずにはいられない。
「フラちゃん、待ってー!じゃ、みんな。また後でね」
母親についていく子供の如く、パタパタと急いでその場を後にしたイプシン。
「私たちも上がる?」
「そうね。フィリア、そろそろ上がるわよ?」
「…」
「ケイトの前で身だしなみ台無しでいいの?」
「さぁ、上がりましょう!」
「…ここまで一途なのも考え物かもしれないわね。先輩、そろそろ上がったほうがいいですよ?」
寝ているクレアに呼びかけるとすぐに目を開いた。
体を伸ばした後、手で「分かった」と合図する。
サクやラン、リンもその呼びかけで上がるらしいことに気づきみんなで上がり始める。
「あれ、ミリーナちゃん」
「なんなの?」
「着替え、どこに置いてあるんですか?」
「…」
ミリーナが男湯の脱衣所があるであろう方向を見る。
男湯から女湯に来たのだ。
着替えは男湯の脱衣所にあるのが当然。
「私が蹴り飛ばせばたぶん男湯に戻れるわよ?」
「サラッと恐ろしいこと言わないでほしいの…。いいの、私は一回帰るの」
「食事には参加しないんですか?」
「すぐ戻るの。じゃ、また後でなの」
目の前から一瞬で消えた。
いつ見てもすごいものだと、もともとこの世界出身である全員が思う。
転移装置でさえ、ミューズデルの技術では小型化すらできていない。
にもかかわらず、何もないところで何食わぬ顔で瞬間移動するのだ。
ミリーナがいなくなったのを確認して全員が脱衣所に入る。
着替えは温泉に来たので浴衣だ。
着替えているフィリアをリリアが見て言った。
「ねぇフィリア」
「なんです?」
「浴衣を胸がギリギリ見えない感じで着れば「いい加減にしてください!」」
え~…、再び2週間ほど載せるのが遅くなります。
「すでに4日に1話になってんじゃねーか!」といいたいところかもしれませんがそこはご容赦を。
これからもよろしくです。