ストライク・ザ・ブラッド 蒼を継ぐ者   作:テルメン(白)

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終章

沈む、闇の中へ、意識が沈んでいく。

少女は、白く薄れていく意識の中で、碧い目を閉じて微笑んでいる。

かつて彼女に封印されていた〝呪われた魂〟はこの闇に沈み、それが従えててた〝力〟は一人の少年にーーーーー新たな第四真祖に受け継がれた。監視者たる少女の役目は、もう終わった。

永きにわたる彼女の眠りは、無駄ではなかった。

それがわかっただけで十分だ。少女は満足して、笑って消滅していける。

少年は、きっと自分のことを忘れてしまうだろう。

すでに実行された〝宴〟の代償は支払わなければならない。それは新たな第四真祖となった少年にとっても例外ではない。彼らは少女の存在を忘れる。少女と過ごした日々を。少女の名を。けれも暁 凪沙の存在を、彼らが忘れることはない。なぜなら今の凪沙はもう、第四真祖ではないからだ。彼女に関する記憶は護られた。少年がそう望んだように。

自分は彼の望みを叶えた。そのことを少女は誇りに思う。

あとは闇に沈むだけ。

そう、それだけのはずだった。

 

ーーーーーなに、勝手に一人で眠ろうとしてるんだ。

 

ありえないはずの声が訊こえた。

それは、新たな第四真祖となったはずの少年の声だ。

 

ーーーーー不思議そうだな。まあ、俺にも、わかんねえけどな。

 

少年の嬉しそうな声がする。

なぜ嬉しそうなのだろうか?

 

ーーーーーま、ここはメチャクチャな所だ。たぶんここにいる俺は本体の失われた記憶だろう。それが、アヴローラが認識することで、俺という形を造ったんだろうな。って龍牙の零れ落ちた記憶がそう答えを出した。

 

彼の一番の友人、龍牙はここを、闇の正体を知っているようだ。

彼がいたなら、この状況を簡単に解決できるのだろうか?

 

ーーーーー何年掛かるかわからねえけど、きっと龍牙がここから出してくれるから、俺たちはそれを信じて待ってようぜ。

 

少年は笑顔で少女の手を引いく。

 

 

そして現在ーーーーー

黒刀 龍牙は自室のベッドで目を覚ます。

 

縛られていた。

 

「あ、目が覚めましたか?」

 

ラ・フォリアは縄を持って笑顔で答える。

 

「あんたも大変ね。終わったようだし、これは返してもらうわよ」

 

コノエが闇聖書を俺から取り上げる。

 

「わざわざあんたが来るとは思って無かったぞ」

「私も思わなかったわよ、急用って言うから仕方なく来てやったのよ」

「悪いな、中将。それで、ラ・フォリア、これ、外してくれ」

 

ラ・フォリアが悩んでいる。

 

「あー、いいわよ、もう帰るし、あんた、今日は調子悪いんでしょ。ゆっくり休みなさい」

 

コノエが優しい言葉をかけるが、絶対、心では楽しんでいる。

 

「ありがとうございます」

「別にいいわよ。それじゃあね」

 

コノエは転移して帰った。

 

「さ、続きをやりましょう」

「ま、待て、俺は縛られるより縛る方が好きだ」

「縛られるのもいいかもしれませんねーーーーー」

 

これでほどいてもらえるな。

 

「はい、ほどきましたよ。さあ・・・・・」

 

まあ、縛る方が好きなのは本当だしな。

ラ・フォリアを縄で縛る。痕がつかないギリギリの強さだ。

 

「あっ、こういうのもいいですね」

 

ゾクッときた。それにラ・フォリアの首筋に噛みつきたくなった。

 

「・・・・・龍牙?」

「悪い、ラ・フォリア・・・・・」

 

龍牙の眼は赤くなり、口から鋭い牙を覗かせる。

その牙をラ・フォリアの柔らかい首筋に突き立てる。

 

「ああっーーーーー」

 

龍牙はラ・フォリアの血を飲む。

 

「っあ、悪い!」

「はぁはぁ、いったいどうしたんですか?」

「俺にもわかんねぇ、けど、吸血鬼になったみたいだな」

 

ラ・フォリアは嬉しそうにする。

 

「では!わたくしに興奮したということですね」

「おまえなぁ、はぁー、興奮したよ」

「なら、もっとしても構いませんわよ」

 

龍牙はため息を吐く。

 

「もっと他には無いのかよ・・・・・」

「龍牙は龍牙です。たとえ若返っても吸血鬼になっても」

「ま、そりゃそうだな」

 

ガチャリと部屋の扉が開く。

 

「・・・・・」

 

扉を開けたのはメイド服の阿夜だった。

 

「すまない、邪魔をしたようだな」

 

阿夜に言われて気づく。

龍牙はラ・フォリアを縛ってのしかかっているのだ。

 

「ち、違うぞ」

「阿夜も混ざりませんか?」

 

阿夜は考える素振りを見せる。

 

「では、妾も混ざろう」

 

阿夜は手元に縄を転移させた。

 

「頼むぞ」

「ああ!もうどうにでもなれ!!」

 

俺は吸血鬼になったことを忘れてそういうプレイをした。




はい、主人公が吸血鬼になってしまいました。
理由は遺跡で碧の魔道書を起動させ、〝原初〟の魂を吸収したことを今回の過去の追体験で認識することにより、吸血鬼になったという設定です。
眷獣は第一案が〝カミゴロシノツルギ〟です。
アヴローラはだいぶあとで救済する予定です。
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