WITCHER Demon's Hunt   作:筋肉バカ

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あれ・・・つ、続きそう?


鬼殺隊

人気のないくらい森の中、1人の少年と50~60代にみえる大男は立っていた。

 

「ムザン?そいつがオニという怪物を増やしているわけか。」

 

大男・・・ゲラルトは別世界の情報を整理していた。

 

曰く、この世界にはオニと呼ばれる怪物がいること。その元凶はキブツジ・ムザンと呼ばれるオニであること。そしてそれらを倒すキキサツタイと呼ばれる組織があること。オニは特殊な金属製のカタナか日光の光でなければ倒せない。しかもその特殊な武器で倒すには首をはねなければならないこと・・・だが、ゲラルトの仮説が正しければ”銀”もしくは”ディメリティウム”が有効的である可能性がある。あくまでも仮説だ。殺したのがたったの一体。これでは話にならない。

 

ゲラルトは考えていた。とにかく元いた”トゥサン”に戻りたいのだ。だが、この世界で帰りの”門”を見つけなければ帰れない。オニを倒した時には既に門は消えていた。頭が痛い話だ。

 

愛しの”イエネファー”の実験に付き合ったのが運の尽きだ。帰り道も分からない以上、ここは彼女を頼るしかない。彼女が自分のいる世界を探し出してくれるか、自分が帰りの門をみつけられるか・・・或いは異変に気付いた自分の娘(正確には本当の娘ではないが)”シリ”が世界を飛び越え助けに来てくれるのを待つか。どちらにせよ、この世界で過ごす時間は長くなりそうだ・・・嫌な予感だがそんな気がする。なによりもこの世界はオニがいるせいか酷く不穏な所だ。長居はしたくないが、帰りの手立てがないのも事実・・・幸い念を入れて装備は整えてある。トゥサンで仕上げた伝説級の狼流派の装備一式に、いくつかの銀と鋼の武器、石弓に霊薬、爆薬、オイルに錬金術の素材。連勤に必要な高い度数の酒に、いくつかの希少な素材。あとは拠点だけだ。ま、最悪野宿でも良いが・・・

 

ウィッチャーはあまり眠る必要が無いのだ。

 

ここで1つアイディアが浮かぶ。少々危険だが・・・

 

「なあ少年。俺をその・・・”キサツタイ”とやらの組織に連れてってもらえないか?」

 

すると少年は難しそうな顔をして

 

「それは・・・わかりません。俺の力じゃどうにも。お館様の許しがないと・・・本部も隠されてますし・・・」

 

すると上空でなにやら鴉が叫び出す。

 

『シキュウ!屋敷ニげらるとヲツレテコイ!』

 

「なんじゃありゃ?」

 

ゲラルトは素早く石弓で鴉を狙うが

 

「や、やめて下さい!あれは違います!あの鴉は味方・・・というか連絡係みたいなやつで!怪物じゃありません!」

 

そう止められ、石弓を大人しくしまう。それでも警戒心を解かずに、喋る奇妙な鴉をみていると、どこからともなく黒服の顔を隠した少年団がやってきた。それと共に・・・

 

「さっきから上で何をしてるんだ?猿かなにかの真似事か?」

 

上に気配を感じて目線を素早く移す。そこにいたのは蝶のような髪留めをした羽衣を着た少女だった。

 

「あら?随分早く気付かれてしまいましたね?」

 

妖艶に微笑む少女に、ゲラルトはより頭が痛くなった。長年の経験(特に女関係)から、ああゆう笑顔の女にロクな奴がいないのだ。分かる。彼がどれだけの女を抱いてきたことか・・・

 

「初めまして。私は鬼殺隊の「話なら下りてきてから聞こう。上に立たれていると、どうも落ち着かなくてな。それに、お友達も連れてきてくれたみたいだしな?」

 

ゲラルトが別方向の森の少し奥に目をやると、そこからもう1人の少女が刀に手を掛けて目の前に飛び出て来た。

 

「随分と小さなタイシさんだ。こんなガキに怪物退治をさせるとは、この世界は俺達が暮らしている場所よりも酷いらしい。」

 

鼻で笑いながら2人の女性を交互に見る。

 

「貴方が何者で、何処から来たのかは存じませんが、あまり私達を馬鹿にしないことですね。」

 

「・・・フム。」

 

少女達から滲む殺気を素早く感じ、ゲラルトは両手を挙げて降参のポーズをとった。ここで彼女達・・・いや、ここにいる全員を巻くのは不可能だ。あの殺気でわかる。少なくとも近くにいる少年よりも遥かに強い。手練れだ。常人を超えたウィッチャーの感覚でわかる。血の匂い、修羅場を潜って来た強い殺気。怒り、憎しみ。

 

ゲラルトが両手を挙げたのをみて、目の前の少女は手にかけていた刀から手を離した。また、木の上から見張っていた少女も殺気を抑えた。

 

「それで、偉そうなお嬢ちゃん。君は一体誰だ?」

 

ゲラルトは前と上に目を配りながら聞く。

 

「しのぶ。蟲柱・胡蝶しのぶと言います。」

 

(・・・柱。これが?)

 

驚きだ。少年から話は聞いていたが、柱と呼ばれる存在がこんなにも幼いとは。しかも女だ。まあ、イェネファーやシリをみているため、大きく驚きはしなかったものの、その幼さには驚いた。てっきり、ヴェセミルのような自分と同年代に”みえる”大男を想像していたのだが・・・

 

「困惑してる・・・んでしょうか?」

 

ウィッチャーは感情がほぼ無いに等しい。”草の試練”とよばれる特殊な”変異誘発剤”を体に注入し、人間離れした力や感覚を得るが、その代わり感情がほぼ抑制されてしまうのだ。最も、だからこそどんなに強打で邪悪な怪物を前にしても、怯まずに戦い、敵を前にしても冷静に考え、打開策をうつことができるのもそのおかげであるため、感情の抑揚がほぼなくなるというのは一概にウィッチャーに対して悪い事ばかりではない。

 

「それでミス・シノブ。君は俺をどうするつもりだ?一応言っておくが、俺は半分人間をやめたような存在だ。だからと言って、オニとやらの味方をするつもりはない。俺はウィッチャーだ。金さえ払えばどんな怪物の首だって取って来よう。勿論、報酬次第だ。ただし、俺に何か妙なことをするつもりならその時は容赦しない。キサツタイだろうがオニだろうがまとめて相手をしてやる。お前達の上にそう伝えておけ。」

 

宣戦布告ととるべきか、警告ととるべきか。雇うべき・・・つまり仲間にするべきかしないべきか・・・

 

しのぶは悩んでいた。鬼血術を使う鬼を不可思議な力で倒した男が現れた。鴉から聞いたのはまるでおとぎ話のようだった。突如大男が窮地の隊士の前に現れ、手から炎を出し、最期は大きな刀で鬼を殺した。それも一瞬で。信じられなかった。鬼同士の争いの可能性がある、あるいは炭治郎の妹のように鬼にも人間を守るようなタイプが存在したのではないか?様々な疑念や考察をしながらカナヲと現場に向かった。敵対するようならば、大きな脅威になる前に倒す。そう覚悟を決めて。鬼とは違う第三勢力の恐れもあった。

 

到着し、みたのは白髪の大男だった。頑丈そうな甲冑を着こみ、銀色の狼の首飾りが美しい。背中に差してある2本の刀は自分達の使っている日輪刀とは造りがまるで違う。顔には無数の傷跡があり、どれだけの修羅場を潜って来たかがわかる。なにより、あの瞳だ。怪しい黄色い瞳。暗闇に光るネコのような瞳の形。それだけで彼が人間では無い”何か”だとわかる。

 

男はうぃっちゃー?というらしい。名前はげらるとというそうだ。

 

男に気付かれた瞬間は背筋が少し凍った。自分だけでなくカナヲの気配にまで気づくとはおもっていなかった。

 

危険だ。だが、もし鴉の話が本当で、彼が鬼と敵対しているなら強力な戦力となるに違いはない。だが、先程の発言や、彼の纏っている気配はあまりにも危険すぎる。賭けに出るか、ここで・・・・・・倒す?

 

「どうした?用が無いなら帰った方が良いぞ?」

 

「・・・・・」

 

わずかに刀にかけた手に力を込める。それを察したかカナヲも再び刀に手をかけようとする。

 

「ガキをいたぶる趣味は無いんだが・・・?」

 

男の声に少し殺気がこもる。

 

しのぶはカナヲに刀を抜かないよう目で伝える。ここは・・・自分が!

 

「フッ!」

 

上から刀を振り下ろす。

 

ガチンっ!と金属のぶつかり合う音がした。

 

お互いに武器をぶつけ、その反動に任せて距離をとる。

 

「ほお?それが答え・・・で良いのか?」

 

ゲラルトはヤレヤレと首を振る。

 

「いいえ。これは貴方を試す試練・・・というのはいかがですか?」

 

実際、彼女自身も気になる、この男:ゲラルトは強いのか?

 

「面白い。」

 

ゲラルトは鋼の武器を軽く一回転させると、防御の姿勢をとりながら様子を伺った。

 

そこからしのぶもよく覚えていない。覚えているのは飛び掛かっていつの間にか倒れていた。それだけだ。

 

カナヲは目を疑っていた。呼吸は使っていないとはいえ、仮にもしのぶは柱だ。そんな彼女が地面に背をつけていた。一瞬だった。目の前で摩訶不思議な現象が起きていた。夢?いや、現実だ。

 

「ハッ!

 

ゲラルトに再び上空から切りかかろうと飛びながら相手に近づく。するとゲラルトは手の平を大きく掲げ、地面に紫色の”何か”を発動した。マズイと感じ、よけようとしたが既に遅い。

 

(遅い!?)

 

突如自分の身体が遅くなっていくのを感じた。そして・・・

 

「キャ!」

 

できるだけ素早く振り向き、ゲラルトが視界に入った時には、手を引っ張られ、力で倒されていた。

 

「合格か?」

 

”イャーデン”にの印力により、動きが遅くなったしのぶはあっさりと負けていた。全集中の呼吸を使ってもあの紫の輪の中は上手く力が入らなかったから驚きだ。

 

一方ゲラルトも少し感心していた。本気ではないとわかっていたが

 

(イャーデンの中でもあれだけ早く振り向くとは。それに浮いた状態であの力強さ・・・並大抵の男ならば逆に倒されていたな。)

 

驚いたのはその振り向きと踏ん張り。自分を視界に入れたスピード、少し浮いているという不安定な状態からの踏ん張り。柱と呼ばれる存在は、伊達では無いらしい。とはいえ

 

(まだまだガキだな。)

 

自分相手に本気を出さず様子見とは、もし自分が鬼の仲間であったらどうするつもりだったのだろうか?いくら鬼を憎んでいるとはいえ、甘さが見え隠れしていた。最も、自分も手を抜いたのは事実だ。つまり”お相子”ともいえるだろう。倒すとき少々本気を出してしまったのは内緒だが。

 

「キサツタイ・・・雇うかどうか考えてくれ、シノブ。いい返事を期待してる。」

 

ゲラルトの瞳と強さを見て、彼女は腹を決めたようだ。

 

「お館様に頼んでみましょう、ウィッチャーさん。」

 

彼女がそう微笑むと、心なしかゲラルトの表情もわずかに緩んだ気がした。そして

 

「ウィッチャーは職業だ。リヴィアのゲラルト・・・ゲラルトと呼んでかまわない。」

 

手を差し出し、しのぶを立たせて彼はそう言った。

 

「では、鬼殺隊の本部まで案内しますので、”隠”の者に従って行動して下さいね。」

 

どうやら、物語の歯車が回り始めたようだ。

 

 

 

 

 

 

 




先頭とか、漢字がけっこう難しい・・・

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