和人side
寮へ帰ろうとしていると天霧が検討違いな方へ向かっていった
和人「なにしてんだ天霧」
綾斗「いや、こっちから行けないかなって」
和人「そこもう通れないぞ」
綾斗「そうなんだ」
和人「それとも飛び越えるか?」
綾斗「いや、やめとく。それに急いでいるわけでもないから」
和人「しかしお前朝から色々巻き込まれてるな」
綾斗「好きで巻き込まれてるんじゃないんだけどなあ」
天霧はがっくりとうなだれる。
和人「俺のことは名前でいいぜ」
綾斗「なら俺も名前でいいよ」
綾斗と談笑していると不意に怒鳴り声が聞こえてきた
「……なら、なんで新参者なんかと決闘しやがった!」
この声ってレスターか?
気の小さい者なら竦み上がってしまいそうな剣幕で、びりびりと空気を震わせている。
様子を見ようと木陰に隠れた。四阿には三人の男子が立っている。そして怒鳴り声の正体はやはりレスターだった。
レスター「答えろ!ユリス!」
和人「また突っかかってるのかアイツは……」
現在レスターの様子を伺っている。が、いかんせんレスターが静まる様子がない。
ユリス「答える義務はないな、レスター。我々は誰もが自由に決闘する権利を持っている」
レスター「当然、オレも持っている」
ユリス「同様に、我々は決闘を断る権利を持っている。何度言われようと、もう貴様と決闘するつもりはない」
レスター「だから何故だ!」
ユリス「……はっきり言わないとわからないのか?」
ユリスは大きくため息をつくと、立ち上がり真正面からレスターと向き合った。
ユリス「きりがないからだ。私は貴様を三度退けた。これ以上やっても無駄だ」
レスター「次はオレが勝つ!たまたままぐれが続いたくらいで調子に乗るなよ!オレは、オレ様の実力はあんなもんじゃねえ!」
ランディ「そうだそうだ!レスターが本気を出せばお前なんて相手にならないんだぞ!」
綾斗「ねぇ和人、彼らは?」
和人「真ん中のデカイのがレスター・マクフェイルうちの序列9位。で太っている方がランディ・フック。反対の痩せこけているのがサイラス・ノーマン」
綾斗「なんでレスターはユリスに突っかかってるの?」
和人「それは夜吹から聞いた方が早い」
どうせだ少しくらい夜吹の事を分かりやすく知れるようにしておこう。まあこれは建前で本音は少しイタズラ心だ。
レスターの後ろに控えていた二人のうち、太った方──ランディが便乗するように野次を飛ばす。
ユリス「ならばまずそれを証明することだ──私以外の相手でな」
レスター「待てまだ話しは終わっちゃ……!」
レスターがユリスの肩をつかもうとしたところで、隣にいた綾斗が木陰から出て行った。
アイツわざと巻き込まれに行ってるのか?
綾斗「あれ、ユリスじゃないか。奇遇だね、こんなところで」
ユリス「……お前なぜここに」
レスター「なんだてめぇ?」
さすがにわざとらしいのか、二人は揃って眉をひそめながら綾斗をにらむ。
綾斗「あはは……ちょっと道に迷ったんだ」
ランディ「ああっ!レスター!こいつ、例の新入生だよ!」
レスター「んだと……?」
より鋭さを増したレスターの視線が綾斗に突き刺さる。
平然とその視線を流してユリス尋ねた。
えっ俺?隠れてますが何か?さてレスター達が四阿を出ていくまで、ここで待機するとしますか。
数分経過
ユリス「やれやれだ……はぁ」
綾斗「あはは……余計なお世話だったかな」
ユリス「全くだ。おかげで普段よりも余計に絡まれたではないか」
和人「よっお疲れさん」
ユリス「見てたのか。趣味が悪いぞ」
和人「面倒事は勘弁願いたいんでね」
ユリス「それなら桐ヶ谷にレスターのことを聞けば良かったではないか」
和人「話したぞ。俺が出て行かないから、知らないふりしたんだろ」
綾斗「まあね。普段からあんなことを?」
ユリス「レスターはどうやら私のことが気にくわないらしい。その手の輩は少なくはないが、ここまでしつこいのは初めてだ」
綾斗「序列9位ってことは相当強いんだよね?」
和人「強いか弱いで言えば強いほうだな。まあ俺やユリスほどじゃないしそもそも序列なんてあてにならないな。俺は『
ユリス「せっかくだ。私からも質問が一つ」
綾斗「えっとなにかな?」
ユリス「今朝の決闘で、お前
それってただの剣技なはず。
綾斗「ああ、あれは流星闘技じゃないよ」
ユリス「……なんだと?」
綾斗「そもそも俺、流星闘技は使えないんだ。どうも煌式武装と相性が悪いっていうか苦手でさ。できれば実体のある方が使い安い」
ユリス「だったら今朝のあれは……」
綾斗「あれはただの剣技だよ。うちは一応古流剣術の道場だから、そりゃ多少はね」
ユリス「ただの剣技だと……?」
ユリスが驚き固まってしまっているので、その間に綾斗に質問をする。
和人「天霧辰明流か?」
綾斗「うん、そうだね。和人はどうなの?」
和人「俺もまあ西洋の剣術は使うな」
ユリス「……確かに煌式武装の刀身ならば、私の炎を斬ること自体は不可能ではない。だがあそこまで見事に切り裂かれたのは桐ヶ谷以来だぞ。お前どんな腕をしている?」
綾斗「たまたまさ」
ユリス「まあいい。そのとぼけた顔がいつまで続くか見物だ。ここはお前が思っているほど甘くはないからな」
綾斗「甘く見てるつもりはないんだけどなぁ」
てかなんか忘れて……
和人「ヤバっ!今日特売の日だった!スグに怒られる。二人共また明日」
綾斗「うん…またね」
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和人「ふぅ間に合ってよかった。スグに怒られずに済む」
???「あれ?和人?」
和人「ん?オーフェリアじゃないか。どうしたんだここで」
オフェ「買い物。コーヒーが切れたから」
和人「そっか。そうだ体の調子はどうだ」
オフェ「今の所は問題なしよ」
和人「ならよかった……また花に触りたかったら言ってくれよ」
オフェ「ええ、その時は連絡するわ」
???「あれ?和人くーん、オーフェリアさーん」
和人「シルヴィ」
遠くから手を振りながら走って来たのは、世界の歌姫、シルヴィア・リューネハイムだった。
シルヴィ「二人共奇遇だね。買い物帰りかな?」
和人「ああ、今日は特売だったからな急いで買いに来た」
オフェ「わたしはコーヒーが切れたから」
シルヴィ「そうなんだ。ねぇ和人くんオーフェリアさんと一緒にお邪魔してもいい?」
和人「一応多めに買ったから大丈夫だけど。スグに聞いてみる」
俺はスグに連絡する。
和人「スグ、今日オーフェリアとシルヴィが来たいって言ってるんだが。」
直葉『大丈夫だよ。あたしも二人と話したいし』
和人「了解」
俺は二人に大丈夫だ、と伝え俺の寮に行った。念のためオフェーリアを変装させて連れて行った。
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和人「ただいま~」
オフェ「お邪魔するわ」
シルヴィ「お邪魔しま~す」
直葉「お兄ちゃんお帰り。オーフェリアさんにシルヴィアさんお久しぶりです」
オフェ「久しぶりね直葉」
シルヴィ「久しぶり~直葉ちゃん」
二人が抱き合っている中俺は夕食の準備をする。
和人「さて今日はシチューだな」
オフェ「シチューなら任せて」
シルヴィ「わたしオーフェリアさんのシチュー大好き」
直葉「あたしも好きです!」
オーフェリアがキッチンに向かう。
和人「俺も何か手伝おうか?」
オフェ「じゃあ、野菜切るのお願いするわ」
和人「わかった」
俺はじゃがいもの皮を剥き手頃な大きさに切り分け始めた。
シルヴィ「むむぅ~」
オフェーリアと料理をする俺を見ているシルヴィが頬を膨らましていた。
シルヴィ「やっぱりわたしも料理する」
シルヴィは料理に参加してきた。
少年少女料理中
オフェ「それじゃあ和人音頭お願い」
和人「それじゃあいただきます」
「「「いただきます!」」」
シルヴィ「やっぱりオーフェリアさんシチューおいしい!」
直葉「深いコクがたまりません!」
オフェ「もう、シルヴィアだってシチューを煮たじゃない」
直葉「お二人共隠し味は何ですか?」
ニヤニヤしながら二人に質問をする。
確かに俺も隠し味が気になる。
「「あ、愛情かな(かしら)……///」」
和人「そ、そうか……///」
おうふ、そうきたか。それならまあおいしいのもうなずけるなぁ
直葉「お二人は泊まっていきますか?」
二人の着替えはあるが大丈夫なのだろうか。
※ご都合主義ですので大丈夫です。
オフェ「泊まっていくわ」
シルヴィ「わたしも泊まるよ」
直葉「着替えは何時もの場所にあります」
シルヴィ「了解~」
食事を終え食器を片付ける。
オフェ「お風呂先にいただくわね」
和人「おう」
オーフェリアは瘴気の問題があるので風呂は一人で入る。風呂はオフェーリアが入っても大丈夫なように改造したので安心だ。
食器を洗い終えてソファに座りテレビをつける。
シルヴィ「そうだ、和人くん今日転入生が来たんだって?」
和人「ああ、なんというか、かなりふわふわしたやつだった」
シルヴィ「掴みどころがないって感じなんだ」
和人「それとユリスが襲われたことだな」
オフェ「それ……本当?」
オーフェリアがいつの間にか風呂から上がっていた。
和人「本当だ。アルルカントが一枚噛んでると思う」
オフェーリアは怒りと憎悪が入り混じったような表情になる。
和人「安心しろ。ユリスは守るしお前の瘴気も俺がなんとかする」
俺はオーフェリアを抱き締める。反対からはシルヴィが抱き締める。
オフェ「ありがとう二人共…」
この後はシルヴィ、スグ、俺の順番で風呂に入り、就寝した。
今日の事件もそうだが今回はそう簡単にいきそうにないな…。何処かで犯人がボロを出してくれないと。
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