ISーインフィニットストラトスー とある少年のドタバタ転生録 作:クロイツヴァルト
SHRが終わり女子たちが各々の会話をしている時
「・・・少しいいか」
「・・・来ると思っていた」
篠ノ之箒がヒレンの席の前に立ちそう告げるとヒレンはさも当然とばかりに反応して席を立ち
「・・・場所を移す。 ここだと静かに会話が出来ない。」
「確かにそうだな」
ヒレンは周囲を見てそう呟くと箒もその視線に気づき頷く
「・・・織斑一夏、お前はどうする? このままここに残って見世物で休み時間を潰すか?」
「俺も一緒に行かせてくれ。 この空気は耐えれない」
そうして一夏も加わった三人で校舎の上に向かう。
「・・・こうして話すのは初めてだな」
「そうだな。」
「箒とヒレンは知り合いだったのか?」
「・・・ちょっとな。」
「篠ノ之箒、中学三年の剣道の試合見事だったな」
「そうだぜ! 優勝おめでとう!」
「なぁ!? 何故二人が知っている!?」
「俺は新聞を」
「俺は馬鹿兎から聞いて映像を見た」
「そ、そうなのか」
「それにしても・・・」
「? なんだ」
「いや、髪が伸びて大人びた感じだな。」
「な・・・!?」
「だよな! 可愛くなったよな!」
「そ、そうか?」
「あぁ、幼馴染として嬉しいぜ?」
「・・・」
「あの後、どうなった?」
「ヒレン、何の話だ?」
取りとめも無い会話をしている中でヒレンは意を決したように口を開く。 それに対して一夏が不思議がる
「あの後は政府の人間達が来て私達を保護してくれた。」
「政府? 保護?」
「俺達が中学一年の時、篠ノ之箒を餌として篠ノ之束をおびき寄せる罠が仕掛けられていた。俺はそれを偶然知ってそれを阻止しに出向き篠ノ之箒を助け篠ノ之束を狙っていた人間達を撃退した。 そして政府と政府と裏でつながる者達に匿名で連絡を入れた。 後は篠ノ之箒が知る所だ。」
ヒレンの言葉に一夏は愕然とした。
「・・・なんだよそれ! なんで箒や束さんが危険な目に会わないといけないんだよ!?」
「織斑一夏、少し声量を落とせ。 そしてその疑問だが至極簡単な事だ。 そもそもISは篠ノ之束が開発した物でありそれを疎ましく思った奴らが篠ノ之束を陥れる為に妹である篠ノ之箒が狙われた。 勿論、妹を溺愛している篠ノ之束がそんな事態で動かない訳がないと言う事だ。」
「そんな事で」
「そんな事では無い。 犯行グループは非合法の武装密輸組織の一部が引き起こした事だ。 お前は自分がいかに世間知らずか分かっていない。 他の国々にとってのISと言う存在がどれだけ強大で篠ノ之束がどれだけ大きな利益を生む存在かを・・・それを鑑みればそういった行動に至るかが良く分かるはずだ。」
「・・・」
反発的に言葉を発した一夏だが、ヒレンの言葉に反射的に言おうとするがそれも遮られ黙るしかなかった。
「俺の話はこれで終わりだ。 篠ノ之箒、また場を改めて話をしよう。」
「・・・あぁ。」
言うだけ言ってヒレンは箒に一言だけ残して俯く一夏を置いて行く。
「・・・俺は何をしているんだ。 一夏は何も知らずに育ってきたと言うのに八つ当たりでしかない」
《仕方が無いとしか言えないな。 彼は正義感の塊で誰かが困っていたら絶対に助けようとする気概がある》
「それはアイツの長所でもあり短所だ。 誰しもが救いを求めていると勘違いしているしこの醜い
《ふ、そういう事にしておく。 そろそろ次の授業が始まる頃だ》
「そうだな」
階段の途中でティエリアと通信していたヒレンだが、ティエリアに施されて教室に戻る。
「俺は・・・何も知らずに・・・俺は昔から何も変わっていないじゃないか。 結局はヒレンに助けられている」
「一夏・・・」
「なぁ、箒。 俺はここで上手くやっていけるのか?」
「その為にこの学園に通う事になったのだろう? それにいざとなれば彼は一夏を助けてくれる。 あの時の私や姉さんの様に颯爽と」
そう優しげに呟く箒を見て一夏は目を丸くする。 あの箒がこんな表情をするようになるとは当時をしる一夏からすれば信じられないのだろう。
「箒・・・」
「早く教室に戻らないとあの人に怒られるぞ?」
「それは嫌だな・・・あの出席簿攻撃結構痛いからな」
沈む一夏にからかう様にして箒が言えば苦笑交じりに頭を掻く一夏は少し急ぎ足で教室に戻る。 そしてすぐに彼に助力を乞う事になるとはこの時の二人は思いもしないのである。