アラガミ転生 猿神が征く   作:凍河の氷

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第六話 それはきっとズルかもしれない

どうも、ワタシ事コンゴウです。

 

あれから記憶に残ってた大まかなGODEATER版の日本マップ情報を思い出せたので、不眠不休で三日かけて蒼氷の峡谷に辿り着けました。長かったー。道中は木やら石やらで飢えを凌いでました。味は木の方がしましたが詳しくはちょっと……

 

さて、ワタシはまだ初代GEの世界ではあるが……反則でもあるGE2でのマップにやってこれた。だけれど、ワタシはそこまでおかしいとは思っていない。何故ならば……

 

(幼い頃のナナちゃんがここで母であるヨシノさんと潜伏してたり血の力を使ってたマップがここだったし多分、発見自体はされたんだろうけど初代だとまだ通信技術がそこまで発達してなかったからなんじゃないかなー……でもそう考えるとあのムービーで出来てた神機使いって極東とは違う人だよね?んー、まぁワタシには現状関係ないか。)

 

本来なら既にワタシが思っている事件は既に終了済み。じゃないとナナちゃんがラケル先生に保護?されてマグノリア=コンパスに居る筈だし、あの突発的なヤクシャ軍団との戦闘もナナちゃんを除いて双方全滅。ゴッドイーターチルドレン色々な意味で恐るべし。

 

(さて、本懐を果たそう……ザイゴートもコクーンメイデンも堕天種だし耐久性とかも上がってる筈。それにここは贖罪の街と比べて見晴らしが良すぎるからそれはそれで周りに注意しないと……後、どうしようもないけど放流の音が五月蠅くて仕方ない……)

 

ドドドドドドドドドっと恐ろしい勢いで放たれる膨大な水にワタシは逃げようのないダメージを受けながら捜索を開始、ザイゴートは宙に浮いてるからいいが……コクーンメイデンは主に地中を移動しているが堕天種の場合はジェットで水中を移動できるとかなんとか、獣道方面も探してみないといけないけれど……

 

(放流で他の音が飲み込まてる……これ意識的に切り替えとか出来ないかな?これじゃ奇襲でもされたら対応出来ないよー……うーんうーん!お願いしますワタシのアラガミ細胞様ー!ワタシの聴覚にどうか安息をー!)

 

探索しようにも流石にこれではどうにもならない……常にこの放流の音や爆音に悩まされてはこれからの行動に支障が出るしゴッドイーターにでもバレたら対策として爆音系のスタングレネードを開発されて投げられまくりそう……そんなので死にたくなーい!

 

まだ訪れてはいない未来にまで苦悩しながら、長所は短所でもあるとは分かっているが元々爆音に関しては主にヘリコプターのローター音で参っていたがあっちは向こうから来るものだしこんな引っ切り無し続く音ではなかったが……

 

(……あや?ちょっと気にならなくった?……いや、違う放流に意識を向けるとさっきの爆音が響くけどそれを外したら他の音が拾える様になってる!ワタシの細胞が対処してくれたって事?やっぱりアラガミ細胞って環境適応性能おかしくない?)

 

こうも簡単に適応出来ては流石にズルではないかと思うが、だからこそ世界はアラガミに喰われたのだろう……原爆のエネルギーも吸収してるしっぽかったし描写もあるしじゃなきゃこんな寒い場所やら熱い場所に適応したアラガミなんてそう現れる筈が無い。そして、その環境適応の境地がレトロオラクル細胞なのかもしれない。

 

(いや、せっかく適応してくれたんだしここにいる間はこれで大丈夫!よーし、そろそろお腹も限界に近いしアラガミ細胞を補給しないと……)

 

耳で音を拾い、視線をキョロキョロと動かしながらお目当てを探す。大丈夫、大型の気配とか音とかもしかないから安全が確保出来ているこのチャンスを逃さずにモノにする。

 

(居た!流氷の上に三体の錆色じゃない青色が入ったコクーンメイデン堕天種!全員こっちを見てないのも嬉しい……それじゃセオリー通りに殺りますか。)

 

コクーンメイデンは基本的に遠距離攻撃の鬱陶しいのと近距離でのニードル攻撃が面倒な点ではあるので、こいつのセオリーは基本的に背後に回って一気にぶっ叩くのが一番効率が良く安全な戦い方だ。そろそろ主人公の方も「エリック、上だ!」の頃かも知れないし。確かコクーンメイデンとの対峙はこの時だった筈だ。向こうも気になるが今は食事だ、これに関してはここを去る時にでも考えればいい。

 

ガシ ブチブチブチ……バリィバリ!

 

はい、背後から両手で掴んで流氷から引っこ抜いて頭からバリバリいただきました。うーん、今まで食べた事ない食感……実にジャンクなお味、これはそう飽きそうにない味ですこと。

 

一匹目を手早く口に押し込んでコクーンメイデンのアラガミ細胞を体内へ吸収、既にこっちにロックオンしてる残り二匹が発射するビーム状の攻撃をワタシはジグザグとサイドステップを駆使しながら二匹目を肉薄にする。こうした場合のこいつの行動は……ほら簡単なものだ。

 

シャ! ガッ!ブチブチブチブチ …バチィ!

 

腹の装甲を開けて内部に隠してある無数の針を浴びせてくるが、分かっているワタシには隙だらけも良い所。素早く裏に回り込んで再び引っこ抜きでこいつの行動を封じつつ、三匹目が発射していたビームの肉盾にする。

 

最後の仕上げに腹が閉じ切っていない肉盾を三匹目に覆い被さる様になるようぶん投げてからワタシは最後のターゲットへと急接近、当然そいつも針で反撃するだろうが。

 

ギギ

 

肉盾が腹を塞いでいるので針は出せず、最後の手段である頭部の砲塔をこちらに向けるが既に手遅れだ。ワタシはこちらに向いてる砲塔に向かって大きく開けた口でそいつの頭部をガブリと一飲みしてやった。

 

頭部を失った最後のコクーンメイデンも流氷から引っこ抜いて、本格的なディナータイムが始まった。そのまま右手は元頭、左手は地面から生えてる方を持ち今度は腹からバリバリと喰らってやった。

 

(頭からと比べるとまたちょっと違う、こっちは針もはみ出てるからそれが感触の違いかな?……さて、このまままた二行程食べたいのとワタシが欲しい部分もあるから意識していかないと。)

 

食べ終わったワタシは自身の手の平を見つめる。欲しいのはリークもそうだがコクーンメイデンのここの部分が反映出来れば、より効率がよくなると思っている。さぁ、行くぞまだまだワタシは食べたりないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モット、モット、ワタシ二、タベサセロ。


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