ISーインフィニットストラトスー とある少年のドタバタ転生録   作:クロイツヴァルト

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クラスリーグマッチ ③

 

 

 ヒレンとラウラが戦おうとする最中

 

 「織斑! アスティとヴォーデヴィッヒは何処に行ったか知っているか?」

 

 「ちふゆnじゃなくて織斑先生? ヒレンならセシリア達の後に第三アリーナに向かったと思ったけど」

 

 「第三アリーナ・・・まさかあの馬鹿ものは騒ぎを起こしていないだろうな・・・」

 

 そう懸念していた織斑教諭の後ろから

 

 「お、織斑先生~! ヒレン君とヴォーデヴィッヒさんが第三アリーナで度を越えた模擬戦をしていると監視塔の教師から報告が!」

 

 後ろから現れた山田教諭の言葉に溜め息を吐き

 

 「ほんとうに騒ぎを起こすとは・・・私の気の休まる所が無いではないか・・・。 後であの馬鹿に請求してやろうか」

 

 「度を超えた模擬戦? 山田先生、どういう事ですか?」

 

 「え、と、最初はセシリアさんと鳳さんの二人とヴォーデヴィッヒさんの二対一の状態で戦っていた様なんですが力量の差が激しく蹂躙に近い形でヴォーデヴィッヒさんが攻撃している所にヒレン君が乱入して明らかに模擬戦とは違う戦いに発展しそうなんです!」

 

 箒の疑問に焦った表情の山田教諭が即答する形で告げた言葉にその場にいた一夏、箒。そしてシャルルの三人は驚愕の表情をする。

 

 「なら早く行かないと!」

 

 「一夏、待て!」

 

 「織斑君!?」

 

 山田教諭の言葉を聞いた一夏は誰よりも早く動く。 他の仲間たちを置き去りにしてでも一夏はただ一人アリーナに向かう。

 

 「いだぁっ!?」

 

 「馬鹿者が。 貴様一人で向かってもあの二人の間に今のお前が止められるものか」

 

 走り去ろうとする一夏の側頭部に神速の速さでいつも手に装備している伝家の宝刀出席簿アタックが炸裂し、一夏はその場で悲鳴を上げるがそんな一夏を一瞥し千冬は慈悲も無くそう告げる。

 

 「っでも!」

 

 「アスティの事なら心配はいらないが、ヴォーデヴィッヒが逆に再起不能になっていないといいのだが・・・」

 

 「それはどういうことですか?」

 

 千冬の呟いた言葉に山田教諭は疑問に思った事を口にした。

 

 「前の戦いの事もそうだが、アイツの戦いは常に実戦のみだ。 だから訓練とその場の戦場しか知らないヴォーデヴィッヒが壊れないかが心配なのだ。 ・・・まぁ、アイツの事だからその心配は杞憂だと思うが」

 

 そう言って千冬たちはヒレン達のいるアリーナに向かう

 

 ―――――――――――――――――――――

 

 「それがお前の実力か? ラウラ・ヴォーデヴィッヒ」

 

 ISを身に纏い悠然と立つヒレンとは対照的に至る所が罅割れ、破損し肩で息をするラウラ

 

 「こ、こんなにまで差があると言うのか・・・」

 

 「俺のIS、エクシアは世間的にみれば第一世代となんら変わらない。 ただ違うのは改良する事によりその能力は向上する。 第三世代機に留まるお前では力が違いすぎる。」

 

 「だからと言って、貴方を諦められるものではない!」

 

 そう言ってラウラは既に半壊しかけているバスターブレードを手にヒレンへと瞬時加速で迫る。

 

 「温い・・・温すぎる! お前はそんな力を求めて強くなったのか!」

 

 「うるさいうるさいうるさい!!!! 私はただ強く、強くなりたいだけなのだ! 他者を寄せ付けず! 入り込む余地すらない程の圧倒的な強さが」

 

 「・・・もういい。 こんな茶番は終わりだ」

 

 鍔迫り合いをしている最中、ラウラの言葉を聞いてヒレンはそう言って力任せにラウラを引き離しGNソードを収納する。

 

 「っ!? 何故武器を収めるのですか! 私では貴方の実力を出し切るに値しないというのですか?」

 

 「・・・何を勘違いしている? 俺はこんな茶番は終わりだと言ったんだ。 この2人を保健室に連れて行く方が優先順位は上なだけだ」

 

 そう告げてヒレンはISを解除し鈴を背負い、セシリアを抱き上げて首だけで振り返り

 

 「もしこれ以上戦いたいのであればクラスリーグマッチでやればいい。 その時は最後まで相手してやる」

 

 そう言ってヒレンは今度こそアリーナを後にする。

 

 ――――――――――――――――

 

 「ヒレン! 鈴! セシリア!」

 

 一夏達がアリーナに着いた頃には既に戦闘は終了しており、アリーナの中央にはレーゲンを纏ったままのラウラが立ち尽くしていた。

 

 「あれ・・・? 三人は」

 

 「ヒレンが保健室に連れて行ったのだろう」

 

 「アイツ・・・!」

 

 「止さんか!」

 

 「だけど!」

 

 「二人の事はヒレンがなんとかしたんだ。 ならお前が出てもややこしくするだけだ」

 

 千冬はそう言って山田教諭をその場に残してアリーナに降りる。

 

 「ヴォーデヴィッヒ」

 

 「き、教官・・・」

 

 「ヒレンとやり合ったそうだな」

 

 「わ、私は・・・」

 

 「本当はもう少し早く来るつもりだったが、アイツの方が動くのが早かったか」

 

 「何故、彼は・・・」

 

 「それを知りたければ正式な場で戦って知る事だ。」

 

 「正式な・・・場で」

 

 「近々行われるクラスリーグマッチ。 そこでヒレンと当たる事があればアイツの事が少しは分かるはずだ」

 

 千冬の言葉にラウラはレーゲンを解除して地に立つ。

 

 「ま、二人一組での戦いになるから相棒を見付けなければ話にならないがな」

 

 そう言って千冬はラウラに背を向ける。

 

 「私はどうすれば・・・」

 

 ただ一人残されたラウラは呟き、苦悩に満ちた表情をする。

 

 ――――――――――――――

 

 「まったく、あまり無茶をするのは見逃せないな」

 

 「そうは言いますがあんな事を言われて我慢なんて出来ませんわ」

 

 「だがな、お前達のISの状態を見ればどれほど無茶をしたのか一目瞭然だ。 山田教諭から話があると思うが今回の大会に出れるとは思わない事だ。」

 

 「えー! 痛ッ!」

 

 「一々叫ぶな。 重症ではないが傷に響くぞ。 第一、ラウラに俺の事をなんて聞いたか知らないが気にする事じゃ無い。」

 

 「ですが!」

 

 「これはアイツ・・・ラウラと俺の問題だ。」

 

 そう言ってセシリアと鈴の二人をベッドに大人しく寝かせる。 その時

 

 「鈴、セシリア! 大丈夫イッタァッ!?」

 

 「騒ぐ奴がいるか。 馬鹿者が」

 

 保健室に入って来た一夏が叫ぶ途中、頭頂部に拳を落とされその場で蹲って悶絶していた。

 

 「で、二人の容体は?」

 

 「絶対安静の一歩手前。 ISのダメージレベルはDと言った所だ。 結果からみれば今回の大会は出場禁止だろうな。 」

 

 「そんなッ!」

 

 「私は大丈夫よ!」

 

 「はぁ、お前達は」

 

 千冬が言葉を続けようとした所に地響きが鳴り響く

 

 「大事な話の途中だと言うのに」

 

 「織斑君、デュノア君! それにヒレン君!」

 

 「ど、どうしたんだ?!」

 

 「コレを見て!」

 

 「えっと・・・なになに?」

 

 保健室に突入してきた女性とは一夏の目の前に一枚の紙を見せ、一夏はそれを読み進めていく中で背中に大量の汗を掻き始め、口を開こうとした所

 

 「デュノアは俺と組む予定だから無駄だ」

 

 「んな殺生な!?」

 

 「織斑君、ごめんね?」

 

 「シャルルまで!?」

 

 「少しは自分で何とかしようとしてみろ。」

 

 「「織斑君!!!!」」

 

 「だーっ! 戦略的撤退!」

 

 「あ! 逃げたわ!」

 

 「全員追うわよ!」

 

 そう言って嵐のように女性とは逃げた一夏を追って行く。

 

 「・・・なんなんだアレは」

 

 「アハハハ・・・」

 

 訝しげに見るヒレンとそのヒレンに対して乾いた笑いを上げながら一夏の逃げた方向に静かに合掌をするシャルルであった。

 

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