アラガミ転生 猿神が征く   作:凍河の氷

4 / 29
第四話 棚から落ちてきたモノは

ゴリッガリッボリボリバチュムチュ……ズズズズズ

 

ハフゥ…

 

!?

 

すみません食事中でした。どうもワタシ事、コンゴウです。

 

食べてモノはもちろんお目当てでした、アラガミ細胞純度100%天然物のザイゴート四体程です。

 

思ったより味は悪くありませんでした、頭から食べるとちょっと汁状のモノが口いっぱいに広がってゴリゴリとした噛み応えがあってたまにピリッっとした食感で例えるなら……うー!単純なモノなら思い出せる様になってきたかと思ったのに。急に知識の検索と言うか記憶が悪くなるぅー……

 

とりあえず、お腹?は一応満たせたのでザイゴートとの戦闘に関してですがこれと言った苦戦はなかったです。

 

相手は宙に浮いてそこそこ纏まって行動してますが、索敵外から飛び掛かって地面に叩きつけたり体重掛けて潰したり。羽を毟れば少しは飛べなくなるので、空気弾で羽を消し飛ばしたり突っ込んできた奴をカウンターパンチで潰したりしながら何とか処理出来ました。

 

(でも、まだ自分にヴェノムが使えるか?って言われると何とも言えないな……まだワタシがコンゴウになって食べたアラガミはオウガテイルとザイゴートだけ……しかもまだ片手で足りる数だし、せめて二行位は食べないとダメかもしれない。)

 

ボリボリとザイゴートの殻部分を食べながら考えを纏めつつ、耳に意識を傾け捜索に移る……空気を切る様に移動する小さいな音すらコンゴウ種なら判別出来るようで正直かなりありがたい。無論、聞いた事の無い音に関しては全くと言っていいほど役に立たないのでワタシの探索項目に音の判別が加わったのはついさっきだった。

 

(……うーんっと、音からしてここから南東方面っぽいな。……ワタシが自由に動ける時間が何処まであるかは分からない。ゴッドイーターのクエストは基本的に先遣部隊だったり民間からの要請に偵察班からの入電……後は特務辺りだったはず。何時までも贖罪の街でウロウロしてる訳にもいけない。)

 

ワタシは床に散らばった元ステンドグラスを踏みしめて、言うならばポイントGを後にしてポイントEへと足を運ぶ。大丈夫、ヘリコプターの音は初期型三人衆を最後にまだ聞いていない。居るとしたら……主に偵察班辺りだろうから見つかった場合はもうここを捨てて、相当距離があって困難な道のりだけど蒼氷の峡谷に足を運ぼう。

 

今の所は順調に進んでいるとワタシは思っている、けど油断も慢心なんて出来る訳がないのだから。

 

 

 

(よしよし、この音はザイゴートだったっとこれでこの音は覚えた。……それにしても今度はちょっと多いな。6匹も固まって行動してるし、流石にこれは負傷と他のアラガミとかに発見されるリスクも多くなっちゃうな。でも、ここでこれを逃したら次は何時になるかなんて分からない。先手必勝で数をまたは相手の得意なフィールドから叩き落す!出来たら多く当たって下さい!)

 

シュゥゥゥーッ……バシュバシュン!

 

(あれ!?二発も出た!)

 

キュアアア!!!

 

ワタシは伏せた状態のまま空気弾を生成してそれをザイゴートに向けて放った……何故か二発連続で。通常のコンゴウならば空気弾は一発しか撃てないが、ワタシは何故か連続して二発同じ軌道で放てる様になっていた。そしてそれは6匹居たザイゴートの内2匹を空気弾だけで処理出来た。

 

(理由は全然分からないけど進化してるって事?とにかくこれはワタシにとって大きなチャンス!)

 

残ったザイゴートがこちらに視線を向ける、流石に付近のアラガミを呼び寄せる事はないと思いたい……今ザイゴート達から発せられてる超音波の様なモノをワタシも受信してしまったからだ。考えるのは後だ、今はただこいつらを喰らうだけ。意識を狩り状態に変えて、ワタシは教会の横穴から文字通り飛び出した。

 

ヒュ ドゴン!

 

飛び掛かりからのダブルスレッジハンマーで先頭にいた一匹を力任せにに叩き潰す、地面にザイゴートで制作した現代アートが完成させて……

 

ガシ!ブオォン!

 

ここから離脱しようとする一匹のラッパ部分を右手で鷲掴みにしてそのまま右回転で遠心力を追加して、左側からこちらに噛み付こうとしてる奴にぶつけて迎撃。これが一石二鳥と言うやつなのだろう。あっという間に三匹はお陀仏に。

 

……フォン!   ガシィ!ゴアァァ……

 

最後の奴は知っている記憶だとかなり回避がし難い突進攻撃をしてきたが、今のワタシはそれをあえて真正面から受け止めて……ガブリっと頭から喰らってやった。戦いを終えて即座にディナータイム……なんだろう癖になりそうな感じがする。

 

(おっと、食べるならこのラッパ部分からのがいいかも……主にヴェノムのエフェクトが出るのはここと口からだったはずだから……ここと内部のヴェノム発生器官を取り込んでワタシの身体に再現出来たら空気弾をヴェノム弾とかに……あぁ、そういえばまだ相手の足元に空気を破裂させるエアボムとかはやってなかったな。次はそれらもやってみないと。)

 

食事をしながらもワタシは耳で周囲の索敵を忘れずに三匹目となったザイゴートを下から食べ続ける。やはり頭と食べ比べると弾力性があり口の中がより痺れる様でこれはヴェノムだと思いたい、違った場合は流石にまた方針を考え直さないといけなくなってしまう。そうなったらザイゴートからターゲットをより強力なアラガミであるサリエルに変えて探さねばならない。

 

(一応、小型は今の時点でもそこそこ難なく倒せてる。だけどこれから挑むのは中型から大型、中型はまずは同じコンゴウ辺りを襲ってそれらが安定したら出来たらヴァジュラ辺りにも早いうちに挑まないといけない。特に極東ではヴァジュラ位ソロ討伐出来てからが本番なんだし!)

 

ゴクリっと最後のザイゴートを飲み込んで、ワタシは食事を終えた。ザイゴートを合計二行倒して喰らったのだがヴェノムが使えてるかどうかはまだワタシにも分からない。ここで選択をしなければならない。

 

(このまま壁やオウガテイル辺りを的にして試すか、ここから離れて発見される確率を下げてから試すか。どっちにしよう……試したい気持ちもあるけど危険を冒して留まるのか……あれ、何かが近づいてくる様な足音が。)

 

「しっかし、新型かー。どんな神機かこの任務が無ければ直ぐにリッカさんの所行って見に行ったのに。」

 

「情報は公開されてたでしょう?……でも、遠近両方出来るってのは第一世代としてはちょっと焼いちゃうな。」

 

ワタシから見て中央教会の北西側から聞こえたきた聞いた事のない声が二つ、そして新型とリッカさんっと言う単語。ワタシが動くのが遅かったのか、たまたま偵察辺りなのか分からないが……ワタシ達アラガミを喰らい返す人類の希望である……ゴッドイーターがすぐ近くに居る。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。