アクセルの街に水の女神がやってきた翌日のウィズ魔道具店。
バニル「ふむ、温泉旅行なのに一泊とは、物足りないのではないか?」
レイ「もうアクシズ教徒に関わりたくない」
めぐみん「まったくですよ。あの女神がついてきたのは本当に不愉快です」
ウィズ「それにしても、地獄の公爵のバニルさんに、幸運の女神エリス様、水の女神アクア様、ダスティネス家の御令嬢のダクネスさん、リッチーの私と、この街大物が多いですね」
めぐみん「おい、私が入っていないのはどういう事だ」
レイ「僕も一応創造神の使いなんだけど」
モルガナ「ワガハイも似たようなものなのだが」
バニル「さて、今日はあの副組合長のパレスに潜入するのか?」
レイ「誤魔化すな・・・まあ、潜入はする」
モルガナ「オタカラの匂いも近くなっている。もう少しで次の段階に移行できそうだ」
めぐみん「それじゃ、行きますか」
ウィズ「いってらっしゃいませ!帰ってきたときのために、お茶用意しておきますね」
バニル「そんなことより商品の仕分けをしてくれ、大量に入荷したのだ」
ウィズ「あ、はい・・・」
レイ「気を取り直して、行くか」
ゼロ「モナ、オタカラはどっちだ?」
モナ「もう少し奥だ。多分、管理室」
イーグル「向かいましょう!今すぐに!」
バニル「まあ慌てるでない。こういうのは焦ると失敗するのがお決まりだ」
ゼロ「だな。案の定部屋の前にシャドウがいる。モナ、この部屋で合ってるよな?」
モナ「間違いねえ。オタカラの匂いがプンプンしやがる」
ゼロ「よし、イーグル」
イーグル「は、はい!なんでしょうか!」
ゼロ「声がでかい!お前にスニークアタックをやらせる。背後から忍び寄り、仮面を奪え。そしたらアイツに隙ができるからそこに1発叩き込め」
イーグル「わ、分かりました・・・!」
イーグルはカバーなどを駆使してシャドウに近づき、仮面を奪おうと・・・!
して、シャドウに見つかって囲まれた。
イーグル「た、助けて下さいお願いします!」
モナ「何してんだ!抵抗しろ!」
ゼロ「『想定外でも落ち着いて対処する』。怪盗の基本だ」
バニル「見つからないのが最善だがな」
イーグル「す、すみません・・・『マハラギ』!」
イーグルの火炎魔法で、数匹のシャドウが炎上した。
ゼロ「逃すか、『フレイダイン』!」
炎上しているため、僕の核熱魔法が突き刺さる。
バニル「『バニル式殺人光線』!」
バニルがサッと残党を処理してくれた。
イーグル「ありがとうございました、お陰で助かりました。痛っ・・・」
モナ「傷を負ったのか。ほら、『メディア』」
モナの治癒魔法でイーグルの傷は癒えた。
ゼロ「お、あった。オタカラだ」
予想通り、光の球が管理室にあった。
イーグル「これがオタカラ?想像していたのと違います。というか、これ触れません。どうやって盗むんですか?」
ゼロ「それは・・・」
バニル「それは本人に、『欲望を盗られる』と強く意識させると実体化するらしい」
ゼロ「・・・僕の心を呼んで声を被せるのはやめてもらえないかな」
バニル「断る。我輩はその悪感情を頂くからな」
ゼロ「はあ」
モナ「つまり、予告状を出すんだ。怪盗と言えば予告状だろ?」
イーグル「確かに、カッコいいですね!」
ゼロ「ルート確保も出来たし、今日は帰還して、予告状の内容を考えよう」
ウィズ「皆さんおかえりなさい!バニルさん、商品の仕分け終わりましたよ!」
バニル「ご苦労だった風呂好き店主よ。余った時間で風呂に入っていたのはバレている」
ウィズ「す、すみません!つい・・・」
バニル「まあ仕方がない。せっかくの温泉街なのに、温泉にあまり入れなかったからな」
めぐみん「バニルにしては優しいですね。何かあったのですか?」
バニル「我輩は大儲けの算段がたったので上機嫌なのである」
レイ「本当にがめついなお前」
モルガナ「それより予告状だ。まず、作り方を説明する」
モルガナが店のカウンターに葉書を置く。
モルガナ「まず、台紙だ。これはオリジナルのデザインがいいな。レイ、用意してくれ」
レイ「僕かよ。まあいいけど」
この中で一番器用な自信がある。
モルガナ「そして、雑誌とか新聞から文字を切り抜いて台紙に貼りつけて文を作り、最後に怪盗団の名前を作る。そういや名前決めてなかったな」
レイ「普通に心の怪盗団でよくね?」
モルガナ「ダメだ。『腐食の怪盗団』はどうだ?」
めぐみん「ゾンビですか!『歪みの怪盗団』はどうですか?」
レイ「歪みか。いい響きだな」
モルガナ「賛成だ。この名前なら正体もバレにくいだろうし」
レイ「なら、早速予告状作るか。台紙は今描いてるから待ってくれ」
めぐみん「分かりました」
ウィズ「要らない雑誌、奥から持ってきますね」
バニル「我輩も手伝うとするか」
数分後。
レイ「出来たぞ・・・ってどうした」
モルガナ「相変わらず凄い集中力だな。まあこれを見てくれ」
僕は絵を描く時は異次元の集中力を発揮する。
モルガナが差し出してきた物に目をやると・・・それはいわゆるエロ雑誌という物だった。
バニル「フハハハハ!極上の羞恥の悪感情、美味であるぞスケベ店主よ!」
ウィズ「ス、スケベじゃありません!うう、恥ずかしい・・・」
めぐみん「年頃の娘にこんな物を見せるなんて、大丈夫ですか?」
レイ「バニルが見つけたのか」
バニル「そうだ。見つけたときの店主の反応は見ものだったぞ」
モルガナ「叫ぶことなく崩れ落ちてたからな」
レイ「・・・よし、予告状の作成に取り掛かるぞ」
全員の知恵を結集して、出来上がった文面がこれ。
〔組合を裏で牛耳る強欲者、ペレック。
貴様の悪事や犯罪、我々は見逃さない。
その罪をすぐに吐かせてやる。
今日、その心の歪みを、頂戴する。
〜歪みの怪盗団より〜〕
レイ「よし、これなら足もつかないだろ」
モルガナ「いい出来だ。後はこれをどうアイツに見せるかだな」
ウィズ「私がやりましょう。私も商業組合に所属していますから、怪しまれないと思います」
バニル「確かに、店主に任せた方が成功する確率が高いな」
めぐみん「そうしますか。では、ウィズがこれを今夜ポストに投函するということで」
モルガナ「なら、今日は解散だな。明日また集まろう」
そして僕達は屋敷に帰ると。
ダクネス「朝一でどこへいっていたのだ?朝食の後すぐ出かけただろう」
めぐみん「仕事ですよ」
レイ「そうだ」
クリス「そう。そう言えば先輩は大丈夫かなあ?」
ドダイトス「大丈夫じゃないぞアイツは」
さっきまで散歩していたらしいドダイトスが口を開く。
クリス「そっかってえ?大丈夫じゃない?」
マルヤクデ「あの女神はアクシズ教会に住み着いている。さっきエリス教会襲撃してたぞ」
クリス「なんで止めなかったのさ⁈向かわないと!」
ダクネス「私も行こう。エリス教徒として見過ごせない」
クリスとダクネスが屋敷から飛び出して行った。
ドラミドロ「そういやあのリザードンどうすんだ?」
デンリュウ「アルセウス様に返すんでしょ」
レイ「そのつもりだ。クリスが帰ってきたら頼むか」
めぐみん「欲しいです」
レイ「いやダメだ。コピーポケモンは凶暴だからな。持つとしても普通のリザードンだ」
めぐみん「そんなぁ・・・」
モルガナ「そういやレイ、お前の他のポケモンはどうすんだ?」
レイ「ついでに連れてきて貰うか」
めぐみん「普通のリザードンも連れてきて欲しいのですが」
ドラミドロ「自分で捕まえればさらに強くなるぞ」
めぐみん「そうします」
なんとチョロいのだろう。
マルヤクデ「おっ?あの2人が帰ってきたな」
ドダイトス「疲れているように見えるのは俺だけか?」
デンリュウ「そんなことない」
クリス「ただいま・・・」
ダクネス「戻ったぞ。クリスが大変なことになったから風呂頼む」
めぐみん「傷だらけじゃないですか!アクシズ教徒にやられたのですね」
クリス「うん・・・」
数分後・・・
レイ「という事でクリス頼む」
クリス「分かったけど、今言うことじゃないよね?」
マルヤクデ「そういうな。備えあれば嬉しいなって言うだろ?」
レイ「憂いなしだ馬鹿野郎」
という事でヘビーボールとダイブボールを持ってきてもらった。
ソイツらを出すと。
ギルガルド「ヒサビサダナ、レイドノ」
ラプラス「珍しいわね。あんたが他の人間と一緒にいるなんて」
レイ「ほっとけ。取り敢えず、剣と盾がギルガルド、首長竜みたいなのがラプラスだ」
クリス「クリスだよ」
ダクネス「私はダクネスという。というかお前、盾の硬さはどれぐらいだ?」
ギルガルド「ショタイメンデキクコトガソレカ。ワレノボウギョハ140ダ」
めぐみん「我が名はめぐみん!この街随一の魔法使いにして、爆裂魔法を操る者!」
ラプラス「で、あんたたちも元気にしてた?」
ドラミドロ「おかげさまでな」
マルヤクデ「見ての通りだ」
デンリュウ「平常運転だよ」
ドダイトス「お前がきて元気がなくなった」
ラプラス「まったく辛辣ね!もうちょっと優しくてもいいんじゃない?」
めぐみん「ドダイトスらしくないですが、どういう事ですか?」
レイ「あいつはラプラスが苦手なんだよ。戦闘力は同等だけど」
ギルガルド「ワレノジツリョクヲシメス。コノアタリノチョウドイイザコハナンダ?」
ダクネス「やはり、ジャイアントトードだろう」
クリス「久々に普通のクエスト受けよっか。そういや、初心者殺しも報告されてるよ」
モルガナ「初心者殺し・・・ちょむすけやワガハイをデカくした奴か」
ちょむすけ「なーう」
めぐみん「そうしましょうか。ちょむすけ、こっちに来なさい」
めぐみんが猫を抱き上げ、ソファーに置く。
マルヤクデ「人数が多くてもアレだし、俺は休む」
デンリュウ「だるいっす」
ドダイトス「俺たちが行く必要はない」
ドラミドロ「俺が行くとカエル溶かすからやめとく」
レイ「ドラミドロとドダイトスは分かるが、他は来いよ」
マルヤクデ「断る」
デンリュウ「いーやーだー」
ラプラス「・・・もう置いていきましょ」
ギルガルド「サンセイ」
という事で、カエル狩りのクエストを受け平原へ。
レイ「カエルが固まってるな。よし、まか」
めぐみん「『エクスプロージョン』ッッッッ‼︎‼︎」
クリス「ちょっ⁈」
爆裂魔法はカエルを纏めて消炭にした。
レイ「おい」
めぐみん「分かっています。しかし反省はしません」
レイ「・・・・・(殺意の眼差し)」
めぐみん「すみませんでした!許してください!」
ギルガルド「アイカワラズサイコパスナメダナ」
クリス「びっくりするぐらい殺気が迸っていたからね」
ダクネス「地中から数匹這い出してきたな。今度こそお前たちの出番だ」
ラプラス「分かったわ。『うたかたのアリア』!」
ラプラスの綺麗な歌で現れた大量のバブルがカエルに直撃したが、カエルは少し怯んだだけでまだ向かってくる。
ラプラス「あら、威力不足ね。『10万ボルト』!」
電撃で、今度こそカエルは倒れた。
ギルガルド「バトルスイッチ。ブレードフォルム。『聖なる剣』」
一閃は、カエルを大きくふっとばすが、倒すまでには至らない。
ギルガルド「ツイゲキダ。『影討ち』」
ギルガルドの影が伸び、離れたカエルにトドメを刺した。
もう1匹のカエルが、ギルガルドに近寄りー!
クリス「ギルガルド、後ろ!」
ギルガルド「ワカッテイル。シールドフォルム。『キングシールド』」
ジャイアントトードの舌をギルガルドが防ぎ、カエルが大きくのけぞったところを。
ラプラス「凍りなさい、『絶対零度』」
一撃必殺で凍結させた。
ダクネス「見るからに冷たそうだ・・・是非!是非私にも・・・!」
めぐみん「絶対零度ってマイナス292度でしたよね?絶対死にますよ?」
ラプラス「その代わり、力を溜めるから隙が大きいし、冷気の範囲も狭いのよね」
ギルガルド「コンカイハワレガキングシールドデスキヲツクッタ」
ダクネス「うう・・・残念だ」
モルガナ「本当にブレないなこいつ。そろそろ痴女とでも呼ぶぞ?」
ダクネス「ち、痴女・・・」
やっぱりというかなんというか、頬を赤らめてダクネスはハァハァしだす。
レイ「この変態には無意味っつうかご褒美だろ」
クリス「あ、そうだ。レイ、これアルセウス様から支給だって」
レイ「長い刀だな。紅色の球と藍色の球とレックウザナイトのカケラがついてるし」
クリス「レイのペルソナはまだ完全体じゃないって言ってた。多分進化したらそれになるんじゃない?」
レイ「かもな。サンズ、どうなんだ?」
サンズを呼び出して聞いてみる。
サンズ〔オイラは代理だよ。今日までのな〕
レイ「今日まで⁈」
サンズ〔そうだ。夜によく相談事を持ちかけてきてくれて楽しかったぜ。明日からグラードンとカイオーガとレックウザが帰ってくる〕
レイ「ホウエン伝説ポケモン三匹ジャナイデスカヤダー」
ギルガルド「ナゼニカタコト」
レイ「お前がいうな」
ってかまじか、僕も伝説ポケモンのペルソナって。
翌朝のウィズ魔道具店。
バニル「いやあ、街が大変な騒ぎになっているな。全ては予告状が原因だが」
モルガナ「ここに来る時家の前を通ったが、警備員が凄かったな」
めぐみん「いくら現実で防御を固めようと、意味はありませんけどね」
レイ「早く終わらせようぜ。厄介なのは警戒度が高くなってることだ、見つからないようにするぞ」
ウィズ「頑張ってくださいね。健闘を祈ります!」
ゼロ「よし、管理室前にはついたな。警備はやっぱりいるか」
イーグル「戦闘は控えたかったですが、仕方ありません。今度こそ不意打ちしますよ」
バニル「やらせたくないのだが」
モナ「まあまあ、汚名返上のチャンスだろ?」
イーグル「ありがとうございます!もう失敗しませんよ!」
ゼロ「フラグ立てちゃったよこの人」
しかしイーグルは、普通に仮面を奪う事に成功した。
イーグル「始めましょう!『デスウィング』!」
イベルタルの専用技じゃねーか。そんなのも使えるのか。というか、なら僕も・・・!
ゼロ「来いカイオーガ!『根源の波動』!」
やっぱり撃てた!ってかつっよ。今のでデスウィングで半壊していたシャドウの大半が吹っ飛んだぞ。
モナ「来たれ、我が半身!『ガル』!」
バニル「気力温存か。戦闘用バニル人形3連発!」
ドーン!
ドドーン‼︎
ドッカーン‼︎‼︎
残党も処理して、管理室へ。オタカラ・・・VIPカードを見つけた。
モナ「オタカラァ・・・」
やっぱり、モナはオタカラを前にするとテンションが上がる。
ゼロ「そこまで輝いてないな。こいつの欲望はそんなに強くないということか」
イーグル「というか、モナが怖いのですが」
バニル「とっととそれを奪って逃げるぞ」
モナ「そうだな。ほいっとな」
イーグル「うわっ⁈地震ですか⁈」
ゼロ「核盗ったんだから、パレスが崩れるんだ!逃げるぞ!」
モナ「乗れ!脱出だ!」
モナが車に変身し、乗り込む。
ゼロ「発進!」
僕達を乗せた車は、カジノの壁を突き破り、現実へとー!
モルガナ「ぎゃんっ⁈」
ウィズ魔道具店の床に、モルガナを一番下にして落下した。
レイ「結局、あの副組合長と戦わなくてすんでよかったな」
モルガナ「重い・・・」
めぐみん「すみませんね」
レイ「この分だと、アルダープの改心も夢じゃないな」
バニル「フハハハハ!我輩は今最高に機嫌がいい!満月の夜が近いからな!」
ウィズ「お疲れ様でした!ギルドで酒を買って来たので飲みましょう!」
バニル「そうするか。ほら、普段仲間の鎧娘に酒を飲ませてもらえない娘よ。今日は存分に飲むがいい!」
めぐみん「本当ですか!嬉しいです!」
モルガナ「悪感情は足りてるのか?お前」
バニル「先日から極上の悪感情を何度も味わっているからな。我輩、満腹である」
レイ「よし、オタカラ奪取祝いだ!乾杯!」
全員『乾杯!』
数時間後、午後3時。
オタカラだった子供銀行券はバニルが処理してくれるという事で、僕達は早々に酔い潰れて寝てしまっためぐみんを背負い屋敷に帰ってきた。
レイ「いやーめぐみんがここまで早く寝るとは。弱すぎだろ」
モルガナ「ワガハイも久々に酒なんて飲んだな」
レイ「ただいまー」
モルガナ「帰ったぞー」
ダクネス「おお、お帰り。副組合長の周りが大変な騒ぎになってるな」
クリス「怪盗団だっけ?歪みを頂戴するってどういう事だろ?」
レイ「さあな」
めぐみん「見当もつきませんね。相当な変人でしょう」
いや起きてたのか。
モルガナ「それかアイツの悪い噂は多いし、ガキの悪戯だろ」
ドラミドロ「だろうな」
ラプラス「そういやドダイトス、遅いわね。子供たちと遊んでくるって言ってたけど」
マルヤクデ「こんぐらい普通だ」
ギルガルド「ソウイエバ、ユンユントナノルヤツガキテイタゾ、レイドノ二ヨウガアルト」
ダクネス「また晩飯の時間に来ると言っていたな」
デンリュウ「何かは知らないけど、凄く焦ってたね、あの子」
レイ「晩飯時に分かるだろ。料理の仕込みしてくる」
モルガナ「助かるぜ」
その夜。やはりゆんゆんが訪ねてきた。
ゆんゆん「よかった、帰ってきてた・・・!」
めぐみん「どうしました?勝負は受けませんよ?」
ゆんゆん「違うわよ!」
ダクネス「ゆんゆん、取り敢えず食べろ。レイに少し多めに用意させたからな」
レイ「なんだ、あれお前が食うんじゃなかったのか」
ダクネス「お前は私をなんだと思っているのだ」
レイ「脳筋ドM直進丸のお嬢様」
ダクネス「・・・やはりお前とは決着をつけなくてはならないようだな」
クリス「レイ、もうちょっとデリカシーというものを・・・」
モルガナ「いや事実だろ」
めぐみん「ダクネス落ち着いてください!」
ゆんゆん「ご飯美味しいけど話を聞いて!」
僕とダクネスが取っ組み合いを始めようとした矢先、ゆんゆんが声を上げた。
レイ「はいはい。ダクネス、勝負はまた今度な」
ダクネス「クッ・・・」
ゆんゆん「私・・・!私・・・!レイさんの子供が欲しいっ!」
ゆんゆん除く全員『・・・ちょっと何言ってるか分からない』
ゆんゆん「と、取り敢えずこの手紙を読んで!」
ゆんゆんが真っ赤になって突き出してきた手紙には、こんな事が書かれていた。
よく分からない部分もあったので要約すると、魔王軍が本格的に里の攻略に乗り出し、巨大な軍事基地と強い魔法抵抗力を持つ幹部が現れたそう。
その基地も破壊できず、族長としてその幹部と刺し違えてみせるとの覚悟が込められていた。
送り主はゆんゆんの父親の様だ。
レイ「これがどうして僕との子供に?この、『決してその血を絶やさぬ様』って所か?」
ゆんゆん「もう一枚ありますよ!」
2枚目の内容も要約すると、ゆんゆんが駆け出しの街でヒモ男に出会い、ソイツと結婚し間に生まれた子供が魔王を倒すと里の占い師が予言した、と。
レイ「つまり僕がニートだと言いたいのか?」
ゆんゆん「いえ、現在の紅魔族以外の男性の知り合いがレイさんだけですので」
清々しいレベルのボッチだな。
ドラミドロ「俺たちは人外超えてるし対象外だろうな」
ダクネス「これって、レイの子供が魔王を⁈」
レイ「それって困るんだけど。僕の目的はミュウツーの保護なのに何年かかるんだよ、なら魔王城にカチコミしに行くわ」
クリス「それはやめてね?」
めぐみん「・・・2枚目は、あるえが書いた物語だと書かれていますが」
ゆんゆん「⁈」
モルガナ「本当だ。・・・つまり誤解って事か」
ゆんゆん「うわあああ!あんまりよお、あるえのバカあああ!」
ドダイトス「いや待て。1枚目は族長からだから、魔王軍の侵攻は事実だろ?」
ゆんゆん「あ、そ、そうよ!めぐみんどうしよう、私達はどうすればいい⁈」
めぐみん「・・・」
レイ「ゆんゆんはどうすんだ?」
ゆんゆん「え?あ、私は今から里に向かおうと思っていて」
めぐみん「私も行きます。妹が気になりますし」
ダクネス「そうか。では明日の朝、荷物を纏めてウィズ魔道具店に集合しよう」
ゆんゆん「えっ?皆さんもついてきてくれるんですか?」
クリス「仲間の家族に危機が迫ってると聞いて、行かない理由がないよ」
モルガナ「ウィズ魔道具店・・・そういやウィズがあの街の風呂だけは気に入ってテレポートに登録してたな」
めぐみん「そうですね。ゆんゆんは急がないと置いて行きますよ?」
レイ「薄情だな」
ゆんゆん「あの、せっかくですし、一泊しても・・・」
ダクネス「私は構わないが」
クリス「いいよー」
レイ「飯食ったんだ。泊まる権利ぐらいある」
めぐみん「まあ、一泊だけなら。ですがレイ達に手は出さないで下さいよ?里で私が魔法薬の毒味のバイトをすると伝えたらへんに誤解していかがわしい事をすると慌てましたし」
ゆんゆん「あれはめぐみんの言い方が悪いのよ!私そんなビッチじゃないから!」
モルガナ「・・・ワガハイは寝る」
《続く》
今回から週一投稿になります。