序章
退院した次の日、古城とラ・フォリアに特訓して欲しいと頼まれた。
「古城君、早起きさせたんだから頑張ってよ!」
凪沙も古城の応援にアリーナに来ていた。
「さてと、準備はいいか、古城」
「おう」
リハビリがてらに古城と模擬戦をする。
なぜ古城なのかというと、死んでも大丈夫だからだ。
「ラ・フォリア、合図を頼む」
「はい。では・・・・・はじめ!!」
開始直後古城に蹴りを入れる。
「っ、甘いぜっ!」
蹴りを避けられ脚を掴まれた。
「甘いのはお前だろっ!!」
掴まれた方と逆の脚で脚を掴んでいる方の腕に蹴りをいれる。
「おまけだ!」
古城が反動で脚を離したので脇腹に回し蹴りをきめる。
「っぐぁ!」
古城は脇腹を押さえながら体勢を立て直す。
「す、凄い!」
「これからですわよ、凪沙さん」
「あ、凪沙でいいよ、ラ・フォリアさん」
「わたくしもラ・フォリアで構いませんわ」
女の子同士でラ・フォリアと凪沙は仲良くなっていた。
「今のかなり痛かったぞ!!」
「仕方ないだろ。久しぶりで加減なんか忘れたよ」
姿勢を低くして古城の懐に飛び込む。
「閻魔!」
アッパーをくり出す。
「っぐ、っらあ!」
バックステップでなんとかアッパーを避けた古城が龍牙の顎を狙い大振りの右フック
「甘い!」
右腕を掴み背負い投げを古城にきめる。
「っ!!ってぇ、な!!」
古城は受け身をとり、龍牙へ脚払い。
「うおっと!」
龍牙はギリギリで耐える。
脚払いした古城が立ち上がり、龍牙に追撃する。
「終わりだ、龍牙」
古城は右ストレートを龍牙の顔へ
「させるか!」
龍牙は手を地面につけ、後ろ回りぎみの蹴りで右ストレートを相殺する。
古城と龍牙は反動で後ろに跳んだ。
「ハァァァア!!」
龍牙は壁を蹴りすぐさま古城に飛び込む。
「っつ!?」
古城は怯んで再び懐に侵入を許す。
「閻魔!」
先程と同じアッパーをくり出す。
「っらぁ!」
古城は龍牙の真似をし、カウンターで背負い投げをきめる。
「お、おお、古城君やるぅ♪」
凪沙は自分の兄が一本取ったことに喜ぶ。
「よっと」
龍牙はギリギリで受け身をとる。
「付け焼き刃で背負い投げしてくるとはな」
「お前が見せてくれたおかげだぜ」
力任せだが、合格点の威力だった。
「まだ続けるか?」
「当然だ」
龍牙の問いに古城が答え、二人は再び構える。
「ヘルズ!」
龍牙は左腕を突き出して突進する。
古城がガードし隙を見せる。
「もらった!」
「ファング!!」
逆の腕を振り上げることで古城を吹き飛ばす。
「ガントレットハーデス!!」
吹き飛んだ古城に追撃
「インフェルノディバイダー!!」
ブラッドサイズが無いのでただの昇龍拳になる。
「オラ、落ちろ!」
アッパーから踵落としを古城にきめる。
「べリアルエッジ!」
踵落としの後ライダーキックを古城に当てる。
「こ、降参・・・・・」
「勝者、龍牙!!」
凪沙は古城に駆け寄る。
「古城君、大丈夫?どこか怪我ない?血はでてない?」
「いや、打撲ぐらいだろ。骨は、折れてない」
古城はなんとか立ち上がり椅子に寝転ぶ。
「湿布貼るね」
「頼むわ」
古城が凪沙に湿布を貼られている。
「それにしても、龍牙君、団長さんやってたんだね」
「ああ、初めて訊いたときは俺も驚いた。ってぇ、もっと優しくしろよ」
「ええー、我が儘だな。しかも大尉だよ。凄いよね。あ、古城君もここに就職すれば?将来憧れの職業トップ10に入ってるし、龍牙君っていう友達もいるし。あとかなり凄かったから入れるよ」
「お、おお、でも、龍牙はリハビリも兼ねてやってるのに俺は負けちまったんだぜ」
「リハビリって?あ、骨折してたよね。でも、あんなに動けたんだ」
凪沙が龍牙の方を見るとラ・フォリアを後ろから抱き締めているように見えた。
実際は、照準の合わせかた、術式の発動の仕方を教えているだけだ。
「古城君、終わったからジュース買ってきて」
「ったく、しかたねーな」
妹相手に逆らえない古城であった。
「さて、邪魔しちゃ悪いから私も退散しますか」
凪沙は古城の出ていった出口に向かう。
「ごゆっくり」
凪沙は扉を閉める。
龍牙は
「ここで術式を発動させる」
「はい」
教えているから仕方ないとはいえ、恥ずかしいなと思っている龍牙であった。
「トリガーを引いて撃つ」
「わかりました」
呪式銃を使っていたので、それに似た形の術式兵器を製造した。
勿論、オーダーメイドだ。
「呪式銃を撃つ要領で」
「ですが、反動が強すぎてどうしてもブレてしまいますわ」
威力が強すぎるため固定できないらしい。
「わかった。調整するから、少し待ってろ」
「良いのですか?そろそろ時間ですわよ」
なんのと聞こうとしたが、端末の時間を見る。
「遅刻だ!」
急いで荷物を取りにロッカーに戻る。
「あ、こいつは今日中に終わらせるからな。じゃ」
龍牙は慌てて学校まで走って行った。
「仙都木さんを使えば早かったのではないですか?」
「忘れているか、こういうことはしたくないのかはわからんが、馬鹿なやつだ」
仙都木とラ・フォリアは龍牙を思い浮かべ少し笑う。
「仙都木さん、術式について教えてください」
「拒否できる立場にない」
ラ・フォリアは仙都木に術式について教えてもらうことにした。