初めて投稿という形で小説を掲載するんで拙い文章ですが見ていただけたら幸いです。
誰かが言った。
普通が一番平和。
良くも悪くもなく、平穏である事に幸せを感じるべきだと。
正直それは正しいと俺は思う。互いに殺し合いをするわけでもなければ、明日が無いという不安材料もない。
これほどに安寧とした条件に生きれる人の人生とはさぞ幸せなのだろう。
だが、それは人の革新を促す上での阻害材料ともなりうる。
「変化のなきもの」に訪れるのは、離反と破滅。
つまり、腐食の一途を辿るのみだ。少なくとも俺、以下取り巻きはそうだった。
部活、勉強、社会地位、家庭。何に関しても「普通」に満たされていた俺はそれが嫌いになっていた。
一人になるのが嫌で長い者に巻かれ従い地位を獲得すること、苦手な教科は少しでも補おうとするフリをし先生との良好な信頼関係で成績を甘やかし、部活ではその立ち回りの良さを利用し各々で面を交換することで上にも下にも幅を利かせる。家庭では率先的な態度で最良の息子を演じる。
表向きならばこれほどまでに幸せな人間はいないとまで称される自身であるが、正直こんな自身を許すこの世にも憤りを感じずにはいられない。
そんな思慮を思いはせながら、帰宅途中の俺を電車はひたすらに揺らす。
「はあ・・・・・・・・」
夕闇に映えるビル街を車窓越しに見、俺は落胆した。
もし、ここにカップルの一組みでもいれば「わあーきれい」なんていうくらいの景色だが、そんな光景すら自分には虚偽の平和と義理で塗り固められた景色にしか見えない。
ふと、自身の財布を見やる。
ただ、この日常を非日常に変えてみたい。
そんないつもの好奇心からだろう。
財布には、千円札が二枚、それから百円等々合わせて十六枚程度、サイドのカード入れにはどこぞのコンビニのポイントカードと無駄に映りの悪い校の身分証明証、それからこの間友達と撮ったプリクラが少々。
そして電車の定期券。
まあこれだけあれば、多少寄り道しても問題はないだろう。
そう判断した俺は、すぐさま携帯電話のメール作成を開き周到に親へ文面を叩き込む。
理由は適当に掻い摘んでおけば問題はない。
送信を確認し画面を閉じる。
「はぁ」
一息ついて、2つ目の溜息をした。
それは飽き飽きとしたこの現状を諦観しているからか、はたまた自分への非難か。
どちらともつかない気分に駆られながら、自身がいつも降りるはずである駅に電車は到着した。
もちろん降りる気などさらさら無いのだが。
そうして、少し間を置いた所で電車は発車した。
自身さえも解らぬ歯車が回りだすように―――――
あとがきです
今回はプロローグってことで書き貯めていた所をなんとか1000文字に合わせて投稿してみました。
ええ、延命してる部分ガッツリわかるかと思います(^^;
毎週土曜日辺りに少しずつ書いていきますのでまた、よろしくお願いいたします。