冥次元ゲイムネプテューヌ   作:ロザミア

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このネプテューヌ凄いよぉ!流石プラネテューヌのお姉さん!

前回までのあらすじ!
オイオイオイオイオイ、死んだわアイツ。
ほう、悪魔の駒ですか…大したものですね。


ディオドラクッキング、今回のメニューは?


誰がとは言わないけど自業自得だよね!

悪魔の駒。

悪魔じゃない存在を転生させて悪魔にするための道具。

ディオドラから投げてこっちにまで転がってきた駒を見る。

 

「さあ、なるのかい?ならないのかい?」

 

「…」

 

「ネプテューヌさん、そんなことする必要は…あぐ…!」

 

「アーシア、君もうるさいね。少しは黙って見れないのかい?」

 

「あーちゃん!やめなさい、ディオドラ!」

 

「なら、早くしてくれ。」

 

ディオドラがあーちゃんの腹を少し踏みつける。

あーちゃんの顔が苦痛に歪む。

 

悪魔になるしかないのかな。

 

─ネプテューヌさん、いけません!女神様がそのような…!

 

(あーちゃんを助ける為だもん…仕方無いよ。)

 

悪魔の駒を手に取る。

騎士の駒…木場君と同じく速さ特化の駒だね。

よし!

 

なっちゃいますか!

 

「約束しなさい、あーちゃんを解放すること…」

 

「ああ、するさ。さあ早く!」

 

「…お姉、様…」

 

悪魔の駒を自分の胸に当てる。

そして、悪魔になることを受け入れる。

…ごめんね、皆。

 

ああでも、何だろう。

女神としての自分、一人の女の子としてネプテューヌの両方を見てくれたヴァーリや弟の一誠に申し訳がないかな。

 

悪魔の駒が光輝く。

 

…やっぱり、嫌だなぁ。

 

 

 

─これは…!

 

 

 

光が収まる。

これで、自分も悪魔かぁ…

 

そう、思ってたんだけど…

 

─ネプテューヌさん。

 

(どうかしたの?)

 

─悪魔の駒、まだ手にありますよ?

 

「えっ?」

 

「な、なんだ?どういうことだ!?」

 

「…今ね!」

 

「へっ?」

 

何だかディオドラが動揺してて自分もよく分かってないけどこれはチャンス!

少し助走をつけてジャンピングパンチだよ!

 

「歯を食い縛りなさい!」

 

「ぐはぁぁ!?」

 

シェアで強化した拳はディオドラの顔を捉えてめり込んだ。

そのまま、殴り抜ける!

ディオドラ君、玉座ごとぶっ飛んだー!

 

う、うん!事態は切り抜けたよ!

流石自分!

 

─恐らく、ディオドラの実力よりもネプテューヌさんのスペックが高すぎるせいで悪魔の駒が弾かれたのかと。

 

(思ったより拍子抜けな理由だった!?)

 

いや、うん…納得はしたよ。

まあ、主人公は常に成長してるから置き去りにしてしまっても仕方無いよね!

 

あーちゃんの鎖だけを刀で断ち切り、解放する。

 

「あーちゃん…こんな傷ついて…!」

 

「ネプテューヌさん…よかった…私のせいで悪魔になっていたら、私…!」

 

「結果的にはならなかったのだからいいのよ。

人質のいないディオドラなんて私がしっかりと倒すから安心して。」

 

「はい…!」

 

泣いているあーちゃんを抱き締めて、背中を優しく擦ってあげる。

これ、一誠も好きなんだよね。

昔の話かもだけど。

 

にしても、乙女の顔を殴るなんてとんだゲス野郎だったね!

これは何発か殴らないと気が済まないよ!

鉄拳制裁待ったなし!

 

ということで遅くなったけどやっほー!

今しがたゲス野郎ディオドラを殴ったネプテューヌだよ!

多分、ディオドラって殴り飛ばされるだけでガッツポーズ取られる類いの人だよね。

 

「ば、馬鹿な…何故、悪魔にならない…僕はアスタロトだぞ…!

ディオドラ・アスタロトなんだぞ!」

 

「そんなこと言われても、貴方が私よりも強さが劣った…それだけじゃない。貴方の努力不足よ。」

 

「努力だと…ふざけるな!」

 

「…何はともあれ、貴方の罪は明らか。罪を償いなさい。」

 

刀を向けて、ディオドラを睨む。

まだ抵抗する意思を見せている。

手札があるのか、それとも諦めが悪いだけか。

前者なら更に警戒を、後者ならただ気絶させるだけ。

 

でも、ああいう様子を見る限り後者かな。

 

ディオドラに攻撃を仕掛けようとした時、後ろから走ってくる音が。

 

「ディオドラァ!!ってねぷ姉ちゃんがなんで!?」

 

「転移させられて来たのよ。あーちゃんなら救出しておいたわ。

ちょっと危なかったけどね。」

 

「危なかった?アーシア、どう言うことだ?」

 

「実は…」

 

あーちゃんが事細かに説明する。

自分が追放されたのはディオドラの策略であること、眷属悪魔全員がシスターや聖女ばかりであり、調教をしていたこと。

そして、あーちゃんだけじゃなく自分の事も下僕にしようとしていたこと。

 

「私は、利用されて…それで…!う、ぅ…ひぐ…!」

 

「あーちゃん…」

 

…あーちゃん、辛かったね。

痛みを思い出したのか涙をまた流すあーちゃん。

 

「…分かった。」

 

一誠はそれを見て、聞いて前へと歩き出す。

 

「お前…」

 

「何だい、赤龍帝?君のような下等な悪魔に僕が…」

 

「ドライグ。」

 

『WELSH DRAGON BALANCE BREAKER!!

BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost…』

 

「負けるわけ、が…」

 

静かに禁手化をした一誠。

どんどんとその力を倍加させていく。

顔が隠れているせいで表情は読み取れないけど…

怒ってる、叫ぶのすら忘れるほど怒ってる。

 

「な、な…!?何だその力は!く、来るなぁ!?」

 

必死に遠距離攻撃をして近付けさせまいとするものの一誠はそれを腕を払うだけに終わる。

そして、その距離が僅かになった時…

 

「──!!?」

 

ディオドラがくの字に曲がって吹き飛んだ。

 

…今、一瞬で近付いて腹を殴り飛ばしたの?

 

吹き飛んでるディオドラに追い付いた一誠が背中を蹴ってこっちまで吹き飛ばす。う、うわぁ…

地面に転がるディオドラは恐怖と痛みに支配されて涙とか鼻水で顔がぐちゃぐちゃだ。

 

「ゲホッ、ゴボっ!ひ、ぃぃ!?や、やめてくれ!許し…ぐぇっ!」

 

ディオドラの胸ぐらを一誠が掴んで持ち上げる。

 

「アーシアだけに飽きたらずねぷ姉ちゃんにまで手を出しやがったな…おい、くそ悪魔…」

 

 

 

「お前ここから生きて出られると思うなよ」

 

 

 

「あ、ぁぁ…ア"ァ"ァ"ァ"ァ"!!?」

 

底冷えするような声。

心の底から怒りを抱いて、殺意を乗せた言葉。

…初めて、一誠が怖いと思ったかも。

 

ハッ、とボーッとした状態から復帰する。

一誠が拳に力を溜めて殴ろうとしている。

だ、駄目だよ!

 

慌てて一誠に駆け寄って力を溜めてる腕を掴む。

 

「駄目よ一誠!」

 

「…ねぷ姉ちゃん。」

 

「こんな外道を殺す…そんなの絶対に駄目。」

 

「アーシアが傷付けられたんだぞ、ねぷ姉ちゃんが無理矢理悪魔にされそうになったんだぞ!!他にも、死んだシスターを無理矢理生き返らせて下僕にして…それでもこいつを庇うのかよ!?」

 

「…それでも、そうだとしても…罪を償わないと。

こんな外道でも償いもせずに死ぬなんてそんなのは逃げよ。」

 

「……」

 

「お願い、一誠…貴方にこんなことで人殺しをさせたくないわ。」

 

「……おいくそ悪魔。」

 

「ァ、ァァ…?」

 

「ねぷ姉ちゃんに感謝しろ。俺だけだったら…絶対に顔も残さなかった。」

 

ぶんぶんと顔を縦に振るディオドラがとても哀れに思えた。

そうして舌打ちをした後掴んだ手を放す。

あーちゃんとは距離もあるし、何より心がボロボロなディオドラじゃもう何も出来ないはず。

 

一誠が深呼吸を一回。

 

「…悪い、前が見えなくなってた。」

 

「大丈夫よ。一誠は誰かのために怒れる自慢の弟…謝ることないわ。むしろ、私の分まで怒ってくれてありがとう。」

 

「…あー、その…おう。」

 

「ふふ、照れ屋ね。あーちゃん、もう大丈夫よ。」

 

「はい…ありがとうございます、一誠さん、ネプテューヌさん…」

 

笑顔で感謝するあーちゃん。

その顔を見てようやく胸の内の黒い感情が消えていく。

…うん、ちょっと危なかった。

またコカビエルの時みたいになりかけた。

 

一誠があそこまで怒ったから冷静になったけど…

 

─ネプテューヌさん、少しよろしいですか?

 

(いーすん?)

 

─アーシアさんに何か術を使ったかのような形跡がありました。しかし…誰かにその術を解除したようなのです。遠隔から何処かへ転移させるための…

 

(ディオドラが?)

 

─いえ、彼とは違いますが…

 

となると、誰に…

 

あれ、そういえば…

数名の転移を許しちゃったって言ってたよね。

…まさか。

 

何となく、事態は終わってないことを理解した。

まだ攻撃は終わってない!

 

「っ、一誠!」

 

それに気付いて、気を抜かないでいたお陰で一誠の後ろから飛んでくる魔法を刀で弾くことに成功した。

 

「うわ、何だ…!?ディオドラは倒しただろ!?」

 

「まだ誰かいる…隠れてないで出てきなさい!」

 

そう言うと、コツコツと音を立てて魔法を放ってきたであろう人物が姿を現す。

長い茶髪で軽鎧にマントを着用した男の人だ。

 

警戒して、

 

「上手く行くとも思えなかったが、まさかここまで酷いとは思わなかったぞ。ディオドラ・アスタロト。」

 

「しゃ、シャルバ…!助けてくれ!貴方なら出来るだろう?

オーフィスから蛇を貰った貴方なら出来るだろう!?

助けてくれぇ!」

 

「あの野郎…」

 

一誠が睨むとシャルバって人に助けを求めてたディオドラは悲鳴を上げながら助けを乞うのをやめる。

何だか、完全にトラウマ出来てるよね…

 

シャルバはディオドラをゴミを見るような目で見た後、興味が失せたように視線をこっちに移す。

 

「女神は貴様だな?」

 

「ええ、そうよ。私はネプテューヌ…シャルバ、でいいのよね。」

 

「ベルゼブブが名前の後ろにつく。…なるほどな。

良いことを教えてやろう。」

 

「?」

 

「クルゼレイ・アスモデウスは禍の団を裏切った。」

 

「!クルゼレイが…そう。」

 

「裏切ったので、殺そうとしたが邪魔が入り右腕と左足しか奪えなかった。」

 

「…え?」

 

右腕と、左足。

裏切ったから…殺そうと?

 

…確かに、それくらいされてもおかしくない。

でも…うん…

クルゼレイが無事なのはよかったけど、この人は…

何とも思ってない。

ただ裏切り者だから殺そうとした。

流石テロリストって感じだよ。

 

「カテレアがどうの言っていたが吹き込んだのは貴様だろう?」

 

「…そうよ。」

 

「おい、シャルバ!お前の目的はなんだ!?」

 

「知れたこと。今の冥界を滅ぼし、新たなる悪魔の世界の創造。

それだけが我が宿願よ。」

 

「貴方は四大魔王がそんなに憎いの?」

 

「憎いとも。初代ルシファーの子孫の白龍皇も今の冥界も憎い!

…まあ、今はそれはいい。問題は貴様だ、女神。」

 

「私?」

 

「貴様のせいで禍の団は多くの者が裏切った。

英雄派、クルゼレイ…白龍皇も裏切ったようなものだ。」

 

「人望がないのね。まあ、私は主人公だから。」

 

「ふん……チッ、クルゼレイめ。贖罪のつもりか、下らん真似を。」

 

…?

あーちゃんを見て忌々しそうに、吐き捨てるようにクルゼレイの名前を言う。

クルゼレイが何かした?

 

もしかして、あーちゃんにかかってた術を解いたのはクルゼレイなのかな?

 

「それで、まだやるつもり?貴方一人でこれから来る人達全員を相手取れる?」

 

「確かに、貴様の言う通り多勢に無勢というやつだ。

だが…ここで貴様らを倒すこと自体は出来ないことではないぞ?」

 

「─!」

 

シャルバの魔力が高まるのを感じる。

蛇…そっか、オーフィスから貰ってたんだね。

多分、自分の来る前に事前に貰ってたんだと思う。

 

「少しの間、憂さ晴らしに付き合って貰おうか。」

 

「来るわよ、一誠。」

 

「おう。作戦は?」

 

「いつも通り、姉弟のコンビネーションでいくわよ。」

 

「了解!」

 

「なるほど…そこの悪魔を守りながら戦えるかな?」

 

あーちゃんを守りながら戦わないといけない…そんなのは百も承知だよ!

それくらい出来ないと主人公張れないからね!

 

シャルバが大量の蝿を出して、それにいくつもの円陣を組ませる。

 

─魔力反応。攻撃、来ます。

 

いーすんの言う通り、魔力の波動が無数に撃ち出される。

 

「一誠!」

 

「おう!」

 

魔力の波動をそれぞれの武器で弾きながらシャルバの動きを注視する。

シャルバは余裕の表情で攻撃を続ける。

蛇のお陰とはいえ強い!

 

蝿自体も襲い掛かってきて体に傷が出来ていく。

あーちゃんが近くで治してくれているけど…

ジリジリと追い詰められているのは確か。

 

確実な勝ち方だ。

間違いなく、このままいくと負けちゃう。

 

そう、このままいけばね!

 

シェアを駆使して刀に炎を纏わせる。

更に更にー!

シェアの炎が自分の意思に応えるように刀の倍以上延びる。

新技いくよ!

 

「燃えなさい!フレイムブレイド!」

 

「っ!ぬぅ!」

 

「まんまじゃねぇか!」

 

長い炎の刀を横に振るう。

流石にまずいと判断したのかシャルバは後ろに大きく跳んで攻撃範囲から逃げる。

けど、これで蝿の数が減って動きが乱れた!

 

「新技なんだから仕方無いでしょ!ほら、突っ込みなさい!」

 

「ああ、往くぞぉ!」

 

「チィ、来るか…!」

 

かなり倍加した一誠の身体能力は馬鹿にならない。

シャルバとの距離を詰めるのだって数秒もかからない。

 

一気に距離を詰めた一誠がシャルバへ殴りかかる。

 

「力がある…!だが!」

 

「ぐ…!」

 

「吹き飛べ!」

 

ガードするんじゃなくて躱しながら、蝿を一誠の前へと展開して魔力の波動を放つ。

耐える一誠だけど一際大きい波動には吹き飛んでしまう。

 

「ぐあっ!くっそ…!」

 

「流石は赤龍帝と女神といったところか…」

 

「一誠、大丈夫!?」

 

「まだまだこのくらい!」

 

「…まあいい、目的は果たした。」

 

「目的?」

 

「クク、なんだと思う?」

 

チラリ、とディオドラを見るけど、特に何かされた様子もない。

…こっちの実力を見に来た?そんなことをする必要がある?

全力でこられたらこっちも周りを考えないで動く必要があるし…

 

一体、何の目的が…?

 

シャルバはくつくつと笑う。

 

「答え合わせはまた別の機会にしようではないか、女神。」

 

「逃げる気?」

 

「そうさせてもらう。貴様らに一手与えるようではあの魔王を殺すことは出来そうにないからな。先に貴様らに接触してよかった。

感謝するよ。」

 

「嬉しくねぇ感謝だ…」

 

「では、また会おう。」

 

シャルバは笑いながら転移をして去っていった。

 

…一体、何が…?

 

いや、今はそれよりも皆の元に戻ろう。

こっちに来るのが遅れたのも理由がありそうだし…

 

「一誠、皆は?」

 

「それが、フリードや構成員達が襲い掛かってきてよ。

皆に任せて来たんだけど…大丈夫かな。」

 

一誠が禁手を解除したので、自分も女神化を解除する。

 

「大丈夫だよ!サーゼクスさんや曹操達がいるから余裕余裕!

でも、フリードもいたんだ?」

 

「ああ、アイツかなりおかしくなってたぜ。

自分の体を色々と改造したらしいし…」

 

…そうまでして、何がしたいんだろう。

悪魔を殺して、何かを殺して。

この先に何があるんだろう?

 

「取り合えず、皆戻ろう!私も疲れちゃったよ~…」

 

「おう。アーシア、立てるか?」

 

「は、はい!」

 

「…ディオドラはどうする?」

 

「一誠、頼んでいい?」

 

「分かった。おい、何かしたら鼻折るぞ。」

 

「ひぃぃ…」

 

うわぁ…自分でもドン引きレベルだよ、これ。

あーちゃんを立たせて、安心させるためにも手を握る。

 

ディオドラは一誠に引き摺られている。

うん、まあしたことがしたことだしね。

ディオドラの眷属悪魔達はどうなるんだろう…その辺もサーゼクスさんと話そうかな。

 

シャルバのせいで釈然としないまま、皆の元へと戻っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、サーゼクスさん達と合流して、ディオドラをサーゼクスさんに引き渡した。

勿論、今まで何をしてきたかも説明した。

そうしたら、サーゼクスさんは

 

『…そうか。』

 

それだけ言って、こっちに謝罪と感謝の言葉を送った。

リアスちゃんに後を任せてその場を去った後、リアスちゃん達に色々と心配されたので、大丈夫だと伝えるとホッとされた。

フリードは後一歩だったけど逃したらしい。

 

…まあ、仕方無いよね。

 

それで、今自分が何処にいるかというと…

 

医療施設にいます!

治療中って訳じゃないよ?

お礼も兼ねてお見舞い!

あーちゃんも行くって言ったけど怪我もあるからまた今度にしなさいってリアスちゃんが言って渋々って感じだった。

まあ、それもあるんだろうけどリアスちゃんはまだ警戒してるんだろうね。

だから、代わりに自分が来ました!

 

「リンゴがいい?バナナがいい?それともプリン?」

 

「何故いきなり果物ではなくプリン…いや、それよりもだ。

何故ここに来た?」

 

「やだなぁ、あーちゃんの術を解いてくれたじゃん!

そのお礼だよ、クルゼレイ!」

 

右腕と左足がない状態で患者としてベッドに寝かされているクルゼレイ。

何だか、少し柔らかい感じ?

 

眉間に皺寄るよりマシだよね!

 

「…お前には感謝する。」

 

「そんなお礼言われることしてないよ。結局、私の我儘だから。」

 

「そうだとしても、お前のその我儘によって考え直すことが出来た。…あの後、俺はシャルバに殺されそうになってな。」

 

「うん、でも誰かが助けてくれたんでしょ?」

 

「ああ…英雄派の面々だったか。ギリギリのところで救われた。

傷の手当てをしようとしてくれたが、そこまで施しを受けるのは違う気がしてな。…それで、無理矢理ここに転移して自首をした。」

 

「…カテレアの事は聞いた?」

 

「ああ、すぐにな。どうやら、今の俺と同じように丁重に扱われてるらしい。…今度、面会しに行く。」

 

「そっか…頑張ってね。」

 

「ああ。」

 

英雄派…多分、ゲオルグ達だよね。

よかった、ギリギリ間に合ったんだ。

でも、どうして助けたんだろう?

悪魔を多少なりとも恨んでてもおかしくないのに。

 

クルゼレイは少しふっと笑う。

 

「まさか、オーフィスがあそこまで精神的成長をしているとは思わなかったぞ。」

 

「オーフィスが?」

 

「何せ、俺を助けるよう言ったのはオーフィスらしいからな。

あの場には居なかったが…」

 

「…無事かな?」

 

「実力ではある一匹を除いて勝てる者はいないだろう。

…ネプテューヌ、お前は正しい。正しすぎるのだ。」

 

「どういうこと?」

 

「正しいだけで人は納得しない。どれだけ心が清くても、どれだけ優しさに溢れていようとも…許容できない者はいるのだ。」

 

「…うん、私の事が嫌いって人もいると思う。

でも、それでも私は私を貫くよ。主人公だからね!」

 

「ふっ…忘れるな、必ずお前を排斥しようとする者が現れる。

お前でも、相容れない存在が…必ずだ。だからこそ、より強くなれ。その正しさを貫けるように。」

 

「…うん!」

 

しっかりと頷く。

クルゼレイは言いたいことを言い終えたのか目を閉じる。

…寝ちゃった。疲れてたのに、無理させたかな。

 

静かに病室を退室する。

部屋の外には曹操達が待っていた。

ペルセウスはまだ守りきれなかった事を心底悔やんでる。

いいよって言ったのになぁ…

 

「…ねえ、曹操。」

 

「何だ?」

 

「私、頑張るね。こうしてついてきてくれる曹操達や一誠達に胸を張れるように、もっと頑張るよ!」

 

「…何か言われたようだな。分かった、俺達も付き合おう。」

 

ふっと笑う曹操の表情は何処か暗い。

どうかしたのかな?

何だか…心配とか悔しさとか…そういうのが混じってる。

 

「曹操?どうかしたの?」

 

「…いや…何でもない。」

 

そう言って、それ以上言うことはないって雰囲気を出す。

…そう言う態度を取られると、気になるけどよくないよね。

ペルセウスやジークに視線を向けても首を横に振るだけ。

 

…うん、分かった!

いつか話してくれるよね!

 

「曹操!」

 

「ん?」

 

「言いたくなったらで良いから…あまり思い詰めないでね。」

 

「…ああ、分かった。」

 

そう言って、頭に手をポンポンとされる。

む…子供扱いしてない?

ねぷ子さんだってもう彼氏出来てもいい歳なんだよ?

 

─見た目が子供だからじゃないですか?

 

(何をぅ!?私だって女神化すれば誰もが振り向く美女なんだからね!)

 

─そんなことで女神化はしないでくださいね?お願いですから。

 

(どーしよっかなー)

 

ジト目になってるであろういーすんを無視して、色々と考える。

 

何だか、自分の知らないところでどんどんと事が大きくなっていく。

そんなモヤモヤとした感じが自分の中で渦巻いていく。

 

でも、きっと皆と一緒なら乗り越えられるよね。

 




最早哀れとしか言い様のない悪役、ディオドラ。

しかし、シャルバ君は原作と違ってまだ賢さを見せてる方だ!
彼の今後に期待しよう!

それはそれとして、次回でこの章も後一話の命だ…ブ○リー、お前もその話数と共に死ぬのだ…
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