学戦都市アスタリスクin黒の剣士   作:小説大工の源三

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桐ヶ谷和人と刀藤綺凛

和人side

 

訓練の翌日、俺はシルヴィとオーフェリアが作ってくれた弁当を誰もいなくて渡り廊下付近の草むらで食べている。

うん、旨い。唐揚げとか卵焼き、きんぴらごぼうが特に。

十数分でそれを食べ終えて軽く昼寝をしようとした時突然わぁっと大きな歓声が聞こえた。

何事かと声の方を見ると人だかりが出来ていた。

 

和人「誰か戦っているのか?」

 

俺はすぐ側にあるひときわ背の高い木に登り、誰が戦っているのか見る。そこで戦っていたのは綾斗と刀藤だった。

あいつ自分の力を公の場で使っているのかよ……

だが勝てるのか?綾斗の力最大で3分、さらに言えばまだあの黒炉の魔剣をもて余しているのに。

周りの観客には二人の戦いは互角の様に見えるのだろうが俺には綾斗が押されている様に見える。

刀藤の刀に綾斗の黒炉の魔剣が当たらない上に剣が大きくて小回りがきかなくて無駄が多い。今までの訓練でわかっているが綾斗はまだ黒炉の魔剣を適正なサイズに出来ていない。

そして遂に綾斗の校章が刀藤の刀によって真っ二つになる。綾斗の敗けだ。

しかし俺は綾斗の敗北より刀藤の様子が気になった。

まるで何かに怯え脅されて無理矢理従わされているように見えたのだ。

その原因はおそらく……いや確実に刀藤の後ろで腕を組み傲慢な態度をとっている男だろう。

しかしそいつからは星辰力が感じられない。非星脈世代か。さしずめ自分が何も出来ないから刀藤を使って自身の立場を固めようとしているのだろう。

俺は今手札がない。そのため何か出来る訳でもないのでその場から立ち去り、久しぶりに純星煌式武装適合検査をしに行く。(何故か純星煌式武装の適合率が徐々に上昇しているのだ。)

近道をするために学園関係者用の通用口に向かった。

えっ?大丈夫なのかって?

バレなきゃ犯罪じゃないんですよ……

 

─────────────────────────

綺凛side

 

天霧先輩との勝負の後わたしは叔父様の後ろを歩いています。

そして伯父様はわたしの目の前で突然止まった。

そして振り返ることなくしゃべり出した

 

鋼一郎「──思ったより手間取ったな」

 

なにか答えようとしてもわたしの口はもごもごと動くだけで言葉が出ない。

 

綺凛「……ごめんなさいです、伯父様……」

 

結局、謝罪しかできなかった。

 

鋼一郎「それなりの手練れだったのは認めてやろう。だがいかに純星煌式武装の使い手とはいえ『在名祭祀書(ネームド・カルツ)』入りしていないような奴を片付けるのに、あまり時間をかけるな。評判に傷がつく」

 

伯父様は前を向いたまま続ける。

 

鋼一郎「次の公式序列戦ではおそらく七位が指名してくるだろう。こいつも純星煌式武装の使い手だが、先ほどのように手間取るな、3分以内に仕留めろ」

 

伯父様が振り向き携帯端末を取り出し起動させると、七位の学生のデータが写し出される。

 

鋼一郎「あとでこいつデータを見ておけ。今年中にあらかたの《冒頭の十二人》を片付けておく。それが第一ステップだ。そうすればお前は星導館で不動の地位を獲得できる。なに厄介なのはエンフィールドの小娘だけだ、三位に関しては能力もそれほど強くない、お前の剣技で終わらせれる」

 

綺凛「……はい」

 

鋼一郎「それと──先日の中間試験の結果を見た。正直、あまり芳しいとは言えんな」

 

自惚れではないですがわたしの成績は平均どころか上位にあるのですが伯父様は納得がいかないのか不満の表情です。

 

鋼一郎「こちらも手を抜くなと言った筈だが?」

 

綺凛「……ごめんなさいです」

 

伯父様が舌打ちをすると、わたしの髪を掴み、顔を無理矢理上げる。とても痛いのに声には出ない。

 

鋼一郎「いいか。私が求めるのは強さだけではない。星導館の歴史に残る、偉大な序列一位だ。それを忘れるな……」

 

さらに顎を掴み、冷徹な表情でわたしを睨みつけてくる。

 

鋼一郎「お前は剣しか取り柄のない愚図で無能なガキだが、私ならそれを演出できる。忘れるなよ綺凛。私だけが、私の完璧なプランを可能にできる」

 

綺凛「……はい、伯父様……わかっています……」

 

鋼一郎「ふん……わかったなら二度と私に逆らうなよ。口答えも許さん。お前はただ私のプラン通り動けばいい」

 

わたしは伯父様に突き飛ばされ床に座り込んでしまう。

それを見る伯父様の目はまるで薄汚いナニカを見るようで、とても肉親に向けるものではない。

 

鋼一郎「……今のところプランは順調だ、滞ることのないよう最大限の努力をしろ。何しろこのプランが達成されればお前の望みが叶うのだからな」

 

そのまま伯父様は通用口へ去って行った。

 

綺凛「……はい、わかっています……」

 

わたしはそう呟くしかできなかった。

 

???「酷い男だな。大丈夫か?立てるか?」

 

突然優しい温かい声音が聞こえた。顔を上げるとそこには先日曲がり角でぶつかった黒い制服の人が手を差しのべている姿だった。

 

─────────────────────────

 

和人side

 

やっぱりあの男が刀藤を脅してあげくの果てには道具として使っていたのか。

それになめられたものだな、一応俺はオーフェリアやシルヴィとやりあえる実力はあるんだが?

それより目の前を通ったあの男の名前は確か……刀藤鋼一郎だったか?

銀河の幹部候補の。

とりあえず刀藤の所に行くか。元気がなさそうだし。

 

和人「酷い男だな。大丈夫か?立てるか?」

 

俺は彼女に手を差しのべる。

 

綺凛「はい、ありがとうです……」

 

刀藤は俺の手を取って立ち上がる。

 

和人「確か刀藤で間違いないよな」

 

綺凛「はい……えっとあなたは……」

 

和人「俺は桐ヶ谷和人よろしく」

 

綺凛「刀藤綺凛です。よろしくお願いします」

 

礼儀正しい娘だな。

しかしさっきの男はここまでいい娘にひどい扱いができたな……男として軽蔑する。

 

綺凛「ここにいたってことは先ほどの話、聞いていたのですか?」

 

和人「ああ。盗み聞きするつもりはなかったんだがな……出るに出られなくて」

 

綺凛「桐ヶ谷先輩は悪くないです」

 

和人「それよりあんなことされてるのになんで反抗しないんだ?いくら非星脈世代とはいえ扱いが酷すぎる」

 

綺凛「伯父様には色々してもらっているので……」

 

和人「そうか……」

 

彼女が抜け出そうという気がないなら無理強いは出来ないな……

 

綺凛「桐ヶ谷先輩はなぜここに?」

 

和人「純星煌式武装の適性検査しにな」

 

綺凛「でも桐ヶ谷先輩は純星煌式武装をすでにお持ちでは?」

 

そりゃそう思うよな。

 

和人「俺の純星煌式武装実はな適合率が徐々に上昇してくんだよ」

 

綺凛「それはいつか100%になるということもあるのですか?」

 

和人「いや、すでに100%越えてる」

 

綺凛「えっ……」

 

そしてこうなるのはシルヴィやオーフェリアと同じだな……俺も同じだからな越えた時は本当に驚いたよ。まさか限界を突破するなんてな……

 

綺凛「それでどういう形でその純星煌式武装をご使用なさっているのですか?」

 

和人「俺の純星煌式武装になった。卒業しても俺が使える」

 

綺凛「す、すごいことですよね。わたしそのような話聞いたことがなくて……」

 

和人「それは俺もだ。もしかしたら過去にもいるかもしれないし」

 

綺凛「なるほど。あっそろそろ授業が始まるのでこれで」

 

和人「ああ、何か相談できることがあれば言ってくれよ」

 

そのまま刀藤は走って行った。

しかし足どりはとても軽いように見えた。

 

 




綺凛ちゃんのシーンが難しい……
作者は鋼一郎が嫌いです。(断言)
それと和人君の洞察力がとんでもないことになっているけど
気にするな!


それとアンケートの結果
綺凛をヒロインに加えることにします!

カフェにいたエミヤ&槍ニキの番外編読みたい?

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