序章
目の前に拘束されている古城と藍羽がいる。
「姫柊、お前、やっぱり・・・・・」
結構本気で引く。
「ち、違いますよ!?これは儀式で・・・・・」
ラ・フォリアは古城と藍羽を見ている。
「なるほど、こうやって拘束するのですか」
なんのために、とは怖くて聞けない。
「先輩・・・・・そんな趣味があったんですか?」
こっちも引かれた。
「なんだ・・・・・これ・・・・・?」
古城が起きたようだ。
面白そうなので隠れることにした。
「ん・・・・・?なに?なんの音?」
古城が脱出しようとガチャガチャと音を鳴らしていると、その音で藍羽が目覚めたようだ。
「浅葱?浅葱か!?」
古城は無理やり首を巡らして、声の方向へと視線を向ける。
「あ、そういうのもいいですわね」
ラ・フォリアがなにかろくでもないことを考えていた。
「古城?なによこれ、どうなってんの?あんたまさか、女子を縛って喜ぶ性癖が・・・・・?」
龍牙は笑いを堪える。
「ねェよ、そんな歪んだ性癖は!俺だって気づいたらここで縛られてたんだよ!」
「縛られてたって・・・・・」
ロープが解けないことを確認する藍葱
「そういえば、ここ、どこ?ていうか、あたしなんで眠ってたんだっけ?」
「たしか凪沙のやつが学校で倒れたって聞かされてーーーーー」
「思い出した・・・・・!」
藍羽が勢いよく振り返る。
「ちょつと古城!どういうことなのよ、あんたが吸血鬼になったって!」
「あー・・・・・」
俺が寝ている間にバレたようだ。
「第四真祖ってなによそれ!?よくもあたしに今まで黙っててくれたわね・・・・・・しかも姫柊さんはあんたの監視役で、あんたはあの子の血を吸いまくってたらしいじゃない!」
「い、いや・・・・・・吸いまくってはない、と思う」
ボソボソと反論する古城。
「少なくとも血を吸ったことは認めるわけね。どうせほかの女の子にも手を出しているんでしょ、煌坂さんとか、叶瀬さんとか!」
「い、いや、叶瀬は吸って・・・・・!?」
藍羽が古城に向ける視線が強くなった気がする。
「ま、待て。そらは、いろいろと事情があって仕方なく・・・・・」
「吸血鬼が血を吸いたくなるのって、たしか欲情きたときなのよね?」
古城はため息をついた。
「・・・・・調子狂うな」
古城が肩をすくめた。
「なにがよ?」
「いや、吸血鬼の真祖っつったら、普通もっと恐がられたりするものなゆじゃねーか?」
「は?なんで今さらあんたを恐がらなきゃいけないのさ」
「まあ、たしかに今さらだよなァ」
「そうよ。だけど、そんなことになっちゃってる理由は、もちろん説明してもらうわよ」
確かに俺も気になっていた。
「これで動けませんわね」
そしていつのまにかラ・フォリアに拘束されていた。
「ああ、だからそれはアヴローラのやつが・・・・・」
古城が顔をしかめた。
「アヴローラって、病室の地下にいた女の子のこと?氷漬けになって眠っていたーーーーー」
アヴローラ、その単語に聞き覚えがあるので俺も思い出そうとする。しかし
「痛ったあ・・・・・なにこれ、頭痛い」
「・・・・・浅葱?」
頭痛がする。
「大丈夫ですか、龍牙?」
「ああ、大丈夫」
安心させるように頭を撫でる。
「ーーーーーやはり思い出せないのですね」
別のところに隠れていた姫柊が姿を表す。
「姫柊!?」
「ずっと疑問に思っていたんです。先輩が第四真祖になったことに、どうして周りの人たちが誰も気づかなかったのかと。先輩本人が忘れているのは、まあともかく、藍羽先輩のように、すぐ近くにいた人たちまでもが変化に気づかないのは不自然ですから」
境界に記憶を持っていかれたと思っていたが違った。
「でも、これで謎が解けました。先輩だけてはなくて、ほかの人たちも同じなんですね」
「記憶が操作さらてる、ってことか・・・・・」
「はい。封印されているだけなのか、奪われたのかはわかりませんが」
誰かによる人為的なものだったのか
「まあいいや。それはそれとして、ここがどこなのか教えてくれないか、姫柊?そもそも、なんで俺たちは、こんなところで縛られてるんですかねえ?」
姫柊とは逆の方向から話しかける。
「姫柊の趣味だそうだ」
「ち、違います!!」
即答された。
「龍牙!!お前っ、病気じゃ・・・・・」
「あー、気にするな。寝たらすぐに治った」
説明するのが面倒なので省いて説明した。
「さてと、儀式の準備はすんだのか?」
「いえ、まだ時間がかかりそうです」
「俺も追加で頼む」
俺も記憶を失っているので取り戻したい。
「わかりました」
姫柊は作業に戻った。
「んで、なんでお前も拘束されてるんだ?」
「・・・・・ラ・フォリアに拘束された」
現在手を後ろにまわしながら立っている。
「簡単なお使いだったんだけどな。こうなるとは思ってなかったぜ」
「お使いって、病人のお前を動かすほどの物か?」
いいことを聞くな。
「そうだよ」
「儀式に使う物なのか?というか、ここは・・・・・」
「監獄島結界の中だ」
ラ・フォリアが縄の端を持った。
「んん~、違いますね。あ、今度は逆に・・・・・」
古城たちが苦笑いしていた。