この素晴らしい機竜使いに祝福を!   作:ナカタカナ

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 今回の話なのですが、カズめぐを推している私はカズマとダクネスのくだりをカズマとめぐみんに変えております。

 ですので、今回のお話でカズマと混浴するのはめぐみんということになっております。

 


食後の語らいと戦争

 ダクネスの実家から送られてきた霜降り赤蠏を腹いっぱい食べたのだが、アクアが酔いつぶれてしまい部屋に運んでやった。(ゆんゆんもアクアの飲んでいた酒を間違ってのんでしまい、酔いつぶれたため、部屋に運ばれている)

 

 めぐみんは風呂に入るといい、部屋からでていき、この部屋にはダクネスと俺だけとなった。

 

 「ごちそうさま」

 

 俺はそういった。

 

 「あぁ、気にするな。普段から世話になっているお礼だ」

 

 「そっか。俺も世話になってるしお相子だな」

 

 「そうだな」

 

 それから会話は続かなくなり、無言のまま、ただひたすら時間だけが過ぎていく。

 

 「さて、片付けも終わりだな」

 

 「あぁ、風呂に入りたいところだが、めぐみんが入ってるからな」

 

 「一緒に入ればいいんじゃないか?」

 

 「いや、もう少しあとになってから入ることにする」

 

 そういって、ダクネスは暖炉の前にあるソファーに腰を下ろした。

 

 「それじゃ、俺はライダースの手入れでもするかな」

 

 自室で作業しようかと思ったが、寒さのあまり、俺も暖炉の近くで作業することにした。

 

 この世界の冬は日本と同じでかなり乾燥している。

 

 適度にこうやって手入れをしてやらないと革が乾燥してパリパリとした感触になる。

 

 「そういえば、バサラはカズマと同郷だったな?」

 

 作業を始めて十分ほどしたときにダクネスが突然そんなことをいった。

 

 「あぁ、そうだな。といっても、向こうではあったことないけど」

 

 「この国にきてかなり経つと聞いたが、里帰りなどはしないのか?」

 

 「・・・そうだなぁ、まぁ、しないかな」

 

 「両親の顔は見ないのか?」

 

 「べっつにー、あっ、でも婆ちゃんには会いに行きたいな」

 

 「両親は大切にしておいた方がいいぞ」

 

 「・・・あ、あぁ、そうだな」

 

 「バサラはお婆ちゃんっこだったのか」

 

 ダクネスにそういわれ少し恥ずかしくなる。

 

 「婆ちゃんの作る手料理がなすんげーうまいんだ」

 

 「それは私も食べてみたいな」

 

 「今日の霜降り赤蠏は素材の旨さだとすれば、婆ちゃんの手料理はお袋の味だな」

 

 「私もその言葉を聞いたことがあるぞ。そうか、バサラにとってお婆ちゃんの料理はお袋の味なのか」

 

 「思い出したら腹減ってきたな」

 

 「おいおい、さっき食べたばかりだろう」

 

 優し気な表情で微笑みかけてくるダクネスにドキッとしてしまったのは内緒だ。

 

 「よし、一通り手入れは終わったな」

 

 「その服は王都で買ったのか?」

 

 「あぁ、そうだ。ゆんゆんと一緒に回ったんだが、そのときに良い感じの店を見つけてな」

 

 「なるほど、それが王都で有名になっているファスナーというものか」

 

 「へぇ、そんなに有名なのか」

 

 「知らずに買ったのか!?」

 

 「いや、見た瞬間にコレだッ!て俺の直感がな」

 

 「そういうものか、確かに、私もあの鎧を見た時に似たような思いを抱いたものだ」

 

 確かダクネスの鎧はかなりいい鎧だったような・・・

 

 「ダクネスってさ、もしかしたら貴族だったりするか?」

 

 「な、なにッをいって」

 

 「いや、なんとなくなんだが、作法とか見てたら王都で会ったバリバリの戦姫を思い出して・・・」

 

 「戦姫・・・まさか、アイリス様のことか?」

 

 「知って・・・いや、知ってて当然か。まぁな、アイツと同じ金髪碧眼だし」

 

 「なっ」

 

 「いや、別に貴族だからどうこうとかいうわけじゃないけど」

 

 「・・・バ、バサラは貴族に何か恨みでもあったりするか?」

 

 すると、ダクネスは少し声を抑えてそういった。

 

 顔を見ると表情が暗い。

 

 「いいや、全くないよ。強いて言うならあのお姫様がしつこいくらいだな」

 

 「おいっ、アイリス様に向かってしつこいとは、ってさっきから気になってたんだがバサラはアイリス様と、どういう関係なんだ?」

 

 「う~ん、王国の騎士団に誘われてな、断ったら余計にしつこく追いかけてくる関係?」

 

 「バ、バサラがっ!?だ、だったらなんで断ったんだ?」

 

 「以外でもないだろ。俺は騎士団とか向いてない」

 

 「そんなことはないと思うが」

 

 「それに、俺は結構このパーティのことが気に入ってるんだ。いっつも面倒なことを起こしてくれるが、そこが楽しい」

 

 「そ、そういうことをいわれると私も少し恥ずかしいのだが」

 

 「ハハハ、ということで、俺は寝る準備でもするかな」

 

 「あぁ、おやす「ビィッー!ビィッー!ビィッー!」なっ」

 

 突然、屋敷全体に警報のような音が鳴り響く。

 

 「こ、これは一体?」

 

 ダクネスは突然の出来事により、戸惑っているようだ。俺もそうだ。一体どうしたんだ?

 

 ドタドタドタドタバンッ!

 

 今度は俺達がいた部屋の扉が強引に開かれる。

 

 「みんなッ悪魔よッ」

 

 扉から顔を覗かせたのはアクアだった。隣にはゆんゆんも一緒だ。

 

 「私がこの屋敷に張っていた結界に反応したの。間違いないわ、こっちよ」

 

 そういって、アクアはダクネスと俺を連れて廊下を徘徊する。

 

 『悪魔って・・・まさかッ』

 

 俺は心当たりとなる悪魔の存在があった。

 

 そう、あのお店のサキュバスだ。夢を見せに来てくれるといっていた。それが、アクアの結界に引っ掛かってしまったのだろう。

 

 アクアは女神ということもあり、悪魔やアンデッドを非常に嫌っている。そんなアクアがサキュバスと対峙でもすれば・・・間違いなく消されるッ。

 

 『ヤバいヤバい』

 

 俺は内心で焦りまくっていた。カズマに強引に連れられてしまったわけではあるが、俺も賛同してサービスを受けてしまった身である。これで、サキュバスの女性が消されたなんてことになると、店の方にも、サービスを届けに来てくれたサキュバスの女性にも申し訳ない。

 

 そして、廊下の真ん中にサキュバスの少女がいた。その少女は銀髪の幼い顔立ちをした少女で、頭からサキュバスの象徴的な角が生えている。

 

 「どうしたっ!!」

 

 すると、そこへ騒ぎを聞きつけたカズマが合流する。何故か全裸で腰にタオルを巻いている。

 

 風呂にでも入っていたのだろうか、いや、でも、風呂にはめぐみんも入っていたような気が・・・

 

 「ふふふ、さくっと、この私が悪魔祓いしてあげるわッ」

 

 「ひいッ」

 

 アクアの言葉を聞いた少女は小さく悲鳴を上げる。

 

 そのときだった、少女の前にカズマが立ちふさがる。

 

 「ニゲロ」

 

 若干片言ながら呟かれたそれで、サキュバスの少女は「ですが」と言葉を漏らす。

 

 「ちょ、ちょっとカズマッ!その子はカズマとバサラの精気を狙って襲いにきた悪魔なのよッ!」

 

 「正気かカズマッ!」

 

 「そんなッ、カズマさんしっかりしてください!」

 

 アクアとダクネスがカズマに訴えかける。

 

 「お客さん、こんな状況になったのは侵入できなかった未熟な私の責任でもあります。お客さんに恥をかかせるわけにもいけません。私は退治されますから、お客さんは何もしらないふりを・・・」

 

 「・・・・・・」

 

 サキュバスの少女はカズマにしか聞こえない声でそういったが、カズマは何もいわず、ただ立ち尽くす。

 

 その姿は騎士のようにも見える・・・いや、騎士の方に失礼か。

 

 しかし、カズマの考えていることは分かる。自分たちが引き起こしてしまったことだ。

 

 にもかかわらず、ここでサキュバスの少女が退治されてしまうのは胸糞悪い。

 

 なので、俺もカズマのようにサキュバスの少女を守る形で立たせてもらった。

 

 「カズマ、バサラ、そこを退きなさい。袋叩きにはされたくないでしょう」

 

 「「・・・・・・・」」

 

 俺とカズマは何もいえない。だから、無言で立っていることしかできない。

 

 「ちょ、ちょっと待ってくださいッ!カズマとバサラはそのサキュバスに操られているに違いません!でないと、おかしいです。先ほどからヘタレなカズマが強引にあれやこれやと、その・・・」

 

 更にそこへパジャマ姿のめぐみんが現れる。

 

 「うぅ、もうお嫁にいけないです」

 

 『いやっ!?風呂場で一体なにがあったんだ?』

 

 めぐみんの口から語られた内容に驚きを隠せないが、カズマがサキュバスの少女に早く逃げるように告げる。

 

 「カズマ、バサラ、いくら可愛くても、それは悪魔。何をトチ狂ったんですか?」

 

 「どうやら、二人とはここで決着をつける必要があるみたいね。バサラにはカズマさんと違ってすごく、世話になっているから心苦しいけど、二人纏めてケチョンケチョンにしたあと、そこのサキュバスを倒させてもらうことにするわ」

 

 そういいながら、拳をパキパキと鳴らすアクア、その顔つきはどこぞのスタンド使いがでてくる漫画の如しだ。

 

 「くっ、すまないカズマ、バサラ」

 

 「怪我しても文句いわないでくださいね」

 

 「バ、バサラさん、少し我慢してくださいね。私が正気に戻してあげます!」

 

 そこへ、三人も参加した。

 

 「イイゼ」

 

 カズマが片言でそういった。

 

 「イタイメヲ、ミルノハドッチダ」

 

 俺もカズマと同じように片言でいった。サキュバスに操られているかのように振る舞うためだ。

 

 「「カカッテコイヤァァァァァァァァァァァァァァァァ」」

 

 そして、アクセルきっての頭のおかしいパーティは男と女に分かれて小さな戦争が起きたそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、俺とカズマはサキュバスに操られていたということになっている。

 

 まぁ、語らぬが吉ということもあるだろう。めぐみんに至ってはカズマと混浴したそうだ。

 

 ここで、変にカズマが別にサキュバスに操られておらず、夢と勘違いした結果の行動だと悟られてしまった方が、カズマにとっても、めぐみんにとってもいいことだと思う。

 

 「なぁ、バサラ」

 

 「どうしたんだ、ダクネス?」

 

 「昨日、本当にサキュバスに操られていたのか?」

 

 「だから途中から記憶がないっていってるだろ」

 

 「い、いや、しかしだな」

 

 「なんで、そこまで疑うんだよ」

 

 先ほどから、ダクネスにずっと同じ質問をされている。やはり、騙すのは無理があったか?

 

 俺としても、パーティメンバーに嘘をつくのは心苦しいが、サキュバスの店のことを考えると、ここで無暗に話して閉店されてしまったら、この町の男性冒険者の多くが敵になるだろう。

 

 「それは、お前は私達の攻撃を受け流すだけで一度も攻撃をしてこなかったからだ」

 

 「なっ、そ、それはきっと、何かあったんじゃないか?操られるなんて体験、初めてだから何もいえないが」

 

 「他にも、お前は魔王軍幹部のアガレスとかいったか?そいつの魅了も受け付けなかったみたいだが、そんなお前が下級サキュバスの魅了程度で魅了されるかと思ってな」

 

 「・・・ちょっと、気を抜いてたんだよ。お前と話してて楽しかったから」

 

 「にゃ、にゃにをいってるんだッ」

 

 とっさに出た言葉に俺自身もビックリした。確かに、ダクネスと話してたのは楽しかったが、言い訳にするには少し苦しくないか?

 

 「この話はもういいだろう、ほら、さっさと屋敷に入るぞ」

 

 そして、屋敷に入ろうとしたときだった。

 

 「デストロイヤ―警報!デストロイヤ―警報!起動要塞デストロイヤ―が現在この町に接近中です」

 

 という放送が流れた。

 

 

 




 バサラはまだ気づいていないようですが、心のどこかでダクネスのことを他のメンバーとは違う形で見ています。

 それが、恋愛かどうかはまだ定かではありませんが・・・

 次回はついにデストロイヤ―戦となっております。

 楽しみにしておいてください。

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