ISーインフィニットストラトスー とある少年のドタバタ転生録   作:クロイツヴァルト

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白騎士事件~後編~

 

 

 「イレギュラーの人命を救助成功。引き続き任務を遂行する。」

 

 ミサイル群に照準を合わせたまま真紅の機体に身を包んだ子供は変声機越しに呟く

 

 《日本に被害が出ない様に配慮して迎撃を行いたまえ。死者を出さない事も任務内容に付属しているからね。》

 

 耳に付けている通信機越しにDrがそう告げる。

 

 「・・・了解した。攻撃対象日本に迫るミサイル群。迎撃、防衛行動を開始する。」

 

 背面スラスターも着いていない真紅の機体はフワリと浮くとそこから良そうも出来ない速度で白騎士の横をあっと言う間に通り過ぎ、楯を装着している左腕の方でライフルを持ち、反対の方の腕に装備している実体剣を展開してミサイルを一閃する。続いて飛来するミサイルにはライフルで対応する。

 

 「標的(ターゲット)尚も増大。 ライフルでは不利と判断。 GNキャノンを使用する。」

 

 ライフルを腰にマウントし、腕を前に突き出した状態で出て来た物は先程とは比べ物にならない程の大型の火器が手に握られていた。

 

 「ガンダムアストレア、目標を殲滅する!!!!」

 

 トリガーを引き放たれた緑の色をした太めの光条はミサイル群に突き刺さりはた目から見てもその数を著しく減少させる。

 

 

 

 「何なのだ・・・アレは? ISは束が作ったこの一機のみの筈だ」

 

 私は今、目の前で起きている事に動揺を隠せずにいられなかった。目の前で一夏を失ったと思った次の瞬間には次々に破壊される数多のミサイル。そして私の乗る白騎士以上の機動をしながら銃や剣の様な物。そしてしまいには大砲の様な物でミサイルを次々に破壊している。

 

 「先程から束とも通信が繋がらないがコレもあの赤い機体の仕業なのか?」

 

 考えても切りが無い事に私は軽く頭を振って意識を切り替える。

 

 「兎に角あの機体もミサイルの迎撃が目的のようだし・・・悪いが利用させて貰うぞ!」

 

 白騎士は近接用ブレードを握り直し再びミサイル群へと突き進む。すると真紅の機体は大砲の様な銃器を光の様な物に変換し、腰に差したライフルの様な物に切り替えて自分の周りのミサイルを破壊しつつ此方が取りこぼしたミサイルを撃ち落とす。

 

 「アッチも此方の意図を読んだのか・・・。 それならば!」

 

 さらに速度を上げ、次々にミサイルを斬り裂いていく。

 

 そして・・・

 

 「そこの赤い機体の者。 一応は礼を言う。 が、名前を教えてもらえないか?」

 

 「・・・俺に名前は無い。 あるのは製造№1005号。」

 

 「製造・・・? 誰がなんの目的で・・・!」

 

 《おーい、君の事はまだ隠しておかないといけないんだよ?》

 

 「相対してしまった以上どうしようもない気がする。 それに先の戦闘で一部の国がこの機体を狙って動き出したのではないのか?」

 

 《その通りだね。主にアメリカ空軍が筆頭になって軍を動かしているみたいだね。 戦闘機の数はざっと見て40機。 白騎士と半々としても20機ずつだね。 後は原子力空母も出張って来ているみたいだね。》

 

 「最低限のダメージを与えて戦闘行動を出来無くすればいいのか?」

 

 《そうだね。 ・・・ファーストフェイズ終了。セカンドフェイズに移行してくれ。 目標は鹵獲または破壊にくる戦闘機と原子力空母の無力化。 破壊なんかして殺したりしたら駄目だからな?》

 

 「了解した。ファーストフェイズ終了しセカンドフェイズに移行する。」

 

 真紅の機体を相対している白騎士とは反対に向けて飛翔しようとした矢先、白騎士は声を上げて制止してくる。

 

 「待て! 製造ナンバーと言うのはどういう事だ! そして何故そんな機体がある! おまえはいったい何者なんだ!」

 

 「・・・ドクター」

 

 《仕方が無いね。 彼女には動揺が発生するかも知れないけどマスクを解除しても良いよ。 幸いな事に強化処置の御蔭なのか髪の方は脱色した様に白髪だったけど銀髪に染めておいたからね。機体の方は・・・そうだね紅天使とでも名乗って置いて構わないよ。》

 

 「了解した。」

 

 「おい! 聞いてる・・・!?」

 

 そこで千冬は絶句する・・・絶句しざる得なかった。そこにはいたのは髪の色や目つきは違えど自分自身(・・・・)の顔が目の前に現れたのだから。

 

 「こう言う場合は初めまして・・・と言うのだろうな。 オリジナルの織斑千冬。」

 

 「あ・・・な・・・私と同じ顔・・・!?」

 

 「そうだ。俺はお前を素体としたクローン体であり人類最強を目的とされた強化人間でもある。そして俺のこの機体は紅天使とでも呼べばいい。」

 

 「・・・!?」

 

 「色々と思う事はあると思うが俺の名前は名無しだ。 あるのは製造№1005号という個体名のみだ。 そしてアメリカを中心とした国家群がISを鹵獲もしくは破壊を目的として各20機ずつと大型船舶がこの海域に接近中だ。どう対処するのかはお前達に任せる。俺は・・・迎撃行動に移らせてもらう。」

 

 1005号と自ら名乗った俺はフェイスマスクを再び装着し転進しようとした所で右腕を掴まれる。

 

 「待ってくれ!何故・・・何故私と同じ顔を」

 

 「俺に・・・触るな!!!!」

 

 「ッな!?」

 

 「俺の事を知った所でお前の立ち位置は変わらない。 世界は大きなうねりの中で変化する。 変革は人の成長を促す事も破滅へと導くのか。 オリジナル・・・お前は世界に何を見る?」

 

 白騎士・・・千冬は答える事が出来ずに振り払った腕に視線を落としていた。

 

 「答えられないか・・・。 『戦う意思のない者は去れ!戦う意思のある者はこの俺が・・・落とす!!!!』」

 

 うなだれた様に佇む白騎士を背にアストレアは戦闘機と空母の編隊に向けて進路を取る。

 

 「アストレア・・・目標を駆逐する!!!!」

 

 後に世界的大事件紅白事件とされる。

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