この素晴らしい機竜使いに祝福を!   作:ナカタカナ

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 感想ありがとうございます。

 ヤンデレが出るのはもう少し先になりそうです。

 これからもお付き合いお願いします。


湖の浄化

 「きゃぁぁぁ、なんかなっちゃいけない音がなったっ」

 

 「頑張れーアクア―」

 

 汚い水で溢れる湖を檻に入った状態でワ二に襲われながらも浄化し続けるアクアと、木陰で休みながら応援するカズマ、何故こんな状況になったのかというと、時間を少し遡る。

 

 

 

 

 「多少きつくてもクエストを受けましょうッお金が欲しい」

 

 デュラハンとの決闘から一週間が経ったとき、アクアがそういった。

 

 「「え~」」と特にお金の困っていないカズマとめぐみんが不満げな声をあげる。

 

 「私は構わないが、私とアクアだけだと・・・」

 

 「な、ならバサラは・・・って、まだ無理そうかしら?」

 

 いつもなら俺の意見を聞く前に決定されるのだが、今日は珍しく大人しい。

 

 「そうだぞ、バサラは病み上がりなんだから、あまりわがままいうな」

 

 「もう大丈夫だと聞いたが本当に大丈夫なのか?」

 

 カズマとダクネスが心配してくれている。

 

 「大丈夫だって、みんなの無事な顔を見たら元気でたわ」

 

 「随分臭い台詞を吐くんですね。これがカズマなら鼻で嗤ってましたが、バサラだとなんかこう・・・」

 

 「臭いって・・・まぁ、いい。俺は大丈夫だからクエスト受けるなら受けようぜ」

 

 「なら三人で受けましょうッ」

 

 アクアが目を輝かせる。

 

 「はぁ、仕方ない。大丈夫だっていってるが病み上がりの奴に無理させるのもあれだし、俺達もいくか」

 

 「そうですね」

 

 とまぁ、こうしてクエストを受けることになったのだが・・・

 

 クエスト選びはアクアに任せたのだ。

 

 アクアが選ぶということもあり、ヤバそうなクエストを受けそうだなと思った俺達は掲示板の前に立つアクアを見に行った。

 

 アクアが持っていた紙をカズマが奪い取る。

 

 「なになに、『マンティコアとグリフォンが縄張り争いをしていて邪魔です。二匹まとめて討伐してください。

報酬は五十万エリス』・・・って馬鹿かッ」

 

 ぶっちゃけ、それだけなら俺一人で討伐出来そうだが、ここはパーティのキズナを深めるためにも一緒のクエストを受けよう。

 

 すみません、嘘つきました。実はまだ本調子じゃないです。

 

 傷などはアークプリーストであるアクアによって完治した。死の宣告もアクアによって解呪してもらったのだが、なんかこう力が出ない。本調子じゃない。

 

 考えられる理由としたらアガレスしかいないだろうな。

 

 アイツのせいでベルディアは逃がすし、ファーストだけならずセカンドまで奪われるし、舌突っ込まれるし。

 

 にしても、あいつの眼ってほんとに綺麗だなとか思ったり思わなかったりする。

 

 だがそんな心配をカズマたちに掛けたくないし、マジでヤバかったときは素直に休憩する。

 

 だから、大丈夫だろう。

 

 そう考えているとアクアが違う依頼の書かれた紙を手に取る。

 

 「これなんかどう?」

 

 「えっと『湖が汚くてブルータルアリゲーターが住み着いて困っています。湖の浄化をお願いします。湖が浄化されるとモンスターはどっかに行くので討伐はしなくて結構です。報酬は三十万エリスです』てかお前浄化とかできたのか?」

 

 「馬鹿ねあんた、私を誰だと思ってるの?」

 

 「宴会芸の神だろ?」

 

 「違うわよッ水の女神よ。私にかかれば浄化なんてちょちょいのちょいよ」

 

 「ならいいんだが・・・」

 

 

 

 

 

 こうした経緯があり、俺達は湖を浄化していたのだが、予想以上にブルータルアリゲーターの数が多く、しかも浄化しているアクアに襲い掛かっている。アクアはモンスター用の檻に入っているので怪我はないようだが、時々みしみしとなってはいけない音がなっている。

 

 当然、アクアも涙目である。

 

 「ピュリフィケーション、ピュリフィケーション、ピュリフィケーションッ」

 

 必死に浄化魔法を唱えているアクアを見ていてなんか可愛そうになってきた。

 

 「・・・」

 

 そして、俺の隣では頬が紅潮した金髪の女騎士が羨ましそうな眼でアクアを見ている。

 

 「お前、楽しそうだなとか思ってる?」

 

 「・・・少し」

 

 「行くなよ?変態」

 

 「はうっ、こ、小声で変態だなんて・・・」

 

 駄目だ。コイツ、マジでド変態だ。引きはしないが・・・一応コイツも見張っておかないとな。

 

 「きゃぁぁぁぁ、ほんとにヤバいって」

 

 流石にそろそろかわいそうになってきた俺はアクアを助けに入る。

 

 「なぁ、ダクネス」

 

 「なんだ?」

 

 「あのワ二共に追いかけてもらいたくないか?」

 

 「・・・詳しく聞こう」

 

 

 

 

 

 

 俺は《ワイバーン》を召喚し、ダクネスをお姫様抱っこしてワ二たちの近くに向かう。

 

 「なにするつもりですか二人共?」

 

 「なぁに、ちょっくらワ二どもの気をひこうかなって」

 

 「俺も少し可哀想になってきたところだ。頼む」

 

 「はいよ、それじゃあダクネス」

 

 「そ、それはいいのだが、この体制はどうにかならないのか?」

 

 「うるさい、早くスキル使えよ」

 

 「はうっ、デ、デコイ」

 

 俺はダクネスにクルセイダーのスキルであるデコイを発動させる。

 

 これにより、ワ二たちは俺達の方へ釘付けとなり、追いかけてくる。

 

 「そんじゃ、アクアあと頼むぜ」

 

 「バサラさまあああああ、ダクネスうううううありがとおおおおお」

 

 ガチで怖かったんだろうな。顔とか涙と鼻水でぐちゃぐちゃだ。

 

 本人がいうにはアクアの体液は全て清い聖水?らしいが。

 

 「それで、どうだダクネス」

 

 「これはいいな、風が心地いい。それにあんなにも獰猛なワ二たちが私を狙って、はぁはぁ」

 

 「ほんと、平常運転だな」

 

 「それより、この体制をやめてもらいたいんだが」

 

 「いいじゃねぇか、お姫さまみたいだぜ。もしかしてなんだが、貴族だったりするのか?」

 

 「なっ、バサラ」

 

 「おっと、危ないッ」

 

 「うわあああああ」

 

 ダクネスが暴れる為、バランスを崩してしまった。その結果、ちょっとした絶叫マシンのようになったのだが・・・

 

 こちらを向いたダクネスの眼は殺気に満ちており、普段ド変態な彼女からは想像ができないほど力強かった。

 

 それから一、二時間ほど逃げ回っているといつの間にかワ二たちは消えており、湖も綺麗になっていた。

 

 これをやり遂げたアクアはどうかというと・・・

 

 「外の世界怖い、このまま連れてって」

 

 重症だった。ワ二に襲われたのがここまで響いているとは、もう少し早く助け船をだしてやれば良かったか?と後悔した。

 

 「ダクネスだけずるいです。私も今度乗せてください」

 

 機竜に運ばれていたダクネスを羨ましがりめぐみんがそんなことをいってきた。

 

 「はいはい、いつでも乗せてやるから。それより先にアクアをどうにかしないとな」

 

 

 

 

 

 

 

 アクセルの街に戻ってきたのはいいのだが、いつまでも檻から出ようとしないアクアが周囲の人からすごい目で見られている。

 

 「ドナドナドーナー」

 

 「頼むからその歌を歌うのはやめてくれ」

 

 「あれ女神様じゃないですか・・・って女神様ッ」

 

 この駄女神はどうやらまた厄介ごとを運んできたようだ。




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