アラガミ転生 猿神が征く   作:凍河の氷

2 / 29
第二話 情報はどうあれ武器になる

はい、先ほどオウガテイルを完食したワタシ事、コンゴウです。

 

まずは流れに任せてでしょうが、ワタシはここで生きる事を決めました。正直まだ納得しきっていませんがそうは言ってられません。ワタシは何であれ生きていきます。

 

フン!と鼻息一つ、拳を天に突き付けてここでワタシはもう一度決意する。どうあれ覚悟を決めるのは折れない為に折れても立ち直れる様に。

 

(とりあえず、最初の方針は贖罪の街のチェックと食べられそうなモノを探すのと……絶対確認しないといけないのがここが『今どの時期か』って事。最悪でもゴッドイーターを何処かで見つけて遠目でも確認しないと……)

 

ワタシが懸念しているのは、今はまだ戦いたくないが後々必ずぶつかるゴッドイーターとの戦いに備えての人員チェックと時期の確認。

 

はっきり言ってワタシはまだただのコンゴウの一匹でしかない、群は居ないしまず一匹でしかないオマケに恐らく生まれたての可能性だってありえる。

 

力も先程の戦ったおかげで知っている通りの動きは出来た、そうそれだけ……突出するべき点はなかった。

 

(記憶にはあるハガンとラセツみたいな付属品や属性っぽいは無いし、色も黄色メインだったから堕天の様な寒冷地適応も現状確かめようもないけどこれらも無い……もし、もしも今がRBのEDを終えている状態だったと仮定すると……)

 

ガァァ……

 

声が漏れるが正直、今分かっている情報と状況で最悪の仮設を立てた場合を想定してらワタシにとって向かい風を超えてハリケーンが直撃してる様なものだ。

 

あくまでだがこれは最悪を想定した場合だ、今はビル群に囲まれていて見通し自体は全く良くない……先程戦ってた場所も知ってる場所っぽいがどうにも記憶にある位置とは違う様だ。

 

(ちょっとした広間なんだけど、こんな場所は記憶には無いから贖罪の街から近いけど別の場所。もしくは知っている場所の見えていない所……どうあれそろそろ動こう。ここに居てもワタシが死ぬ確率がドンドン上がるだけだ。)

 

気持ちを切り替えて顔を上げる、目指すのは乱立している元ビル群の屋上……ではなく上階であるのは確かだが自身が入り込んでも大丈夫そうな所。もし屋上に行ってヘリコプターにでも発見されたらその時点でアウトだ。自身の死に繋がる可能性は可能な限り無くしていく……まずは身を隠しながら情報を手に入れて次の判断の材料にする、全てはワタシが生きる為に。

 

 

 

(……良し、ちょっと遠いけど教会が見えた。今ワタシが居るここは知ってる記憶だと贖罪の街のポイントNの奥の方……かな。でもアラガミの視力って凄いな……コンゴウでここまで見えるなら目がいいって言われるザイゴートとかどんな景色が見えるんだろう。)

 

そんな感想を抱きながらワタシは耳に意識を集中させる、最初に覚醒した時は五月蠅くて仕方がなかったが今は多少だがそれをコントロール出来る様になっていた、色々と疑問が出てくるが今はコンゴウ種の聴覚にワタシは望みを賭ける。

 

記憶にあるコンゴウ種がなんであそこまでに音に敏感だったのかは今ならば分かる……音が言葉通りに洪水の様に流れてくるのだ。そしてその音を排除する為にコンゴウ種はその音の元にやってくるのだろう。

 

(そういう設定なんだろけど、実際に体験するとアラガミが発する音や自然音はそこまで不快感が無いのが何となく分かるけど……多分それ以外のアレが発する音とか声ならば……)

 

「………!…………ッ……」

 

「……、………。………………」

 

(!?聞こえた、誰かの声とそして……この異音は多分神機の発する音。)

 

ワタシは意識をその声と神機の音がする方に向ける、一応他の音も拾ってはいるがそれらは後回しだ!今はこの声がワタシのこれからを決める重要で必要な情報だ。

 

 

 

「……おっと、レアモノだな。」

 

「戦果は上々……ってやつね。」

 

「また、榊のおっさんがはしゃぎそうだな。」

 

 

 

(…レアモノ、榊のおっさん、そしてこの二人の声は……記憶の通りなら雨宮リンドウと橘サクヤ!つまり今はGEの始まりのムービー時の会話!……よかったぁ、まだ色々と始まる前だったよぉ……)

 

手に入れた情報を元に、頭の中で記憶が答えを導き出しその答えにワタシを安堵させた……二人、いや三人でヴァジュラを討伐し終えて人員の増加を求めつつ配給に愚痴を零す会話がワタシの耳に入ってくるが正直それは半分効き流している。

 

今はGEの主人公がまだ新型になる少し前本当に全てが始まる前の時間軸、これならばワタシが余計な茶々を入れなければ頭にある記憶通りに動くはず……多分。

 

(よし、今が後々リーダーになってこの極東で最強と言われる主人公が入る前でなら本当に少しだけどまだ時間が残っている。その間にワタシは強くならないとアラガミA位の訓練の的として討伐されるかもしれない。……いやされる、こんなコンゴウ一体でうろついてるのなんて鴨ですって言ってる様な物。それだけは絶対に嫌。)

 

欲しい情報は手に入った、そして自身の立ち位置も改めて理解したけどかなりハードだ。信じられるのはワタシ自身だけでそれ以外は全て敵。正直な話、今はゴッドイーターとも大型アラガミとは戦いたくない……負けが見えすぎてて怖いからだ。

 

(よし、まずは強くならないと……でも強くなるって具体的には?頭の中にあるアラガミは食べたモノを自身に反映させる事も出来るとあるけど、一体何を食べて強くなろう?やっぱり小型から?それとも同型である中型?)

 

そんなこんなで当初の疑問が解決したら次には特大の難問がワタシに叩きつけられたのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。