【any%RTA】UNDERTALE『二人の地下世界』モード【自殺チャート】 作:波津木 澄
(なので深い意味は)ないです。
一歩を踏み出してエレベーターに乗り込む。すると急にボクのポケットに入っていた電話が音を立てて震える。
慌てて見てみるがその番号に見覚えはない。
急に誰かが番号でも変えたのかと思って出てみても、その声に聞き覚えはない。
訳のわからない話題についていけないでいる間にも声の主はどんどんと話を進めていく。
そうして、ついていけないってそう思った瞬間だった。ボクはボタンを押したりなんてしていないのに急にエレベーターの扉が閉まってしまう。
Victimはものに触ることができないからボタンを押したわけがない。それだというのに急に扉が閉まり、それどころか紅いランプが光り、エレベーター全体がぐらぐらと揺れる。
「…………止まった?」
『……ご丁寧に扉まで開いてるよ』
動きを止めたエレベーターから出て行けばエレベーターの扉が閉まり、さらに植物のつるがそれを覆ってしまう。
突然の事で目を白黒させている内にもそのつるは完全にがっちりとエレベーターの扉を封じてしまった。試しに力を入れてみるが、太くてとてもじゃないが切れそうもない。
……どうやら、引き返すことはできないらしい。
『さっきの電話と言い、なんなんだろうね』
「それはわかんないけど、行くしかないってことはわかるよ」
見据えるのは一度通った道。けれどあの時とは違う道。
そこに見えるものは変わっていない。けれどそれを見ているボクが変わっている。
Asgoreの住んでいたであろうNewHomeを通って、Sansの審判を受けた最後の回廊を通って。それから……ボクに託してくれた他の子たちのいるあの場所によってから、先へ進む。
『……進む前に一つだけ。一つだけ確認させて』
「なにさ、急に」
Victimの唐突な言葉に足を止めて顔を合わせる。
真剣な顔をしたVictimが真っ直ぐボクを見据えている。……多分、本当に確認をしたいことなんだろう。
『心残りとか、ある? 多分、本当にこの先は引き返せないって気がするから確認したくて』
「――――――」
……引き、返せない?
息が詰まる。あり得ないって、そう安直に断じてしまいたいけれどVictimの真剣な瞳がボクを貫く。
世界は、巻き戻されたはずだ。それなのにどうしてVictimはこの先で"引き返せない"って感じたんだ?
ボクは
『……ねぇ、心残りがあるならまずはそれを終わらせなきゃいけないんじゃない?』
「…………ううん、大丈夫。後悔は、ないよ」
考えても答えなんて出てこない。
ただ"何となくそう感じた"だけ。そうだとしてもきっと覚えていられれるのだろう。
ほんの少しの欠片だけ、残ってしまったんだろう。
……だから、Victimはそう感じたのかもしれない。
「後悔はない」
確認するようにもう一度呟く。
そう、後悔はない。心残りがないとは言い切れない。最後にTorielさんにVictimの事を謝るべきだろうし、それ以前にVictimにこの世界のことを話してしまうべきなのだろう。
けれど、その選択をしたことに後悔はない。それが最善だって、ボクは信じている。
だから後悔はない。
一歩、Asgoreのいるその場所へと足を踏み出す。
絶対にみんなと地上に出るという決意をもって、最後の戦いに身を投じる。
「おや……随分早かったね?」
Asgoreはボクたちが来たことに気付いたのか、背中越しにボクに声をかける。
「満足したかい?」
大きく頷く。ボクにはもう後悔はない。
引き返す道も、きっともう残っていない。
「ボクたちは、地上にでます」
「…………わかった……」
Asgore王が重々しく口を開く。
ここにいるのはただのMonsterじゃない。Monsterの王なのだ。その威厳が、圧がボクたちにのしかかる。
「準備はいいかい?」
地面から七つの容器が顔を出す。一つだけ空っぽの物があるけれど、中にいるのはかつてボクに想いを託してくれたニンゲンたち。
…………最後の戦いが、始まろうとしている。
ネタバレはNG……!!(電話の内容)
「しんじつのラボ」を飛ばすか否か
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飛ばしてヨシ!
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飛ばすな書け