冥次元ゲイムネプテューヌ   作:ロザミア

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ねぷは続くよどこまでも(挨拶)

さあ、皆お待ちかねの時間です…が、そんないい雰囲気になるかな?




出会いは必然、だけど…?

曹操が突然サーゼクスホテルって所に向かおうなんて言い出してついていくことに。

よく分からないけど、そこでゲオルグが待ってるみたい。

…うーん?どうして急に?

 

なんて疑問満載だけどついていく!

皆大好きネプテューヌだよ!

 

それで、転移の魔法陣を見つけて転移を何回かしてサーゼクスホテルについたんだけど…

あれだね、完全にサーゼクスさんの作ったホテルだよね?

 

はえー…自分の名前のホテルはちょっと…うん…

残念だなって。

 

中に入ると、ゲオルグが気だるそうに座ってた。

 

「遅い。何処をほっつき歩いていた。」

 

「そう言うな。本来なら別の用事を優先しようとしていたんだ。

だが、そうも言えない事態のようだ。」

 

「…まあいい、魔王名義で借りていた部屋に休めてある。」

 

「他は?」

 

「あのー!私達を放って話をするのはよくないとねぷ子はねぷ子は思ってみたり!」

 

「そうだったな。」

 

すまないと謝られたら許すしかないのがねぷ子さん!

ということで許します!

 

「それで、結局誰を休めてるの?」

 

「…結局顔を合わせる事になるからな。

シャルバと少女だ。」

 

「…」

 

「シャルバ…ってロキさんを殺した?」

 

「加えて、ネプテューヌ先輩を利用した人物ですね。

少女…ということは新しく利用する相手を見つけたんですか?」

 

シャルバ。

 

…ロキの核を抜いた本人。

怒りが無いといえば嘘になる。

むしろ、バリバリある。

 

でも、自分が取り乱しちゃうのはダメだと思う。

 

だから、ここは。

 

「よーし!諸々の事情をまるっとお見通しにするためにも会いに行こう!」

 

「先輩…」

 

「んー大丈夫!私ったら過去を気にしない系主人公なのですよ!

取り敢えず行こう?」

 

「…だな。」

 

「話は終わったか?早く行くぞ。一秒が惜しい筈だろう。」

 

「ごめーん!反省してるからカエルの技使わないでね?」

 

「誰がゲオルグ13世だ。」

 

ゲオルグにチョップされて会話を中断。

ついていく…んだけど。

 

少女…うーん。

 

(いーすん、君の意見を聞こうッ!)

 

─テンション高いですね。…そうですね…予想通りかと。

 

(うーん、だよね!)

 

じゃあ仕方無いね!

ガッカリしてメソメソする暇なんて無いんだな、これが。

ということでついていくよーRPGの人並についていくよー

 

エレベーターに乗って、三階、かな?

305、と書かれた部屋をゲオルグが開ける。

 

やけに時間が長く感じる。

開けるまでがスローモーションで、時間が遅くなってるのかなと錯覚する。

でも、錯覚は錯覚。

扉は開かれて、曹操とゲオルグが先に入る。

 

ハッ、として、自分も中に入る。

 

そこにいたのは

 

 

 

 

 

「─お姉、ちゃん…?」

 

 

 

 

 

とても、自分に似ていた。

容姿は、少し身長の高い髪の長い自分…みたいな。

どっちかというと、姉はそっちって認識されそう。

何だろう、色々と違和感がある。

 

 

 

 

 

「……………うん、お姉ちゃんだよ。」

 

 

 

 

 

酷く長い沈黙なようで、とても短い沈黙。

どうしてお姉ちゃんだと言えたんだろう。

見た目?

同じ十字のアクセサリー、瞳の色?

 

違う。

 

そんな明確なものじゃない。

ただ漠然とした感覚。

やっぱりそうなんだ、といった感傷。

 

お姉ちゃん?自分が?この子の?

 

ベッドに寝かされているシャルバが気にならないくらい、その子を凝視している自分がいる。

 

─ネプテューヌさん。

 

いーすんが呼んでる。

言葉を返さないと。

 

…自分が、お姉ちゃん。

 

一誠やあーちゃんは弟妹っていう明確な立場で自分はその姉なのに。

 

まるで、まるで。

 

 

 

 

 

この子が本当の自分の妹のようで。

何かが、割り込んでくるような…そんな妙な感覚に襲われる。

今までの全てに介在されてたような。

…被害妄想に近い、そんな何かが。

 

 

 

 

 

吐き気が汲み上げた。

ゲロインは真っ平ごめんなのでそれを耐える。

口に手をやることなく、作った笑顔で。

 

曹操がこっちを見てる気がするけど、それでも自分は視線を外さない、外せない。

 

だからなのか。

 

「ごめんね、お姉ちゃんだけど知らないかな。」

 

そんな、冷たい台詞を吐いてしまった。

 

単純に、怖いのか。

自分の細胞とヴァーリの力の一部とロキの心臓を持つこの子が。

妹だよと明確に伝えてくるこの子が。

 

どうして?この子に罪はないよ/なんで認めないといけないの?

 

矛盾、だった。

 

「ぇ、あ…わ、私…ネプギアです。」

 

「私は─」

 

「ネプテューヌ…ですよね。お父さんから、聞きました。」

 

お父さん。

そう言った。

 

しっかりとした子供じゃない。

それは当たり前だ。

だって、こんなに似てる子が、シャルバの子な訳がない。

 

だからこそ、凄い何かが沸き上がる。

 

「シャルバが、お父さんなんだ。」

 

「う、うん。お父さんは私に色々と教えてくれたんだ。

生活とか、機械の事とか。」

 

「っ…」

 

ああ、駄目だ。

自分は、この子をまだ…受け入れられない。

嬉しいことを話すネプギアが、とても…似ていて。

 

ネプテューヌじゃない自分が出そうになる。

 

不快感じゃない。

何だろう。

この感覚は。

 

この子はクローンじゃない。

 

明確に違うって分かる。

 

なら、これは。

何だろう?

 

─お姉ちゃん

 

お姉、ちゃん。

自分が。

 

─姉ちゃん!

 

─ネプテューヌさん!

 

何だろう、これは。

 

ふらふらと足が動く。

シャルバに近付く。

 

「ネプテューヌ?」

 

「先輩…?」

 

二人が呼ぶ声がしたけど無視する。

 

自分は、ネプテューヌ。

この子は?

ネプギアだ。

明確な違いは、名前と中身。

 

何で受け入れられないのか。

 

ああ、やっぱり今の自分はおかしい。

 

「ねえ」

 

「お姉ちゃん…?」

 

「シャルバ、起きて」

 

体を揺する。

一誠にするように、優しめに。

起きないと駄目だよと伝えるように。

 

目を覚まさない。

 

「起きてよ」

 

「おい、ネプテューヌ。」

 

「ねえ、起きて」

 

揺する。

揺する。

揺する。

 

死んでるわけでもないのに、起きない。

 

少し、強めに揺する。

 

「お姉ちゃん、やめて!」

 

「起きて」

 

ネプギアが腕を掴む。

振りほどく。

 

違う、そうじゃない。

 

説明を求めてるんだよ。

 

こんな幸せそうな子なのに。

これから、色々と学ぶべき子なのに。

大切な、妹になるのに。

 

 

 

─違う、そうじゃない。

 

 

 

何かが決壊したようにシャルバの上に乗る。

いわゆる馬乗りだ。

 

シェアで刀を創造する。

 

貫くように、刃を向ける。

 

 

 

「やめてぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

体を、弾き飛ばされる。

 

刀を消して、上手く着地する。

部屋が少し広くて助かった。

 

おかしい。

話を聞きに来たのに。

どうして、こんなに…

激情に駆られるんだろう。

 

「起きてよ……シャルバ!!」

 

「………騒々、しい…な」

 

少し弱い声でゆっくりと目を開けるシャルバ。

 

動こうとして、曹操に取り押さえられる。

 

「離して」

 

「悪いが、無理だ。」

 

「……ああ、ネプギア。」

 

「お父さん!起きてくれてよかった…!」

 

ネプギアが涙を見せながら抱き付く。

シャルバはそれを子供をあやすようにヨシヨシと頭を撫でる。

 

なんだ、これは。

これじゃ親子だよ。

 

何で?

これがしたいことなの?

自分と戦うための結果がこれなの?

 

「……に」

 

「ネプテューヌさん…お、抑えなきゃ…」

 

「何の、為に…」

 

激情がまた沸きだす。

これじゃ、また同じ。

コカビエルの時と変わらない。

 

でも、抑える自信は無かった。

抑えようとも思わない。

 

心のままに、叫びたかった。

 

 

 

「この為に、ロキを殺したの!?どうして!!」

 

 

 

「…こうなるか。」

 

ゲオルグの言葉が耳に入る。

でも、気にならなかった。

 

─ネプテューヌさん、落ち着いてください!

 

「…そうか、そうだろうな。」

 

シャルバは起き上がる。

ネプギアが抱擁を解いて、少し顔を俯かせる。

 

「私は、お前に勝つ。その為にあの神を殺したし、お前の細胞を奪ったし、ヴァーリ・ルシファーの力も一部盗んだ。

それがこの子だ。ネプギア…私に勝利を呼ぶための存在。

そして、私の娘だ。」

 

「……女神を造ったんだね。」

 

「造るなとは言われなかったのでな。

私はお前に勝つためならこれくらいの手は打つ。

これはお前と私の戦いだ。」

 

やるせない。

とても、やるせない。

拳を握る力を解きたくても解けない。

 

ロキは、この為に殺された。

それがあって、この子がいる。

 

…幸せそうに、している。

 

会って一日もない友達って言われたら頷くしかない。

でも、時間なんて関係ない。

ロキは、自分の恩人だから。

 

友達で恩人なんだ。

最後に力を託してくれた。

 

─…ネプテューヌさん。少し、落ち着きましょう。ここにいたらずっと激情に飲まれます。

 

いーすんの心配する声。

…その通りだよね。

今の自分は冷静さを欠いている。

 

「…ごめんね、私…少し部屋出るよ。」

 

「…ああ、後で詳細を話す。すまないな。」

 

「ううん、分かってたのに抑えきれない私が悪いからいいよ。」

 

「…先輩、一人は危険です。その、私も一緒でいいですか?」

 

遠慮がちにそう聞かれた。

小猫ちゃんは心配してそう言ってくれてる。

いーすんもいるしね、別に構わないかな。

 

「うん、いいよ。」

 

「…ありがとうございます。」

 

そうして、部屋から出る。

 

「お姉ちゃん…」

 

心配そうに見つめるネプギアを無視するように。

罪悪感も抱えながらその場から立ち去る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ネプテューヌの精神的ダメージは深刻だな。

イストワールと塔城小猫が復帰させてくれることを信じる他ないか。

 

俺はこういう時に無力だ。

 

だからこそ、こういった話は俺が率先して聞こう。

 

「私を殺すか?あの女神を害する存在だぞ?」

 

「だ、駄目ですよ!お父さんは…やらせません!」

 

「勘違いしているようだが、今のところそのつもりはない。」

 

「ほう、どういうつもりだ?」

 

「そもそも、お前が弱ってるならその時に仕留めればよかった話だ。ゲオルグなら不意打ちくらい容易い。」

 

「…それをしなかったのはお前たちに聞きたいことがあったからだ。」

 

「交換条件、ということか。」

 

「…その、一ついいですか?」

 

ネプギアが控えめに手を挙げて発言の許可を求める。

俺が頷くと、言いづらそうにしていたが口を開いた。

 

「…お姉ちゃんは、私が嫌いなんですか?」

 

難しい質問だ。

嫌い…というわけではない。

ただ、覚悟していたよりも現実が強かった。

 

俺にはそうとしか言えない。

 

自分の細胞を使った生命…それをすぐに受け入れられるのかと問われればその時にならないと分からない。

先程のように激情に駆られるかもしれない。

冷静に話し合うかもしれない。

 

「…嫌いではないと思う。だが…君は自分がどう生まれたか知っているか?」

 

「やめろ。」

 

「…知らないんだな?」

 

「…知らないです。」

 

「…親面をするとはな、シャルバ・ベルゼブブ。

怖いのか?自分が何をしてきたのか知られるのが。」

 

「ゲオルグ!」

 

「…ふん。」

 

ゲオルグ…苛立っているな。

むしろ、その怒りをぶつけないことに仲間として敬意を払う。

俺も、律しないとな。

 

「お父さんがしてきたこと…ロキって人の事ですか…?」

 

父親…か。

そうか、お前は父親として接した…接してしまったのか。

冷徹になれなかったのか。

そうなれなかったのか。

 

それとも…何かを見出だしたか。

 

今言うべきだろう。

自らの出自を知らないことは後々になって枷になる。

ネプテューヌの激情の理由を知るべきだ。

父親の罪も。

 

「…君の父親、シャルバ・ベルゼブブは北欧神話の神、ロキを殺した。」

 

「……お姉ちゃんが、言ってました。」

 

「ネプテューヌとは本当に短い時間だったが友になれたらしい。

そして、君の心臓。神でいう、神核……それはロキの物だ。」

 

 

 

「……ぇ?」

 

 

 

呆然。

この言葉が一番似合うだろう。

 

シャルバは諦めたように目を閉じていた。

 

残酷なのかもしれない。

もしかしたら、なんだ、といった風に終わるかもしれない。

だが、俺はそうは思えなかった。

 

ネプテューヌと同じく善に傾いている。

そんな子だと俺は確信している。

 

「嘘、ですよね。」

 

「いいや、真実だ。」

 

「お父さん…?」

 

「…事実だとも。

私は、ネプテューヌに勝つためにそうしたのだ。

奴に頼み、同じ女神を造り出そうとした。

そして出来たのが、君だ、ネプギア。」

 

「……そう、なんだ。だから、お姉ちゃんは…」

 

「…確かに私は、あの時ネプテューヌを超えたいが為に君を造るように奴に頼んだ。それは変えようのない事実だ。

だが、私は…」

 

…顔を伏せるシャルバは、以前ほどの圧を感じない。

狂気すら感じた闘争心は何処へいったのか。

 

ネプギアも、沈んだ様子だった。

 

誰かの犠牲の上で生まれた命。

それを簡単に受け入れられないのだろう。

 

「…シャルバ。お前は誰と相対していた?」

 

「…貴様らで言う所の反英雄派だったか。パラケルスス、カイネウスと交戦していた。」

 

「なるほど。」

 

「だが、あの男に不意を打たれてこの様だ。

ネプギアがいなければ私は、あの場で死んでいただろう。」

 

「…頼光か?」

 

「ああ。観光に来たつもりが、こうも巻き込まれるとは…因果か。」

 

「因果?」

 

「あるいは特異点とも呼べる。

私には、あの女神がそこにいるだけで何かが起こる。

そんな気がするのだ。ドラゴンのオーラなど比較にならない程に…」

 

…確かに。

 

いやそんなことよりも頼光達だ。

まさか、本当に仕掛けてくるとは…

カイネウスは確実に倒せる自信はある。

 

だが、他がな。

戦いにくいことこの上ない連中ばかりだ。

パラケルススは戦闘は専門外なことを考慮すればやりようはあるとしても…

 

ゲオルグに任せるべきか、パラケルススは。

 

「二年生組が消えたのは結界を使えるパラケルススの仕業…じゃないか。だが、それだと誰が?」

 

「パンドラだろう。」

 

「絶霧と接合した結果、結界神器としての性能にも目覚めた…そういうことか。」

 

「それも、通常の結界じゃないだろう。

新たなる神滅具になるかもしれない程だと予想する。」

 

「…今すぐにでも全員を召集するべきか?」

 

「やめておけ、ヘラクレスには悪いが今回は今いるメンバーだけで戦闘を考えた方がいい。」

 

「…そうだな。それにしても、一番厄介なのは…やはり、呂布か。」

 

「どうするんだ?」

 

「…いや、それよりも二年生組の救出を…」

 

 

 

「その必要はない」

 

 

 

「なに…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朱乃。」

 

「ええ、分かってるわ。」

 

朱乃と歩きながら、認識を擦り合わせていく。

何が起こっているのか…

ネプテューヌの言葉を信じない訳じゃないけど、この事態…

 

良くないわね。

 

「部長、この後どこ行くんですか?」

 

「僕達はこのままついていこうと思います。」

 

「…ええ、構わないわ。」

 

このイッセー達に瓜二つな存在。

これは何なのか…把握する必要があるわね。

 

偶然会った形でイッセー達と合流して一緒に歩いていたらネプテューヌからの連絡が来た。

 

となると…良くできた偽者、もしくはネプテューヌの情報が嘘。

 

後者は殆どする意味がないわね。

よって無し。

前者…この場合は意味が生まれる。

 

牽制、もしくはこのまま何処かまで誘導しての暗殺。

イッセー、祐斗、ゼノヴィア、アーシア。

 

…この四人がここまで見た目も喋り方も似ていると疑う心が薄れてしまう。

 

念話を用いて朱乃と会話する。

イストワールとゲオルグから教わってよかったわ。

毎度思うけどあの二人万能ね…

 

(朱乃、ここは一緒にいた方がいいわ。警戒はして、誘導されているようなら…)

 

(…人目が多すぎるわ、これはしてやられた…というヤツね。分かりました。)

 

「そうね…もう少しこの大通りを歩きましょうか。」

 

「はい!」

 

「暑いが、大勢でいれば暑さも紛れるというものだな。」

 

さて…何処かで人払いの結界を使いながら倒さないとね。

いつ痺れを切らすか分からないし。

 

ふう…胃薬を旅館に置いてきた事を後悔してるわ…

 

何にしても、ネプテューヌ達に引き合わせることだけはしちゃ駄目ね。

 

「ああ…折角の観光なのに胃が…」

 

「気を確かに…」

 

曹操の勘が当たったのは悲しいわね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鏡の大迷宮から脱出出来た。

な、何を言ってるか分からねーと思うが俺もどうして脱出出来たのか分からなかった。

手品だとかそんなチャチなもんじゃ断じてねぇ。

もっと正確な案内人の頼もしさを感じたぜ…

 

走り続けて疲れた俺はその場で座り込む。

 

ここは神社か?

 

「アーシア、無事か?」

 

「は、はい…」

 

「これくらいで疲れるとは情けないのぅ。」

 

…そう、俺達は呆れた様子でこちらを見る女の子に助けられた。

勿論、ただの女の子じゃない。

狐の耳を頭に生やした女の子。

獣っ子…フレンズなんだな!

 

「悪い、ありがとな。でも、よく出口が分かったな…?」

 

「うむ。それについては母上のお陰じゃ。」

 

「お母さん?…ああ、そうだった。

俺は兵藤 一誠。」

 

「私は、アーシア・アルジェントです!」

 

「アーシアに一誠じゃな。

私は九重と申す、見ての通り妖怪じゃ。」

 

「妖怪…やっぱいるのか!」

 

「狐の妖怪さんですね。」

 

うんうんと頷く九重に何となくホッコリするが、それよりもどうやって出口を見付けたのかってのと助けてくれた理由を聞かないと。

九重もそれを話そうと思ったのか咳払いを一回。

 

「私がお主たちを助けられたのは…ほれ、それがあったからじゃ。」

 

「「?」」

 

指を差す方を見ると、鏡があった。

 

「鏡?」

 

「それが出口じゃ。」

 

「どういうことですか?」

 

「母上の言うことに従っただけだからのぅ…詳しくは分からん。

ただ、この裏の京都にある鏡をあの結界の起点としていたと言っておった。」

 

「…なるほど?」

 

難しい話だな、よく分からない!

適当に相づち打っとこう。

 

「じゃあ、なんで助けてくれたんだ?」

 

「…いやさっぱりじゃな!」

 

二人してガクッとした。

し、知らないで助けたのか?

じゃあその母上に聞くしかないのか…

 

って待ってくれ。

 

「裏?」

 

「おお、やっと気付きおったか。

空を見よ!」

 

「…あれ、薄暗いですね?まだお昼の筈ですが…」

 

「そうじゃ。

ここはそういう場所なんじゃ。」

 

「えっと…俺達のいた場所は表の京都で、ここは裏の京都ってことか?」

 

「うむ!別空間というヤツじゃな!」

 

「はえー…とんでもねぇな京都。」

 

いーすんがいれば解説があったかもだけど、今はそれどころじゃなさそうだしな。

結局奇襲の犯人分からねぇし。

 

あの女の子…また会ったら捕まえた方がいいよな。

 

「では、母上の所まで行くぞ!母上もお主らの残りを助けたと思うしの!」

 

「木場とゼノヴィアか!?くぅ~…ありがとな!」

 

「感謝する程ではない。

母上はただで助ける方ではない。」

 

「…そうですね、でもありがとうございます。

お陰で助かりました。」

 

「っと、そうじゃ。一誠、その鏡を壊すのじゃ。」

 

「え、いいのかよ?」

 

「うむ。京を荒らす不届き者に使われる位ならば割ってしまえ!」

 

「お、おう…んじゃ遠慮なく!」

 

鏡を掴んで地面に叩きつける。

パリン、と高い音を立てて鏡は割れた。

 

あー…割っちゃったぜ。

 

「じゃあ、案内よろしくな。」

 

「任せよ!」

 

ふんす、と胸を張る九重に俺とアーシアは笑う。

調子も戻ってきた!

反撃の為にも色々と知っとかないとな!

 

にしても、姉ちゃんたち、無事かなぁ…




自分も自分の細胞使って生まれました心臓はご友人のですよって言われたらすぐ受け入れられる自信はないですね。

この時のネプテューヌはかなり中の人出てしまってます。

そして、一誠達二年生組、裏京都の方達との出会い!
反撃開始なるか!
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