「おいおい、やっと気付いたのかよ百代ー。こっちは一発で百代って分かったのにお前気付かねーしさ。結構ショックだったんだぜ?」
「し、仕方ないだろ!リンヤが昔と変わりすぎなんだ!」
「こっちはお前が美人になってて嬉しかったのになー」
「私だって!お前がその…格好良くなってて嬉しいぞ」
モジモジと頬を赤く染め照れながら言う百代に
誰だこの恋する乙女は!?と普段の百代を知ってる者なら誰もが思ったことだろう
「今日帰りに川神院寄るからその時にゆっくり話そうぜ」
「あぁわかった。その時に勝負してもらうことにしよう」
「その話まだ引っ張ってたのかよ?」
「当たり前だ!最近相手になるやつがいなくてな。退屈してたところだ」
ジジイめ思いっきり戦闘狂《バトルジャンキー》になってるじゃねぇか!
育て方間違えやがって!
「そうか…。そのことについてジジイとも話すことがあったんだよな」
若干冷や汗を流してるジジイに殺気を向けると
「ゴホンッ!さて、決闘は終いじゃ!授業が始るぞい!早く皆教室に戻りなさい!」
「……ち、逃げやがったか」
ま、川神院でゆっくり話を聞かせてもらおうじゃないか
その時の俺の笑顔はなかなかに黒かったらしい
「じゃな、百代。放課後会おう」
「あぁ、絶対に来いよ!」
そうして俺たちは各自の教室に戻っていった
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教室に戻ってくるや、結構な質問攻めにあってしまった
やはり百代との関係について色々聞かれたりしたが適当にながした
質問が終わって皆が俺の周りにいなくなったのを見計らったのかワン子が近づいてきて
「リンヤって凄く強いのね!どうやったらそこまで強くなるの?」
本当に興味があるのだろう、尻尾が付いていたら間違いなく揺れていそうだ
しかし同時になにか焦りみたいなものがワン子からは感じられた
俺はゆっくりとワン子の頭を撫でると気持ちよさそうに目を細める
「強くなりたいのかワン子?」
「もちろんよ!なんたってワタシの夢は川神院の師範代になって将来お姉様のサポートをすることなんだから!もっともーっと強くならなきゃ!」
「そうか、大変だけどワン子ならできそうだな!頑張れよ?」
「うん!ありがとうリンヤ!それでどうやったら強くなれるの?」
「そうだな、今日川神院に行くからその時に教えてやるよ」
「ほんとに!?絶対だからね?約束よ!」
「あぁ!」
素直でいい子に育ったなワン子は…
何か考えてることが年寄りくさい気もするが置いといて
今のワン子の実力を見るに師範代になるのは相当に厳しいと思う
だが可能性はゼロじゃない
するとワン子だけじゃなくいつの間にか風間ファミリーの面々が揃っていて
「うちのワン子を倒すなんてやるなー!新入生!」
今話かけてきたのは間違いなく風間だなバンダナ巻いてるし
「キャップ、まず自己紹介しないと。俺は直江大和。よろしくな園崎」
「あぁよろしく直江」
直江か…
「おおっとそうだったな!俺は風間翔一!自由に生きる男だ!よろしく頼むぜ!」
「こっちこそよろしくな風間」
「俺のことはキャップと呼んでくれ!」
「了解だキャップ。俺もリンヤでいいぜ」
全然変わんないな風間は見ていて気持ちがいいくらいだ
そこから順番に自己紹介していく流れになり
「ワタシは川神一子!改めてよろしくねリンヤ!」
「よろしくワン子」
ほんと元気だなワン子は
「俺様は島津岳人。ガクトでいいぜ。いい女がいたら紹介してくれ」
「よろしくガクト。俺もリンヤでいい。鼻の下伸ばしてなかったら紹介してたかもな」
「おぉい!教えてくれよ!俺とお前のなかじゃん」
こいつはこいつで変わらないし
「ガクトのことは置いといて僕は師岡卓世。モロって呼んで」
「ツッコミのモロだなよろしく。俺もリンヤでいいよ」
「ツッコミなんて言ってないし!それにそんな二つ名みたいなのいらないから!」
流石はモロ!突然のフリにも対応してくれるとは
「私は椎名京。よろしく」
「よろしく椎名。リンヤって呼んでくれ」
「ん」
ほんとによかったな椎名。ファミリーに入れてもらえて…
まさか自分から挨拶するとは思ってなかったファミリーの面々は驚いていたが直ぐに笑顔になり
「まさか京から自分で挨拶するとは驚いたぜ!」
「ほんとよ!ビックリしちゃったわ!」
「どうやらワン子にはお仕置きが必要みたいだね。くくく」
「わーん。ごめんなざいー」
すると教室に梅子が入ってきて
「ほら、授業を始める!席につけ!」
その声を聞いて皆慌てて席につき始める
ファミリーの皆も散っていったが俺は椎名だけを呼び止めた
「おい、椎名!」
「なに?」
咄嗟に呼び止めてしまったものの何と言えばいいのか…
「元気なようでよかったよ」
気づいたらこんなことを口走っていた
「いや、なんでもない」
そう言って席に座ろうとしたが椎名の方から声が聞こえてきて
「…京。京でいいよリンヤ」
椎名の目は気のせいか潤んで見える
「了解。京、席につかないと怒られるぞ?」
「そうだね」
そう言って自分の席に向かっていった
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京side
小島先生が教室に入って来たので皆慌てて席につく
本来なら先生が入って来た段階で座っておかなければ鞭で叩かれたり怒られたりするけど、どうやら今日は決闘の後でみんなの気分が高まっていたのを察していたよう
私も席に向かおうとしたらリンヤに声をかけられた
どうやら咄嗟に声をかけて言葉が見つからないようだね
するとリンヤは
「元気なようでよかったよ」
普通ならそんなに深く意味を捉えることはないかもしれないけど私は違った
やっぱりリンヤがあの時の男の子なんじゃないかと思った時には
「…京。京でいいよリンヤ」
こんなことを言っていた
リンヤが本当にあの時の男の子だったらお礼を言おうと決心して自分の席に向かった