龍牙が立っている場所は白だった。
「・・・・・またか」
腰のブラッドサイズに手をかけ、ハクメンを睨む。
「お前はなんなんだ?」
『我は秩序の力。貴様の力だ』
俺は世界の破壊者のはずだ。
破壊者が秩序の力に目覚めるなんてあり得ない。
『不思議そうだな。教えてやろう。貴様は世界に選ばれ秩序の力を持つものとなった。だが、貴様は世界の破壊者となった』
黒き獣を封印してか。
体調がすぐれない理由は秩序の力に目覚め相反する力が拒絶しあっているからか。
『だからこそ、私は貴様の業を刈り取るためここにいる』
「世界の破壊者の力を消し去るか」
そんなことをすれば古城を殺すことになるだろう。
「断る。俺は戻らない」
自分の選択を否定することになる。
それは自分を否定することだ。
『それが貴様の選択か』
「ああ、そうだ」
ブラッドサイズを抜き、構える。
『ならば、私が貴様の『悪』を滅しよう!』
白い陽炎から太刀を生み出した。
「行くぞ、このお面野郎!!」
ブラッドサイズを秩序の力へ向かって、投げる。
『っ!?ズェア!!』
一瞬驚いた隙に秩序の力の上にジャンプする。
弾かれたブラッドサイズをキャッチして、刃を下に向ける。
「べリアルエッジ!」
秩序の力の頭へ奇襲をかける。
『甘い!』
秩序の力はブラッドサイズの刃を片手で受けとめ、投げようとしている。
「させるか!」
ブラッドサイズを変形させて腹に蹴りを入れてやる。
その反動で距離をとる。
『っぐぅ!?』
苦悶の声をあげている秩序の力に追撃をかける。
「デッドスパイク!!」
デッドスパイクが秩序の力を飲み込む。
『雪華塵!!』
デッドスパイクが粉々に斬られ、秩序の力は脱出した。
『その程度か?我が主よ』
「んな訳ねーだろうが!第666拘束機関解放、次元干渉虚数方陣展開!」
足元に紋章が浮かび上がる。
「コードS・O・L、 蒼の魔道書起動!!」
闇が体を覆っていく。
『それが貴様の破壊者の力か』
「んなもんどうでもいいだろ。それより、よそ見すんなよ」
闇に覆われ全身が黒いので、分身を作って視線をそらし、背後に回った。
「ブラックオンスロート!」
『虚空陣奥義・・・・・』
読まれていた。
『グオォォオ!!』
だがそれは思わぬ乱入者によって結果が変わる。
『何!?ッグァ!』
「今回だけはナイスだ!」
黒き獣が秩序の力へ攻撃したのだ。それにより秩序の力のアストラルヒートがキャンセルされる。龍牙のアストラルヒートが発動する。
「ブラックザガム!ナイトメアレイジ・・・・・」
秩序の力がダメージを受けているのにも関わらず太刀を構え直す。
「デストラクション!!」
『ズェア!!』
ブラッドサイズと太刀が衝突し、空間が歪む。
その衝撃で互いに後退する。
『虚空陣・・・・・』
「はぁぁぁ!!」
両者溜めのため全く動かなくなる。
『疾風!!』
「デッドスパイク!!」
デッドスパイクと疾風がぶつかりあい、デッドスパイクが斬られ円形の黒い方陣になる。
「デッドスパイク!!」
斬撃をかわした龍牙はもう一度デッドスパイクを放つ。
『踏み込みが甘い!』
デッドスパイクを背負い投げされた。
「ありえねぇ・・・・・」
『この程度か?』
秩序の力は余裕なようだ。
「こりゃ、マジで覚悟するか」
一度両目を閉じて息を吸う。
「第666拘束機関解放、次元干渉虚数方陣展開!」
先程の紋章が地面に浮かび上がる。
「コードエンブリオ!」
紋章が変化していきブレイブルーの紋章に変化していく。
『させるか!!』
「もう遅えよ。蒼の魔道書起動!!」
闇が炎のように揺めき、それは白の世界を闇が侵食する。
それは秩序の力さえ飲み込んでいく。
『破壊者となるか・・・・・』
「俺は俺だ。例え世界の破壊者でありながら秩序の力を持っていようとな」
秩序の力が笑いだした。
『そうか、ならば耐えて見せよ!』
「どういうこと・・・・・・っ!!」
聞こうとしたが理解した。
全身に痛みが走る。
「アァぁぁぁぁぁあ!!」
拒絶しあっているのだ。
破壊者と秩序の力が否定しあっているのだ。
「俺に・・・・・・従え!!」
目の前で闇と光がぶつかりあう。
それは形があるものへと変わっていく。
闇は黒き獣となり、光はハクメンとなる。
「そうだ。おとなしくしろ」
形を持つことにより、安定してきた。
「もう、無理ーーーーー」
緊張が解けて気絶してしまう。
目が覚めていた。
「っ、ラ・フォリア、どうした?」
「龍牙!よかった。起きたのですね」
大して寝てない筈だがな。
「急に死んだように眠るのですから、本当に心配したのですからね!」
「悪いな」
ラ・フォリアの頭を撫でる。
「それで、この魔力は?」
「わかりません。ですが既にジンが解決に行ったそうです」
「なら、安心だな」
ベッドに体重を預ける。
「二度、いえ、三度寝ですか?」
「なんか精神的に疲れちまってな。おやすみ」
目をつむり、ベッドへ体重を預ける。
「おやすみなさい」
ラ・フォリアは龍牙の唇に自分の唇を重ねる。
数分後、体を揺らされたため、目が覚める。
「主よ、お粥を作ったぞ」
阿夜がナース服を着ていた。
「王女に着せられてな・・・・・」
「そうか、ま、似合っているぞ」
ベッドから手を伸ばし阿夜の頭を撫でる。
「あ、悪い」
顔を赤くしていたので止める。
逆らえないようにしていたので抵抗できなかったのだろう。
「そ、それより、冷めないうちに食べてくれ」
「そうする」
お粥は卵粥だった。
「あーん」
「いや、腕は動くから食べられるぞ」
「・・・・・察してくれ」
扉の方を見る阿夜。
ラ・フォリアがじーっ、と覗いていた。
「悪い・・・・・」
自分の恋人の代わりに謝る。
「主が謝ることではない」
「ありがとう」
とりあえず口を開けて食べさせてもらう。
「恥ずかしい」
「俺もだ」
いつのまにか扉からラ・フォリアが消えていた。
「約束は守ってくれたか」
「どういうことだ?」
阿夜は深呼吸する。
「主、いや龍牙、妾は貴方が好きだ」
飲んでいた水を吹き出した。
「ゲボゲホ!?またラ・フォリアか?」
「いや、我の本心だ。王女も側室なら許してくれるそうだ」
まあ、綺麗だしスタイルもいいし、料理もできる。
「文句はねぇけどよ」
「なら!!」
「でも、まだよく知らねーし友達・・・・・は、なんか違うな。ま、とりあえず部下と上司の関係からだな」
「わかった」
魔女であるため青春をおくれなかった反動だろうか?キャラが崩壊している。
嬉しそうなのでいいか。
一応、病院には行った。
ブラッドサイズエクスペリエンスが面白かった。
レイチェルの綴りRachelはラケルとも読める。
ラケル=レイチェルになるのか?
あと主人公、白髪になるとラグナっぽいな。
どう繋がっていくのか楽しみすぎる。