イシからの始まり   作:delin

37 / 101
今回は少し変化球です。
イメージとしてはゲームの選択形式。
なので全てが実際に交わされた会話ではありません。


村での日々③ もし司からこんな事を相談されたら

・恋愛感情とはなんだろう? すまないが教えてほしい。

 

case千空

 

「この世で一番面倒くせえ事態を引き起こす邪魔くせえもん」

 

……千空、もう少し表現に手加減を、というかなぜそこまで悪し様に?

 

「おう、あの雑頭が杠と知り合って何年経ったと思う? 石化中を除いて五年だ、五年。

側から見て双方向で想いあってんのが丸わかりって状態になるのに一年程度な。

つまり四年ぐらい足踏みしっぱなしだったんだよ、あの二人は。

それをずっと見せられたらそういう感想持っても仕方ねえと思わねえか?」

 

目覚めた後の数日程度しか足踏みしてる姿は俺は知らないが……、アレを四年間ずっとかい?

 

「そういうこった、だから俺にそれを聞かれてもそんな程度しか出ねえぞ」

 

 

case桜子

 

「人間の発情期を人が受け入れやすい表現にしたもの。

勘違いから、別の感情との取り違えなど色々入るパターンは多い」

 

……、なぜそこまで酷い表現を?

 

「あ、ごめん。そういうのって前世の記憶見ても全く共感湧かなくて。

人類という種族からしたらそうじゃないかなっていうのを言ってみたの」

 

そういえば君は性行為に関してトラウマ持ちだったね……。

 

「いえ、別に子供を作る目的のものなら問題なく見れるのよ。

だけど、ねえ。目的が性欲を処理する為になると酷いというレベルじゃすまないのがあってね。

相手を傷つける系が駄目なのよ、ホント」

 

知りたくないけどSMとかいうやつかい?

 

「そうね、そのあたりが入り口で、深淵まで覗いてしまったからトラウマになったのよ。

そのせいか分からないけど恋愛感情ってさっぱり理解できないの。

だからソレについては生物的な意味合いでしか話せないわよ」

 

 

case大樹

 

「そうだな、その人を守りたいとか、一緒にいたいと思ったりする事じゃないか?」

 

守りたいか、君らしいね大樹。

 

「そうか? まあ、俺は他人を傷つけるというのはどうしても、な。

俺は難しい事は分からないが、恋愛という奴は自分しか分からないところがあると思う。

だから俺の答えがそのまま司にあてはまるか分からんのだ、頼りない答えですまん」

 

いや十分参考になったよ、ありがとう。

 

 

case杠

 

「私にとってはその人と一緒にいたいとか、支えてあげたいとか思う事、かな」

 

なるほど、それも愛情というわけだね。

 

「あ、うん。そうだね、そうなるよね。後は、好きって想ってくれるのって嬉しい事だから、っていうのもあるかな……」

 

確かに大樹は分かりやすく感情を出してくれるからね。

うん、彼は本当にいい漢だと思うよ、男性から見てもね。

二人の結婚式には是非呼んでほしい。

 

「た、大樹君とはまだそんな関係じゃないってば!」

 

 

caseゲン

 

「メンタリストとしては一番不安定になりやすい感情って感想かな。

だから色々やりやすいのよねえ、付け込みやすいって感じかな?」

 

桜子が言ってたね、ゲンは偽悪的な態度をとる事が多いと。

でも、それは警告代りなんだろう? ありがたくもらっておくよ。

 

「……メンタリストの内面を暴くのはやめてほしいかなあ、ジーマーで。

真面目に忠告するなら、それだけになりがちだから気をつけてってところかな」

 

そうだね、他人との関係はそれだけで終わるものじゃない。

周りへの気遣いをなくさないように俺も気をつけるよ。

 

「気負う必要はないけどね、そのあたりは南ちゃんしだいだから」

 

 

case羽京

 

「旧世界なら、一回付き合ってからどうするか考えたらって言えたんだけどね。

今だとそうは言えないんだよね、そのまま結婚、家庭作りに直結するから」

 

そうなんだよ、その分真剣に考えるべきだと思うと余計、ね。

 

「君だと旧世界でも同じようにしてた気がするけどね。

今みたいな状況になったら、僕だとゆっくり考えさせてくれってお願いするかなあ」

 

少し待ってもらう、か。確かに良い考えだね。

 

「参考になったなら幸いだよ、年長だと言ってもこの問題には碌に助けになれそうにないから」

 

 

caseニッキー

 

「え! いや、そりゃあ、あんた恋愛って言ったら……、ドキドキするとか、近くにいたいとか、ひっつきたいとか……、後デートしたいとかk(しばらくお待ちください乙女の妄想が爆裂しております)」

 

具体例はもう十分だから、話を戻してくれないか花田さん。

 

「!? ごめん! で、恋愛について聞くのは南のせいだよね」

 

そう思ってくれて構わない、俺はそういう事を今まで考えたことがなかったから色んな人に考えを聞きたかったんだ。

 

「すまなかったね、アタシの話じゃ参考にならなかったろ?」

 

いや、十分参考になったよ。

 

「そうかい? それだったらいいんだけどね」

 

 

case氷月

 

「全く分からない類の話ですので他の人を当たって下さい」

 

氷月……、考えた事もないのかい?

 

「ええ、興味が全くありませんでしたので。私に聞くのは畑に蛤ですよ」

 

 

caseほむら

 

「私のこれは信仰に近い、だから参考にはならない」

 

……そうか、誰かからそう言われたのかい?

 

「いいえ、私が私自身を見つめ直した時に気づいただけ。

氷月様に求められれば喜んで差し出すけど、求める気持ちは私にはない。

差し出すほどに愛しているけど、求めるような恋はしていない。

だって氷月様はそんな事を望んでいないから」

 

外野がとやかく言う事ではないだろうけど、その在り方は辛くはないのかい?

 

「あの方の側に居られればそれでいい」

 

なるほど、確かに君のソレは信仰だね。

……氷月も罪作りな男だ。

 

 

caseマグマ

 

「あん? んなもんそいつとガキ作りてえかって話だろ? 好きにすりゃあいいんじゃねえか」

 

旧世界ではそう割り切ったものじゃないんだよ。

というか、結婚に直結する話だからこそ悩んでいるんだ。

 

「あー、家事できねえ女を嫁にすんのはキツイだろうからな。

ってやっぱ悩む必要なくねえか? それともあの南って女もコハクと同レベルなのかよ」

 

いや、南さんは一通りできるはずだよ。

 

「なら一択じゃねえか、何をウダウダしてんだテメエは。

まあ、そのままの方が俺には好都合だがな」

 

好都合? 悩み程度で鈍るつもりはないが、何かあると?

 

「へっ、そんなもん期待しちゃいねえよ。いいからそのまま悩み続けてろ」

 

 

case金狼

 

「ふむ、難しい問いかけだな。俺もそれに関して真剣に考えた事は無かった」

 

うん、君ならそうだろうね。

深く考えず感じた事そのままに話してくれないかい?

 

「感じたそのままに、か。……そうだな、やはり自分の両親のような間柄が思い浮かぶな」

 

君のご両親というと、鉄犬さんと白金さんか。

いい夫婦なのだろうなとは側から見てても思うよ。

 

「ああ、お互いを想い合い助け合う仲だ。未だに新婚気分が抜けないところは勘弁してほしいが、それだけ愛情が深い証拠だろうと思う」

 

いい事だと思うよ、また弟妹が増えるかもしれないね。

 

「手のかかる下は銀狼だけで十分だ、それに両親のそれを想像させるのはやめてくれ…」

 

ははっ、すまないね。俺には両親の想い出がほぼないから羨ましくてね。

 

「それは、すまんな。無神経だったようだ」

 

ああ! 気にしないでくれ、元々俺から振った話なんだ。

それで謝られたら俺の立つ瀬がない、謝るとしたら俺の方だよ。

 

「しかし……」

 

それに夫婦というものを知れたんだ、参考になったしありがたかったよ。

 

「そうか、司がそういうならもう気にする事はせん」

 

ああ、そうしてくれると助かるよ。

 

 

caseクロム

 

「……うーん、俺にはよく分かんねえや」

 

そうか、すまない。変なことを聞いたね、忘れてくれ。

 

「分かんねえけど、さ、それって幸せにしたいって思うかどうかじゃねえかなあ」

 

幸せに、したい?

 

「ああ、なんか声に出したらまとまってきた気がすんな。

そうだな、幸せにしたい、なってほしい、俺にとってはそう想う気持ちだ。

うん、しっくりくる! おう、これが俺の結論だ!」

 

幸せにしたい相手、か。

どうなんだろう、あの二人は俺にそういう気持ちを向けてくれてるのかな。

 

「南の方は分かんねえや、話したこともほとんどねえし。

だけどよ、コハクは割とそう思ってんじゃねえかな。旧世界では妹のために頑張ってたんだろ?

その話を聞いて少し親近感持ってんだよ、アイツはルリのためにここ数年は全力だからよ」

 

ルリさんか、巫女で肺を患っていると聞いているが……。

 

「ああ、千空達が来るまではいつ死ぬかって怯えてたぜ、少なくとも俺は。

ダセエ話だけど、半ば諦めてた。だから千空達にはスッゲー感謝してんだ。

そっちも千空のお陰で助かる道が見えたんだろ?」

 

ああ、彼には感謝してもし足りないよ。

そういう意味では確かに俺とコハクは似た境遇になるのかな。

 

「千空は『まだ助かってねえんだから、感謝には早えよタコ』とか言って照れてたけどな!」

 

頭を掻きながらかい? 目に浮かぶね、明後日の方向向いてぶっきらぼうな口調で言う姿が。

 

「そうそう! 千空の奴意外と照れ屋だよな!

真っ直ぐ感謝とかするとスッゲー顔になんの!」

 

分かる、それで足早に去って行くんだ!

 

「ブッハ! 反応がまるきりおんなじじゃねえか!

ある意味わかりやすすぎるぞ、今度これで揶揄ってやろ!」

 

やめときなよ、君だけだと返り討ちにあいそうだ。

ゲンを巻き込むのが一番簡単じゃないかな?

 

「おお、そういう手もあるのか! 悪い事考えんなあ司も」

 

それほどでもないさ、ゲンを引き込むのにどうすればいいかな……

 

(それからしばらく千空の話で俺達は盛り上がった)

 

 

case銀狼

 

「えっ、恋愛? やっぱ可愛い子がいいよねえ、おっぱいおっきくて、優しくて、色々教えてくれちゃったりして〜、後家事とか全部やってくれて〜、料理も上手くて〜、狩りが上手くいかなくても許してくれて〜、ってどこ行くの司、これからがいいとこなのに」

 

(参考にならないな、これは)

 

「そっちから聞いてきたのになんで無視すんのさあ! ちょ、ちょっと、速い!速い! どこまで行くのさー!」

 

 

・俺はどうした方がいいと思う? 君の考えを教えてほしい

 

case千空

 

「あ? んなもんオメーが一番進みたい方向に進めばいいじゃねえか。

他人の意見なんぞ気にするこたねえよ、オメー自身の人生だろうが」

 

強いな、千空は。

 

「好きに決めんのが一番後悔がねえだろ、選択権はオメーが持ってんだ。

ま、逆にいやあオメーしか決められないって事だがよ、あいつらだってそんなこたあ百も承知だろ?

存分に悩んで好き勝手に決めちまえよ」

 

存分に悩んで、か。

ありがとう千空、少し気が楽になったよ。

 

「おー、もうこの手の話持ち込むんじゃねえぞ」

 

 

case桜子

 

「貴方自身の幸せを考えるのが一番でしょ。

後ろから支えて欲しいのか、それとも隣に立って欲しいのかって感じかな?」

 

南さんが後ろで、コハクは隣か。

確かにしっくりくるね。

 

「パートナーがどちらにいて欲しいかを自分に問いかければいいんじゃない? 私の意見としてはそんなところかな」

 

一番側にいる事になる相手だから、どこから支えて欲しいかを考える、か。

色々ありがとう、そのあたりも含めて考えてみるよ。

 

「南さんを焚きつける形になっちゃったからね、このくらい罪滅ぼしにもならないわ」

 

 

case大樹

 

「司、お前自身がどう思っているんだ? あの二人の事を真剣に考える事から始めるべきだと思うぞ」

 

嫌いではないんだ。だけど生涯の伴侶としたいとまではいかない。

困っている、というのが正確なところだと思う。

 

「うむ、それなら二人には答えを待ってもらうのが一番いいだろう。

焦って答えを出す事は無い…、というより、司が辛いだろう?

俺も最初の勇気を出すのに五年かかったし、もう一度勇気を出すにはもうしばらくかかりそうだからな」

 

ああ、杠にはまだ言っていないんだね。

良い報告を聞かせてくれ、みんな待ち草臥れているだろうからね。

 

「なにい! 何故俺が杠の事を好きだと知っているんだ! はっ! そうか、千空から聞いたのか」

 

あ、うん、そうだね。そう、千空から聞いたんだよ、うん。

 

「何故棒読みなんだ司? とにかく、その件については俺は急かす事はできんし、する気もない。

ゆっくりと自分の心に向き合ってから決めると良い、後悔しないためにもな」

 

ありがとう、大樹。

君と友になれた事はこの世界に目覚めてから最高に幸運だった事の一つだよ。

 

「それは俺にとってもだ、司。たいした事は言えないが、悩みがあったらまたいつでも相談してくれ」

 

 

case杠

 

「司くんは誰かを好きになった事は無いんだね?」

 

その通りだよ、妹の事で精一杯だったからね。

 

「妹さんは春になってから探す予定だったね、今はもう大丈夫って思えてるの?」

 

ああ、千空がその身をもって証明してくれたからね。

絶対に妹は元気になる、そう確信しているよ。

 

「じゃあ、司くんは人生で初めての余裕を手に入れたんだね。

良い機会だから、ゆっくりと好きってなんなのか考えて? それはきっと大切な事だから」

 

そうか、そうだね、初めて他の事に目を向けるから戸惑っていたのかもしれない。

 

「コハクちゃんはともかく、南さんは全力で司くんにぶつかって来てるもんね。

戸惑っても仕方ないよ。けど、嫌ではないでしょ?」

 

うん、嫌ではないんだ。

ただ、今までは流すだけだったから受け止める事に慣れていないだけでね。

 

「そのいやじゃない事も困っている事もしっかり受け止めてあげて? それはきっと大切な想いだから」

 

杠、君に相談して正解だったよ、何を悩むべきか分かった気がする。

改めてありがとうと言わせてくれ。

 

「どういたしまして、頑張れ男の子!」

 

ああ、頑張ってみるよ。

 

 

caseゲン

 

「選べないなら、どちらかじゃなくて両方でもいいんじゃない?

あるいはどちらも選ばず他の人を選ぶとかでも」

 

その発想はなかったね、前者はともかく後者はなるほどと思えるよ。

確かに二人以外に俺が好きだと言える人がいる場合もあるんだね。

 

「全取り狙っちゃっても良いのよ? 強いオスがメスを独占するのは自然界だとよくある事なんだから」

 

やめておくよ、血を残さなきゃいけないわけでもないし、全員を平等に愛するのもできそうにないから。

 

「ちなみに、その二つ以外でハーレムが成立する条件は知ってる?

正解は女性達による共同管理って状態になる事。

悩むのもいいけど、時間かけすぎるとそういう危険性もあるかもね」

 

……忠告ありがとう、気をつけておくよ。

 

「まあ、気にくわないだろうけど忘れちゃダメよ。

あっちだって待ち続けるのに限度があることをね」

 

露悪趣味もほどほどにしてくれよ、良薬口に苦しだけどカッとなる人間もいるんだから。

 

「相手は見て言ってるよ。心配ありがとう。じゃ、存分に悩んでね、司ちゃん」

 

 

case羽京

 

「うーん、僕がコハクって子の事あまり知らないからかもしれないけど、南さんの方がいいと思うけどね」

 

理由を聞いてもいいかい?

 

「だって、それまでの生活環境が違いすぎるでしょ。

それだと話が合わない事が多くなりそうだしね、南さんならそのあたり合わせるの得意だし。

何気ない会話が合わないって付き合ってる時辛くないかな?」

 

なるほどね、羽京は生活の中での事をメインに考えたわけだね。

そういう目線で考えたことはなかったな。

 

「あくまでも僕の感覚で喋ってるから的外れでも許してよ?

君なら自分の考えを周囲に振り回されたりしないと思うけどさ」

 

そこまで強固な思考はしてないよ、振り回されなくても影響ぐらいはされるさ。

それに、誰を選んでも結局選んだのは自分だからね。

それに対して誰かのせいにするような真似はしないよ。

 

「ははっ、司らしいね。他の人にもアドバイスもらうつもりなんだろう?

僕じゃこれ以上は話せないからもう行くといいよ」

 

そうか、アドバイスありがとう羽京。

お言葉に甘えてそうさせてもらうよ。

 

「ああ、いってらっしゃい。君が納得できる選択をできるように祈ってるよ」

 

 

caseニッキー

 

「アタシはコハクって子あまり知らないし、南とは友人だからね。当然南の応援をするよ」

 

花田さんらしい竹を割ったような回答だね。

 

「褒めてくれてありがとう。だけど、これは結局アタシから見たらって話で、考えてるのは南の幸せだ。

アンタ自身の幸せはアンタが考えないといけないよ、南ならアンタにも幸せをもたらしてくれるって確信はあるけどね」

 

そうか、……もう少し考えてみるよ。

 

「思う存分に考えて感じとりな、一生の問題なんだから後悔だけはしないようにね」

 

 

case氷月

 

「好きにしたらどうです? べつに両方振ったところで問題があるわけでもないんですから」

 

心底どうでもよさげなアドバイスありがとう。

もう少し親身になってくれてもバチは当たらないよ?

 

「先程も言ったでしょう、その手の話題で私に振るのは木に登りて魚を求めるです」

 

 

caseほむら

 

「好きにするといい、私は興味がない」

 

やはりそういう答えが返ってくるか……。

すまないね、色んな人に話を聞きたかったんだ。

 

 

「そう、いい答えが出る事を祈ってる」

 

 

caseマグマ

 

「なんで片方の選択肢がコハクなのに悩んでんだ? コハクを選ぶのだきゃあねえだろ」

 

そこまで悪し様に言うことはないんじゃないか?

コハクだっていい子じゃないか。

 

「嫁に致命的に向いてねえだろうが、アイツが大人しく家にいるようなたまか?

むしろ旦那より狩りをしてきそうじゃねえか、その時点で選ぶ事がありえねえよ」

 

そうか、狩りは男の仕事で、夫以上に妻の方が獲物を獲ってしまうと夫のメンツが丸つぶれになるからか。

 

「村の連中はだからオメエに押し付けたいんだろうよ。

引っ掴んで押さえるのも、アイツ以上に獲物を獲ってくるのも、オメエならできるだろってな」

 

上手くやれるなら男性も女性も関係ないと思うけどね。

そう言えるのも強者だから、とか言われてしまうかな。

 

「強え奴が好きに振舞って何が悪いんだよ、文句があんならそいつより強くなってからにしろってんだ」

 

実践しようとしているとしている男の言葉は重いね。

とりあえず、参考になったよ、ありがとう。

 

「おー、どうでもいいからとっととどっかいけ。これからまた筋トレすんだからよ」

 

 

case金狼

 

「南女史に言い寄られているのになぜコハクと天秤にかけるのだ? まずそれが分からん」

 

いや、そこまで悩まなくても……、コハクだっていいところはたくさんあるだろうに。

 

「確かにその通りだ。だが、嫁としての美点とコハクの美点は残念ながら重ならん」

 

じゃあ聞くが、君の両親はそれぞれ妻として、夫として美点があったから結婚したのかい?

 

「む、これは一本取られたな。だが、コハクから何か言ってきたわけでもあるまい?

ならば、南女史を待たせることもないだろう。……まさか、コハクから婚姻の申し込みが!?」

 

いや、ないよ、そんなもの全くないよ。

俺が勝手に周囲の声に惑わされているだけさ。

 

「そう、か。ならばこれは司自身がコハクに惹かれているという話でもないのか?」

 

……どうなんだろう、自分でもよく分からないんだ。

 

「先ずはそこからだな、己を知らずに戦うなど、百戦して一勝もできぬ愚行だ」

 

返す言葉もない、そこから考えてみる事にするよ。

 

「ふっ、さすがの司も慣れぬ事は難しいようだ。

俺も全くわからん分野だったが、見つめ直すきっかけぐらいにはなれたようでなによりだ」

 

 

caseクロム

 

「そういや、最初そこら辺聞きに来たんだったな。

出来ればでいいんだけどよ、コハクの事考えてやってくんねえか?

さっきも言ったけどよ、お前ら少し似たとこがあんだよ。

だからこそ分かり合える部分もあんじゃねえかなって。

ああ、迷惑だったら忘れてくれりゃあいいかんな!」

 

迷惑なんてことはないさ、俺自身彼女に魅力を感じる部分もあるしね。

真剣に自分がどうしたいかを考えてみるさ。

 

「おう、あんがとな。っつーか、コハクがこの機会を逃したら嫁ぎ遅れ確実だかんな。

コクヨウのおっさんなんか必死に司を捕まえようとするかもしんねえぞ」

 

ははっ、それは怖いな。

せいぜい捕まらないよう逃げ回るさ。

 

「村の男総出でもなきゃ捕まんねえだろ、司なら」

 

 

・番外 相談後

 

「やあ、司。嫁をどちらにするか悩んでいるそうじゃないか。是非ワシの考えも聞いてくれぬか?」

 

コクヨウさん、聞くのは構わないのですが、何故周りを村の既婚男性メンバーが固めているので?

 

「コハクはなあ、少々、そう、ほんの少しだけお転婆に育ったが、ワシの妻に似て顔もよいし、スタイルも立派なものを持っておるじゃろう? 照れずともよい、男なら目がいって当然じゃからな。

それに、この頃は慣れぬ家事も覚えようと努力しておる。いじましいと思うじゃろ、な?

それに、ワシとしてもおぬしほどの男を息子と呼べるならこれに越したことはないと常々…」

 

すみませんが急用を思い出したので失礼します!

 

「あ! 待て、どこへ行く司! ええい、追え! 何としてでも婿入りに同意させるのだ!」

「村長~、コハクにばれたらどつかれますから、やめましょうよ~」

「ええい、あの子に殴られてでもワシはあの子の花嫁姿が見たいのだ!」

 

(当分コクヨウさんには近づかないようにしよう)

 

 




だから全員分書いたらこうなるってわかってたはずだろ自分!
司が誰に相談したのかは明日の自分が知っている(つまりどれが本編に組み込まれるかは決まってない)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。