アラガミ転生 猿神が征く   作:凍河の氷

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第十五話 再戦 対第一部隊 

どうも、ワタシ事ヌエです。

 

こちらに向かってくるメンバーはユウ、コウタ、アリサ、サクヤさんっとやや遠距離よりの構成でした。とりあえず、リーク弾バラ撒き確定で行きましょう。

 

ワタシ達に挨拶は必要ない、あるのは喰うか喰われるかのどちらかだけ!でも、ここで第一部隊を壊滅させるとこの世界が終わっちゃうので、程々の所で帰ってもらうかワタシが撤退するのどちらかしか選択肢がありません。ワタシにだけ厳しいなこの世界は……

 

先手必勝で行きましょう、あっちの反応前にコウタとサクヤさん狙いでヴェノムリーク混合三連エアボム発射!

 

「ちょ!何ですかこれ!」

 

「進化してるなー!前より面倒だぞこれ!」

 

「アリサは慌てないで!ユウ君は突出し過ぎには注意してね!」

 

「了解!」

 

アリサは驚いてその場でガード、他三名は即座に動いて回避しつつユウは接近、二人は迎撃……初戦でしかも初期っぽいアリサはともかくとして人類側の進歩が速すぎる!

 

(一点攻撃じゃもうダメっぽいなこれ。やるなら範囲が広い攻撃って何かあったか……あ、テスカトリポカのトマホーク!)

 

進化して大型化した影響でワタシの空気を扱う範囲も広くなっている……だから、自身から放出とパイプからの発射も同時に出来るって事なのよ!

 

ワタシを中心に放たれる暴風は、既にオウガテイルやザイゴート位吹っ飛ばせるので人間なんて楽勝ですよ!そのままイメージにあるテスカトリポカのトマホークミサイルの様な空気弾を後続の頭上目掛けて放って……破裂させて降り注げ!即興で作ってみた技だからヴェノムもリークも込められなかったのがちょっと残念。

 

サクヤさん達の頭上で破裂した大型空気弾から小型バラ撒き型が降り注ぐ。因みにユウ君はワタシが出した暴風で後続付近まで吹っ飛ばしました。

 

「おっわっ!」

 

「ッ!こんな事も出来る様になってたのね。」

 

「近づかせてくれないのは情報通りだけど、面倒だな…」

 

アリサは黙ってガードしてるけど、あくまでこれは思いついたから使ってみただけで技としては幸先だけ見れば上々。これは絶対役に立ちそうなので使える時は使っていこう。

 

てなわけで、次の一手はもうバレてる感じがするのでワタシは両方の手の平キャノンを展開。バラ撒き弾による弾幕をユウを重点にしながら展開した。因みにこれに近い攻撃がスサノオの尻尾からの光弾攻撃だと思う。あっちと違って着弾後に光柱は立たないけど。

 

サクヤさんとコウタは即座にバックステップで距離を取ってユウはガードに切り替えたけど、以前より大型になってる弾幕に対してバックラーは流石に無謀だと思う。その証拠に状態異常にはなってないけど、どんどん押されて行ってるしダメージの蓄積も早いはずだ。

 

「くっそ、前以上に弾がデカくなってる!ってアリサ!」

 

コウタの愚痴が聞こえてアリサが横から突出してきた。確かに今のワタシはユウを重点に狙っていて両腕が塞がっていて、パイプも使えないと判断して突っ込んで来たんだろけど……それは慢心だよ。

 

ワタシの尻尾からヴェノム弾を吐き出してアリサに迎撃。避けてはいるが、こっちは空気弾に込める様な気体状ではなく液体状なので地面に当たっても多少は飛び散るタイプだ。あ、一発直撃した。

 

「しまッ……!?」

 

ヴェノム弾を食らったアリサは即座に何処からか取り出した物を口に入れた、多分デトックス錠だろう。ヴェノムを解除したとしても体力までは回復しないのでアリサには暫く尻尾で遊んでいてもらおう。もし潜り抜けてきてもさっきの暴風用のチャージも完了している。

 

(油断も慢心もしない。淡々と、効率的に迎撃していく。深追いなんて以ての外だ。)

 

ワタシが戦うのはワタシ自身が脅威である事とワタシの戦闘能力の確認のためだ。どちらも重要だが、ある意味彼らを鍛えると言うのも重要かもしれない。負ける気は全くないが、これから先の脅威に対して戦い続けなければならない彼らに取ってもこの経験が何処かで生きると思っている。

 

(ランスは…いやそれはまだ見せるにしても早すぎると思う。現状見せれる手札はこんなものかな?ユウはそろそろスタミナも切れと思うし、サクヤさんが回復レーザーでユウを回復してるから追撃には警戒……コウタは構えても流れ弾を回避中で攻撃には至れないか。アリサは……あ、こっちに突っ込んでくるなこれ。)

 

尻尾からヴェノム弾を出せてはいるが、こっちは本当にオマケみたいなモノ。ヴェノムの濃度が高くても連射性能はザイゴートの空気弾レベルだ。慣れてしまえば避けるのは難しくなさそうだ。

 

接近するアリサを迎撃する為に再び両手のキャノンを中断させて暴風を吐き出す。が、アリサは神機を地面に突き立てて姿勢を低くし、その場でふんばり暴風をやり過ごしてからこっちに再接近。オマケに弾幕を止めたのでユウもこっちに接近して後続二人もこっちに反撃と言わんばかりにオラクル弾を連射。

 

(オラクル弾はやっぱり痛ったいな!二人の迎撃に一番適してるのは……隙が出来るからやりたくなかったけどね!)

 

 

ボディを中心にオラクル弾を受けながらワタシが選んだのはコンゴウ種が良くやる攻撃のひとつ、その場で回る回転攻撃だ。ただ、体格が大型種に分類されるワタシが使えば範囲はコンゴウ種の範囲を大きく超えられる!

 

「おっと!」

 

「見切った!」

 

しかし無情にも二人にはバックステップであっさり回避される。ユウはバックステップのみだったが、アリサはユウより短めのバックステップをした為に即座にこっちに突っ込んで来た。

 

(あ、不味い。回転が思ったより強くて止まれない!)

 

軸脚に力を入れて止まってみようとするが迎撃が間に合わない。そして迫るアリサ……アリサが神機を振りかぶったその時。

 

ワタシとアリサの視線が正面から重なってしまった。

 

その瞬間アリサの動きがピタリ止まり、咄嗟に動いてしまった右手でアリサを掴んでサクヤさんの方にぶん投げる。ユウに対しては、こっちもお試しで着弾地点を手前にしてパワー型を発射!アリサを投げる時にボキッ!って音がしたが気にしない方向にしておく。

 

パワー型が炸裂した場所に小さいクレーターが出来てユウは一応ガードはしていたが、またしても吹っ飛ばされていった。ワタシ吹っ飛ばしてばっかりだな。作戦通りだけど。

 

「くっそ!あれは聞いてなかったな!」

 

「ユウ!忙しい所で悪いが撤退だ!アリサの様子がおかしい!」

 

こっちに攻撃を受けても逆に何処か嬉しそうなユウに対して切羽詰まった声を上げるコウタからこのタイミングでの撤退指示が出た。

 

(あぁ、やっぱりワタシの顔を正面から見ちゃったから、トラウマが出ちゃったっぽいなこれ。)

 

アリサのトラウマは今の段階なら、大車の奴の治療で抑えてはいるだろうがそれだけだ。きっかけがあれば爆発するはずだろうしここが引き際だとワタシはワタシに言い聞かせる。

 

コンゴウの時と変わらない聴覚をユウより後方に向けると、パパだのママと呟き続けるアリサとそれを抑えようとするサクヤさんの声が聞こえる。視線の先にはこっちを睨むユウが居るが。

 

(いや、これ以上やってもあっちは対処は出来ても迎撃には出れそうにないから、一旦こっちから引こう。その後は……そろそろあそこに戻って時を待つとしましょうか。)

 

ユウに向けて両手のキャノンを見せつける。当然、ユウは構えはするが撃って出てこない……ワタシはそのままキャノンを下に向けて空気を放ち、廃ビルの上まで一気に上昇する。

 

当然ワタシサイズの物体をそこまで押し上げるのだから、ユウに向けて暴風が襲い掛かる。それに晒されてもこちらを見続けるユウを見下ろしながら鳥の鳴き声の様な咆哮を一つ上げてワタシは第一部隊の面々から姿を隠した。

 

 

 

納得がいく結果ではないが、とりあえずGEを近寄らせない戦法の一つは確立出来たのと新技の思いつき。やはり思った以上に対処と対応が速い人類にちょっと恐怖を感じながら、ワタシは物語が大きく動くあの瞬間を待つ為に贖罪の街へと向かうのであった。

 

帝王と女帝に何処まで対応出来るかは分からないが……ワタシは生きてみせる。

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