学戦都市アスタリスクin黒の剣士   作:小説大工の源三

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黒の剣士(ブラッキー)VS疾風迅雷

合同特訓から3日、和人は綺凛に一つ頼み事があると言われ放課後教室に残っている。

なので俺は教室で煌式武装の試作設計図を書いていた。

すると前に綺凛が呼んでいるのを伝えてくれた生徒が教えてくれたので、教室の入り口に向かう。

 

綺凛「あ、和人先輩」

 

和人「やぁ綺凛。それで用件とは?」

 

綺凛「あのここではあまり口に出来ないので……トレーニングルームに来ていただけると……」

 

和人「わかった。じゃあ今から許可を取りに……」

 

綺凛「それならもう取ってあります!」

 

和人「そうか、なら早速行くとするか」

 

和人と綺凛はトレーニングルームに向かう最中に、色々剣について話し合った。

 

綺凛「それで今日和人先輩を呼んだのは、わたしと戦って欲しいからです」

 

和人「それは何でまたいきなり……」

 

綺凛「和人先輩は王竜星武祭で戦律の魔女や孤独の魔女と渡り合うほどの実力者ですので一度本気で剣を交えて見たかったので……」

 

和人「わかった、なら今からやるか」

 

綺凛「はい!」

 

 

─────────────────────────

 

和人はブレード型煌式武装を二本起動し綺凛は愛刀である千羽切を構える。

 

綺凛「あれ?和人先輩、純星煌式武装は使われないのですか?」

 

和人「ああ、あれは硬すぎる。綺凛の千羽切が折れないようにな。ああ、ただ手を抜くとかそういうのではないからな」

 

和人の夜空の剣や青薔薇の剣は過去に対戦相手の真剣をへし折ったことが何度もあるのだ。その事からそれを《武器破壊(アームブラスト)》と名付けられた。

 

 

綺凛「分かりました。それでは」

 

和人「始めるか」

 

タイマーが動き出す。

 

 

5…

 

4…

 

3…

 

2…

 

1…

 

 

ビー!

 

ブザーがなると同時に綺凛と和人が動く。

和人は右手の煌式武装を一文字に振り、綺凛はそれを受け流しながら刀で真っ向に切る。和人も左手の煌式武装を使い受け流し回転しながら二刀を袈裟に切る。綺凛はバックステップで回避して煌式武装目掛けて突きを放つ。和人は身体を逸らして避け、一度距離をとる。

 

和人「アインクラッド流初伝『レイジスパイク』!」

 

高速の突きを放つ。綺凛は切り上げで弾くとそのまま連鶴に入る。

和人の息つく間もなく刀が振るわれる。しかし和人も負けじと煌式武装で連鶴を防ぐ。

袈裟に振るえば切り上げで防ぎ、真っ向に振れば一文字に逸らす。

 

 

綺凛「はっ……せい!せあ!やあ!」

 

和人「ふっ……くっ!づあ!」

 

どれだけの時間が経過しただろうか。

ものの十数分しか経過していないのだが二人にとってはとても長く感じられた。

綺凛の連鶴は終わらない、繋ぎが多く止まる様子すらなかった。

だがそれも長くは続かない。綺凛の体力が限界に近づき剣筋がブレ始める。その一瞬の隙を和人は見逃さず綺凛の刀を左手の煌式武装による切り上げで弾き右手の煌式武装を首筋に近づける。

 

綺凛「……参りました」

 

─────────────────────────

 

俺と綺凛の試合は俺の勝ちで終わった。綺凛の体力がなくなって剣筋がブレてそこで勝負がついた。彼女はまだ成長の余地がある。

今より更に強くなるのか……末恐ろしいな。

 

綺凛「……お強いですね」

 

和人「綺凛こそすごいな。それに実際に受けてみて連鶴の凄さも実感出来た」

 

これ程の連撃は相当の鍛練をしないと習得は不可能だ。それをこの歳で成したのは彼女の剣への情熱がここまで昇華させたのだろう。

もし彼女が俺達と同じ年齢になったらどうなるんだ?

確実に俺は負けてしまうだろう。もしかしたら万有天羅も超えるかもしれない。そう考えるとワクワクしてきた。

俺も簡単に超えられないようにしないといけないな……鍛練の方法を根本的に変えないとな……

 

綺凛「……ん輩……先輩?」

 

連鶴を基に連撃のパターンを取り入れて……

 

綺凛「和人先輩!」

 

和人「のわぁ!どうした綺凛?」

 

綺凛「先程から呼んでも反応がなかったので、どうしたのですか?」

 

和人「いや、連鶴の動きと連撃の動きを合わせる方法と鍛練のメニューを考えていたんだ」

 

綺凛「そうなのですか。そういえば和人先輩はどの星武祭に出場するのですか?」

 

和人「王竜星武祭だよ。俺、基本的にチーム戦とか苦手だし」

 

鳳凰星武祭はまだコンビで出るからまだ良いが獅鷲星武祭は無理だ。どうしても単独行動してしまう。

 

綺凛「そうなんですね」

 

和人「綺凛は今回の鳳凰星武祭に出場するんだろう?なら今は沙々宮のことを知っておくべきだと思う。パートナーとの連携が悪くて敗退なんて一番やってはいけないし」

 

綺凛「そうですね……でもわたし友達とかほとんど出来なくて、どうすればいいのかわからないです」

 

やはり鋼一郎が原因なんだろうな。人と距離を取らされ、無理矢理孤独させたのだろう。

 

和人「なら一番手っ取り早いのは遊びに行くことだな」

 

個人的に二人は相性が良いと思っている。互いに父親のためにここに来たのだから。

沙々宮の戦闘方法はかなりアレだが……

 

和人「何処か遊びに誘ってみるといいよ」

 

綺凛「わかりました」

 

和人「また何か困ったことがあったら相談してくれよ」

 

綺凛「ありがとうございます和人先輩。それではまた」

 

和人「ああ」

 

 

 




戦闘シーンが難しいな……全然書けない

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