二人は暫く無言でお互いのことを見ていたが百代が痺れを切らして
「な、何か言えよ!」
「…いやぁー放心してたもんでな」
「もしかして……いや、だったのか?」
「そんなことはないッ!」
まさか自分でもこんな大きな声が出るとは思わず恥ずかしくなってしまったが
百代にキスされた事は突然でビックリはしたが決して嫌なものではなく、むしろ嬉しかった
「わ、悪いな大声出して」
「いや、そうか嫌じゃなかったか…。
ならもっと嬉しそうにしろよな!心配しちゃっただろ!」
「あぁ嬉しかったよ百代、ありがとな」
女の子のファーストキスはとても大事な物だとよく聞く、でも臨也もこんな経験は今までしたことがなかったのでどう言ったらいいかわからずにとりあえずお礼を言った
「そんなストレートに言われるとこっちが恥ずかしくなるんだけど…//
」
「悪いなこんな時、気の利いた言葉でも言えればいいんだがなんて言えばいいか分かんなくて」
「別にそんなことは気にしないさ、あと別に今は返事をしてもらわなくても大丈夫だからな?臨也ってやんやかんやで考え方が少し古いからな、どうせ責任とか考えてるんじゃないのか?」
「うっ、エスパーかお前は」
「やっぱりか…」
なんだかすごく百代に呆れられているんだが…
「お前が旅から帰ってきたときにでも答えを聞かせてくれ」
「いいのか…?」
今の臨也の言葉には二重の意味があった
一つ目はそのままの意味、二つ目は旅に出ることを許してくれたことの確認の意味があった
臨也は百代がどうしても旅に出ることを許してくれない時はその日の内にでも黙って川神院を出て行く覚悟だった
黙って出て行ったことで百代と仲違いみたいな形で出ていくという形はできるだけ避けたかった
「あぁお前って自分で決めたことに関しては譲らないからな。それに責任とかそんな義務感でそばにいられても嫌だからな!」
「わかった…帰ってきたら返事をする。今よりも百代が魅力的になってたら確実に惚れるだろうな。まぁお前がそれまで今の気持ちでいてくれたらだけど」
「あぁ、だから早く帰ってこないと他の男に取られてしまうぞ?」
その時の百代は今までで一番綺麗だと思った
………………………………………………………
次の日俺は河原にいた
何故って?朝早くから百代に
「起きろ臨也!今日はたくさん遊ぶぞ!」
とここまで連れてこられた訳である
今この場には俺と百代と百代が入った風間ファミリーの連中が全員揃っている
「臨也、自己紹介してくれ」
「おう、俺の名前は園崎臨也だ。今日はよろしく」
その声に一番に反応したのは
「あ!空き地奪還作戦の時に私を守ってくれた人ね!ワタシは岡本一子!あの時はありがとう!皆からはワン子って呼ばれてるわ!」
元気な声で挨拶してくれたのは、あの時のポニーテールの女の子だった
「あぁよろしくなワン子」
近づいてきたワン子の頭を無意識のうちに撫でていた
「悪いな、なんか無意識でやってたわ」
「別にいいわよぉ!なんかとーっても気持ちよかったわ!」
「そうかそれならよかった」
「ずるいぞぉワン子!ここはリーダーの俺が一番に言うところだろ!」
次に話に入ってきたのは頭にバンダナを巻いた活発そうな男の子だった
「俺は風間翔一!この風間ファミリーのリーダーだぜ!」
「あぁよろしくな風間」
その後皆じこ紹介してくれて
力自慢の島津岳人に、なんかニヒルぶっている直江大和、影は薄いがツッコミの存在感は一番の師岡卓也
「なんか嬉しくないよッ!」
この通り天性のツッコミセンスを兼ね備えている
このあと百代に何故か頭を叩かれてしまった
何故だろう?
そして暫くみんなで遊び、次は缶蹴りとのことで俺が鬼となった
1分間後皆を探すためにいろいろ動きまわっている時
あ、もちろん気の探索はしてないからな?
それってなんか卑怯だし
すると何処からか視線を感じ視線をそこに向けると、その方向にはファミリー以外の子供がいて本人は隠れているつもりなんだろうがバレバレである
「そんなとこで何してんだ?」
声をかけるとビクッと反応し俺から逃げようとするが途中でやめて、なんか決意を固めた顔でこちらに向かってきた
女のこの容姿は透き通るような白い髪に、赤い目、服は少し黄ばんでいるところもあり体のあちこちに痣が見受けられる
そして目の前までくるニコッと笑い
「僕も仲間に入れてほしいなー!」
さぁてこの子は一体誰でしょう?
クイズにすらなりませんね(笑)