この素晴らしい機竜使いに祝福を!   作:ナカタカナ

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 今回はかなり戦闘シーンを描きました。


ぼっち少女の初陣

 カズマside 

 

 さて、クエストを受けた俺達なのだが、依頼主によると白狼たちは夜にやってくるらしい。

 

 そこで、俺達は昼間のうちに白狼たちに対しての罠を作ることにした。

 

 といってもまぁ、落とし穴を作るだけなのだが。

 

 白狼たちが引っ掛かって逃げ出せないようにするためには、そこそこ深い落とし穴を作る必要があったので、

バサラに機竜を使って深さ五メートルほどの大きな穴を十個ほど作ってもらった。

 

 他には、アクアが牧場全体に結界を張ったり、牛たちを牛舎に避難させる。

 

 全てが終わるころには日もすっかり暮れて、夜になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バサラside

 

 「バ、バサラさん」

 

 「どうしたんだ?」

 

 「その、私って役に立っていますか?」

 

 「あぁ、もち「いいえ、全然、役に立っていませんッ」お、おい、めぐみん」

 

 初のパーティで挑むクエストのためなのか、ゆんゆんはいつも以上に不安になっているようだ。

 

 俺は「勿論だ」といおうとしたが、横からめぐみんが割り込んできた。

 

 「第一、上級魔法なんて私の爆裂魔法の足元にも及びません!」

 

 仲がいいんだが、悪いんだが良く分からないが、二人のやり取りを見ていると、とても微笑ましくなってくる。

 

 「め、めぐみんには聞いてないわよッ。それよりも、爆裂魔法なんて一発使ったら終わりじゃないッ」

 

 「ふん、わかっていませんね。確かに爆裂魔法は一発しか放つことは出来ません。しかし、その一発で、全てが終わるのです」

 

 それから二人の喧嘩はとどまることをしらず、更に激しくなる。

 

 「お、おい、二人共そこまでにしておけ」

 

 見かねたダクネスが二人を仲裁する。

 

 ほんと、こういうところは頼りになるよな。性癖をどうこういうつもりはないが、もう少しこういったところを普段から見せてくれれば・・・

 

 ダクネスの仲裁のおかげで、なんとか喧嘩は収まり、静かになった。

 

 「あぁ~あ、こんなに暇なら酒でも持ってきたらよかったわ」

 

 そういって、アクアは欠伸をする。

 

 「そうだなぁ~。もしかしたら、今日は来ないのかもな」

 

 カズマも続く。

 

 「なん、だとッ。そ、それではまるでッ、焦らしプレイではないかッ!!」

 

 「それならそれでいいんですけどね」

 

 「ね、ねぇ、めぐみん。そういう台詞って学園で習ったフラグを立てるって奴なんじゃ・・・」

 

 「・・・来たな。よし、準備しろ」

 

 四人の完璧なフラグを立てる台詞により、先ほどまで何も感じなかった周囲から四十ほどの反応を感じる。

 

 「ダ、ダクネス《デコイ》で引き付けてくれ。ゆんゆんはダクネスに迫りくる白狼を魔法で倒してくれ。

アクアは支援魔法だ。めぐみんは待機、バサラはダクネスのデコイに引っ掛からなかった白狼を倒してくれ。俺は、ゆんゆんと一緒にダクネスの援護に回る」

 

 カズマの素早い指示により、俺達は一気に戦闘態勢となる。

 

 「来るなら来いッ!血に飢えた野獣どもめ・・・うぅ、たまらん」

 

 「見えたッ。ダクネス来るぞ」

 

 千里眼スキルを使って白狼たちを捕らえたカズマが剣を引き抜き構える。

 

 「《ライトオブセイバー》」

 

 そして、ようやく表れた先頭を走る三匹の白狼をゆんゆんの上級魔法で倒す。

 

 「《パワード》!!」

 

 そこに、アクアの支援魔法が加わり、カズマ、ダクネス、俺の筋力を上昇させる。

 

 「それじゃ、いってくる」

 

 カズマにそういって、俺は《デコイ》に引き付けられなかった白狼たちを機攻殻剣で切り裂いていく。

 

 「グルゥゥ」

 

 「ちっ、素早いな。でも、これくらいなら」

 

 正面の白狼を斬るとその勢いで右側からやってくる白狼を斬りつける。

 

 その後、背後から襲ってきた白狼の口に剣を突き刺し、一度、剣を手放す。

 

 すると、再び正面から白狼がやって来たので蹴りつけると同時に《リンドヴルム》の機攻殻剣を取り出し、突き刺す。

 

 ここまでで三匹、更に二匹が左右から襲ってきたので、先ほど突き刺した《ワイバーン》の機攻殻剣を回収し、二本の機攻殻剣を扱い、バックステップで白狼たちの攻撃を回避したのち、二匹の白狼の首を切り落とす。

 

 それからさらに七匹ほど倒し、カズマたちのほうへ向かう。

 

 「《ボトムレス・スワンプ》」

 

 「《クリエイト・ウォーター》からのッ《フリーズッ》」

 

 ゆんゆんの魔法により、固まっていた白狼たちは纏めて沼に沈む。

 

 なんとかゆんゆんの魔法から逃げることの出来た白狼たちはカズマの魔法により、つるつると足を滑らせた。

 

 「《ライトオブセイバー》」

 

 そして、ゆんゆんの魔法が決まる。

 

 「・・・よし、敵感知に反応が無くなった」

 

 「これで終わりか。ふぅ~案外、余裕だったな」

 

 「そうですね、我が爆裂魔法を使うまでもなかったです」

 

 こうして、無事に襲い掛かってきた白狼たちを撃退することに成功した。

 

 「はぁ、はぁ、白狼なかなかのモンスターだった」

 

 「ねぇねぇ、カズマさん。今回は私、活躍したわよね」

 

 全員が安心した、そのときだった。

 

 「!?まだだ、とびっきり大きな反応が現れたッ」

 

 しかし、まだ終わりではないらしい。

 

 カズマのいう通り、俺もその反応を感じた。

 

 先ほどまでの白狼たちとは比べ物にもならない反応だ。

 

 「グルゥウウウッ!!」

 

 そして、夜の闇に血走った瞳を輝かせて現れたのは先ほどまで相手をしてた白狼の四倍はありそうな巨大な白狼だった。

 

 「こいつが親玉かッ」

 

 「くう~そんな血走った目で私を見つめるなんて、はぁ、はぁ」

 

 「ね、ねぇ、カズマさん。滅茶苦茶強そうなんですけど」

 

 「ふふふ、この程度の白狼なら我が裂魔法で消し飛ばして見せましょう」

 

 「だ、駄目よめぐみん。ここで爆裂魔法を使ったら牛さんたちが起きちゃうわ」

 

 慌てているかと思いきや、みんな案外大丈夫そうだ。

 

 アクアは少し怯えているが、まぁ、大丈夫だろう。

 

 「まぁ、めぐみん。爆裂魔法はやめておけ。爆発音に他のモンスターがやってくるかもしれない」

 

 「え、えっと、私が魔法で」

 

 「ゆんゆんは《ライトオブセイバー》で頼む。カズマッ目つぶしを頼む」

 

 「おうッ《クリエイト・アース》《ウィンド・ブレス》」

 

 「ギャンッ!! グルゥウウアァッ」

 

 「ちょ、ちょっと、更に怒っちゃんたんですけどッ」

 

 カズマの目つぶしはそこそこ効いたらしく、白狼はたじろぐ姿を見せた。しかし、その直後には怒り狂った方向をあげる。

 

 「アクアッ支援魔法」

 

 「え、えぇ《パワード》」

 

 「ダクネス、攻撃を引き付けてくれ」

 

 「あぁ、任せろ」

 

 再びアクアの支援魔法で筋力をあげてもらった俺は、ダクネスの背後から飛び出して、白狼の右側から走り込む。

 

 その間に

 

 「《ライトオブセイバーッ》」

 

 俺が走り込んでいる反対側から魔法で攻撃する。

 

 「グルっ」

 

 「ええッ効いてないッ!?」

 

 「《デコイッ》」

 

 ゆんゆんの魔法は白狼には効いてなかったらしく、攻撃の矛先をゆんゆんに向けた。

 

 それを見てダクネスが素早く《デコイ》を発動してゆんゆんをかばう。

 

 「ゆんゆんは一度下がれ」

 

 カズマがゆんゆんに態勢を立て直すように指示する。

 

 「バサラッ」

 

 「おうッ」

 

 カズマの声を聞いて、すぐさま、《リンドヴルム》の機攻殻剣をなおして、代わりに《バハムート》の機攻殻剣に持ち帰る。

 

 《ワイバーン》と《バハムート》の片手直剣型の機攻殻剣を構えて大きく跳ぶ。

 

 白狼の背後に着地するときに二本同時に刺す。

 

 「グルウウゥウッ」

 

 痛みに悶える白狼から離れないように剣をさらに深く突き刺す。

 

 「お、おいっ、こらッ動くなって」

 

 闘牛のように暴れまわるせいで攻撃ができない。

 

 「クソっ」

 

 《バハムート》の機攻殻剣を抜き、《ワイバーン》の機攻殻剣を持ち手に白狼の背中に幾十もの切り傷を刻み込む。

 

 「バサラ大丈夫かッ?」

 

 「あぁ、にしてもコイツっ」

 

 「《ボトムレス・スワンプ》」

 

 すると、そこにゆんゆんが魔法を放つ。

 

 白狼の丁度足元に展開された沼地はみるみるうちに白狼の足を捕らえ、動きを鈍らせた。

 

 「ナイスだゆんゆん!!」

 

 訪れたチャンスをものにするために《ワイバーン》の機攻殻剣も引き抜き、二本の剣で一気に白狼を切り刻んだ。

 

 その後、俺は背中から跳びカズマの目の前に着地する。

 

 それと同時に、白狼の体中からおびただしい量の血が噴き出す。

 

 「グ、グゥウ」

 

 うめき声をあげながら、白狼は倒れ込む。

 

 「・・・ふぅ~、今度こそクエスト完了だな」

 

 「あぁ、そのようだな」

 

 

 

 

 

 

 

 こうして、ゆんゆんの初陣は大活躍で終わりを迎えた。

 

 




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