ストライク・ザ・ブラッド 蒼を継ぐ者   作:テルメン(白)

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四章

アルディギア王国の首都から遠く離れた場所。

そこに日本神話でヤマタノオロチと似た化物が突如現れた。

その化物はアルディギア王国、首都へむかって進行している。

 

「一刻も早くあの怪物をなんとかせねばならん。なにか案は無いか?」

 

この事態に対応するべくアルディギアは名のある攻魔師、神話学者、魔導研究者、魔女、あるいは魔族を呼び寄せて対策を練っていた。

 

「日本の神話通りなら八塩折之酒で酔わせて十拳剣で首を刈り取ればいいのではないか?」

「そもそも、八塩折之酒は七回絞った酒だとしても十拳剣はどうするのだ?あれを斬れるだけの技とそれに耐えられる十束剣がどこにあるというのだ!!」

 

神話学者の言葉を攻魔師の一人がそれを否定する。

 

「他には?」

 

騎士団の団長と思われる人が首を回して案を出せと催促している。

 

「十拳剣を竜殺しの剣で代用できないか?」

 

ある学者がそう発言する。

 

「それなら先程の十束剣より用意はしやすいとは思うけど、それでも取り寄せるのは厳しいと思うわよ?」

 

それを魔女が否定する。

 

「けど、国のサポートがあるんだぜ、竜殺しの剣なら用意してくれるだろ?」

 

一人の攻魔師がそう言う。

その攻魔師は騎士団長に同意を求めるような視線を送った。

 

「うむ、そう言われている」

 

団長は首を縦に振る。

 

「ほらな、なら、あとは使用する人間だ。神話なら須佐之男命だけど、そのぐらい強い人っていんの?」

 

先程のサポートしてくれるだろと発言したチャラい青年がまわりの全員に聞こえるように大きな声で言った。

しかし、手を挙げる人は居なかった。

 

「全然ダメじゃん」

 

やれやれと、首を振って席に座る青年。

 

「他には?」

「なら、吸血鬼お得意の眷獣でやればいいだろ?」

「既にやってもらったが長老クラスの眷獣でさえかすり傷すら負わせられなかった」

「マジかよ、真祖クラスに匹敵する化物じゃねーか」

 

その場の全員が暗い表情になる。

 

「その化物はここにどのぐらいで到着するんだ?」

 

一人の攻魔師が団長に訊く。

 

「速度から計算するに三日だそうだ」

 

一人の蛇のような青年と二足歩行の猫が立ち上がる。

 

「あ?テメーら、なに怖じ気づいてやがる。そんなんならはなから来るなよ」

「どんな敵でもやるしかあるまい」

 

その言葉で周りは静まる。

 

「全く、だらしないわね、貴方たち」

 

その発言にのっかるように幼い吸血鬼が見下すように喋り始めた。

 

「そこの貴方たちとあそこの魔女は違うようだけど?」

 

吸血鬼の視線は青年と猫、それになにもない壁へ順番に移る。

 

「そこの吸血鬼は騙せなかったか」

 

魔女はなにもないはずの場所から姿を現した。

 

「あら、あれで隠れたつもりだったのかしら?」

 

魔女の米神がピクッと動いた気がする。

 

「まあいいわ。私もその任務に参加するわ」

 

ピンクの髪の魔女は参加すると宣言した。

 

「っ、わかっているのか!?死にに行くようなものだぞ!!」

 

一人の攻魔師が四人に向かって言う。

 

「どこへ逃げたって無駄、あれは世界すらも滅ぼせる化物よ」

 

魔女が冷たく言い放つ。

 

「よくわかってるみたいじゃない。ま、対抗できるかは別として、で、そこの二人は?」

「もちろん殺るに決まってんだろうが」

「無論、参加する」

 

青年と猫はその問いに参加すると答えた。

 

「なら、決まりね。団長さん、部屋を借りれるかしら?」

「すぐに手配する」

 

団長は部下へ命令を下し案内させる。

 

「こちらです」

 

四人は部下に案内された部屋に入る。

 

「って、なんでテメーがここにいんだよ!!」

「あら、久しぶりねラグナ」

 

案内された部屋には既にラグナ、ジン、そして龍牙が居た。

 

「あら?その子、貴方にそっくりね」

「あ?まあ、息子だからな」

「はい?」

 

吸血鬼が停止する。

 

「ラグナ、冗談は止めなさい。貴方が結婚できるわけないでしょ」

「冗談じゃねーよ!!相変わらず失礼な奴だな!!」

 

青年が龍牙の方へ歩いて行った。

 

「おい、ガキ、お前は邪魔だ。どけ」

「あれを一番知ってるって言ってもか?」

「んだと?」

 

視線が龍牙へ集中する。

 

「黒き獣、あれは元々は窯だ。神殺しの剣を精錬するための物だ。それが暴走して黒き獣になった」

「おい、ガキ、テメー何者だ?」

「『蒼』を継ぐ者って言ったところか?」

 

訳のわからんといった顔をしている。

 

「それに対抗するために俺は事象兵器アークエネミーを作った」

 

特典で貰ったのだが説明がめんどくさいのでそういうことにしておく。

 

「事象兵器っつーのはなんだ?」

「通常兵器では倒せないなにかを倒すための武器だ」

 

黒き獣には核も効かないからな。

 

「ほう、で、くれんのか?」

「貸すだけだ。ま、こいつだけはやるがな」

 

夢刀・六三四を召喚する。

 

「こいつは、俺を主人と認めなかった」

 

正真正銘自分で作ったのに。

 

「認めなかった?意志があるのかしら、その武器」

「そんなところだ」

 

龍牙はその六三四を抜けない。

 

「ふむ、なら、俺はこれにするとしよう」

「いいのかよ、師匠」

「ああ、こいつは俺を呼んだ」

 

猫、獣兵衛は刀を受け取り、それを抜く。

 

「ほう、見事な刀だ」

「ま、完成したのはそれを含めて五器、ま、俺以外に適合してるのはあと二人」

 

ユキアネサとウロボロスを召喚して投げ渡す。

 

「で、貴方も参加するのかしら?」

「そうだな、半分ぐらいは封印できるからな」

 

計算では半分ぐらいを右手として形にできる。それ以上やると龍牙自身が黒き獣になる。

 

「で、成功率は?」

「一割」

 

失敗したら死ぬけどな。

 

「確率があるだけましだろ?ほかの人間なら確実に取り込まれるだけだからな」

「そうね。時間はどの位掛かるのかしら?」

「最短で十分」

「長い五分で終わらせなさい」

「無茶言うなよ」

 

無茶苦茶を言う吸血鬼だな、

 

「待てよ。俺がその時間を稼ぐ」

 

ラグナが龍牙を庇うように発言した。

 

「できるのかしら?」

「息子が頑張るんだ。親も頑張らねーと格好つかねーだろ」

「ま、せいぜい頑張ることね」

 

そう言い吸血鬼、レイチェルは部屋から出る。

続いて青年、テルミと魔女、コノエそれと獣兵衛がそれぞれの部屋に戻った。

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