ISーインフィニットストラトスー とある少年のドタバタ転生録 作:クロイツヴァルト
「・・・まるで見世物だな」
《まるでではなく実際に見世物のようなものだろう? 紅天使ということもあるし世界で二人の男性操縦者なのだから》
いま、俺は実技試験を終えて入学式の席に連なってはいるが周囲からの奇異や好奇の視線にさらされて既に辟易としていた。
「・・・こんな事なら違法施設を叩き潰していた方がまだ楽な気がする」
《それはもう過ぎた事なのだから気に病む事も出来ないぞ》
ヒレンの言葉にティエリアは苦笑をしている様な口調で話す。
《・・・そろそろ移動するみたいだから意識を向こうにに戻した方が良いぞ?》
そう言われて意識を戻した時に壇上に突如現れた人物にヒレンは呆れた声を出す
「・・・なんでお前がいる。 篠ノ之束」
兎耳を模したカチューシャとアリスの様なファンシーな服装に身を包んだ
「はろろーん! 皆のアイドル束さんだよ~」
彼女の言葉にざわめく一同だが、教師陣の面々は初めから知っていたのか動揺すらしていなかった。
「私は元々この場には来る気は無かったけど、面白い子達が揃っているこの場所に気まぐれで来た訳だよ。 理解した? まぁ、理解しなくても私は一向に構わないけどね」
篠ノ之の言葉にざわめいていた学生達はシンと静まり返る
「束、その辺にしておけ。 生徒が皆困惑しているぞ。」
「そんな事言っても」
「あの男に気に入られたいのなら普通に接しておけ」
「むー。 しょうがないなぁ・・・何かISで質問のある人は束さんの所に来るように! 基本的に束さん専用の研究室にいるからねー」
それだけ言うと常人離れした動きで壇上から退場した篠ノ之を見てヒレンは更に溜め息を吐いた。
「(この学園も平穏ではいかないか)」
政府とどう取引をしたか分からないが篠ノ之束はこのIS学園で技術顧問をすることが決まっている事をヒレンは千冬本人から聞く事になる。
「・・・で、この教室か。」
「私が良いと言うまで入って来るなよ?」
「既に中にいる千冬の弟は良いのか?」
「お前の場合は色々と特別だからな。」
千冬はそう告げて教室に入って行く。 その直後に凄まじい打撃音と呻き声・・・遅れてソニックムーブの様な音が教室内に木霊してヒレンは目を細める。
「・・・平和ボケしているな」
《仕方が無いといえばそこまでだが彼女達はまだ争いと言う本質を見ていないのだから当然だ》
「たしかにそうだが・・・」
《それに・・・このクラスは色々とあると思うが?》
「暗部の関係者にIS関連の重要人物たちが集まっている訳だからな・・・それに
ヒレンとティエリアはそう言葉を交わしていると千冬の合図とともに教室内に入り教卓の横に立つ
「ヒレン、自己紹介をしろ」
「・・・ヒレン・
「「「・・・・・・」」」
「・・・織斑教諭、生徒の様子が可笑しいが」
「念のために耳を塞いでおけ」
「・・・了解」
千冬との短いやり取りの後、またしても音響破壊現象が起きて僅かに眉を顰めるヒレンだが間に合わずに悶絶する男子生徒が目に入る
「(あれが・・・)」
《織斑千冬の実弟・・・織斑一夏。 ヒレンがいなければ唯一の男性操縦者》
「「「「きゃああぁああぁ!!!!」」」」
「イケメンよ! イケメン! 爽やか系じゃ無くクール系! 織斑君みたいな守ってあげたい感じじゃなくて守られたい感じ!」
「ミステリアスでありながら千冬様みたいな目! アレで睨まれたらゾクゾクしそう!」
「蔑んで罵ってください!」
「むしろ私を飼って下さい!」
「・・・織斑教諭」
「先も言ったが私のクラスには馬鹿しか集まらないのか? 頭が痛くなる」
「・・・心中お察しする。」
「お前も問題は絶対に起こすなよ?」
「絶対とは約束は出来ないが善処はする。」
頭を抑える千冬に対してヒレンは同情の念が入った声を掛ける。 そこに千冬が釘を刺すがそこはヒレンであるとばかりに憮然とした表情で降り掛かる火の粉は払うと表情で語っていた。
「(・・・篠ノ之妹は驚いた表情をしているな)どう会話をしていいのやら」
ヒレンが教室内を見渡している中で唖然とした表情でこちらをみる少女【篠ノ之箒】を見て内心で苦笑していた。