異世界にて〜魔法と科学の小競り合い〜   作:tubukko

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よし、気分的に書きたかったから書きました。
気づけば自分の決めている文字数をオーバー…。
でも大した数じゃないからいいんです!


強襲
小さな戦争


「…準備はどうなってる?」

「順調です。成功する確率は100%です」

「今回の作戦は上層部に私の力を示すチャンスだ。上層部から見れば小さい作戦で内容も簡単だ。だが内容以上の成果をあげれば」

「はい、マスターの権力が100%上がります」

「期待しているぞ」

「はい」

 

そう言うと、男が下がっていく。

男が部屋を出ると入れ違いに違う男が入ってきた。

 

「ビムに任せて大丈夫なのですか?」

「成功すれば私の権力が強くなる。上層部が提示してきた課題はお前に任せるから問題はない」

「ですが、あいつが捕まってしまった場合は…」

「あいつが捕まることはない。失敗した場合はあいつに地獄行きの切符をくれてやることになるがな」

「…分かりました」

「今回の任務はお前には簡単すぎるかもしれないがよろしく頼む」

「承知しております」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「レックス、調子はどうだ?」

「絶好調だぜ!」

「なら心配ないな」

 

今リョウたちは見慣れた控室にいる。

 

「一番手だけど頑張れよ」

「俺が一番手なんて意味分かんねぇけどな」

「仕方ないですよ…。この試合だけくじ引きで順番を決めるんですから」

「なんでこの試合だけ?」

「今までこんなことはなかったそうです。ある意味2チームとも好きに順番が決められたらくじ引きと大差ありませんし…」

「まぁ、どうせ俺は自分を3番手にする予定だったから必ず出てたしな。それが少し早まっただけだからどうでもいいけどな」

「なにはともあれ、主将なんだから絶対勝てよ」

「主将じゃなくても勝つぜ」

 

話していると放送の音が鳴る。

 

「「「?」」」

『試合に出場する選手の方々に連絡いたします。時間の関係で二番手の試合開始時間が一番手の開始時間と同じになりました。選手の方々は準備してください。繰り返します。…』

「「「…」」」

 

こちらの2番手はフィリアだった。

フィリアが顔面蒼白になっている。

 

「…フィリア、大丈夫か?」

「だ、大丈夫に決まってるじゃないですか!試合が早く終わって、む、むしろ緊張しなくてすみますよ!」

 

明らかに声が震えていた。

 

「フィリア、とりあえず深呼吸だ。はい吸って…、はいて。また吸って…」

 

とりあえず落ち着かせようとフィリアに深呼吸させる。

さっきよりは、マシになった…ように見える。

 

「にしても今回はいつもと違うところが沢山だな。なんかあったのか?」

「そうだね。なんかおかしいような気がする」

「考えすぎだとは思いますけど…、なんででしょうね?」

 

リョウの頭に「戦争」の二文字が浮かんだ。

(…規模は小さいけど抗争は起きてるとミリーナは言っていた。この学校でも起こるのか?

でもこの学校はミューズデルから繋がっている転移装置でしか来れないはず。

それとも歩きで学校まできて侵入したというのか?)

ブザーが鳴った。

試合開始の合図だ。

 

「じゃ、行ってくるぜ」

「が、がんばってきます!」

「二人とも、気をつけて」

 

いつもなら頑張ってと言うところだが言えなかった。

どうしても規模の小さい戦争の可能性がぬぐえないからだ。

(考えすぎだ。きっと学校に事情があるのだろう。なんかサプライズのために時間を早めてるに違いない)

そう自分に言い聞かせた。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「…いったいどういうことだよ」

 

レックスとフィリアは唖然としていた。

理由は対戦方法が聞いていた話と違っていたからだ。

 

「タッグバトルってどういう意味よ!?」

「そんな話、初めて聞いたんですケド」

 

魔法側の代表が審判に文句を言っている。

姉妹なのか顔がよく似ている。

色白な肌をしていて長い黒髪をしている。

しかし、目の周りに目を大きく見せるため黒を塗っており、顔に3,4つピアスが入ってる。

審判も少し怖がっているようだ。

 

「どうしてタッグバトルに…、しかも直前に変わってしまったんでしょう?」

「俺が知るかよ。さっさとあっちも審判こっちに貸してくれないもんかね」

 

1,2回戦目に出場する選手たちは会場に来るなり突然試合方式が変わったことを伝えられたのだ。

観客は今までシングルしかやってこなかったから見てみたいと言わんばかりに、かなり盛り上がっている。

選手としてはせっかく作戦を立ててきたのに台無しである。

レックスはどうでもいいかもしれないが、フィリアにとってはかなり問題である。

 

「文句を言っても方式は変わらないと思います。作戦を立てましょう」

「今から大した時間がないのに立てられるのか?」

「私は策士です。不測の事態に備えて基盤はあるんです」

 

作戦をレックスに伝え始める。

 

 

5分後、ようやく魔法側の代表達が文句を言うのをやめたらしく試合が始まろうとしていた。

 

「アンタたち、降参する気ない?」

「はぁ?」

「私たちチョー強いから、アンタたちなんてヨユーなワケ。しかもアタシ主将だよ!?勝てるのは分かってるケド、試合メンドーなの。だから降参どうって聞いてるの」

「…話になりませんね」

「アンタ、誰に向かって口きいてるか分かってるノ?」

「そうだな。話にならねぇ。大体、主将ならこっちだって俺がいるぜ」

「アンタなんか私の足元にも及ばナイし。やっぱり馬鹿わぁ、一回味わなきゃわかんないノネ」

「その台詞、そっくりそのままお返ししますよ」

「それでは試合を始めますので言い争いはそこまでにしてください。あとは力で語ってください」

「そうするぜ」「そうします」「「そうする」」

 

みんなまったく同じタイミングでしゃべった。

 

「それでは構えてください」

 

全員が相手を睨む。

観客も黙り静寂に包まれる。

 

「…ファイト!」

 

その合図を同時に観客が盛り上がり選手は試合を始めた。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「おい、まだなのか?」

「すみません。あと5分ほどで始められるかと」

 

ある部屋の一室で、やり取りが行われている。

 

「なら5分後、100%できるようにしろ」

「しかし、5分で試合は終わるとは思いませんが…」

「俺は早く戦いたいんだよ。だから準備出来次第、作戦開始だ」

「し、しかしそれではマスターの意思とは違う方向に…」

「構わない。マスターは作戦が成功すればそれでいいのだ。早くすれば迷惑がかかるというわけでもない。いい知らせが早くなるだけだ」

「で、ですが失敗する可能性が大きくなるかと」

「…おまえ、そんなこと言える立場か?」

「はっ…」

「嫌なら作戦に参加しなくてもいいぜ。だが、お前の命はない」

「…」

「心配するな。俺がたかが1年どもに負けると思ってるのか?教員どもはうまく幽閉した。まぁ、危険だったのはマクアドルだけだがな。後は、数で倒せたはずだ。ともかくこれで俺の作戦が成功する確率は100%になったわけだ。分かったか?」

「…はい。了解しました」

「なら作戦開始を急げ」

 

部下らしき男が去ると男は煙草を取り出し喫い始める。

今試合しているテレビを見ながら男は微笑を浮かべた。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「フィリア、どうだ!?」

「完璧に不利です!あの人たち口だけじゃありません!」

「そんなのは分かりきってる!何かいい案は浮かんだのかって訊いてるんだ!」

「正直難しいです!」

 

後ろから姉妹が追いかけてくる。

 

「さっきまでのデカい口はどこいったのカナー?」

「やっぱりチョー余裕ジャン!」

 

そういうと彼女たちの周りに火の玉が出現する。

そしてレックス達に向かって放たれる。

さっきからこの繰り返しである。

レックス達も相手が魔法を使ってくるのは分かっていたので飛び道具は持っている。

だが魔法側にだってSバリアではないがバリアは張られている。

ただ当てたってスナイパーやマグナムなどよほど威力が高くなければ一発では戦闘不能にはならない。

しかし悠長に構えて撃ってる暇などありはしない。

それに弾には限りがある。

確かに魔法にも限りはある。

魔力が枯渇してしまえば魔法を唱えることができないただの一般人になってしまうが、一年生のうちは枯渇するほどの魔法は使えない。

圧倒的に不利なのだ。

 

「あっちは今までの私たちの戦い方見てますかね!?」

「あいつらが!?見てるわけねえだろ!」

「それなら私はあれ使います!銃を構えてください!相手が一人になれば勝ち目はあります!」

「だけどあの弾幕に近づくのはキケンd」

「行きます!」

 

フィリアはレックスの意見を聞かずに相手に突っ込む。

 

「すごいよ姉貴ー。あっちから飛び込んできたんですケドー!」

「飛んで火にいる夏の虫ネ!」

 

フィリアはシールドを展開する。

持ってきた武器の一つだ。

ある程度の攻撃は遮断できるが、あれだけの弾幕だと長くは持たない。

残りの距離が20メートルほど残っているのにシールドは破れる。

しかしフィリアは進み続ける。

弾幕を避けきることができず、ドールに当たる。

 

「ちょ、ちょっと!それ以上にクんな!」

 

相手が焦っている。

(もしかして近接攻撃魔法を持っていない?)

うまくいけば2人とも倒せるかもしれない、と考えながら突っ込む。

相手も後ろに下がり始めた。

大したスピードではないので追いつくことはできるがSバリアが持つか微妙である。

フィリアはすぐに2つ目の武器を使うことを決断する。

フィリアは加速し一瞬で姉妹に追いついた。

相手は驚くが体がついていかないようだ。

余談だが始めは人気のなかったアクセルだが最近はリョウの真似をしようとして使う人が増えた。

 

「フラッシュ!」

 

相手の真ん前で使うことができた。

突然の光に相手は2人とも目を覆う。

 

「ま、魔法!?」

「目、目がぁぁぁぁぁぁ!」

 

目が潰された2人はがむしゃらに撃ち始める。

目が潰されても弾幕がすごいことに変わりはないので近くにいるフィリアは防ぎようがない。

しかし、フィリアは防ぐつもりはなかった。

マシンガンを火の弾が当たる中、構える。

(こんなことならショットガンにするべきでしたね)

レックスもスナイパーを構えていつでも撃てる準備は出来ているようだ。

引き金を引こうとした瞬間、思いがけないことが起こった。

 

「な、メンなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ビリビリ何かが響いてくる。

まずいような気がして引き金を引いた。

しかし

 

「え?」

 

レックスのスナイパーの弾はおろか、フィリアのマシンガンの弾さえも一発もどちらにも、とどかなかった。

的は捉えていた、しかし当たらなかったのだ。

唖然としていると体が熱くなりつつなっていることに気づき急いで下がる。

 

「てめぇら、アタシたちの目ぇ潰してただで済むと思ってんじゃないでしょねぇ…」

「二度とそのポンコツに乗れない体にしてやんよ!」

 

姉妹は再び弾幕を張り始める。

しかし、数も威力もさっきの比ではなかった。

(さっきのは本気じゃなかったっていうんですか!?)

 

「アタシらU・クリティウスにケンカ売ったこと、後悔させてやんよ!」

「業火の炎に焼かれながら地獄で泣きわめきやがれ!」

 

「あいつら!」

「ネーム持ちですか!?」

 

フィリア達の周りに一年生では考えられないような炎が現れる。

 

「フィリア!」

「…手詰まりです」

 

次の瞬間フィリアたちは炎に包まれ地面に落ちていった。

試合結果は目に見えていたが、

 

「てめぇら!その程度で終わりとか思うなよ!」

「地獄で泣きわめけって言っただろうが!」

 

再び追撃をするため、炎を出現させる。

しかし、その炎はフィリアたちに投げられることはなかった。

フィリアたちに投げようとした瞬間、彼女たちのいる場所と会場のあらゆるところが爆発したからだ。

クリティウス達は落ちていき、代わりに見知らぬ男が立っていた。




名前にアルファベットが入っていて「なんで?」って思った人鋭い!
でも理由はあるんです。(大したもんじゃありませんが)
またあとでそれは書きます。

そう言えばリリアが全然出てないなぁ…。
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