黙々とデスクワークを片付ける。
討伐や任務の報告書のチェックとさらに上に提出する新しい脅威の報告書の作成、装備や設備のための予算要求の最終チェック、新人教育の報告のチェック、デスクワークの得意な花騎士たちに手伝ってもらってなお団長の事務作業は少なくない。
だが今日は、思わぬ助力によって、なんと定時に終わりそうだ。
最後の書類に署名が終えると同時に、鐘が鳴る。訓練や演習の予定が入ってる花騎士や、座学、講習会が入っている花騎士向けの時報の鐘なのだが、今日は終業の鐘として聞くことができた。
「団長、今日もお仕事お疲れ様です」
書類をとん、と揃えた次の瞬間棚をごそごそと漁り始めたのはエノテラ。残念な事に秘書のスーツは着ていないが、少し用事があって呼び止めたら、そのまま何の気まぐれか今日のデスクワークを手伝ってくれた。
「さ、飲みましょう。このボトルで良いですか?」
そう言って来客用に置いてあったワインの中から割と上等なものを勝手に取り出し、コルク抜きを刺そうとするエノテラ。
一応それは騎士団の経費、交際費で用意したものなのだが。
「そうですか。団長の私費かと思ってました」
残念そうに、そして若干ふてぶてしくボトルを元の場所に戻すエノテラ。私費なら遠慮なく飲むつもりなのもいかがなものかとは思う。
「駄目なんですか?」
……仕方ない。駄目じゃないのを出すから少し待つように。
そう言ってエノテラが漁っていた棚の横の、鍵のかかった棚を開ける。
「前から気になってたんですがそこって何が入ってるんですか? えっちな本ですか?」
そんなもの執務室に置いておく訳が無いだろう。
「肴としては無しでも無いと思います」
そんなことを話しながら、執務室のあちこちからワイン、干し肉、クラッカーにチーズと言った保存食、そしてシュトーレンなどを取り出し、机の上に並べていく。
「驚きです。団長はもっと真面目な人だと思ってました」
コルク抜きを持ったままのエノテラがそう言ってきた。
一応これでも大真面目だ。シュトーレンはクリスマスの残りだし、保存食は本来騎士団の備蓄品だったが『そろそろ古くなるので食べた方が良い』ものの処分のついでだ。おまけに、コデマリやインクバナなど、手近に食べるものが無いと困った事になりかねない花騎士も我が騎士団に所属しているとあっては、備えるのは当然だろう。
「でも、このワインは言い訳できませんね」
……実はエノテラへの用事とはこれで、エノテラのために買ってあった、などと言わない方が良いのだろう。
適当に濁して、彼女にボトルを渡す。
「エノテラにくれるんですか?」
エノテラがコルク抜きを持ちっぱなしなのだが。
「そうでした」
そう言って今度こそそのコルク抜きをワインの栓に突き立てるエノテラを眺めながらグラスと皿を並べる。
「んっ」
きゅぽん、とまるで熟練の執事のように手慣れた手つきでコルクを抜き、そのコルクを皿の上に置いたエノテラ。
「くんくん……団長、やはり言い訳しておいた方が良いのでは? このワインなら、エノテラは何本でも行けそうです」
最初にエノテラが開けようとした来客用のワインも決して安物では無いのだが、こちらは高貴な客人に出しても恥ずかしくない程度のワインだ。最も、ハスやノヴァーリスはもっと良いものを飲んでるだろうし、普段自分が客人に出す酒は蒸留酒の方が多いのだが。
「団長、ひょっとしてエノテラのために?」
流石に自分の酒の好みを知っているエノテラをそう長く誤魔化す事はできない。
「しかも、地下のワインセラーじゃなくてこの部屋に置いていた。と言う事は、すぐに渡す予定だったんですか」
……そこまで分かってるならわざわざ言わないでくれ。
自分が言い訳も抵抗もする気が無い事を悟ると、エノテラはにんまりと肉食獣のように微笑み
「では団長、今夜は長くなりそうですね」
そんな事を言いながらグラスにワインを注ぎ、こちらに渡して来るのであった。
このあと無茶苦茶?
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おつまみ食べた
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普通テラに食べられた
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Mテラ食べた
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尻テラ食べた
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掘りテラに食べられた