今朝、ドンという音で目が覚める。
遅くまで仕事していたので勘弁してほしい。
まあ、遅刻したかもしれないので我慢してやるか。
というか、ここ防音だよな?
古城たちが何やら話している。
「よう、朝から元気だな。こっちは仕事で寝不足だってのに」
「龍牙君ごめんね。うちの古城くんが迷惑かけたね」
「ま、古城がうっかりそこの姫柊とかの着替えをうっかり見ちまって回し蹴りとかくらって壁にぶつかったんだろ」
「お前、見てたのか?」
「んなわけあるか」
「いやー、探偵になれるよ。じっちゃんの名にかけて。なーんちゃって」
いやいい
「いや、そんなんなことない。古城が分かりやすいだけだ」
「悪かったな、分かりやすくて」
姫柊が空気だ。
「あ、ごめんね、雪菜ちゃん。私、しゃべりすぎちゃったかな?」
「い、いえ、大丈夫ですよ」
そうこうしている間に駅に着いた。
モノレールから降り再び話始める。
「じゃ、姫柊がなんで古城の家にいたんだ?」
「球技大会で使う衣装の採寸と仮縫いをやってたのに古城君が・・・・・」
ジトーと古城が凪沙に睨まれた。
「だから悪かったって、でも、球技大会の衣装ってなんだ?普通に体操服かジャージだろ?」
「違うよ。試合じゃなくて応援のときに着るチアの衣装だよ。クラスの応援にチア部のユニフォームを使うわけにはいかないでしょ。だから新しく作ることになったの。細かい作業は家庭科部の子がやってくれるし、材料費は男子が出してくれるんだって」
馬鹿だな、その男子
「チアのユニフォーム・・・・・って、姫柊が着るのか?」
古城が怪訝そうに眉を寄せる。
「そんなつもりはなかったんですけど、どうしても断り切れなくて・・・・・」
「クラスの男子全員が、土下座して雪菜ちゃんに頼んだの。姫がチアの衣装で応援してくれるなら家臣一同なんでもする、死に物狂いで優勝目指して頑張るって」
「馬鹿だ」
思わず言ってしまった。
「あははは、龍牙君はそう思うか。でも、なにしろほら、相手が雪菜ちゃんだし、男子がそう言いたくなる気持ちもわかるから、女子も協力しようって話になったんだ」
俺は多分呆れた顔をしている。
「それでおまえも一緒になってチアをやるのか」
「へっへー、いいでしょ。あ、もしかして古城君も応援して欲しかった?」
「いやそれはべつにどうでもいい」
古城は無頓着に答えて首を振る。
「じゃあ、龍牙君は?」
「いらない」
「えー、どうして!?嬉しくないの!?」
「たかが学校の球技大会で、そんな気合い入れた格好で応援されたら恥ずかしいっての」
まあ、実の妹にチアの格好をやらせて喜ぶ奴なら通報しているとこだ。
「は、恥ずかしい・・・・・格好・・・・・」
姫柊はショックを受けたように呟いてうつむく。
「いや、ちがう。姫柊に応援されるのが恥ずかしいとか、そういう意味じゃないからな」
「は?なにそれ?雪菜ちゃんはよくて、あたしに応援されるのは恥ずかしいわけ!?」
「そうじゃねーよ。学校の球技大会なんて遊びみたいなもんだから、わざわざ俺の試合なんか見に来なくていいって言ってんだよ」
古城は面倒臭げに手を振りながら言い訳する。
「・・・・・古城君、もしかしてまだ気にしてる?」
「大会?」
姫柊は少ししたあとはっと気付いたようだ。
「ああ、違う。それは全然関係ねーよ」
俺はシリアスに耐えられないので逃走する。
教室につき気配を極限に薄める。
「黒刀、来客がお前に用事があるそうだ。生徒指導室に来い」
那月ちゃんには効かなかった。
生徒指導室へ向かう。
ノックを4回する。
「黒刀龍牙です」
「入れ」
「失礼します」
そこには教室にいたはずの那月ちゃんとハザマが居た。
「来客の用事って」
「話が早いな。そうだ、貴様には今夜仕事を手伝ってもらう」
「すみません、巻き込んじゃいました」
なんで生徒を巻き込む。
「貴様は特別だ」
心を読むのか
「俺みたいな学生に何を手伝えと?」
「昨夜、貴様らが入手した情報の真偽を確かめる」
「拒否権は?」
「あると思ってるのか?」
「わかりましたよ、行けばいいんでしょ」
「そうか、集合場所はーーーーだ」
「了解っと、二時限目には間に合うか?」
時計を見て呟く。
「感謝しろ、一時限目は出席扱いにしてやった」
「ありがとうございます」
チャイムが鳴る。
「っと、間に合ったな」
ギリギリセーフ
「おい、なにがあった?」
古城が質問してきた。
「攻魔官の仕事を手伝えとさ」
「なんか、俺以上に巻き込まれるな、ドンマイ」
なんか凄くイラっとした。