翌日、外に出ようとすると古城と姫柊にあった。
「お、ちょうどいいとこに、これ運ぶの手伝ってくれ」
「はぁ~、お人好しだな」
渋々荷物持つ。
「何号室だ?」
「七○五号室だとよ」
「はいはい、ベランダでいいよな」
ウロボロスで七○五号のベランダ まで一翔びする。
そしてベランダに段ボールを置き飛び降りる。
「これでいいか?」
「相変わらず便利だな、それ」
「ん?ああ、そうだな」
グルグルとウロボロスを回す。
「じゃあな」
片手をポケットに入れて歩き出す。
「よう、古城」
「お前も凪沙に呼ばれたのか」
古城の向かいの椅子に座る。
「ま、隣だしな、あ、ここ間違いな」
「はぁ~、マジか」
姫柊が問いかける。
「これ・・・・・先輩、暁先輩って、バスケ部員だったんですか?」
アルバムを片手に訊いてきた。
「こいつ、上手かったんだぜ」
「お前が言うのかよ。まあ、昔の話だ」
「それなのに先輩がバスケを辞めたのは、第四真祖の力を手に入れたことが原因ですか?」
あれから一年たっていた。
「この体質とは関係ねーよ。バスケをやめたのはその前だし」
古城が語り出したので逃げるように鍋の手伝いをする。
爆発音が聞こえた場所に向かうと人工生命体が眷獣を使ってたり女子中学生が槍を持っていたりとなかなかに混沌としている。
「さてと、そろそろ止めるか」
眷獣を使っている方を狙う。
「蛇咬!!」
眷獣の腕を掴み、投げる。
「黒刀先輩!!なぜここに」
「決まっているだろ。爆発音があったからだよ」
「“薔薇の指先„を投げ飛ばすとは、貴方は何者ですか?」
「学生だ」
姫柊は白い目で睨んでくる。
「なるほど、素性を明かさぬということですね、いいでしょう。アスタルテ」
人工生命体の少女、幼女が前に出てきた。
「命令受諾。執行せよ、“薔薇の指先„」
人工生命体から大きな腕が出てきた。
「蛇刃牙!!」
大きな腕へ蛇の形をしたオーラを放つ。弾くが、もう一本腕を出してきた。
「先輩、助太刀・・・・・」
「邪魔すんな!飛鎌突!!」
もう一本の腕を蹴りで地面に落とさせる。
弾いた方の腕が再び迫ってきた。
「おおおおおおおおおォ!」
古城の魔力の籠った拳が巨大な腕を打ち返す。
「やっぱりお前、馬鹿だよ」
「助けてやったのにそれはないだろ!!」
「あの程度俺がどうにかできないとでも思ったか?」
古城は少し考え、諦めたようにため息を付く。
「要らなかったな」
「だろ」
呑気に会話しているとオッサンが話しかけてくる。
「先ほどの魔力・・・・・貴方は、ただの吸血鬼ではありませんね。貴族と同等かそれ以上・・・・・もしや第四真祖の噂は真実ですか?、それと、貴方の腕、まさか、呪われし英雄ですか!?」
呪われし英雄とは二つ名だ。ついた理由はまた今度の機会に
「呪われし英雄!?まさか、こんなとこにいたなんて・・・・・!?」
俺も有名になったものだ。
倒れていた幼女が立ち上がる。
「再起動、完了。命令を続行せよ、“薔薇の指先„ーーーーー」
巨大な腕が鎌首をもたげる蛇のように伸びた。
「まだやる気か?」
「待ちなさい、アスタルテ。今はまだ、真祖と戦う時期ではありません!それに英雄を敵に回すのは・・・・・っ!」
幼女は困惑したように瞳を揺らした。
龍牙は蛇刹の構えをしていたが腕は古城を狙っていた。
「っち」
舌打ちをする。今からじゃ間に合わない。
古城はとっさに右腕を迎撃するが左腕の回避が間に合わず、古城の腕から鮮血が散る。
古城が叫ぶ。
「待て・・・・・やめ・・・・・ろおおおおおおおーーーーーーーーーー!」
古城の眷獣が暴走し魔力の雷が体を纏っている。
「蛇翼、崩天刃!!」
古城を蹴りあげ上空へ吹き飛ばす。そこで稲妻が近くの建物を薙ぎ払い、衝撃波が暴風となって吹き荒れる。
「これが・・・・・先輩の・・・・・第四真祖の眷獣・・・・・」
古城は気絶したようにぐっすり眠っていた。
「はぁ~、仕方ない」
古城をおんぶしマンションまで運ぶ。