元柱で現上弦な鬼殺隊士のお話   作:揚げ物・鉄火

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いやー、なんか勢いに乗って書いちゃいました。
今回は、少し短めです。

では、どうぞ。ごゆっくり!


第五話

藤襲山に到着した輪廻は盛大に顔を顰めた。

 

それも狐の仮面を付けていなければ一発で周りにバレる程に。

 

それもその筈、藤襲山は鬼を閉じ込めておくために鬼が苦手とする藤の花が年中咲き乱れる山であり上弦の鬼となってしまった輪廻にとってこれ以上に居辛い場所は存在しない。

 

『輪廻…大丈夫か?』

「全然大丈夫じゃないです…正直すぐにでも帰りたいです。でも帰ったら入隊できなくなるので我慢するしかありません」

縁壱の質問に輪廻は仮面の上から口元を押えながら答えた。

 

『そうか。なら…あれは?』

「どうしました?」

『…炭吉』

「誰です?」

縁壱は太陽の模様が入った狐の仮面を被った花札のような耳飾りを付けた少年を見つめながらなにか呟く。

 

『私が生前に託した想いが今も受け継がれている…想いは人から人へと受け継がれていきやがて大きな力となる。彼は私の想いを継ぐ者のようだ』

「良かったですね…貴方の残した想い(耳飾り)が受け継がれていて」

縁壱の言葉を聞いた輪廻は微笑みながら声を掛けた。

(一体どういう事かしら?)

ただし良く分かっていなかった。

 

 

「皆さま、お待たせしました」

「これより最終選別を開始いたします」

それから暫く待っていると黒髪と白髪の双子が現れた。

 

(お館様のご子息?片方は男児でもう片方は女児…そう言えば五つ子が生まれたとか言ってたわね。懐かしいなぁ)

柱だった時の事を思い出して過去に浸っていると双子がいつの間にか説明を終わらせ数人が入山し始めていた。

 

 

(あれは…カナヲちゃん?)

入山していく者の中に蝶の髪飾りを付けた女の子を見つける。

 

「行っちゃった…」

声を掛けようとしたが先に入山してしまったので声を掛けれなかった。

 

「うっ…この匂い結構キツイですね」

『輪廻、『透き通る世界』が解けているぞ?』

「ヒッ!」

縁壱に掛けられた言葉に輪廻が反射的に両目に力を込めて『透き通る世界』を発動した。

 

 

 

 

「ヒャッハー!久しぶりの餌だ!!」

「邪魔すんじゃねぇ!こいつは俺の物だ!!」

「待て待て!この女は俺が貰う!!」

藤襲山に入山し藤の花の匂いがしない所まで来るとすぐに雑魚鬼達が襲い掛かって来た。

 

「水の『日の呼吸 円舞』」

ザシュシュシュッ!

水の呼吸で迎え撃とうとしたがなぜか縁壱さんに体の支配権を無理矢理奪われ『日の呼吸』を使った。

 

「あの…縁壱さん?」

『なんだ?』

「勝手に『日の呼吸』を使わないでくれますか?その動きに体が追い付かないから最初の頃なんか骨折しまくったの忘れたんですか?」

『すまない…鬼を見るとつい反射的に攻撃してしまうのだ』

「私も鬼ですよ?もしかして最初に会った時も攻撃したんですか?」

『………』

縁壱の恐ろしい癖を知った輪廻の質問に縁壱は無言で返した。

 

「まさか攻撃したんですか!?ひど過ぎません!?」

『すまなかった…』スゥー

「あっ!消えた!」

なぜか恐怖を感じた輪廻に対して縁壱は一度頭を下げてから消える。

 

 

「そう言えば…食料どうしよう?」

今更ながらかなり重要な事に気づいた。

「大した道具もないし…日輪刀もさっきので根元からポッキリ折れちゃったし…どうしよう?」

持ち手だけになってしまった日輪刀を見てから歩き始める。

 

「う~ん、こうなったら…」カッ!

「女!餌!食う!!」

歩いていると茂みの中から比較的強い鬼が飛び出すが…

 

メキョ…

「鬼化状態でやり過ごすしかないね…」(暗黒微笑)

ズガンッ!!

血気術を解除し上弦の弐に戻りながら襲い掛かってくる鬼の頭を握りつぶし地面に叩き付ける。

 

「お、お前は…じ、上「ザシュッ!」げ…ん」

再生し始めた鬼の頸を手刀で跳ね飛ばし遥か昔(20年程前)の記憶を頼りに山の中にある洞窟に向かう。

 

 

「あれ~?迷っちゃったかな~?」クスクス…

ワザと迷い声を大きく発して鬼をおびき寄せる。

 

「餌…餌が迷ったのか?なら案内してやるよ!俺の胃袋の中になー!!」

「待ってました!」

襲い掛かる鬼の顔面を掴み思い切り地面に叩き付けてから尋問を開始する。

 

「さて…君にいくつか質問するね?ちゃんと答えてくれればすぐに楽にしてあげるよ?」

輪廻はそう言いながら折れた日輪刀の刀身を自分の手が斬れないように掴み馬乗りになって鬼の胸元に突き刺す。

 

「あがああ!!い、痛てええ!!チクショウ!」

「うるさいよ!」

バキョッ!

「あっ…やっちゃった…」

ついイライラしたので反射的に鬼の顔を殴り頭を潰してしまった。

 

「待つか…」

そのまま少し待っていると鬼の頭が再生した。

 

「ひっ、ひぃぃ!!」

「いくつか質問するから正直に答えなさい。分かった?」

「は、はいぃ!!」

完全に頭が再生した鬼にいくつか質問をする。

 

 

「あなたが日中潜んでいる洞窟はどこにあるの?」

「ここから北西に少し歩いた所に鬼達が潜む場所がある。俺もそこの出身だ」

「ふ~ん…じゃあ質問。私の日輪刀知らない?」

「お前の?」

「そうよ。白と黒がお互いを侵食しようとしているような模様の日輪刀よ。知らない?」

「み、見た事ねぇ…」

「そう…ならもう用済みね」

「な!?ちょ、まっ!」スパッ…

質問を終わらせ頸を斬り飛ばす。

 

「よし…日が暮れているうちに洞窟に向かおう」

立ち上がり言われた方角へと歩いていると鬼に襲われたのであろう新鮮な死体が転がっていた。

 

 

「ひどいものね…」

『輪廻…大丈夫か?』

急に何か考え事をするかのように足を止めた輪廻に疑問を覚えた縁壱が質問を投げかける。

 

「ふ、ふふ…ふふふ!アハハ!アーハハハハハッ!!」

『輪廻、大丈夫か?』

それに対して急に狂ったように笑い始めた。

 

「せっかく柱まで上り詰めたのに…その地位を命懸けで守り続けたのに…守り続けた地位を…人間の体を捨ててまで得た鬼の肉体を持ってしてもやっぱり守れない命はあるもの…そう思いませんか?縁壱さん?」

『…輪廻よ。私も生前鬼を滅するために剣を振るった。大切な者を守れなかった後悔から私は鬼狩りに入った。鬼狩りの者達に各々に合った呼吸法を教え兄上とも一緒に戦っていた…だが、それでも救えない命はあった。鬼無辻をあと一歩の所まで追い詰め取り逃してしまいそれが原因で鬼狩りを追放された…そして鬼となった兄上にトドメを刺す直前で私は天寿を全うしてしまった。こんな私の言葉でいいのなら聞いてくれ……人は生まれながらにして完璧じゃない。周りとの関わりを得て人は成長する。私にはその成長が足りなかった…だから鬼無辻を取り逃がし鬼となった兄上を倒せなかった。だがそれでも前に向かって歩き続けるしかない先人達の想いと犠牲になった者達の想いを積み重ね鬼無辻の頸を斬り飛ばさなければならない…』

仮面の下で悲しそうな目をした輪廻に対して縁壱は可能な限り励まし、それを聞いた輪廻は…

 

「縁壱さん…」

(あなたの場合は最初から完璧なんですよ?なにが『人は生まれながらにして完璧ではない』って、あんただけには言われたくない言葉ですよ!て言うかあの鬼無辻 無惨(わかめ頭)をあと一歩の所まで追い詰めたって普通に頭おかしいですからね!?鬼に成った兄上にトドメ刺す直前で絶命したとか言ってるけど、その兄上って私が『天の呼吸 零の型』から『終の型』まで惜しみなく使ってやっとの思いで倒せた『先代上弦の弐(童磨)』や、まだまだ若かった頃に『伊邪那岐 108連』を使って倒した『上弦の肆(半天狗)』とか全盛期なら私よりも強かったお師匠様(お爺様)を殺した『上弦の参(猗窩座)』よりも強い『上弦の壱』なんですよね!?それを汗一つかかずに追い詰めたのにあんたどんだけ自己評価低いんですか!!?逆にやる気が出て来ましたよ!!)

色々とツッコミを入れたい気持ちを抑えながら遺体から日輪刀を拝借して鬼に教えられた洞窟に向かう。

 

 

そのまま少し歩いてると洞窟に着いた。

「まぁ、暗い訳ですよ。『透き通る世界』のおかげで普通に見えますけどね…」

『習得して良かっただろ?』ムフフ

「なんでドヤ顔なんd『ブチッ!』眼がぁ!眼がぁー!!」

『どうしたんだ輪廻?』

「眼球内の血管が切れました!」

『慣れない事をするからだ…』

「あんた鬼畜か!?」

そんなやり取りをしていると洞窟の中から5体の鬼が出て来る。

 

 

「ああ?こんな時間にわざわざ餌のから寄って来てくれるとはなぁ…」

「キヒヒヒ!バカな奴も居たもんだぜ」

「クンクン…おい、こいつ女だぞ?」

「本当か?なら俺が貰う!」

「させるか!俺が先だ!」

などと下らない争い事をしていたのですぐに倒した。

 

「天の呼吸 玖の型 月読 三日月!」

目にも止まらない速度で五体の鬼の頸を一斉に刎ねてから日輪刀を鞘に納め洞窟の奥へと進んで行く。

 

 

「なんもない…丁度いいけどね」

なにもない事を確認し太陽の光も入って来ない場所に移動してから血気術で人間(仮)に変化し泥のように眠った。

 

 

 

『…輪廻、起きろ。誰か近づいて来てるぞ!』

「んむぅ…誰?」

縁壱の言葉に起こされた輪廻は半分寝た状態のまま腰を低く落とし日輪刀を居合いの形で構える。

 

「ひぃ!鬼!?女の子!!?君はどっちなんだよ!?」

「…誰?」

洞窟の入り口を見るとタンポポみたいな頭の黄色い羽織を羽織った少年が立っていた。

 

(いや、ホントに誰?)




今日の無惨様!

「なんだ?なぜこうも寒気がするのだ?」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫な訳があるか!!」
ゴシャッ!(猗窩座の頭を殴り潰す音)

「縁壱…」
「その名前を言うなー!!」

無惨様の禿げるメーター.
現在.20%

少しずつ禿げて行く事でしょう。

輪廻が天柱だった頃の過去編(?)みたいな話を読みたいですか?

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  • 別にいらない
  • どっちでも
  • 時間があればで良いよ
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