ラ・フォリアに腕をくまれ城をまわっているとおっさんがぶつぶつと呟いている。
「ふ、ふふふ、ラ・フォリアをそそのかす愚か者はお前か!!」
おっさんは壁に飾られていた剣を抜き龍牙に斬りかかって来た。
「っちょ、意味がわかんねーぞ!」
すぐに鳴神を召喚して剣を防ぐ。
「お父様ったら、彼はわたくしの恩人ですわ」
ラ・フォリアが助け船を出してくれた。
「殺す、ラ・フォリアをそそのかす奴は全員コロス」
「理性がねーのか!!」
片腕が無いのでバランスが取りずらく、苦戦する。
「ここで死ぬよりはましか!!ズェア!!」
鳴神を手から離し王様の腕を掴み投げる。
「ッグァ!」
壁に突撃して王様は気を失ったようだ。
「これで犯罪者になるのは勘弁だがな」
「大丈夫ですよ。わたくしが後で説明しておきますから」
それなら安心か?
「わたくしの夫になる男だと」
「待て!!おかしいだろ!改善どころか余計にめんどくさくなるだろうが!!」
「自分の容姿には自信があるのですが?」
「そういう問題じゃねーだろ!!」
「では、お友達から」
から、という言葉が気になるがいいか。
「ま、それぐらいならいいか」
「では、龍牙、行きましょう」
再び歩こうとするが騎士たちがこちらに歩いてきて王様を見つけた。
「貴様、よくも!!」
「許さん」
「そうだ、ラ・フォリアが欲しければこの国の騎士団と軍の総力をもって叩き潰す!!」
王様が立ち上がった。
総力をを相手にしなきゃなんねーのか。
「親父、ジン、助けてくれ!!」
大声で叫ぶと走る音が聞こえてきた。
「大丈夫か、龍牙!!」
「安心しなよ。僕たちで殺してあげるよ」
呼んでから十秒もたっていないのに目の前にいる。
「お前らか!龍牙を傷つけるやつらは!!」
まだ怪我してません。
「どのような者が来ようとラ・フォリアは渡さん!!」
騎士団とラグナとジンが衝突する。
「逃げるぞ」
ラ・フォリアの手を握り廊下を走る。
「逃がすか!!」
「させねーぞ、この野郎!!」
騎士団に追われ侍女たちにキャーキャー騒がれ大変だった。
「なんだ、この城は?」
「すみません、普段は静かなのですが・・・・・」
「親父さんの勘違いでこうなったんだろ?なら、お前は悪くねーよ」
ラ・フォリアの頭を撫でて慰める。
「優しいですわね」
音がしなくなったので多分大人たちの争いは終わったんだろう。
「さて、そろそろ戻ろうぜ」
「はい」
とある一室から出て争いの決着を見に下へ降りる。
「これで仕舞いだ!!」
ラグナが王様に止めを刺そうとしていた。
「ストップストップ!!」
「ん、龍牙か、元気そうじゃねーか。少し待てよ、すぐに終わるから」
「待てって、それ、一応王様だから」
「は?」
ラグナとジンは呆けている。
「マジかよ。こんなのが王様?」
「すみません、父が大変迷惑をかけました」
「いや、あんたのせいじゃねーだろ。ならお前が謝る必要はねーよ」
ラ・フォリアは龍牙とラグナを交互に見た。
「やはり、親子ですね」
「「当たり前だろ?」」
龍牙とラグナは同時に答えた。
その頃とある研究所
「レリウス、今度は大丈夫なのか?」
「心配するな」
「しかし、ロイは!!」
「大丈夫だと言っているだろ。ロットは私たちに内緒で実験したからああなっただけだ」
だんだんと境界と現世を繋ぐ扉が開かれて行く。
「私は行く。研究成果のレポートは任せたぞ」
レリウスは扉をくぐり境界へ向かう。
「っ!なんだこの数値は!!」
「ぐあぁぁぁ!!」
「どうした!!レリウス」
「っぁぁあ!!」
境界へムラクモユニットが飛び込む。
「ムラクモユニットが境界へ引き寄せられたのか!!レリウス、実験は中止だ!!今すぐ引き上げる!!」
境界から黒い龍の頭が飛び出す。