作者の文才では誰が誰かわからないことが多いと思いますので
金曜日、とある廃ビルの一室でワイワイと賑やかに騒ぐ男女の集団があった
例の如く風間ファミリーである
モロ
「今日はワン子来るの遅かったねー、何かあったの?」
一子
「うん。ちょっとリンヤに修行見てもらう約束してたの。でも時間なくて結局今日は何もできなかったけどねー」
大和
「いつの間にそんな約束を」
岳人
「修行見てもらうって、そんなに強いのかリンヤは?」
モロ
「ガクト見たでしょ?ワン子が一方的に負けちゃったの」
岳人
「でもよー。ワン子が勝負に負けるのって結構あるじゃねーか」
一子
「聞き捨てならないわねーガクト!」
ゲシゲシ
岳人
「ちょ、痛、蹴るなワン子!悪かったって!」
すると突然ドアが開き
キャップ
「おーーす!!皆揃ってるなー!」
一子
「あ、キャップ!」
元気よく近づくワン子
キャップ
「お!俺を出迎えるなんて偉いぞワン子!」
一子
「今日の食べ物はなに!?」
キャップ
「あ、そっち。聞いて驚け!今日はフライドチキンだ!結構あまったのをもらってきたぜ!」
一子
「お肉!?」
京
「ワン子、ヨダレでてるよ」
クッキー
「皆、飲み物は何がいい?」
このクッキーという卵の形をしたロボットは、言わずと知れた巨大財閥・九鬼家によってつくられたものである
フライドチキンも食べ終わり皆ゆったりと過ごしているとキャップが突然立ち上がり
キャップ
「今日は皆に提案がある!」
京
「唐突だね」
モロ
「まぁいつものことじゃない」
岳人
「で、なんだ提案って?」
一子
「むにゃむにゃ」
モロ
「ワン子寝てるし!」
キャップ
「起きろ!ワン子!」
大和
「今日は姉さんえらく静かだね」
百代
「あぁちょっと今日は疲れててな」
大和
「また学長と喧嘩して戦ったの?」
百代
「うーん、まぁそんなとこだな」
キャップ
「提案についてだが、リンヤをファミリーに入れたいと思う!」
モロ
「ま、そうだよねやっぱり」
キャップ
「だってアイツめちゃくちゃ面白そうじゃねーか!俺の直感がファミリーに入れろと訴えてくるぜ!だから多数決を取る!」
岳人
「でもアイツのこと俺達なにも知らないぜ?」
大和
「確か姉さんが知ってるんだよね?どういう人なの?」
百代
「そうだなー、取り敢えずアイツは面倒くさがりだな。ていうかお前らも小学生の時に一度遊んだことあるぞ?」
モロ
「そんなことあったっけ?」
キャップ
「んー?」
大和
「覚えてないな」
岳人
「俺様も全然覚えてないぜ」
百代
「一回しか遊んでないし無理もないか。でも大和が用心棒として私の所にきた件のこと覚えてるよな?」
大和
「空き地を取られた時のことだね」
百代
「そうだ。その時も一緒にいたぞ?喧嘩は私がしたが確かリンヤはワン子の護衛してたな」
一子
「あの時の男の子ってリンヤだったの!?」
岳人
「凄い反応だなワン子ー。好きだったのか?」
一子
「ち、違うわよー!//」
モロ
「とか言いつつ顔が赤いよワン子?」
一子
「ガルルルルル!!」
岳人
「うおっ!野生化しやがった!」
モロ
「こういう話に耐性ないからねーワン子わ。やるならガクトだけにしてねワン子」
一子
「ガルル!」
岳人
「てめぇモロ!うわ、ちょ、やめ!」
大和
「こいつらのことはほっといて。そういえば姉さんと一緒にいたな」
京
「私がファミリーに入る前のことだね」
キャップ
「やっと思い出したぜ!一回遊んでから全然こないからすっかり忘れてたなー」
百代
「あぁ、遊んだ次の日に旅に出たんだリンヤ。で、今日やっと帰ってきたってわけだ」
キャップ
「旅か!羨ましいことしてんなーアイツ!!」
大和
「キャップだってしてるじゃん」
キャップ
「でも羨ましいんだ!」
京
「モモ先輩、旅に出たのってどれくらいの時?(もしかして本当にリンヤがあの時の?)」
百代
「私が五年生の時だったから四年生の確か二学期だな」
京
「やっぱり!(何で忘れてたんだろ…)」
京が大きな声を出すことは非常に珍しいので皆驚いて静かになってしまった
いち早く冷静になった大和は何かあると思い京に聞いて見ることに
大和
「京も園崎のことしってるのか?」
京
「うん。あまり面白くない話だけどいいの?」
ファミリーの皆は無言で頷いた
京
「じゃあ話すね。私って小学生の時苛められてたでしょ?五年生の時に皆のおかげで無くなったけど」
岳人
「そうだったなー」
京
「椎名菌とかそんなこと言われたっけ。ね、ガクト?」
岳人
「う、悪かったって!」
京
「私は一生忘れない…。くくくっ」
岳人
「こえーよ!!」
モロ
「でもあれは酷かったよねほんと」
京
「話を戻すね。四年生の時にもやっぱり苛められてた。皆、私のこと無視したり椎名菌とか言って避けてたりしたんだけど一人だけ。一人だけ私に普通に接してくれる男の子がいたの」
大和
「それが園崎だったってわけか?」
京
「うん。さっきまでは確証がなかったけどね」
一子
「で、続きは?」
京
「大和は知ってると思うけど…私は図書室によく行ってた。そこでも苛められた時があったんだけど」
………………………………………………………
生徒A
「こんなとこに逃げても無駄なんだよ!」
生徒B
「そうだ!お前が触ったら本が読めなくなるだろ!」
京
「うぅ………」
???
「あぁぁ!!さっきからうるせぇんだよ!せっかく人が昼寝してるのに!」
生徒C
「なんだ園崎!邪魔すんじゃねぇ!」
生徒D
「そういえばコイツだけ椎名に普通に話しかけたりしてるな」
臨也
「コイツがどうなろうと知ったことじゃないが。俺の寝てる俺の目の前でうるさくしたらお前ら…潰すぞ?」
生徒E
「おいおい園崎。こっちは何人いると思ってんだ?」
臨也
「五人がどうした?そういえばお前らクラス結構仕切ってるよな?」
生徒E
「だからなんだよ?やるってのか?」
臨也
「あぁ好都合だ。かかってこい」
それから一分も経たないで五人をボコボコにし全員を正座させ
臨也
「お前達、今度俺が寝てるところを邪魔したら骨の一、二本は覚悟しとけよ?」
生徒A・B・C・D・E
「ひぃぃぃ!!ごめんなさい!ごめんなさい!!」
これでもかというくらい土下座をしそそくさと図書室を出ていき、図書室にはいまだにうずくまっている京と臨也だけになった
すると臨也は京に近付いて行きビクビクしている京にできるだけ優しく声を掛けた
臨也
「よ!大丈夫か?さっきは酷いこと言って悪かった!」
そう言って京に頭を下げた
その時の京はありがとうの言葉よりも何故と言う感情が湧いていた
ずっと苛められていたことにより自分は苛められて当然だと思うようになってしまっていた
京
「どうして助けてくれたの?」
臨也
「母さんに言われてんだよ。女の子を助けるのは当然のことだってね」
京
「でも私は淫売の子だし…苛められて当然…」
臨也
「それってさ、お前関係なくね?確かに母親がそうだったとしても別にお前が淫売なわけじゃない。言いたいやつには言わせておけばいいさ」
京
「でも…」
臨也
「だぁあもう!大丈夫だって」
そう言うと臨也は京を抱きしめて優しく頭を撫で始めた
臨也
「俺は別にお前のことは嫌わない!お前は普通の子だ!何も他の奴らと変わらない」
頭を撫でながらそう何度でも京に言い聞かせ
ずっと張っていた気が少し緩んだのか
京
「うえぇぇえぇぇん」
今まで我慢していた物を吐き出すように泣いた
それから京が泣き止むまで抱きしめ、泣き止むと京を離し目を見て話し始めた
臨也
「ほんとはお前を守ってやりたいんだがなー。悪いが、公にお前を助けることはできないんだ。仮に助けても俺がいないところで苛めが悪質になるだけだからな」
京
「うん…そうだね。でも園崎君がたまにお話してくれるだけで私は大丈夫」
それは京にもわかっていたことだった
臨也
「俺のことはリンヤでいい。俺も京って呼ぶから」
京
「うん」
臨也
「だが何もしないわけじゃないぞ?」
京
「どういうこと?」
臨也
「さっきの奴らはクラスで威張ってたガキ大将みたいなやつらだ。そいつらをボコボコしたことは多分すぐクラスに広まる。で、京を助けた時に俺が切れた理由は昼寝の邪魔をしたからってことにしてるだろ?その俺が教室でも寝ていたら?」
京
「でも多分今度はもっと大人数で向かってくるよ?それにリンヤに迷惑かけたくない」
臨也
「そうだな。わかってるさ、たぶん後一回くらい痛い目を見ないと効果はないだろな。俺には何人で来ようが関係ない。それと!」
臨也
「迷惑だなんて思うな!実際俺は寝るのが好きだからな、何の迷惑にもなっちゃいない。さ!教室に戻るか!」
それから臨也が予想した通りクラスの男子のほとんどと他クラスの男子を連れて来て教室で大乱闘した結果
挑んできた男子はもちろん、クラスの女子も臨也が寝ているときは騒がしくないようにするようになった
そのせいで授業中よりも休み時間の方が静かなクラスになってしまったが張本人の臨也は気にせずぐーすか寝ていた
当然騒がしくしたらダメなので休み時間京を苛める者は誰もいなくなり、暫くの間苛め自体なくなっていたが
いきなり臨也は学校に来ないようになり、京への苛めがまた始まったというわけである
京
「おしまい」
百代
「アイツそんなことしてたのかー」
キャップ
「格好良いじゃねぇーか!!」
一子
「さっすがリンヤね!!」
大和
「それはすごいなー」
京
「誰かさんはニヒルぶって見て見ぬふりをしてたね確か」
大和
「グハッ!!?」
一子
「あぁ!大和が倒れた!」
百代
「大和の体力はゼロになった。大和は目の前が真っ暗になった」
京
「冗談、大和にも感謝してるよ」
岳人
「そういえば休み時間なのにシーンとなってたクラスがあったような」
モロ
「あったあった!あれってリンヤの仕業だったんだ」
京
「ほんと何で忘れてたんだろ?」
百代
「川神院には記憶を一部だけ忘れさせる技がある。多分それと似た技だな」
大和
「流石川神院、なんでもありだな」
モロ
「小学生でそんな技を使えるって凄すぎでしょ!?」
キャップ
「で、話しを戻すが!リンヤをファミリーに入れることに賛成のやつは?」
百代
「私はもちろん構わないぞ!」
一子
「ワタシも大賛成よ!」
京
「私も賛成」
岳人
「俺様はどっちでもいい」
モロ
「僕もどっちでもいいかなー」
大和
「俺は様子見かな?でもキャップ入れて四人が賛成だから決まったな」
キャップ
「ようし!それじゃ今後ファミリーにリンヤを加える!」
それから今日は解散になった