妖精さんが見えるだけなのに   作:語部創太

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艦娘って機械音痴だと思う。ソースは建造年月日。


5.原因(主人公視点)

『第二会議室』

 

 大淀さんに案内された部屋のドア看板には、そう書かれていた。

 

「ひとまず、この部屋で仕事をしてもらうことになります」

 

 執務室からそれほど遠くなく、会議も第一の方で事足りているせいでほとんど使われていなかった部屋らしい。会議室ということで室内が広すぎるのが難点だが、給湯室は隣接されているらしいし冷暖房も完備されているらしい。

 なかなか好条件じゃないですか! やったぜ! と喜びながらドアを開けるとそこには書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山、書類の山

 

 もうやめて! とっくにボクのSAN値はゼロだよ!!

 四角形に配置された長机の上が全部書類の山じゃないですかチクショウ! なんじゃあこりゃあ!?

 

「すいません、ここは物置としても使われていたので埃っぽいんです……」

 

 あ、そうですよねー! まさかここの書類全部片づけろとか言わないですよねー! 半分くらいは捨てるやつですよねー!

 

「未処理のものが多く溜まってしまっていますが、ゆっくり目を通していただいて大丈夫なので」

 

 こんの鬼畜メガネがぁ! まさかここまで優しかったのはこの仕事を全部ボクに押し付けるためか!

 

「ここからここまでは今日中に大本営へ提出しなければならないものなので、よろしくお願いします」

 

 書類の山4個分くらいかな? ハンバーガーショップのピエロが履いてる靴じゃないんだよ!?

 というかなんで印刷してるんですかねぇ? これをパソコンに打ち込むだけでも時間がかかるっていうのに、手書きの日誌や報告書はともかくそれ以外の書類はデータにまとめてくれてた方が良かったんじゃないかな。

 

「ペンなどの筆記用具はこちらの棚、切手や封筒はその隣のこの棚に――」

 

――え?

 

「…………え?」

 

 いやなにキョトンとした顔してるんですか。まさかこの書類を手書きでまとめろと? 大本営に郵送しろと? 冗談はメガネだけにしてくださいよ。

 

――パソコンはどこにしまってあるんですか?

 

「ぱそ、こん……?」

 

 うっせやろあんたあああああああああああああああああ!!??

 

 大本営にいる時使ってたじゃん! むしろボクに使い方を教えてくれたじゃん!! そんないきなり記憶を失うことあります!?

 

『ぱそ、こん……?』

 

 おいコラ妖精さんたち。艦娘の建造から装備の開発という人類を超越した科学技術を持つキミたちがパソコンを知らないと申すか。

 

「横須賀鎮守府では、パソコンを使っての執務はしていないので……」

 

 拝啓、大本営の元帥さま

 横須賀鎮守府の執務が滞っている理由が、着任して数分で分かりました。

 




このご時世にパソコン使わないで仕事してない奴おる~?

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