鳳凰星武祭、十一日目
四回戦の翌日、俺は報道を見ると内容は綾斗のことでいっぱいだった。
和人「これは凄いな……」
綾斗の制限について考察している内容ばかりで中には掠っているものもある。
そしてレヴォルフから出た考察内容は「彼は一度力を解放し、時間がくるとしばらく反動で動けなくなると聞いたことがあります。再度全力を出すには一定のインターバルが必要という可能性が…」と書かれており、ディルクが天霧に期待を寄せているのがわかる。
だが……
和人「やり過ぎだろ……全く」
綾斗たちの次の相手は界龍の木派に属する二十位と二十三位である。しかも星露の弟子である。
今の綾斗たちにはとてもキツい相手だ。しかし彼らを打ち破った後に控えるのは、界龍の水派に属する黎兄妹が最もキツい相手だろう。
あの二人は勝利よりも相手をいだぶるのが趣向なヤな奴らである。
一度界龍に訪れた時のことを思い出す。
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2年前の学園祭
和人「で、なんで俺をここに連れて来たんだ?決闘なら広いところでやればいいのに」
星露「何、
和人「はぁ……わかったよ……」
今日は珍しくやる事がないからほっつき歩いていようと思ったのだか、星露とバッタリ遭遇し界龍で決闘を挑まれることになった。
めんどくさい……やっぱりほっつき歩くんじゃなくて、家でゴロゴロすれば良かった。
道中、顔つきのにた二人の男女がこちらにやって来る。おそらく双子の黎兄妹だろう。トップクラスの星仙術の使い手と聞く。
沈雲「師父、そちらの方は?」
星露「星導館の序列三位じゃ。今日決闘することにしてな」
沈華「この方が?あまり覇気を感じられませんが」
星露と戦うのもいいが俺は今まで界龍の、しかも星仙術使いとは戦った事がない。そして俺の前にはトップクラスの使い手。
和人「なぁ星露、この二人と戦わせてくれないか?」
星露「何故じゃ?」
和人「お前と戦うのもいいが、俺は星仙術をメインに使う相手と戦った事がなくてな。星仙術を上手く使う相手と戦ってみたい」
星露「う〜む、まぁよいじゃろ。主らはどうじゃ?」
雲/華「「まぁ僕/私は構いませんが」」
そういう訳で俺は黎兄妹と模擬戦を行うことになった。
特設フィールドの上には俺と黎兄妹が立ち、ブザーが鳴ると同時に俺はバスターソード型の煌式武装を起動する。
沈雲「さて、君は星仙術が見たいんだったよね。まずはこれだ!急急如律令」
すると無数の矢が放たれる。俺はそれを防ぐために煌式武装を振るうのだが、手応えも感じる事なく霧散する。
和人(なるほどこれが黎沈雲の幻影か)
そうと分かれば防がなくともよいのだが中には呪符が紛れ込んでいる可能性もあるので、感覚を研ぎ澄ます。
そして、一枚の呪符を切り落とす。そこから電気属性のような物を感じ取る。
和人(ふむ、本物というより何か属性が込められた呪符といった物か。初めて見たがおもしろい物だな)
すると背後から気配を感じるので、裏拳を放つと何かを掠る感じからした。妹の沈華が何かしかけたのだろう。後ろに下がると突然爆発し俺は吹き飛ばされる。
沈華「感は鋭いのね。でも見えない物は見えないのよ」
笑いながらこちらを見る双子。
和人「大体君たちの能力はわかった。だからどんどん来い。見極めさせてもらう」
沈雲が大量の札を放つ、それは空中で静止する。どうやら設置型のようだ。だが見えない呪符も存在しているようだ。
俺は目を閉じて第六感に頼ることにする。
ここでアインクラッド流、外伝
それから数分間呪符を切ったり、くらったりの繰り返しになる。
沈雲「目を瞑ったら見えてる僕の呪符も見えないよ?」
和人「いや、段々と呪符の場所はわかって来てるぞ。どうする?まだ続けるか?」
それを確かめるように大量の攻撃ようなの呪符が放たれる。
俺はそれを自分に当たる分だけ切り落とす。
沈華「確かにわかっているようね」
そこからは呪符や、体術などを交えた激しい攻撃が始まった。水や焔、爆発に雷などバリエーションが豊富だった。
それを煌式武装で切ろうにも幻影なので霧散する分身は無視しながら攻撃を掻い潜る。
俺としてはこんな戦いは初めてでとても楽しい。別に死ぬ訳でもないからいくらでも自分の超感覚を鍛えられる。
そして時間になり、引き分けで終わる。
和人「ありがとな、決闘を受けてくれて」
沈雲「こちらこそ。呪符を見切られる人は中々居ないからね、楽しかったよ」
沈華「貴方みたいな人なら、まだ楽しめそうね」
俺は二人と握手をして別れた。
星露には疲れたので諦めてもらい、自分の住むマンションに戻り、今日の感覚を忘れないように、しばらく鍛錬の中に目隠しをするものを入れた。
あっさりしすぎかな……
でも黎兄妹の戦い方ってかなり描写が難しいんですよね……明らかに自分のレベル不足や……
カフェにいたエミヤ&槍ニキの番外編読みたい?
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