この混沌の世界に反逆せし幻獣を!   作:ドラミドロの使者

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箱入り王女の願い

モルガナ「魔王軍が使っていた認知ビーコンの複製品だ。軽量化もしたぞ」

レイ「すげーなお前。そう言う知識ってどこからだ?」

モルガナ「あらかたナビに教わった。今度教えようか?」

レイ「遠慮しとく。めんどくさいし」

モルガナ「・・・お前、めんどくさい病発症したな」

レイ「持病だからな。なんかやる気出ない」

めんどくさい病とは、何もかもめんどくさくなってしまう事。

ギルガルド「ハッショウスルノハカッテダガ、オウジョサマトノメンカイマデニハナオセヨナ?」

レイ「善処する」

ギルガルド「オイ」

因みに発症期間は約1週間。その間僕はニートと化す訳だ。

ドラミドロ「万能薬飲めばなんとかなるんじゃないか?ガラル地方でよく効くと評判の漢方屋で買った奴だが」

マルヤクデ「呑ませるか」

レイ「すまん!治す!治すから!万能薬はやめろ!やめてください!」

治すためにギルドで何かしようと行ってみると。

アクア「わあああっ!あんまりよ!なんで報酬差し引かれなきゃいけないのおお!」

クリス「アクアせんぱ・・・アクアさん、今回は同情しますよ・・・」

この前アクセルに来た水の女神がクリスに慰められていた。

レイ「おいどうした、何があった」

クリス「あ、レイ。あの、あたしがアクアさんにクエスト手伝ってって頼まれて湖の浄化クエストを受けたんだけど・・・」

アクア「そしたらブルータルアリゲーターに襲われない様に何かに入っていた方がいいって事になって!だからギルドからモンスター用のオリを借りてなんとかクエストこなしたんだけど!」

クリス「帰り道、アクアさんがトラウマ植え付けられたみたいで折に籠ってたらあのミツラギとかなんとかって人がオリを曲げてアクアを助けようとして・・・」

モンスター用のオリを曲げるって怪力すぎるだろソイツ。

ミツラギ「ミツルギだよ!名前覚えてくれ!女神様、是非どうか僕のパーティーにグェっ⁈」

アクアに殴り飛ばされたいつの間にかいたミツルギに。

レイ「おいカツラギとやら、何があった。なんかあの女神の逆鱗に触れるような事したのか?」

ミツルギ「地毛だよ!後僕の名前はミツルギだ!御剣響夜だ!・・・いや、僕はオリに囚われた女神様を助けて、パーティーに入ってくれって頼んだだけなんだけど」

アクア「そのオリよ!弁償代よこしなさい!30万よ30万!私があげた魔剣があるんだから、それぐらい安いわよね!」

ミツルギ「は、はい・・・こちら弁償代の30万です。あの、パーティーの件は・・・」

アクア「?いいわよー、あんたとなら楽できそうだし」

さっきの怒りはどこいった。

ミツルギ「ありがとうございます女神様!光栄です!」

クリス「オリの弁償代だよ。それが報酬から差し引かれて泣いてたの」

レイ「理解。というか、ミツルギって確か取り巻きが戦士と盗賊だったよな?アークプリーストのアクアが入ればバランスいいな」

クリス「冒険者に盗賊、戦士とアークウィザードにクルセイダー。私達のパーティーも負けてないけどね」

レイ「それはそうだな」

ミツルギ「僕はこれから王都に行くけど、君たちはどうするんだい?というかレイ、僕と再戦してくれないか?」

レイ「近々王女様と面会する事になっていて、その下準備と領主の調査があるから今度な」

ミツルギ「アイリス様と面会か。魔王軍幹部を多数葬ってきた君達なら当然か」

レイ「だいたい成り行きだけどな」

アクア「じゃあねー!」

随分と上機嫌だなこいつ。

 

数週間後。

モルガナ「今日が王女様と面会の日か。12歳って言ってたな」

クリス「みんな、言葉遣いとか気をつけてね?特にめぐみん」

めぐみん「何故私だけ」

デンリュウ「どっちかっていうと飯が楽しみなアタシである」

レイ「程々にな。じゃ、ダクネスの実家に向かうか」

王女様は先日からダスティネス邸に宿泊している。

そこで面会が執り行われるのだ。

 

全員が着替え終わると、何故か見せ合いっこ。

クリス「どう?女神の姿でなくとも神々しいでしょ」

レイ「恐ろしく似合ってない」

めぐみん「クリスにはもっとボーイッシュな服が似合います」

クリスのドレス姿に直球の感想を述べる。メイド服は良かったけど。

クリス「泣いちゃうよ?」

ダクネス「そ、そこまでにしろ」

めぐみん「私のはサイズがなくて・・・」

ダクネス「この前と同じく私が子供の時のだ」

めぐみんは胸とか腰回りがガバガバのワンピース。

モルガナ「・・・なんて言えばいいんだ?」

めぐみん「何も言わないでください。レイはタキシードではないですね。なんですか?」

レイ「この前自分で作った学生服だよ。一応これが僕の正装」

見た目は完全にペルソナ3の主人公。

因みにモルガナは変わらない。

 

ダクネス「お待たせ致しましたアイリス様。こちらが我が友人であり冒険仲間でもあります、レイとその一行です。皆、こちらのお方がこの国の第一王女、アイリス様です。失礼のないご挨拶を」

ダクネスがそういいながら、金髪碧眼の少女を指した。両側には、白スーツの女性と魔法使い風の女性が控えている。

モルガナ「戦士を務めている、モルガナと申します。お近づきの印と言ってはなんですが、ワガハイが新しく縫ったスカーフをどうぞ」

やはりというか、ベルベットルームの管理人に作られたモルガナは、礼儀作法も完璧だ。

クリス「私はクリスと申します。盗賊をやっています」

めぐみん「我が名は・・・あちょっとダクネス、離してください!」

ダクネス「ちょ、ちょっと失礼アイリス様。仲間に話が・・・」

めぐみんがダクネスに連行されていく。

白スーツ「下賤のもの、王族をあまりそのような目で不躾に見るものではありません。本来ならば、身分の違いから直接姿を見る事も叶わないのです。早く挨拶と冒険譚を・・・こう仰せだ」

なるほど、コイツ通訳か。

レイ「レイと申します。一応このパーティーのまとめ役です」

ダクネス「よし、座れ。クリスはこっち。めぐみんは私の隣だ。モルガナとレイはこっちだ」

あてがわれた席につく。ポケモン達は部屋の外で食べているらしい。

白スーツ「あなたが魔剣の勇者、ミツルギの言っていた人ね?話を聞かせて、と仰せだ。私も興味があります。あのミツルギ殿が一目置くというあなたの話を」

 

レイ「とまあ、こんな感じですね。ダスティネス様、喉がキツいので後は任せてもよろしいでしょうか」

喋り続けて喉が痛いです。

ダクネス「ダメだ」

チクショー!

 

白スーツ「も、もういい。そんなに声がかすれるとは思わなかった」

もう話すことすらままならないぐらいになって、ようやくやめさせてくれた。

レイ「ケホッ・・・コホッ・・・」

水を飲んで喉を癒す。隣に座るモルガナが喉飴をくれた。

白スーツ「一つだけ質問したいのですが。どのように魔剣の勇者、ミツルギ殿に勝ったのか教えてほしい、と仰せだ。私も気になりますね」

疑ってるよね明らかに。

レイ「分かりました。こんなところでやったら間違いなく大変な事になりますので、場所を移しませんか?」

アイリス「えっ?」

白スーツ「分かりました」

アイリス「私はいいから、もういいから・・・」

 

ダクネスの実家の闘技場で、僕と白スーツが対峙するのを見守るアイリス様や仲間達。

レイ「それでは、こちらから。『狙撃』!」

ガスブラを発射する。実はペルソナ、カイオーガを装備している時水弾を撃てるが、今回は普通に光線だ。

白スーツ「かなり速いですね。ではこちらの番です!」

レイ「『狙撃』」

今度は地面を抉るように撃ち、白スーツを転ばせる。

白スーツ「くっ・・・ならこれはどうだ!」

白スーツは飛び上がり叩きつけるように切り掛かってくる。

アイリス「ああ・・・」

なんか王女様の慌てるような声がしたが、むしろこれは好都合。

レイ「『テトラカーン』!」

白スーツ「⁈」

カウンター成功。地面に横たわる白スーツにつきのものが回復魔法をかけるのを見ながら、説明する。

レイ「こんな感じです。ただの初見殺しですが、意外と通用します」

 

また応接間に戻ってきて、続きを僕の喉がまた潰れては敵わないという理由でクリスが話した後。

魔法使い「では我々は城に帰るといたします。ダスティネス卿、そして皆様方。本日はありがとうございました」

アイリス「ありがとうございました。色々な冒険話が聞けて楽しかったです」

直接の声初めて聞いた。

ダクネス「ではまた。冒険譚を貯め、またいつの日かお聞かせに参りますので」

レイ「えっと、白スーツのお姉さん。さっきは吹っ飛ばしてしまい申し訳ございません」

白スーツ「その事についてはもういい。私が悪かったところがあるからな。後私はクレアだ」

と、さっきまでうつむいてテレポートの詠唱をしていた魔法使いの人が顔を上げ。

魔法使い「私はレインと申します」

と、なんか誰かに腕を掴まれた。

レイン「それでは王都へ参りましょう、『テレポート』!」

3人は消え去った・・・と思っていたら消えていたのは自分も含まれていたようだ。

クレア&レイン「「アイリス様⁈」」

さっき僕の腕をとったのはアイリス様だったらしい。

アイリス「あなたの雰囲気的にまだお話がありそうだもの。また聞かせてくれませんか?」

レイ「・・・」

ちょっと何が起こってるか分からない。

 

[モルガナ視点]

レイ『王女様に拉致られました』

モルガナ「いやなんでだよ」

レイ『こっちが聞きたいよ。まだ話せることがありそうだって』

モルガナ「お前絶対喉潰れるだろ」

レイ『当たり前だ。取り敢えず王都に喉飴をってアイリス様⁈これはオモチャではありません!』

ツー。

トランスレシーバーでレイと会話していたが、途切れてしまった。

めぐみん「喉飴ならダクネスのコネでなんとかなるでしょう」

モルガナ「ポケモンも持っているとは言え、心配だな」

クリス「お姫様ってあんなのなの?」

ダクネス「珍しいな。アイリス様は聞き分けもよく、普段わがままを言わないお方だ」

モルガナ「誰かの言うことを聞くことはストレスが溜まるもんだ。取り敢えず、喉飴届けようぜ。ついでにワガハイ達も城に入ってみよう」

以前カモシダやナツメの異世界が王城だったが、現実の王城がどんなのか気になる。

 

[レイ視点]

レイ「で、僕は言いました。『新たな世界を築いてその先には何があると言うんだ?お前の自己満足じゃないのか?』そしたらアカギの奴、ブチギレてバトルを仕掛けてきて。彼が作ったニセディアルガは強敵でしたよ」

この世界でのネタも尽きた僕は、以前ギンガ団の野望をジュンやヒカリと共に止めた時の話をしていた。もう喉が痛い。

アイリス「ララティーナと話す時の口調で結構ですと先程も言ったはずなのですが・・・」

レイ「流石にほぼ初対面の王女様にいきなりタメ口なんて度胸はありませんよ。でもわかった、やってみる」

アイリス「ありがとうございます。それじゃあ、しまめぐりという風習については・・・」

レイ「島巡りは、アローラ地方に伝わる儀式。四つの島を巡ってキャプテンや島キング、島クイーンと戦って証を集めると、一人前と認められる。まあ、彼らは手加減してくれるんだけど」

アイリス「面白いですね。そもそもこの世界にはポケモンが存在しないので、興味があります」

そういいながら、庭で遊ぶ僕のポケモン達をしげしげと眺めるアイリス。

クレア「レイ殿、ダスティネス卿達がこれを」

レイ「喉飴か。助かった」

アイリス「クレア、せっかくきてくれたんだし、王城に招かない?」

クレア「ア、アイリス様のご希望とあれば!」

そう言って出ていくクレア。

アイリス「・・・これは美味しいのですか?」

レイ「喉飴?旨いのかなあ?・・・そう言えば、国王陛下やジャティス王子はどこに?」

アイリス「今は最前線で戦っております。王族は強いですから」

レイ「そういや優秀な勇者を婿にとって能力強化してるんだったな」

アイリス「はい、そうです。でも私は戦う事はおろか、城の外に許可なく出る事さえも許されないので・・・」

寂しいのか。

レイ「・・・普段は何をしてるんだ?」

アイリス「クレアやレインの授業を受け、食事などを済ませて寝るということが多いです」

何という箱入り娘。

レイ「・・・遊んだりとかは?」

アイリス「相手がいませんよ」

そう言って、悲しそうな笑みを浮かべるアイリスを見ていると、なんだかいたたまれなくなってしまう。

レイ「その、なんだ。しばらくは、僕が遊び相手になるよ」

アイリス「いいのですか?それでも・・・」

レイ「人生ってのは楽しむもんだ。アイリスみたいな身分が違いすぎる人でも関係ないよ」

アイリスは年相応の笑顔を見せ。

アイリス「なら、これで勝負しませんか?」

チェスみたいなボードゲームを出してきたー。

 

アイリス「ここにアークウィザードをテレポート。王手です!」

レイ「クルセイダーでブロックしたいが、こっちのプリーストが邪魔だな。なら冒険者でブロック」

アイリス「ならばクリエイターを移動させて・・・これで私の勝ちですね!」

レイ「これで3連敗か。このゲームの要領がイマイチ分からん」

アイリス「ならばこのカードゲームをしますか?」

アイリスが出してきたのは・・・

レイ「ポケカじゃねーか!しかも結構新しい奴!」

アイリス「これは、創造神様から送られてきた物です」

アルセウス様何してんすか。

レイ「ポケカなら自前のデッキがある。勝負だ!」

 

レイ「ガブリアス&ギラティナGXのカラミティエッジ!ゴリランダーV MAXにダメカンが乗っているから240ダメージで気絶、サイド3枚とって僕の勝ちだ!」

アイリス「強くないですかそれ!私も後で組んでみようっと・・・」

ポケカ始めた瞬間、僕が3連勝。レギュレーションがエクストラなので僕は自前の超越ガブギラを使っている。アイリスは草デッキ、ピカチュウ&ゼクロムデッキ、ラプラスV MAXデッキを使っていたが、見事に完全勝利した。

レイ「ボードゲームとはえらい違いだな」

アイリス「本当ですね。楽しいです」

モルガナ「おーい、部屋の準備が終わったから遊びに来たぞー」

レイ「来たか。今ちょうどボードゲームでアイリスにボコされた後カードゲームでアイリスをボコしていたところだ」

クレア「ボコすとはなんだ!もっと言い方を」

アイリス「まあいいじゃない。それにしても、レイ様は昔よく構ってくれたお兄様みたいです」

クレア「ジャティス王子は最前線で努力なされているから、仕方ないと思うのですが・・・」

しかしクレアにも思うところがあるのか、少しうつむいている。

めぐみん「まったく、レイが拉致された時は焦りましたよ。それにしても、本当に泊まっていいのですか?」

アイリス「構いません。むしろその方が楽しいと思います。後拉致ではなく招待です」

レイ「無理があるけど、僕はもう気にしてないよ。そういやダクネスはどこ行った?」

クリス「ダクネスなら、今はレインと話しているよ?」

レイ「理解」

 

そして食事を済ませ、寝ようと部屋に戻ったら・・・

アイリス「ちょっといいですか?」

何故かアイリスが訪ねてきました。

レイ「いいよー」

アイリス「あの、いくつかお願いが・・・」

レイ「僕にできる範囲なら聞くよ」

アイリス「大丈夫です。一つ目は、あの・・・レイ様をお兄様と呼んでもいいですか?」

レイ「僕自身は構わないけど、周りがなんて言うか・・・まあ、僕はOKだよ」

アイリス「ありがとうございます。最近実のお兄様と会えなくって、寂しくて・・・」

レイ「そうか。でも程々にな?ジャティス王子に知られたらどうなるか」

アイリス「問題ありません。2つ目は・・・」

アイリスはうつむいてゴニョゴニョと何かを言う。

レイ「うつむいちゃダメだろ。聞こえないぞ?」

アイリス「は、はい・・・それでは」

一体何をこの子は言うつもりなんだろう。

アイリス「お兄様はとてもお強いのでしょう?明日の軍事の授業で、私と手合わせしていただけませんか?」

《続く》

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