東方獣々録   作:旧世紀の漂流者

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どうも、旧世紀の漂流者です!
相変わらず書き留めていた二番煎じですが、前回みたいな取って付けた文章はないかと…思います…多分(^^;



第一章 part1

 

 

 

 電車はネオンの目まぐるしい市街地を駆け抜ける最中だった。

自身の下車駅から数えて三つめの駅に差し掛かる訳なのだが、景色の移り変わりは正直自身のセンチメンタルに干渉するだけだった。それが社会の映り変わりのようにも見てとれないというのも理由として挙げられるが、ななによりそれが自分自身のようでより気に食わなかった。家路に就くサラリーマン集団。携帯片手に談笑する女子高生達、疲れきってシートに身を任せる部活帰りの男子高校生。皆、各々明日を考えているのだろうか。

俺はどうにもそれが似つかわしかった。明日が来て、今日が終わる。そんな半永久のサイクルを生きていれば当然だ。

 しかしながらこの考えは贅沢なんだろうなとつくづく思っていた時期も自分にもあった。

だが、それを現実はことごとく拒絶した。つかぬ所、堪忍袋の緒が切れたというところか。

まあ、難しい話はともかく短くまとめると「平穏」が嫌・・・ということになる。

それならば暴れれるなりグレるなりなんなりすれば良いわけだが、今後を考えると得策とは言えない。

かといってひたすらに引きこもるというのも、何ともいえない。

前者は今までの自身が培ってきたモノ全てを失う。後者は一生他者に顔向け出来ない境地に差し掛かり、永久に自身の精神世界の常闇に堕ちる。

そしてこの方法の両方には最大の汚点がある。それは自分ばかりではなく他者にもそれなりの代償が伴うという事だ。流石に自身のエゴに他者を巻き添えにするのはいたたまれないし、何よりそれでは居場所がなくなる。

どうしたものか。

「はあ・・・・・・・・。」

混沌と行き詰まりの混じった溜息を車内に漂わせながらふと車窓を見やる。

外はまるで今の心境のように深い黒に染まっていた。途中、目を凝らすと見える住宅から郊外を走行中と判断した。

それに伴い車内の人もかなり減っていた。先の喧騒は一転、閑散とした車内はどことなく今の自分に見えなくもなかった。

そんな感慨にふけっている時だった。

「あの・・・・すいません。」

不意に肩を叩かれすっとんきょうな表情で振り向くと、俺の表情に驚いた見回りの車掌が突っ立ていた。

「はあ。なんですか?」

そんなことは気に咎めず、俺は車掌に問いかけた。

車掌もまた、調子を戻し脱線しかけた話を本線に戻した。

「ここからは無人駅が多いんで、定期券みせてもらえませんかね?」

「ああ、はい。」

それからは一連の動作だった。俺は定期を見せ、車掌はその駅からどこに行きたいのかを問いかける。

たいして目的もないので最寄の駅を指定し車掌が手元の端末に入力する。そして通常の切符よりも薄い紙を吐き出したのを見、言われたとおりの代金を支払った。

「それではごゆっくりどうぞ。」

やり取りが終わると車掌は軽い会釈をし後続車両に消えていった。

 

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